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自民党総裁選での積極的な経済再生策を期待?

 

【 横浜市長選惨敗からの自民党総裁選 】

 


 2021/8/23、高橋洋一氏が、現代ビジネスに、『横浜市長選・立民推薦候補「当確」で始まるか、菅政権「倒閣」へのカウントダウン』を掲載された。
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/86538

 以下は一部抜粋。

 


完全に「保守分裂」していた

横浜市を地元とする菅首相は、今回の横浜市長選に全力を投入した。もともと菅首相は、カジノを含む統合型リゾート(IR)の推進派だった。

しかし、「横浜のドン」といわれる藤木幸夫氏(横浜港ハーバーリゾート協会会長)は、山下埠頭へのカジノ整備に猛反対だった。藤木氏は小此木八郎氏の名付け親として知られているが、小此木八郎氏は、藤木氏の意向を汲み、菅政権の国家公安委員長の職をなげうって、IR反対を打ち出し横浜市長選に立候補した。

菅首相は、小此木八郎氏の父の小此木彦三郎氏の秘書を務めていたので、これまでも小此木八郎氏を2020年9月の自民党総裁選選挙対策本部長に指名するなど、厚遇してきた。

菅首相は、横浜でのIRは別として、IR反対を表明した小此木八郎氏を支持した。義理人情に厚い菅首相らしい政治判断だ。

横浜市は、これまでIR推進で動いてきた。現職だった林文子市長は当初は勇退するつもりだったが、急遽横浜市長選にIR賛成の立場で出馬することとなった。これで、完全に保守分裂だ。しかも、IRについて、賛否が分かれるのでは、まともに戦えるはずない。


総裁選では経済再生策が問われる

来月の自民党総裁選については、無投票という案はもはやなく、若手候補者も現れて、侃々諤々となるだろう。そのほうが、自民党のためにもなる。それは10〜11月にも予定されている衆院選のためでもある。

4〜6月のGDP速報をみると、いわゆるGDPギャップ(筆者試算による完全雇用を達成するGDPとの乖離)は30兆円程度あろう。今後の政策では、総需要を創出するのが政府の役割だ。近いうちに衆院選挙が必ずある。しかも9月には、その前哨戦として自民党総裁選挙もあるだろう。

自民党総裁選、総選挙という舞台は、政策の大展覧会にもなる。その際、コロナ対策とともに、コロナで痛めつけられた経済をどのように再生するかが問われるはずだ。

 


<感想>
 横浜市長選での保守分裂による自民党の惨敗。
 自民党総裁選では、GDPギャップを埋めるための総需要創出を打ち出す、積極的な経済再生策が論点になることを希望する。

 

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地元住民からの苦情で地名を変更?

 

【 村上春樹:「ドライブ・マイ・カー」の地名の変更 】

 


 「ドライブ・マイ・カー」の映画化を聞いて、7年ぶりに「女のいない男たち」を読んだ。
 以下は、一部抜粋。

 


まえがき

『ドライブ・マイ・カー』は実際の地名について、地元の方から苦情が寄せられ、それを受けて別の名前に差し替えた。
(中略)
小説の本質とはそれほど関係のない箇所なので、テクニカルな処理によって問題がまずは円満に解消してよかったと思っている。ご了承いただきたい。

 


ドライブ・マイ・カー

小さく短く息をつき、火のついた煙草をそのまま窓の外に弾いて捨てた。たぶん上十二滝町ではみんなが普通にやっていることなのだろう。

 


ご参考1)『村上春樹の新作短編集「タバコポイ捨て」表現で抗議受けた箇所はどうなった?』のWeb上の記事より
https://www.huffingtonpost.jp/2014/04/17/murakami-drive-my-car_n_5171039.html

村上さんは「単行本にする時には別の名前に」とのコメントを発表した。

僕は北海道という土地が好きで、これまでに何度も訪れています。小説の舞台としても何度か使わせていただきましたし、サロマ湖ウルトラ・マラソンも走りました。ですから僕としてはあくまで親近感をもって今回の小説を書いたつもりなのですが、その結果として、そこに住んでおられる人々を不快な気持ちにさせたとしたら、それは僕にとってまことに心苦しいことであり、残念なことです。中頓別町という名前の響きが昔から好きで、今回小説の中で使わせていただいたのですが、これ以上の御迷惑をかけないよう、単行本にするときには別の名前に変えたいと思っています。
(スポニチ「村上春樹氏 作中の「中頓別」変更へ “たばこポイ捨て”抗議受け」より 2014/02/08 05:30)

(原文)
小さく短く息をつき、火のついた煙草をそのまま窓の外に弾いて捨てた。たぶん中頓別町ではみんなが普通にやっていることなのだろう。

 


ご参考2)北海道・中頓別町の町会議員、宮崎泰宗氏のブログ「TEAM中頓別~今そして未来の青空へ~」より
http://miyazaki0616.blog.fc2.com/blog-entry-23.html

 2月6日、7日の日程で臨時会が開かれます。それに合わせ有言実行、村上春樹氏の『ドライブ・マイ・カー』に対する決議案を昨日の議会運営委員会に提出し議案とするよう求めました。
 
 ところが、委員会での協議結果は、議会としての決議には馴染まないとの理由でNG。議会という合議体の意思を形成する決議に定型はなく、なにが馴染まないのかよくわかりません。

 ノーベル文学賞候補となる作家が事実と異なることを小説にしたことが町のイメージダウンにつながり、このまま放置すれば、本町への偏見と誤解が広がる訳ですから、作家に遺憾の意を伝え、なんらかの対処を求めることの緊急性は高いと思います。
 (中略)
 小さく短く息をつき、火のついた煙草をそのまま窓の外に弾いて捨てた。たぶん中頓別町ではみんなが普通にやっていることなのだろう。
 とありますが、特にこの部分。なぜ彼女の行いが、イコール中頓別町民と強調する必要があったのか?心ない表現であり、卑屈さも感じます。一刻も早く、臨時会で審議し、可決できることを望んでいます。郷土への愛と誇りが試されていると思います。 

 


<感想>
 小説の中の表現(火のついた煙草をそのまま窓の外に弾いて捨てた行為をたぶん中頓別町ではみんなが普通にやっていることとしたこと)が「町への偏見と誤解が広がる」のか。
 町議会議員の主張も理解できるが、村上春樹の小説に出た町を観光してみたい人が減る方が町にとっての損失が大きいように思われる。

 

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地政学上の米中新冷戦のカタチ?

 

【 地政学:米中による新冷戦 】

 


 先日、「サクッとわかるビジネス教養 地政学」(奥山真司監修、新星出版社)を読んだ。
以下は、一部抜粋。

 

 

地政学を駆使すれば世界を「コントロール」できる!?

 現在の覇権国であり、世界をコントロールする存在がアメリカです。アメリカは必要な相手を、「完全支配」から「選択的関与」「オフショア・バランシング」「孤立主義」という4つのオプションに分け、関与するレベルを考えています。

 

アメリカの4つのオプション


完全支配(Primacy)

 アメリカが相手国の全土に出向いて軍隊を常駐させ、政策にまで関わり、国の運営のすべてを管理下に置く


選択的関与(Selective Engagement)

 アメリカにとって重要なエリアにのみ軍隊を駐留させる。必要なブブにのみコミットして、コントロールする。


オフショア・バランシング(Offshore Balancing)

 相手の領土には出向かず、少し離れた場所から様子を見つつ、必要に応じて圧力をかけるなど、間接的にコントロールする


孤立主義(Isolationism)

 コントロールというよりもアメリカの対外戦略の1つだが、軍隊を撤退させ、重要なとき以外は海外派兵をしない

 

アメリカ軍の代表的な海外拠点


沖縄米軍基地

 沖縄本島の約15%もの面積を占める。飛行場や港湾施設、貯油施設、弾薬庫、っ訓練場など、30以上の施設がある。
<代表的な施設>
・那覇港湾施設(那覇市)
・嘉手納基地(中頭部)
・普天間飛行場(宜野湾市)


米海軍横須賀基地

 アメリカ国外唯一の空母の母港であり、ほかにも数多くの軍艦が寄港する。世界最大級の船の修理設備(ドライドック)があり、米海軍が世界に展開するうえで欠かせない施設になっている。


ディエゴ・ガルシア空軍基地(インド洋)

 中東を監視する拠点。イギリスから付与された島の全土が米軍基地。


チューレ空軍基地(グリーンランド)

 アメリカ空軍最北の基地。北極海やロシアを監視する。


ラムシュタイン空軍基地(ドイツ)

 欧州最大の空軍基地。在欧米空軍の司令部がおかれる。

 


<感想>
 混迷を深める冷酷なアジア(中国 vs アメリカ)・中東(イラン vs アメリカ)・ヨーロッパ(NATO・EU vs ロシア)。
 日米の軍事力と経済力のパワーを結集して、親米派による中国との新冷戦に備えたい。

 

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韓国と中国のための靖国参拝報道?

 

【 靖国参拝報道 】

 


 2021/8/16、高橋洋一氏が、現代ビジネスに『「靖国報道」に埋め尽くされてはいないか…日本のワクチン対応「不都合な真実」』を掲載された。
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/86301?imp=0


 以下は一部抜粋。

 


「靖国報道」が出る一方で…


毎年、この時期になると、風物詩のようなマスコミ記事が出る。閣僚による靖国参拝だ。

 

靖国報道といえば、参拝した人に、「公人としてか、私人としてか」を聞くのが恒例だ。

 

参拝という「心の問題」がなぜ報道する意味があるのかどうか、はっきり言って筆者にはわからない。筆者の知っているところでは、親族が戦死した閣僚経験者は「マスコミがうるさいから」と正式には参拝しなかった。もっとも、マスコミが張り込んでいない日を狙って、こっそりと参拝したともいう。

 

政治家の靖国参拝は、マスコミが報道しなければ「問題」という論点にはならない。仮に「問題」になりうるとすれば外交的な意味であるが、韓国と中国だけが取り立てて文句を言うので、マスコミはある意味で、韓国と中国のために取材しているようなものだ。

 


<感想>
 政治家の靖国参拝。
 マスコミもいい加減に、韓国と中国のための取材は止めにしてはどうだろうか。

 

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伊集院静のひとりをたのしむ?

 

【 伊集院静:ひとりをたのしむ 】

 


 先日、「大人の流儀10 ひとりをたのしむ」(伊集院静著、講談社)を読んだ。
 以下は、一部抜粋。

 


 ひとりをたのしむ

 前回の本では私なりに“ひとりで生きる”とはどういうことなのかを考え、文章にしてみた。その後、何か足りないものがある気がしていた。

 足りないと考えていたのは、人によって敢えてひとりで生きることを選ぶ人たちがいるという前提で、その心理、そうした結果、起こることを何篇かの文章で考えようとしてしまった点だ。

 しかし、それは対局で見ると間違いだった。敢えてひとりになるのではなく、人間にはひとりになる状況が否応なしにやって来て、ひとりで生きることと向き合わねばならないことが、実は大半なのだとわかった。

 そのことを教えてくれたのは、コロナだった。コロナに感染した人は勿論だが、コロナをおそれ、注意深く生活する人が、実はひとりで生きるということがどういうことなのかを理解しなくてはならないのを、私は思い知った。


 コロナを防ぐには、コロナに感染しないためには、他人、人と接触するのを徹底して避けることだが、私たち人間は他人と関わらずには生きていけない。

 一人、独りで生きることには、忍耐が必要だ。忍耐は養わなければ成長しないし、耐えてみて初めて、同じように耐えている人がいることに気づく。

 ひとりということをわかち合えないか?

 ひとりで生きているからこそ、その人にしか見えない、素晴らしいものがあるのではないか?

 ――あの人もひとりで耐えている。

 ひとりを経験したから、そう考えられるようになった。その心境を言葉に、歌に、詩歌に、舞台に、戯曲に、小説に、絵画に、彫刻に、舞踏に活かす何かがあるはずだ。

 ひとりをたのしむことができたら、それはたぶん大きな一歩になるだろう。

 


<感想>
 クモ膜下出血から生還した著者が言うように、敢えてひとりで生きることを選ぶ人より、ひとりになる状況が否応なしにやって来る人の方が大半だろう。
 ひとりをたのしむことができること。高齢化社会では大事なことであろう。

 

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オープンイノベーションの世界を使い尽くす?

 

【 堀江貴文:将来の夢なんか、いま叶えろ。 】



 先日、「堀江式・実践型 教育革命 将来の夢なんか、いま叶えろ。」(堀江貴文著、実践教育出版)を読んだ。
 以下は、一部抜粋。

 


 人生の「点」を思いきり打ちまくれ

 

 「You can’t connect the dots looking forward; you can only connect them looking backwards. So you have to trust that the dots will somehow connect in your future.」

 

 「未来をあらかじめ予測して、点と点をつなぎ合わせることはできない。可能なのは、後からつなぎ合わせることだけだ。つまり私たちは、いまやっていることが、今後の人生のどこかでつながり、自然に実を結ぶことを信じ(て行動し続け)るしかない」

 

 ジョブズの経歴をたどっていくと、彼がいかに多くの「点」を打ちまくってきたかが、よくわかる。大学時代からスピリチュアルに傾倒し、ゲーム会社に飛び込みで入社、友人だったスティーブ・ウォズニアックらと3人でアップルを創業、事業拡大、ピクサー設立、NeXT買収、Macintosh・iPhoneの発明・・・輝かしい経歴の一方、多くの人間関係の確執を抱え、プロジェクトの失敗で大損害も出した。


 裏切りにも遭ったし、一時は会社も追われた。それでも彼は立ち止まることをせず、無心に、ひたすらに行動し続けた。やりたいことにあふれ、落ち込んでいる時間は、1日たりともなかった。

 

 思い描く理想的な世界が、自分の手で、テクノロジーの力を借りて実現していく、「いま」という瞬間の連続に、興奮しまくっていたのだ。

 


 「オープンイノベーション」の世界を味わい尽くせ

 

 これからの学びは、「オープンイノベーション」が大前提になる。僕はオープンイノベーションを基礎とした世界の歩き方を、君に伝えたい。

 

 オープンイノベーションとは、自社だけでなく。他社や大学、地方自治体、社会起業家などの異業種、異分野が持つ技術、アイデア、サービス、ノウハウ、データなどを組み合わせ、革新的なビジネスモデルや研究成果、製品・サービス開発、組織改革、地域活性化といった変革につなげる、イノベーションの方法論のことだ。

 

 いまや、ネット上に持ち込まれる最新の情報にアクセスするスキルさえあれば、自分が知りたいことを際限なく探究することができる。

 

 オープンイノベーションが実現させたのは、「チェレンジしよう」という行動力さえあれば、誰もが平等に実践する機会を持てるようになった世界だ。物理的な制約条件はなくなりつつある。そんな時代に毎日早起きして、重い気分を抱えながら、昭和に建てられたような古い校舎に通う必要はない。

 


 お金も地位も、人脈さえもいらない。オープンイノベーションは、あらゆるリソースを無償で使える世界なのだ。誰だって、他人がつくった最新のツールやデータを利用し、次々と新しいアイデアに進化させ、世界に発信していける。発信すればフィードバックが集まり、アイデアはさらにブラッシュアップされていくのだ。

 


 自ら学び、アイデアを行動に移すことができる人材を、僕は増やしたい。ゼロ高は、思いを行動に移そうとしている君たちを、全力でサポートする。みんなで一緒に、オープンイノベーションの世界を使い尽くしていこう。

 


<感想>
 オープンイノベーションを活用したビジネスにチャレンジしてみたい。

 

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「ぐるりのこと。」の夫婦が理想?

 

【 橋口亮輔監督作品:ぐるりのこと。 】

 


 先日、橋口亮輔監督の「ぐるりのこと。」を観た。
 以下は、リリー・フランキー のインタビューからの一部抜粋。
http://eiganavi.entermeitele.net/.s/news/2008/05/post-d5da.html

 


出演を決めるまでに熟考されたとお聞きしたのですが?

 

■リリー:「熟考というか、返事をするまでに時間がかかってしまいました。すぐに返事をしてしまうと、やる気満々と思われてしまいますからね(笑)。橋口さんがどういう風に映画を撮っているのか、間近で見てみたいという気持ちが強かったので、オファーを受けました」

 


では最後にメッセージをお願い致します

 

■リリー:「バブル以降の10年間の歪んだ日本社会の中で、いろんなことがあるけど投げ出さず、離れないで生きて行く夫婦を描いています。日本の犯罪史と夫婦という二つの軸があって、ちょっと重そうに見ますが、苦しくてもユーモアがあり、哀しくても救いがあるとても人間臭い作品です。そして、最後には暖かい気持ちになれますので、是非、劇場に足をお運び下さい」

 


<感想>
 毎週欠かさず聞いている東京FMの「スナックラジオ」。https://www.tfm.co.jp/snack/
 (本作品で新人賞を受賞した)リリー・フランキーの佐藤カナオと木村多江の翔子の夫婦の繋がりが心に沁みた。

 

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習近平の鄧小平への復讐の形?

 

【 習近平:父習仲勲を破滅させた鄧小平への復讐 】

 


 先日、「裏切りと陰謀の中国共産党建党100年秘史 習近平 父を破滅させた鄧小平への復讐」(遠藤誉著、ビジネス社)を読んだ。
以下は、一部抜粋。

 


 第七章 習近平、鄧小平への「復讐の形」


【5】天安門事件後の経済封鎖を解除して共産党政権を維持させた日本

 1989年6月4日に起きた天安門事件により、アメリカを中心とした西側諸国は厳しい対中経済封鎖を行おうとした。しかし封鎖を緩いものとさせ、さらにそれさえをも最初に解除したのは日本だった。経済封鎖を受けた中国はただちに日本の政財界に働きかけて日中友好の重要性を説き、微笑みかけてきた。すると、同年(1989年)7月に開催された先進国首脳会議(アルシュ・サミット)で日本の当時の宇野(宗佑)首相は「中国を孤立させるべきではない」と主張し、1991年には海部(俊樹)首相のときに円借款を再開し、西側職から背信行為として非難された。

 

 一方、1992年4月、中共中央総書記になっていた江沢民は日中国交正常化20周年記念を口実に訪日し、病気療養中だった田中角栄元首相を見舞って、天皇訪中を持ちかけている。このころ江沢民は、「天皇訪中が実現すれば、中国は二度と歴史問題を提起しない」とさえ言っている。実際は天皇訪中を実現させると、すぐさま1994年から愛国主義教育を開始し、激しい反日運動を始めた。

 

 中国は「日本を陥落させて天皇訪中さえ実現させれば、他の西側諸国、特にアメリカの対中経済封鎖網は崩壊する」という戦略で動いていた。その戦略は見事に当たり、同年10月に天皇訪中が実現すると、アメリカもただちに対中経済封鎖を解除して、西側諸国はわれ先にと中国への投資を競うようになるのである。

 


【6】現在の日本の選択

 現在の自民公明与党は、またもや同じ轍を踏もうとしている。アメリカを凌駕して中国が世界一になりグローバル経済の覇者となるための「一対一路」構想に対して、自民党の二階俊博幹事長や前安倍(晋三)内閣の今井高哉内閣総理大臣秘書官などが2017年2月に北京で開催された「一対一路国際協力サミットフォーラム」に参加し、条件付きではあるものの一対一路に積極的に協力していくと表明したのを皮切りに、安倍前首相も「一対一路構想は環太平洋の自由で公正な経済圏に融合していく」として、インド太平洋構想と一対一路構想の連携について積極的姿勢を見せた。2018年10月に中国に国賓として招聘してもらうために、まるで交換条件のように「第三国でのインフラ共同投資のための協力文書」を交わし、習近平を喜ばせている。その見返りに要求されているのが「習近平の国賓としての日本訪問」で、それを実現させるために新型コロナ・ウイルスの感染が始まった時期に、早めに中国からの入国禁止を言い出すことができなかった。その罪は重い。

 

 万一にも習近平が国賓として来日すれば、習近平は必ず江沢民と同じように天皇陛下の訪中を求めるだろう。

 

 東京五輪組織委員会の森喜朗前会長が女性差別発言によりオリンピック精神にもとるとして全世界の非難を受けて辞任した。その意味からいえば、およそ民主主義国家たるものはすべて、2022北京冬季五輪に対して「ジェノサイド」を理由に参加を拒否するくらいのことをしなければならない。

 

 ましてや日本は、ほぼ毎日にように日本の領土の尖閣諸島接続水域や領海に中国公船が侵入しているのだから、それだけでも習近平国賓来日を拒絶すべきだ。それもできずにただ「遺憾の旨を伝えています」と言葉で言うだけで、実際は中国にへつらうことしかしていない。

 

 2021年2月1日に中国は海警法を施行し、中国海警局の公船が日本など他国の公船(海上保安庁の船など)を銃撃してもいいことになった。これは国連海洋法条約に違反しているにもかかわらず、中国は「依法治国」方針に従い、国際法に違反する法律を国内で制定して「法に準拠して公船を攻撃できる根拠」を勝手に与えているのである。


これに関して菅総理大臣は「強い懸念を伝えておきたい」と、まるで他人事だ。茂木外相などは「この法律(海警法)が国際法に反する形で適用されることがあってはならない」などと言っているが、海警法自体が国際法違反なのだ。そもそも遺憾の意を表すのなら行動で示すべきだろう。

 


 習仲勲のような人物がトップに立つことはできないのが中国であり、その習仲勲のために「復讐」の思いで国家戦略を進めている習近平は、絶対に譲らない。だからこそ、国家主席の任期制限を撤廃するために憲法を改正することさえしている。

 

 習近平が李克強と権力争いをしているなどという「甘い幻想」は抱かない方がいい。そんなちっぽけなことで習近平は動いていない。彼が睨んでいるのは「世界」だ。「人類運命共同体」という外交スローガンを軽んじない方がいい。100年前のコミンテルンのヤドカリ作戦のように世界各国に潜り込んで成長し、やがては中国共産党が支配する世界を創ろうとしているのだ。

 

 習近平はウィズ・コロナの世界で、社会主義体制の優位性まで強調して人類の上に立とうとしている。私たちは言論弾圧をする世界の中に組み込まれていっていいのか?一党支配体制の維持を国家の最優先目標に置き、そのために情報隠蔽をする中国により、いま世界は未曽有のコロナ禍に苦しんでいる。犠牲者の数は世界大戦以上だ。

 

 人類は何のために生きているのか?

 日本の覚悟をといたい。

 


<感想>
 中国共産党建党から100年の共産党内の裏切りと陰謀。
 習近平の父を破滅させた鄧小平への復讐。
 著者の中国での体験。読み応えのある1冊だった。

 

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未消化で終わりそうなコロナ交付金?

 

【 未消化で終わりそうなコロナ交付金 】

 


 2021/8/2、高橋洋一氏が、現代ビジネスに『マスコミが報じない、未消化で終わりそうな「コロナ交付金」のゆくえ またも財政再建主義者の論理が…』を掲載された。
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/85786?page=3

 以下は一部抜粋。

 


未消化の交付金はどうなるのか

 

そのような議論よりも、政府においては、医療機関がコロナ患者を受け入れる病床の確保に必要な費用などに充てる「緊急包括支援交付金」1.5兆円の予算措置の未消化など、重要な問題を抱えている。

 

筆者が理想としているコロナ対応は以下のとおりだ。まず、一定期間後(例えば2ヵ月後)の新規感染者数、重症者数を予測する。そこで、現時点の医療キャパシティで、病床数などが対応できるかどうか判断する。

 

もし対応が出来ない場合、まず「供給」対策として、医療資源の増加を試みる。公立医療機関であれば、直接的な予算措置が必要であるし、民間医療機関でも間接的な助成措置が必要であるので、その適否を検討する。

 

供給対策ができないのであれば、「感染」対策として、感染者数の増加を抑制するために、人々の行動規制を考える。この場合も、何ら対策をしないで行動規制だけに依存するのではなく、三密を避けるために諸施策を組み合わせて実施する。

 

以上が基本であるが、感染症の増加はある時点から指数関数的になるので、そうなったら「供給」対策は意味を持たなくなる。その意味で、将来予測が極めて重要だ。

 

しかし、今の政府分科会の対策を見ていると、はじめに将来予測でとんでもない数字を出し、人々の不安を煽り、感染者数の増加を抑制するために、人々の行動規制を「自粛」という形で政府から要請する。その中で、決定的なエビデンスがあると思えない飲食・旅行規制を業者に対する規制の形式により行ってきた。

 

実際、医療機関がコロナ患者を受け入れる病床の確保に必要な費用などに充てる「緊急包括支援交付金」は1.5兆円の予算措置がなされたが、その多くは未消化だ。飲食・旅行規制での業者への代償として、地方自治体の協力金の財源となるはずの「地方創生臨時交付金」は4.5兆円も予算措置がなされたが、これもかなりの部分が未消化になっている。

 


さらに、他の先進国に比べるとそれほどでもないのに、マスコミは新規感染者のみを取り上げ続ける。一方で、医療体制強化の「緊急包括支援交付金」1.5兆円や時短要請協力金の「地方創生臨時交付金」4.5兆円の未消化には触れられていない。

 


財政再建至上主義だと筆者が思うのは、補助金支出には、(1)精算払いと(2)概算払いがある。(1)は各種見積もりをしっかり行ってから支払うので交付までに時間がかかる。(2)はとりあえず支払うのである意味で先渡しも可能だが、事後的にはしっかり精査をする。

 

新型コロナという緊急事態なのにもかかわらず、各種補助金が(1)精算払いになっていたので、かなり驚いた。これは1年も前に指摘されていたはずだが、ようやく今頃になって、(2)での先渡しも検討するとしているが、1年遅れだ。ここにも、財務省的な財政再建至上主義が財務省のみならず各省現場にもはびこっているのではないか。

 


<感想>
 マスコミも、高橋氏の指摘する、新規感染者のみを取り上げ続けるのではなく、医療体制強化の「緊急包括支援交付金」1.5兆円や時短要請協力金の「地方創生臨時交付金」4.5兆円の未消化にも触れるべきであろう。

 

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上野投手起用の監督の勇気と覚悟?

 

【 現場指揮者の覚悟 】

 


  以下は、2021/7/27の東京五連ソフトボールの日本の優勝を受けた、翌日の青山繁晴参議院議員のブログ「一国の指揮とソフトボール」からの一部抜粋。
https://shiaoyama.com/essay/detail.php?id=3061

 


 そして決勝戦、期待以上の力投の上野投手を、終盤で替えて、後藤投手に託し、さぁこれで逃げ切りを図るのかと思いきや、最後の最後で、ソフトボールの特性を活かして、上野投手の再力投に託しました。
 それがずばり、金メダルを呼び寄せます。

 なぜ成功したか。
 この指揮ぶりには、賢さと、そして勇気があるからです。
 失敗したときの責任を引き受ける覚悟がうかがえます。


 現場で戦いながらであるからこそ、失敗を恐れない勇気も発揮できたのではないでしょうか。
 やはり、日本国の指揮にも、これが必要だと、思わず考えてしまいます。

 


ご参考)宇津木監督のインタビュー
https://www.joc.or.jp/sp/news/detail.html?id=13723

宇津木監督 
 最後は山路(典子)コーチと(捕手の)峰(幸代)選手と話した中で、後藤選手は練習のときから真ん中にボールが集まっていたと。清原選手からもいつも通りではないとのことでした。その情報をいただいて、今まで上野選手の最終的な精神力は誰よりも強いので、そこを山路コーチに確認してきて、最終的に上野選手で締めていこうと決めました。
(上野選手から)「大丈夫です」と言われたときに迷いなく勝ちパターン、そして確実に勝つというパターンでいきました。なぜ後藤選手を替えたかというと、6回のサードライナーのときに、後藤投手のボールにアメリカが慣れていると感じたので、迷わず替えました。

 


<感想>
 宇津木監督の賢さ、勇気と覚悟による五輪での優勝。
 青山議員の言う通り、政府には、現場で戦いながら、失敗を恐れず、勇気と覚悟をもって日本国を指揮して欲しい。

 

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