「大学4年間の経済学が10時間で学べる」(井堀利宏著、KADOKAWA)より
総供給曲線
価格が上がる⇒雇用が増える⇒生産が増える
価格が上がると、生産が増える。
総需要曲線
価格が上がる⇒利子率が上がる⇒投資が抑制される⇒需要が抑制される
価格が上がると、需要が抑制される。
物価と生産(雇用)の決定
拡張的な財政金融政策⇒需要が増える⇒GDPが増える・物価が上がる
総需要曲線と総供給曲線が交わるとろこでGDPと価格が決まる。
インフレ率とGDPの関係
インフレ供給曲線
インフレ率が上がる⇒生産量が増える⇒GDPが上昇する
インフレ需要曲線
インフレ率が上がる⇒需要が減る⇒GDPが下落する
財政支出が増える⇒GDP、インフレ率が上がる
完全雇用水準が上がる⇒GDPが上がる、インフレ率が下がる
政府支出、完全雇用水準が変化すると、GDP、インフレ率も変化する。
政策の長期的な効果
短期的には
拡張的財政政策⇒需要が増える⇒GDPが増える⇒インフレ率が上がる
↓期待インフレ率が上がり・・・・・・
長期的には
供給が減る⇒GDPが減る⇒拡張的財政金融政策の効果が薄れる
拡張的な財政金融政策によって短期的にGDPが増えるが、期待インフレ率が上がることで、長期的には効果が薄れる。
>>期待インフレ率が上がらない今日、より積極的な財政金融政策が期待される
「大学4年間の経済学が10時間で学べる」(井堀利宏著、KADOKAWA)より
財政支出の乗数効果
財政支出が1兆円増えると・・・・・・
↓
所得が1÷(1-限界貯蓄性向)兆円増える
財政支出をすると、乗数効果により雪だるま式に国民の所得が増える。
極端なケース
流動性の罠
財政支出が増えても利子率が変わらない
貨幣需要利子弾力性ゼロ
財政支出を増やしても国民所得が増えない
投資の利子弾力性ゼロ
利子率をいくらにしても投資が変わらない
投資の利子弾力性無限大
利子率を少しでも上げると投資が激減
金融政策は総需要にどう影響するか?
貨幣供給を増やすと、利子率が低下し、国民所得が増える。
金融政策の考え方
マクロ的な金融政策の代表的な考え方には、次の3つがあります。
ケインズ的な立場
総需要を適切に管理するように貨幣供給を操作するのが望ましい
↓
総需要を増やすための裁量的な金融政策(たとえば、不況期に大量の買いオペを行うなど)が有効とされる
・金融政策は適切に運営されれば、総需要を管理して景気を安定化させる
・インフレ率とGDPとのトレードオフ関係はある
・その関係の中で最も望ましい点を選択
マネタリスト
貨幣供給を一定率で成長されるためのルールを定める政策こそ望ましい
↓
裁量的な金融政策が短期的に総需要管理に効果があることは認めるが、長期的に見ると一定のルールで金融政策を維持するほうが大きなメリットを得られると考える
・長期的に貨幣は中立
・拡張的な金融政策は短期的に有効であっても、長期的にはインフレ率の上昇のみをもたらす
新マネタリスト
裁量的な金融政策を全否定し、裁量的な金融政策は短期的にすら効果がないばかりか、むしろ攪乱的な悪影響を及ぼす
・予想外のショックがあったときのみ、短期的に金融政策は効く
・裁量的な金融政策の効果は短期的にもない
>>将来の物価予想=期待インフレ率の形成が合理的に行われる(マネタリスト)のか、行われないのか(ケインズ的立場)、それが問題だ
「大学4年間の経済学が10時間で学べる」(井堀利宏著、KADOKAWA)より
2015年4月10日第1刷発行
価格は市場均衡点で決まる
「消費者が効用を最大化する需要量」と「企業が利潤を最大化する供給量」が一致する点で、価格は決定される。
三面等価の原理
「生産面から見た国内総生産(GDP)、分配面から見た国内総所得(GDI)、支出面から見た国内総支出(GDE)はすべて等しい」という原則
ケインズ経済学の考え方
需要<供給・・・今は買わなくてもいいか
↓放っておくと不況に・・・・・・
需要=供給にすればよい
↓
そのために、政府が公共投資や減税を行う
国民所得決定メカニズム
総需要=消費+投資+政府支出
需要と供給が等しくなる点で国民所得が決定される
財市場と貨幣市場の均衡
IS曲線は、財市場が均衡するGDPと利子率の組み合わせを表します。利子率が上昇すれば投資が減少するので、在市場で超過供給になります。在市場での均衡を維持するには、GDPが減少して供給を抑える必要があるので、IS曲線は右下がりです。
IS曲線
実質利子率が下落⇒投資が増える⇒GDPが増加する
LM曲線は、貨幣市場が均衡するGDPと利子率の組み合わせを表します。利子率が上昇すれば貨幣需要が減少するので、貨幣市場で超過供給になります。貨幣市場での均衡を維持するには、GDPが増加して貨幣需要を刺激する必要があるので、LM曲線は右上がりです。
LM曲線
所得が増える⇒貨幣需要が増える⇒利子率が上がる
IS-LM分析
財市場と貨幣が均衡したところで、国民所得と利子率が決まる。
>>ケインズ経済学のおもな関心は、マクロの総需要を適切に管理することで完全雇用GDPを実現し、働けないのに働けない非自発的失業者をなくすこと