戦後70年談話のための懇談会?
【 安倍元首相:戦後70年談話 】
2024/8/27の日経新聞「私の履歴書」北岡伸一(26) に、『戦後70年談話 安倍首相に十数回の助言 満州事変後の「侵略」含め』が掲載された。
http://www.nenkinsha-u.org/04-youkyuundou/pdf/abe_70nen_danwa150815.pdf
以下は、一部抜粋。
2015年2月、安倍晋三首相は「20世紀を振り返り21世紀の世界秩序と日本の役割を構想するための有識者懇談会」を発足させた。8月の戦後70年に向けて首相談話の準備が目的だった。
私は70年談話がぜひ必要だとも思わなかったが、首相が出すと言った以上は良いものを出さねばならない。この懇談会には人選から関与した。座長は経済界から西室泰三氏、私が座長代理。歴史研究者、米国、中国などの地域研究者、メディア関係者などで構成した。
最初に私が次のような報告をした。
(1)19世紀末以来、世界は帝国主義に覆われていた。欧米がアジアを植民地化し、日本も植民地を持つようになった。(2)第1次世界大戦後、帝国主義的な膨張を否定し、国際協調を目指す動きが生まれた。(3)しかし、その秩序は脆(あやう)いものだった。日本は大恐慌で打撃を受け、活路を対外膨張に見出(みいだ)そうとした。制御すべき首相の権限は弱く、国際協調システムも脆弱だった。(4)満州事変に続き、欧州でも国際秩序への挑戦が起き、ついに世界大戦となった。国際秩序崩壊の引き金を引いたのは日本だった。
(5)アジアの国々と日本国民に悲惨な結果をもたらした政府・軍指導者の責任はまことに大きい。(6)戦争の結果、アジア諸国の独立が進んだが、全体として日本がアジア独立のために戦ったとは言えない。
その後の会合で戦後について次のように述べた。
(7)日本は相当の謝罪と補償をしており、一般国民がこれ以上の謝罪を続ける必要はない。(8)戦後日本は世界平和、世界秩序の忠実な支持者だったが、さらに大きな役割を果たすべきである。(9)過去の歴史をしっかり記憶に刻むことが重要である。そのため、近代史教育のあり方に大きな改革が必要である。
ご参考)70年談話:安倍晋三首相談話全文
http://www.nenkinsha-u.org/04-youkyuundou/pdf/abe_70nen_danwa150815.pdf
<感想>
近代史教育を受けた記憶はなく、北岡氏の言う「近代史教育のあり方に大きな改革が必要」に同感である。
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元証券マンが「あれっ」と思ったこと
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