「采配」
「采配」(落合満博著、ダイヤモンド社)より
あの時、別の道に進むべきだったか。自分の人生はこれでよかったのか。
歳を重ねれば重ねるほど、あるいは人生がうまくいっていないと感じた時ほど、そうやって人生を振り返るものだろう。だが、自分が歩んできた道は、すでに歴史になっているのだ。ならば、「これでいいんだ」と踏ん切りをつけることが、その先に進んでいくための原動力、次への一歩になるのではないか。私はそう考えている。
どうすれば成功するのか、どう生きたら幸せになれるのか、その答えがわかれば人生は簡単だ。しかし、常に自分の進むべき道を探し求めること、すなわち自分の人生を「采配」することにこそ、人生の醍醐味があるのだと思う。
人や組織を動かすこと以上に、実は自分自身を動かすことが難しい。それは、「こうやったら人にどう思われるのか」と考えてしまうからである。だからこそ、「今の自分には何が必要なのか」を基本にして、勇気を持って行動に移すべきだろう。
本書は、そうやって8年間、監督として生きてきた私の思いをありのままに記した。読者の皆さんがご自身を見つめるきっかけになれば幸いである。
>>その場その場で最善と思える決断をして行動する