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「一生モノの勉強法」



「一生モノの勉強法」(鎌田浩毅著、東洋経済新報社)より
2009年4月16日 第1刷発行


  はじめに――大人の勉強は「成功」を目的にするもの――

 大人になって勉強するのは、「成功」という目的のためだと言うこともできます。アウトプットを認めてもらえないような勉強は、ちょっと言い方はきついかもしれませんが、大人にとっては「価値」がないのです。

 もし目的が「成功」であれば、自ずと「戦略」が必要になってきます。

 勉強はいつから始めても決して遅いということがありません。多くの良いインプットを手にし、質の高いアウトプットを出し、周囲から評価されることで、あなたは大きな満足感と生きがいが得られるはずです。


  第1章 面白くてためになる「戦略的」な勉強法とは

 1.場当たり的な勉強をしてはいけない

 2.「知識」と「教養」の両方が必要だ


①まず仕事に関係する知識を習得する
②次に、幅広い知識を使って、とりあえずアウトプットしていく
③三番目に、周囲の人を引きつけるため、人間的な魅力を磨く

 差し迫っての仕事の勉強も大切であり、常に好奇心を持ち続けて教養を深めるのも大切ということです。

 3.仕事の中から勉強のテーマを見つける

 4.必要なのは「三つの能力」を磨くこと


①コンテンツ能力
 知識の中身(コンテンツ)を身につける力です。つまり、最終的なアウトプットの前提となる知識を身につけることです。

②ノウハウ能力
 ノウハウ(know how)能力は、仕事のやり方についての具体的なテクニックやハウトゥに関する力のことです。時間内に仕事を進めたり、円滑に行う方法を知っているかどうかです。

③ロジカルシンキング能力
 ロジカルシンキング(logical thinking)能力は、先に述べたコンテンツ能力とノウハウ能力よりも高度の能力で、具体的に勉強をしていく過程で身についてくるものです。ものごとを常に論理的に見ていく思考によって養われる、と言ってもよいでしょう。


 5.「好きな勉強」にこだわりすぎるな

 6.「スキマ」にこそ投資の醍醐味がある

 7.「遊び」から教養を深める

 8.最初のハードルはできるだけ低く設定



  おわりに

 哲学者のショーペンハウエルは「読書とは他人にものを考えてもらうことである」と警告しています。本を読んだだけで満足するのではなく、読んだ内容を実行して自分のものにすることが大切ということでしょう。

 勉強は場当たり的にするものではありません。必ず戦略を立てて、生活の中の「システム」の一部として勉強するのです。

一生モノの勉強を楽しみながら続けていけば、人生が確実に変わります。

 仕事の勉強にも、教養の勉強にも、好奇心を持ってチャレンジしてください。そして、いつまでも自分を高めていけるような勉強を続けてください。


>>仕事の勉強にも、教養の勉強にも、好奇心を持ってチャレンジして、自分を高めてゆきたい

「成功術 時間の戦略」③



「成功術 時間の戦略」(鎌田浩毅著、文春新書)より


  第7章. 無意識活用法――意識下にある膨大な能力の活用

 ⇒ 人生は無意識が支配している
 ⇒ 無意識は意識よりもずっと賢い
 ⇒ ロールモデルを見つけて無意識を涵養せよ


 創造力や新しい発想を生みだすには、意識と無意識の両方の能力が必要である。だが、学校教育では主に記憶したり計算したりする意識的な学習に主眼がおかれていて、右脳を活発にするような無意識領域の涵養は、ほとんど考慮されていない。それでは人間の持つ能力の半分しか使わないことになる。なんともったいない話ではないか。


  第8章. クリエイティブになる方法――まず常識を疑う

 ⇒ 隙間を探す
 ⇒ 直観によって大局をつかむ
 ⇒ 当たり前を疑う
 ⇒ 無意識にゆだねる


 時には、いままで持っていたフレームワークを、捨てなければならないことも生じる。これができなければ、肉体年齢は若くても精神的には老人である。逆に、既成の考えを捨てられるということは、何歳になっても頭脳が若い証拠だ。古いものを捨てたあとに、新しい考えを導入できるからだ。ここからクリエイティブな人生がはじまるのである。


  第9章. 「オフ」の戦略――豊かな人生を創り出すために

 ⇒ ボーッとすることで緩急自在な頭を作れ
 ⇒ 瞑想的に生きると人生が変わる
 ⇒ オンとオフ共に活性化すると、よい発想が生まれる


 「仕事」と「遊び」の両方を活性化することが、人生の戦略にはたいへん重要である。バランスのとれたオンとオフを持つ。そのスタイルを確立すると、無限の可能性が拡がってくる。


  おわりに

 地球物理学者の故竹内均東大名誉教授(雑誌『ニュートン』元編集長)は、「理想の人生とは、自己実現ができる人生である」と説く。

 ただし、私のいう「自己実現」は、①好きなことをやって生きる、②それで食える、③それがまた他人によって高く評価される、ことである。(中略)理想の人生を生きるためにはまず夢を持たねばならない。
 竹内均『竹内均の科学的人生論』同文書院、21-22ページ


 このような幸福の実現は、人生の大きな目標の一つとなる。そのためには、まず自分の能力を身につけなければならない。


>>既成の考えを捨て、新しい考えを導入し、クリエイティブに自己実現してゆきたい

「成功術 時間の戦略」②



「成功術 時間の戦略」(鎌田浩毅著、文春新書)より

 
  第3章. 人間関係の戦略――貴人が人生を拓く

 ⇒ やりたい仕事より与えられた仕事を大切に
 ⇒ よい師を見つけ、とことん学べ
 ⇒ ギブ・アンド・ギブからはじめよう

  二対七対一の法則


 何をしてもうまくいく相手が二割。いろいろと努力すれば可もなく不可もない人間関係を築ける人が七割。それに対して、どんなに頑張ってもうまくいかない人が一割いるというわけである。

 最後の一割はどうやってもうまくいかない人々だ。どんなに努力しても、ウマの合わない人というのは、現実に存在する。この場合は最初から諦めたほうがいい。

 二対七対一の法則は、たいへん便利な考えかたではないだろうか。これを知っていると、人間関係がとても楽になるはずだ。


  第4章. フレームワーク利用術――世界観の違いを乗り越えるために

 ⇒ 人は思い込みの動物である
 ⇒ コミュニケーションに、以心伝心を期待するな
 ⇒ 代替案をたくさん提示する


 代替案を瞬時に出すためには、日頃から教養を高めておかなければならない。読書と教養に関する戦略は、次章からのテーマである。


  第5章. 戦略的な読書家になる――読書の楽しみと効用

 ⇒ むずかしい本は書いた人が悪い
 ⇒ 本は考えるための文房具である
 ⇒ 必要な本はそんなに多くない


  読書は自分を変える


 本を読みながら、自分が変わっていく。単に人ごととして、本の内容を追いかけているのではなく、書かれた一字一句から、自分が行動を起こすきっかけを得ているのである。本との偶然の出会いが人をみるみる変えていく、なんと素晴らしいことではないだろうか。


  第6章. 効率的に教養を身につける方法――エグゼクティブはジエネラリスト

 ⇒ 教養がある人が最後には勝つ
 ⇒ よいものを毎日使って目を肥やす
 ⇒ 教養の王道は古典(クラシック)


 教養の王道は、古典(クラシック)である。鑑識眼を徐々に養いながら、自分なりの基準を作る。ひねりを入れるのは、あとからいくらでもできる。異端を求めてマニアックにかぶれることは、入門者には勧めない。オリジナリティーを発揮するのは、そのあとでよいのだ。よいものを見て謙虚に学ぶことが、いかに楽しいことか気づくはずだ。


>>代替案を瞬時に出すためにも、読書を通じて自己変革しつつ教養を高めてゆきたい

「成功術 時間の戦略」①



「成功術 時間の戦略」(鎌田浩毅著、文春新書)より
平成17年5月20日 第1刷発行


  はじめに

 私は火山学を専門とする科学者であるが、長いあいだ人生の成功とは何かについて模索してきた。その結果、三つの観点、すなわち仕事、人づきあい、趣味が満たされた時に成功とといえるのではないか、と考えるに至った。この三者がバランスよく発展していく生活が、幸福な人生と言っても良い。

 そして、このような成功を手に入れるための重要な視座、それが時間の概念であるということにも気づいた。仕事、人づきあい、趣味が人生を形作る横糸とすれば、時間は縦糸だったのである。

 誰にでも時間は平等に流れてゆく。その時間を、活きた時間として過ごすか、死んだ時間にするかで、人生には雲泥の差が生じてしまう。成功は時間に対する戦略なしには語ることができない。


  第1章. 時間管理の戦略――活きた時間、死んだ時間

 ⇒ 時間こそ、人生を形作る材料
 ⇒ 頭は一日に一時間しか働かない
 ⇒ 「勝ち」と「期限」で仕事に優先順位をつける

  自己実現の時間戦略


 活きた時間を、人生の早いうちから自覚することが肝要である。光陰矢のごとし。活きた時間は、時間認識に関する第一の眼目なのである。


  第2章. 人に負けない“武器”を持つ方法――スペシャリストになるための女装

 ⇒ 自分にピッタリ合う仕事は存在しない
 ⇒ 「好きなこと」より「よくできること」を判断基準にすうr
 ⇒ 勝負仕事と保険仕事をバランスよくこなせ
 ⇒ 二十代には留学するな

  武器を磨く


 武器の錬磨には三つのステージがある。

 一つ目は、とりあえず何かの専門家になる、ということである。専門家として必要な知識・技術・方法論・経験をまず積むのだ。ここでプロフェッショナルへのスタートラインに立つ。

 二つ目は、どこでも通用する専門家になる、ということだ。世界基準で使ってもらえるレベルになることを目指すのである。

 三つ目は、オンリーワン(only one)になる。文字通りの第一人者だ。国内にいる当該分野の専門家のトップに躍り出る、というイメージである。


  戦略と戦術

 戦略とは、広い視点から眺める全体の作戦計画である。大局を見て、何を目標として戦うかを考える根本的な作業なのだ。それには戦うか、戦わないかといった、戦い自体の進退にかかわる評価や判断も含まれる。

 したがって、戦略は戦術よりもずっと高度な判断が必要となる。そのために、頭をより使わなければならない。武器の選択、本書で言うならば、何かを達成するためにどの仕事を選ぶかについては、まさにこの戦略にかかわってくることで、総合的な判断が必要とされる。一方、どのような方法で、どんな時間を用いて実行するかという決定は、戦術上の判断になる。


  いまからでも遅くはない

 武器というのは、自分の人生を切りひらくために、なくてはならないものである。武器を自分で決めて、それを磨くことに集中していれば、必ず社会の役に立つ。逆に、いくら切れる武器を身につけても、人の役に立たなければ意味がないではないか。


>>平等に流れる時間を活きた時間としつつ、人生を切りひらく only one の武器を身につけてゆきたい


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