「自分の中に毒を持て」(岡本太郎著、青春文庫)より
でも、失敗したっていいじゃないか。不成功を恐れてはいけない。人間の大部分の人々が成功しないのが普通なんだ。パーセンテージの問題でいえば、その99%以上が成功していないだろう。
しかし、挑戦した上での不成功者と、挑戦を避けたままの不成功者とではまったく天地のへだたりがある。挑戦した不成功者とには、再挑戦者としての新しい輝きが約束されるだろうが、挑戦を避けたままでオリてしまったやつには新しい人生などはない。ただただ成り行きにまかせてむなしい生涯を送るに違いないだろう。
それに、人間にとって成功とはいったい何だろう。結局のところ、自分の夢に向かって自分がどれだけ挑んだか、どりょくしたかどうか、ではないだろうか。
夢がたとえ成就しなかったとしても、精いっぱい挑戦した、それで爽やかだ。
>>挑戦を避けたままでオリてしまってはいけない
「自分の中に毒を持て」(岡本太郎著、青春文庫)より
しかし、よく考えてみてほしい。あれかこれかという場合に、なぜ迷うのか。こうやったら食えないかもしれない、もう一方の道は誰でもが選ぶ、ちゃんと食えることが保証された安全な道だ。それなら迷うことはないはずだ。もし食うことだけを考えるなら。
そうじゃないから迷うんだ。危険だ、という道は必ず、自分の行きたい道なのだ。ほんとはそっちに進みたいんだ。
だから、そっちに進むべきだ。ぼくはいつでも、あれかこれかという場合、これは自分にとってマイナスだな、危険だなと思う方を選ぶことにしている。誰だって人間は弱いし、自分が大事だから、逃げたがる。頭で考えて、いい方を選ぼうんなんて思ってたら、何とかかんとか理屈をつけて安全な方に行ってしまうものなのだ。
かまわないから、こっちに行ったら駄目だ、と思う方に賭ける。
>>自分にとってマイナスだな、危険だなと思う方を選ぶ勇気がほしい
「自分の中に毒を持て」(岡本太郎著、青春文庫)より
一度でいいから思い切って、ぼくと同じにだめになる方、マイナスの方の道を選ぼう、と決意してみるといい。
そうすれば、必ず自分自身がワァーッともり上がってくるにちがいない。それが生きるパッションなんだ。いまは、ほとんどの人がパッションを忘れてしまっているようだ。
>>自分にとっての「パッション」って、いったい何だったんだろう。