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バランスシートマネジメントで起業価値アップ?


【 エーザイ:バランスシートマネジメント 】

 今日は、みさき投資の中神康議社長著の「投資される経営 売買(うりかい)される経営」から、「m」(management:経営)を洗練させて企業価値を大きく高めてきた事例としてエーザイ(4523)を取り上げてみたい。(その4)


[ エーザイ(4523):BSマネジメントによる「m」の変化 ]


< エーザイHD(4523) > (単位:億円)
     2010/3期 18/3期#3Q
売上    8,031  *5,755(0.7倍)
営業利益  864   *600(0.7倍)
当期利益  403   *413(1.0倍)

資本合計  4,217   6,026
総資産   11,019  10,308(1.4倍)
自己資本比率 38.3% 50.1%(1.3倍)
 ROE    9.6%  6.9%(0.7倍)

株価    3,335円 **5,514円
時価総額  9,891 **16,353(1.7倍)

発行済株式数 29,657万株 同左
 ESP    136円   139円
 PER    24.5倍  39.5倍

*2018/3期予想、**2018/2/15終値


< 特許切れ ⇒ 売上・営業利益減 >
・主力商品アルツハイマー治療薬が世界各国で特許切れ
⇒ 2010年以降、売上高・営業利益とも約3割減少


< m:バランスシートマネジメント >
・発想を逆転し、「あるべきBSの姿」というストックを出発点とすることで取れるリスクを明確に
⇒ 時価総額:1.7倍に


< 資本政策の基本的な方針 >
http://www.eisai.co.jp/ir/stock/return.h


<感想>
 本件は、主にBSマネジメントによる「m」の変化により、売上・営業利益が7割になる一方、時価総額を1.7倍にした事例。
 今後も「m」を洗練させた事例に注目して行きたい。

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M&Aを通じたキャッシュフローの創出?


【 アインHD:M&Aを通じたキャッシュフローの創出 】

 今日は、みさき投資の中神康議社長著の「投資される経営 売買(うりかい)される経営」から、「m」(management:経営)を洗練させて企業価値を大きく高めてきた事例としてアインHD(9627)を取り上げてみたい。(その3)


[ アインHD(9627):M&Aによる「m」(management:経営)の変化 ]

・M&Aを通じた「m」の変化 ⇒ キャッシュフロー総出


< 2017/9:公募増資・第三者割当増資の概要 >
http://v4.eir-parts.net/DocumentTemp/20180214_064003253_udowji455qdars2esyelrsqo_0.pdf


1.目的
・調剤薬局事業において全国47都道府県でグループ合計1,055店舗の調剤薬局を展開。17/4期はM&Aを含む 209 店舗を出店

・「かかりつけ薬剤師・薬局」としての機能を発揮すべく、在宅対応を中心とした地域医療との連携、お薬手帳等を活用した薬剤に関する情報の一元的・継続的管理の強化及びジェネリック医薬品の使用を促進

・M&Aを含めた積極的な新規出店により、 事業規模の拡大を推進

・セブン&アイHD(3382)を割当先とする第三者割当による新株式発行を併せて行うことで、同社グループとの連携を強化し、当社グループの更なる発展を実現


2.調達金額
(1)公募増資等
・公募増資:282万株
・自己株式売出:18万株

(2)第三者割当増資(持株比率)

7&I HD宛:27万株(増資前7.78%⇒増資後7.76%

・GSO行使:45万株

(3)総調達金額
・277億円(372万株(1+2)×7,440円(払込金額))


<アインHD(9627)>(単位:億円)
     2009/4期 18/4期#2Q   
売上    1,154   *2,675(2.3倍)
営業利益   53    *180(3.4倍)
当期利益   21     *92(4.3倍)

ROE     13.0%   10.2% 
株主資本    164    905
総資産額    620   1,805
株主資本比率 26.5%     50.1%   

株価    1,481円  **6,800円   
時価総額   190   **2,409(12.7倍)
店舗数   375店    1.045店(2.8倍)
従業員数  2,741人   ***6,469人(2.4倍)

発行済株式数 1,283万株 3,543万株
ESP     166円    260円
PER     8.9倍    26.2倍

*2018/4期予想、**2018/2/14終値、***2017/4期末
(株式分割:2014/10 分1→2)


2018年4月期2Q IR資料の医薬事業成長推移(P20)
http://www.ainj.co.jp/ir/news/presentation_171207.pdf


<感想>
 本件は、主にM&Aによる「m」の変化により、時価総額を約9年で13倍にした事例。
 明日以降も「m」を洗練させて企業価値を増大した事例を取り上げてみたい。

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ピジョンの海外展開による「m」の変化?


【 ピジョン:海外展開による「m」の変化 】


 今日は、みさき投資の中神康議社長著の「投資される経営 売買(うりかい)される経営」から、「m」(management:経営)を洗練させて企業価値を大きく高めてきた事例としてピジョンを取り上げてみる。(その2)


< ピジョン(7956):育児用品メーカー >

[ 主に海外展開による「m」(management:経営)の変化 ]

・日本の出生数:1973年約200万人⇒現在約100万人
 ⇒ 日本市場=「失われた40年」
 ⇒ 強烈な危機感

・海外展開を積極化:中国で工場建設を進め、インドやトルコにも進出。欧米でM&Aも行うなど

      2008/1 2017/1
海外売上比率 29.1% 56.6%(06/1:19.7%)
経常利益率   6.5% 17.4%
ROE      6.2% 21.1%
(億円)
 売上     492 1,012(18/1予)
 経常利益    32  186(同上)
 当期利益    15  130(同上)
                      
 株価    1,706円 4,265円(18/2/13終値)
    (分割(1株→6株)勘案後15倍)
 EPS(除自己株) 74円 108円(同9倍)
 PER     23倍 39倍(18/1予)


<感想>
 本件は、育児用品メーカーとして、国内市場が半減する中で、主に海外展開による「m」の変化により、時価総額を約9年で15倍にした事例。
 明日以降も「m」を洗練させて企業価値を増大した事例を取り上げてみたい。

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みさき投資の持続的価値向上メカニズム?


【 みさき投資:持続的価値向上メカニズム 】

 2018/1/23、金融審議会「ディスクロージャーワーキング・グループ」(第2回)議事次第が公表された。
http://www.fsa.go.jp/singi/singi_kinyu/disclose_wg/siryou/20180123.html

 最後に「みさき投資」の資料が添付されていた。
http://www.fsa.go.jp/singi/singi_kinyu/disclose_wg/siryou/20180123/08.pdf

 今日は、この資料と、みさき投資の中神康議社長著「投資される経営 売買(うりかい)される経営」から、持続的価値向上メカニズムを考えてみたい。(その1)


持続的価値向上メカニズムを定義する──『みさきの公理Ⓡ』

V=〔 b × p 〕m(乗)

V:(Value)持続的事業価値の増大


b:(business:事業)に「障壁」がなければ、価値が持続的に上がるはずがない
・独特の強みに根ざした 「障壁」を築いているか?
・競争優位を確保しているか?
> 供給面での競争優位
> 需要面での競争優位
・“ストーリー”
> 「賢者の盲点」や好循環


p:(people:ヒト) が優れていなければ、価値は持続的には上がらない

「p」の第1層──経営陣は『HOP』か?
> Hungry(知的貪欲さ)
> Open
> Public Mind

「p」の第2層──経営層に厚み(Management Depth)はあるか

「p」の第3層──企業文化は健全か?


m:(management:経営)の改善なくして、持続的価値向上なし
「m」の洗練で、価値は指数関数的に上がる

・事業戦略・経営戦略
・事業ポートフォリオ管理
・高収益体へのこだわり
・投資/撤退基準
・戦略的プライシング
・CCC
・SCM、在庫管理
・組織・責任管理体制
・最適資本構成
・最適現金比率
・ガバナンス態勢
・経営者報酬


<感想>
 長期的な価値の創造(≒「成長バリュー」の大きさ)には「m」(management:経営)の改善こそがカギで、弛まない「m」の改善こそが「投資される経営、売買される経営」の最大の分岐点だと言う。
 明日以降、実際に「m」を洗練させて企業価値を大きく高めてきた事例を見て行きたい。

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