「探求」授業は破壊的イノベーション創出のため?
【 渋谷区の「探求」授業の背景 】
2024/7/22、日経電子版に、『企業も連携「探究学習」 創造力を育み 中学受験にも採用』の記事が掲載された。
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO82222830R20C24A7TL8000/
以下は、一部抜粋。
『東京都渋谷区では、今年度から区立すべての小中学校で、午後の授業時間を「探究」にあてている。教科の時間を1割減らし、「総合的な学習の時間」を年70時間から倍増させた。企業や地域の力も借りて体験型の授業を展開している。
「予測困難な時代を生きていくためには、ゼロから1を創造する力が求められる」(同区教育委員会の安部忍課長)。主体的に学び自ら切り開く未来へ、探究は続く。』
< 渋谷区「探求」授業導入の背景(推定)>
これまでの教育(の延長)では、日本ににを起こせないという危機意識
[ 1980年代までの日本の強さ ]
・製造業が品質と性能を継続的に改善(Kaizen)⇒ 高品質な製品を提供 ⇒ 製品のバージョンアップを通じて市場のニーズに迅速に対応
・バージョンアップと品質管理に対する徹底した取り組み ⇒ トヨタやソニーに代表される製造業を世界トップレベルに!
・エズラ・ボーゲル(ハーバード大学教授)の『ジャパン・アズ・ナンバーワン』(1979年)
日本固有の主な要因:1)日本人の高い学習意欲、2)高い教育レベルに裏打ちされた高度な官僚システム
・児童・生徒が受け身で講義を聴く「工場型一斉授業」:高い教育レベルによる”Kaizen”が有効な時代
[ その後の日本弱さ ]
・「工場型一斉授業」では”イノベーション”(「GAFA」)は生まれない ⇒ 学校の「パーパス」を変化する必要あり ⇒ 学校は外界と遮断
・教師は他業界から隔絶された場所で教えている ⇒ 世界が急速に変化していることを実感する必要あり
・児童・生徒を社会人と交流させることの重要性が高まっている
(かつての日本:人口がアメリカの4割 but 理工系専攻の学生がアメリカの4倍! ⇒ 経済の成長とともに、その割合が減少)
・児童・生徒の「創造性の育成」を後押しする:知識の習得(”インプット”)とその知識を使って何かを生み出し、実務能力を培う”アウトプット”を組合せた「探求授業」への転換
⇒ 破壊的”イノベーション”の創出へ!
(出所:https://president.jp/articles/-/70917)
<感想>
渋谷区の「探求」授業が全国規模で進めば、今の小中学生が社会人になる2040年以降、破壊的イノベーションの創出も期待できる。
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元証券マンが「あれっ」と思ったこと
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