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中露機合同での軍事的挑発?


【 中露機合同での軍事的挑発 】


 2020/12/24、産経新聞に、『【主張】中露機の合同飛行 「尖閣と竹島」への挑発だ』が掲載されていた。
https://www.sankei.com/smp/column/news/201224/clm2012240002-s1.html

 以下は一部抜粋。


中国とロシアによる軍事的挑発
中露の戦略爆撃機計6機が22日、日本海と東シナ海の上空を編隊を組んで飛行
航空自衛隊と韓国軍の戦闘機がそれぞれ緊急発進(スクランブル)

領空侵犯はなかったが、中露機の一部は日韓それぞれの防空識別圏に進入
ショイグ露国防相はプーチン大統領に中露機の「合同パトロール成功」を報告。同様の合同飛行は昨年7月以来

中国の戦略爆撃機4機
中国と韓国が管轄権を争う東シナ海の暗礁、離於島付近から韓国防空識別圏に進入

露軍機
戦闘機を含む15機が日本海上空で進入し、うち2機が竹島(島根県)付近を飛んだ

中露の戦略爆撃機4機
長崎県の五島列島沖上空で合流し、尖閣諸島(沖縄県)に向かって編隊飛行。尖閣にたどり着く手前で針路を変え、沖縄県の沖縄本島・宮古島間の宮古海峡上空を抜けて太平洋へ進出
その後、再び宮古海峡上空を通って北上

中露の戦略爆撃機
対艦ミサイルや核弾頭型・非核型双方を搭載可能な巡航ミサイルなどを装備。有事には艦船や基地、都市などを攻撃する役割
これらの飛行ルートに、日本海の竹島、中韓が争う離於島、中国が狙う尖閣諸島、中国の海空軍が太平洋へ進出するための宮古海峡を選んだことになる

日本と韓国、さらには沖縄のそばに位置する台湾を対象に中露両国が軍事力を誇示する、極めて望ましくない行動
来年1月20日に米政権が交代する直前の時期に、日本や韓国、台湾、米軍などの反応を試すねらいも

昨年7月の中露合同飛行
露軍の空中警戒管制機が竹島周辺で領空侵犯。竹島を不法占拠する韓国軍機が緊急発進して警告射撃を行った。日本は竹島周辺の領空侵犯では露軍機、韓国軍機のどちらにも緊急発進しなかった

政府は、防衛態勢を整えるとともに中露軍機の挑発が常態化しないよう外交でも努力すべき


(ご参考) 尖閣諸島周辺海域における中国公船等の動向と我が国の対処
https://www.kaiho.mlit.go.jp/mission/senkaku/senkaku.html


<感想>
 本件は、2019/7以来の中露の戦略爆撃機による、合同パトロールと称する軍事的挑発事案。
 2019/7の竹島周辺の領空侵犯で日本から緊急発進しなかったような事実の積み重ねが一番恐ろしい。
 尖閣諸島周辺への中国公船等の接近も常態化する中、毅然とした対応が望まれる。

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ビジネストラックを禁止せよ?


【 コロナ対策:緩和したビジネストラックについて 】


 コロナが拡大する理由の一つに、海外居住者のビジネストラック緩和があるようだ。
https://www.mofa.go.jp/mofaj/ca/cp/page22_003380.html#section2
 以下は一部抜粋。


国際的な人の往来再開に向けた段階的措置について

ア ビジネストラック:本件試行措置により例外的に相手国又は本邦への入国が認められ、「本邦活動計画書」の提出等の更なる条件の下、相手国又は本邦入国後の14日間の自宅等待機期間中も、行動範囲を限定した形でビジネス活動が可能となる(行動制限が一部緩和される)スキームです(注)。主に短期出張者用です。
(注)自宅等と用務先の往復等の限定した形で、公共交通機関不使用、不特定の人が出入りする場所への外出は回避ください。

(2)対象国・地域
 本件試行措置(「ビジネストラック」及び「レジデンストラック」)は、各国・地域と協議・調整の上、準備が整い次第、順次実施していくこととしています。(現時点で、対象国・地域は、ベトナム、タイ、豪州、ニュージーランド、カンボジア、シンガポール、韓国、中国、香港、マカオ、ブルネイ、マレーシア、ミャンマー、モンゴル、ラオス、台湾)。
https://www.mofa.go.jp/mofaj/ca/cp/page22_003380.html#4

開始日)
7月29日)タイ、ベトナム
9月8日)マレーシア、カンボジア、ラオス、ミャンマー、台湾、シンガポール
10月8日)ブルネイ、韓国、中国


(ご参考)英国での変種ウイルスの感染拡大に対する水際対策強化
https://corona.go.jp/news/pdf/mizugiwataisaku_20201211.pdf

国内の発生状況など
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_15732.html


<感想>
 コロナウイルスは拡大傾向にあり、また英国で変種ウイルスも発生する中、国民へ行動自粛を要請するのではなく、緩和した外国人のビジネストラック措置を禁止すべきだと思われる。

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引受審査の責任は重大?


【 主幹事証券の引受審査の責任 】

 


 2020/12/22、日経電子版に「粉飾企業巡り調査不十分、みずほ証券に賠償責任 最高裁」の記事外務省掲載された。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODG217IT0R21C20A2000000

 

 以下は、最高裁判決判決からの一部抜粋。
https://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/915/089915_hanrei.pdf

 


『そうすると,上記の金融商品取引業者等は,引受審査に際して上記監査の信頼性の基礎に重大な疑義を生じさせる情報に接した場合には,当該疑義の内容等に応じて,上記監査が信頼性の基礎を欠くものではないことにつき調査確認を行うことが求められているというべきであって,上記の場合に金融商品取引業者等が上記の調査確認を行うことなく元引受契約を締結したときは,同号による免責の前提を欠くものと解される。

 

よって,財務計算部分に虚偽記載等がある場合に,元引受業者が引受審査に際して上記情報に接していたときには,当該元引受業者は,上記の調査確認を行ったものでなければ,金商法21条1項4号の損害賠償責任につき,同条2項3号による免責を受けることはできないと解するのが相当である。』

 


< 金商法21条2項 >
2 前項の場合において、次の各号に掲げる者は、当該各号に掲げる事項を証明したときは、同項に規定する賠償の責めに任じない。

 

三 前項第四号に掲げる者(⇒主幹事証券会社、) 記載が虚偽であり又は欠けていることを知らず、かつ、第百九十三条の二第一項に規定する財務計算に関する書類に係る部分以外の部分については、相当な注意を用いたにもかかわらず知ることができなかつたこと。

 


<感想>
 本件は、2009/11の東証マザーズ上場後に粉飾が発覚して、2010/6に上場廃止となったエフオーアイ案件における、主幹事みずほ証券の免責が認められなかった事例。
 投資家保護の観点からも、主幹事証券の引受審査において、十分な調査確認が必要なことは言うまでもない。

 

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大和堆の海上保安を強化?


【 大和堆:海上保安体制強化 】


 2020/12/21、「海上保安体制強化に関する関係閣僚会議」が開催された。
https://www.kantei.go.jp/jp/99_suga/actions/202012/21kaijohoan.html
 以下は、菅総理の言葉。


「尖閣諸島(せんかくしょとう)や大和堆(やまとたい)など、我が国の周辺海域を取り巻く情勢は大変厳しいものになっております。政府としては平成28年に海上保安体制強化に関する方針を決定し、この方針に基づき、海上保安体制の充実強化に着実に努めてきました。

 来年度当初予算編成においては、我が国の海を守る海上保安官が、その崇高な使命を全うできるよう、今年度補正予算も活用しながら、尖閣領海警備のための大型巡視船などを整備したいと思います。

 また、人材の確保・育成のため、大型練習船の整備等、教育訓練施設の拡充も着実に進めるとともに、関係国の人材育成への貢献など、海洋秩序の維持強化のための取組を推進してまいります。

 国民の安全・安心を守り、世界につながる海洋の安全・秩序を次世代につなぐため、引き続き、海上保安庁を始めとする関係省庁が力を結集し、海洋の安全保障の確保に全力を尽くしていただくよう、よろしくお願い申し上げます。」


(ご参考) 
1.2020/11/24 Sankei Biz「海保・水産庁、大和堆の中国漁船に対応後手 専門家が主張する対策は」
https://www.sankeibiz.jp/macro/amp/201124/mca2011240635002-a.htm

2.2019年海上保安レポート P17
https://www.kaiho.mlit.go.jp/info/books/report2019/report2019.pdf
平成30年においては、延べ1,600隻以上の北朝鮮漁船に退去警告を行い、そのう ち、延べ500隻以上に対し放水を実施し、我が国排他的経済水域の外側に向け退去させ、大和堆周辺海域への接近を許しませんでした。


<感想>
 昔は北朝鮮籍、今は中国籍とみられる漁船が大和堆で密猟を続けている模様。
 海上保安庁だけで足りなければ、自衛隊を含めた対応が求められる。

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村上春樹が専業作家になった理由?


【 村上RADIO:専業作家になった理由 】



 2020/12/20、FM東京で『村上RADIO~マイ・フェイバリットソングズ&リスナーメッセージに答えます~』が放送された。
https://www.tfm.co.jp/murakamiradio/

 以下は上記からの一部抜粋。



今日の言葉はジョン・レノンさんです。1960年代の半ば、ビートルズが登場して、その人気が世界を席巻していた頃、新聞記者に「この人気はどれくらい続くと思いますか」と質問されて答えました。


「さあ、どれくらい続くんだろうね? 10年は続くなんて言ったら、バチが当たって、3カ月でショボっちゃうかもね」


でもビートルズの音楽はそれから半世紀以上経った今でもしっかり聴かれています。ポールはまだ現役で歌い続けています。それを知ったらレノンさんはどう思うんでしょうね。


僕は小説家になって最初のうち、店を経営しながら小説を書いていたんです。でも、執筆に集中したくなって、店を売って専業作家になりました。店もけっこう繁盛していたんで、もったいなかったんですけど、どうしてもそうしたかったんです。


でも周りの人はほとんど全員が反対しました。「小説だけで食べていくなんて無理だから、商売は続けてた方がいいよ。人気なんて儚(はかな)いものだからさ」って。でもそれから40年近く、なんとか小説家を続けています。その時もし新聞記者にレノンさんと同じ質問をされたら、どう答えていたでしょうね? 先のことなんて、予測できないです。


でも何はともあれ、僕はもっと真剣に自由に小説が書きたかったんです。それが一番大切なことですよね。



<感想>
 もっと真剣に自由に小説が書きたかった、一番大切なことのために、店を売って、退路を断って、専業作家になった村上春樹氏。
 どうしてもそうしたかったという強い思いが、40年近く、第一線で活躍し続けられた理由の一つであろう。


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三つの使役動詞の違い?


【 三つの使役動詞 】


 以下は、マーク・ピーターセン著「続日本人の英語」(岩波新書)からの一部抜粋。(その2)


三つの使役動詞

 たとえば「母に手紙を書かせた」という日本語を英訳する場合、まず

  I made / let / had my mother write the letter.

 同じ「書かせた」とはいっても、英語の表現としては、上の三つは、まるで「世界」が違う。

  I made my mother write the letter.

 というのは、いくらお母さんに嫌だと言われても、「無理やりに、強制的に書いてもらった」ということになる。

要するに

  I forced her to write it-against her will.

ということになる。

 "let"は、その逆である。"let"(someone ) do(something)"は、単なる「させる」というのではなく、「することを許す」あるいは「することをゆずる」という意味が基本であるので、

  I let my mother write the letter.

と言われたら、たとえば、「ねぇ、宏美、お母さんに書かせてちょうだいよーねぇ、いいでしょう?」と頼まれて、娘は「仕方がないわね」と、書かせてあげることにした、という場面などが浮かんでくる。その娘は、

  There was nothing I could do. I decided to let her write it.

と言えばよい。要するに、

  She wanted to write it, and I decided to allow her to do so.

ということになる。

たとえば、おいしいレアーチーズケーキが二個だけのこっているとき、彼女は大きい方の一個を彼にためさせてあげた、ということなら、

  She let him have the bigger peice.

 "had"は、"made"と"let"の真ん中にあり、中立的な存在である。

 なぜか「母に書いてもらった」だけというケースなら、

  I had my mother write the letter.

と言ってもよい。

 "have (someone) do"は、「やってもらうのは当然だ」という事情を示すので、使い方がそれだけ限られている。たとえば、留学する手続きとして、願書に親の「許可」のサインが必要な場合、お母さんは不賛成でない限りは、当然のことながら、サインしてくれるであろう。

  She had her mother sign her approval on her application form.

と"had"を使って表現すればよい。


 納得させて何かをしてもらうとき

 もし、「最初は親に留学を反対されていたが、何とかお母さんを納得させてサインしてもらった」ケースだったら、"had her sign it"ではなく、"got her to sign it"と言うのである。

 具体的に言えば、

  She got her mother to sign her approval on her appliation form.

"get (someone) to do (something)”と言えば、多くの場合は、"persuation"をいくらか示すことになるのである。

 さて、上述の make, let, have, get to を一つの例にまとめてみよう。

At the restaurant, I got*1 the waiter to give us a corner table by the window and had*2 him recomend the best Bordeaux in the house. When he brought the wine, he
seemed so sincerely interested in its flavor that I decided to let*3 him try a small glass of it himself. But before he was able to drink any, he somehow managed to spill the whole thing across our table, and I became so enraged that I made*4 him wipe up the mess with his own handkerchief.
(レストランでウェイターに頼んで何とか窓ぎわの角テーブルにしてもらい、当店の最高のボルドーを選んでもらった。ワインを持ってきたそのウェイターは、その味を本当に知りたそうに見えたので、グラスにほんの少し味見をさせてあげようとした。ところがまだ口もつけないうちに、ワイン全部をテーブルにワッとこぼしてしまった。私は激怒して彼自身のハンカチで全部きれいにふきとらせた。)

got*1 ......to(少々特別にしてもらう)
had*2(当然してもらう)
let*3(少々特別にさせてあげる)
made*4(無理失理させる)


<感想>
 3つの使役動詞+get to のニュアンスの違い。
 学校の英語の授業だけで会得するのは難しいように思われる。

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三つの「みる」のニュアンスの違い?


【 三つの「みる」 】

 


 先日、何年か振りに英語のメールを送信したが、文章作成に苦労した。
 以下は、マーク・ピーターセン著「続日本人の英語」(岩波新書)からの一部抜粋。

 


三つの「みる」

 

I saw / looked at / watched a movie last night.

 たとえば、ゆうべ観た映画は面白かったので、その話をしようと思ったら、最初に

 I saw a movie last night. It was great.

と話を始めればよい。これは、たとえば、「先週、面白い本を読んだよ」という意味の、“I read a good book last week.” と同じく、何かを経験した」という意味である。

 

 もし、それと違って、ある映画を教材として使えないかなと思って、ビデオで一応目を通したことなら、その場合

 I looked at a movie last night,but I decided not to use it in my class.

と、“look”で表現する。

 

 それに対して、
 I watched a movie last night.

というのは、「ゆうべ、時間をどう過ごしたのか」という質問に答えているようなニュアンスがある。

 

 A:What did you do last night ?
 B:I really didn’t have anything at all special to do, so I just watched a movie on TV and then went to bed.

 

 大まかに言えば、”seeing”は、目という”道具”でもって、あるものを visual information として頭脳に入れることである。”looking”は、一応注意してみることではあるが、時間の経過をあまり感じない表現である。”watching”はまさに時間の経過して行く間、ものの変化を意識する、「観察」に近いことである。

 

 たとえば、「ちょうどその瞬間、私はドアをみているところだった。」という日本語を英訳すれば、”I was watching / looking at the door just at that time.”と言ってもよいが、前者ならば、誰かが入ってくるのではないかと、じっと意識的にみていたもいう意味になる。それに対して後者の方は、たまたまその瞬間にドアのほうに目を向けてみているところだった、という意味になる。英語としては、この二つは基本的に違う。

 


<感想>
 中学1年生で習った三つの英単語。
 この種のニュアンスの違いを学べる機会があればもっと英語を理解できたかと思うと残念だ。

 

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グローバリズムが、ナショナリズムに勝利?


【 米大統領選の本質 】


 PRESIDENT Online の2020/12/1付け『「大統領選の不正投票疑惑」いまだ真相が報道されない本当の理由 集計システムと民主党を結ぶ点と線』に興味深い記事が掲載されていた。
https://president.jp/articles/-/40921?page=4

 以下は、一部抜粋。


「グローバリズムvsナショナリズム」が2020米大統領選の本質

 社会的弱者の味方を自称する民主党は、実は多くのグローバル企業から巨額の献金を受け取っているが、そんな彼らにとって、国境に壁を作って不法移民を制限し、中産階級の所得を増やしたいと願うトランプ氏のようなナショナリストは、商売の邪魔以外の何ものでもない。

 こんな「グローバリズム対ナショナリズム」の構造こそが、今回の選挙の本質であるわけだが、その中で見られた大手マスコミの異常なまでの偏向ぶりや、投開票におけるさまざまな不正投票活動は、トランプ氏によって奪われた権力を取り返そうとするグローバリスト(エスタブリッシュメント層)らが仕掛けた「米国版・色の革命」である可能性はないのだろうか。
 かつての「色の革命」に見え隠れしていたジョージ・ソロスらの登場人物たちが、今度はその「革命」を米国内で起こし、クリントン、オバマらのようにグローバリストの意のままに動いてくれる政権を立ち上げよう、というわけだ。

 それに対してトランプ側は、不正選挙の証拠を集めて反撃に出る準備をしている。裁判が成立するか否か、またその行方は何とも言えぬが、不正の事実そのものの存在が明らかになれば、グローバリストらが支配する大手マスコミは信頼を一挙に失い、大きなパラダイムシフトが起こる可能性がある。

 そんな米国で今後懸念すべきは、社会の深刻な分裂である。バイデン氏が勝てば、オバマ政権時に頻発したような、保守派を追い詰めて人々を銃規制支持に誘導する派手な銃乱射事件もまた増えるだろう。さすれば保守的な州は、あるいは「独立」を言い出す可能性すらあるだろう。
 一方でトランプ氏が勝てば、逆に左派が強いカリフォルニア州などが同様に「独立」を主張する可能性もある。ひいてはこれが「第2次南北戦争」のような内戦につながることを危惧する声もあるが、米国社会の分断修復にはまだ長い時間がかかるであろうことだけは間違いなさそうだ。


<感想>
 電子投票システム「ドミニオン」を含め、米大統領選の不正疑惑は未だに止まっていない。
 「グローバリズム(バイデン民主党)対ナショナリズム(トランプ共和党)」が大統領選の本質で、米国社会の分裂が深刻化する背景の一つであると妙に納得してしまった。

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レッド・パージ中の脚本家によるローマの休日?


【 ローマの休日:脚本家ダルトン・トランボ 】


 先日、『「ローマの休日」を仕掛けた男 不屈の映画人ダルトン・トランボ」(ピーター・ハンソン著/松枝愛訳)を読んだ。

 以下は、一部抜粋。


 映画『ローマの休日』の原作者については、トランボの全作品の中で最も吟味されてきた。トランボは自分のオリジナル映画脚本を本人のイアン・マクレラン・ハンターの名前で市場に出し、それをパラマウントが買った。
 プレストン・スタージェス、ベン・ヘクトその他による草稿は退けられた。監督のウィリアム・ワイラーがローマへ携えた草稿はトランボの脚本をハンターが手直ししたものだった。
 ワイラーは英国の作家ジョン・ディントンを雇い、その草稿に磨きをかけ、制作中に新たなシーンを書き加えさせた。そのため、1953年に映画が公開された時、画面に出された脚本家のクレジットはハンターとディントンが共有した。


 別離で感傷的になっている心情を振り切って素っ気ない台詞を吐くのだが、ヘップバーンが演じた人物(アン王女)がジョーと別れたことによって勝ち取った成熟ぶりを明らかに示すものであるだけに、彼女の演技の中でほかでは見られない重みがある。


Were I not completely aware of my duty to my family and my country, I would not have come tonight. Or indeed ever again. Now, since I understand we have a very full schedule today, you have my permission to withdraw.


 この台詞はあらゆるトランボ作品の中で義務と個人的名誉に関する最も明白な意見表明の一つである。


 トランボが描いた主義に殉じた登場人物たちと、主義に殉じたトランボ本人の行為との類似は、彼の映画作品の研究から少しずつ集められたおそらく最も重要な教訓である。


 彼女は自分の義務を果たすために自由を断念し、彼の方も彼女の愛を正当化するため安易な金もうけを諦めたのだ。


原註
 ブラックリストによって必然的に生じた欺瞞のためハンターが『ローマの休日』で受賞したオスカーは厄介で、彼自身「あれは悪夢だった」と振り返る。「誰も自分のやっていないことに対して有名になりたくなんてない。
 僕はただオスカー像を家に持ち帰り、ニューヨークの家の屋根裏部屋に放り投げた。思い返すと、ほかに選択肢はなかった。
 『ローマの休日』が制作されていた時、まだブラックリストは優勢だった。少なくともダルトンは賞金を得た。皮肉にも、ブラックリストが幅を利かせれば利かせるほど、自分も替え玉(フロント)を使わざるを得なくなった。」
 『ローマの休日』のクレジットが書き直されたのは、1993年5月になってからだった。


<感想>
 赤狩りで逮捕もされた脚本家ダルトン・トランボ。
 「ローマの休日」においても、義務と名誉に関する彼の主義が所々に感じられる。

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「前向きな対応」からの変更?


【 日中防衛相テレビ会談 】

 


 2020/12/14、17時から約95分間、岸防衛大臣と魏鳳和・中国国務委員兼国防部長とのテレビ会談が行われた。
 以下は防衛省のHPからの一部抜粋。
https://www.mod.go.jp/j/approach/exchange/area/2020/20201214_chn-j.html

 


両大臣は、日中関係や地域情勢について意見交換を行いました。

 

岸大臣からは、我が国固有の領土である尖閣諸島周辺海域を含む東シナ海情勢について、まず、同諸島に関する我が国の立場をしっかりと伝えた上で、中国軍や中国公船の活動といった個別の事象について指摘しつつ、力を背景とした一方的な現状変更の試みに対する強い懸念を伝達し、事態をエスカレートさせるような行動をとらないよう、強く求めました。

 

また、南シナ海情勢については、岸大臣から、現状への懸念を述べるとともに、法の支配や自制の重要性を指摘しました。

 

さらに、岸大臣から、中国が自国の国防政策や軍事力の透明性を向上させ国際社会の懸念を払拭するよう求めました。

 


(参考)2019/12/18「日中防衛相会談(概要)」
https://www.mod.go.jp/j/approach/exchange/area/2019/20191218_chn-j.html

 

1 総論
(1)河野大臣から、尖閣諸島周辺海空域等の東シナ海情勢について、中国軍の活動等について懸念を伝えるとともに、中国側の前向きな対応を強く求めた。その上で、両大臣は、東シナ海の安定の重要性について認識を共有した。

 

2 地域情勢
(1)両大臣は、北朝鮮情勢に関し、安保理決議の完全な履行の重要性を確認した上で、日中両国共通の目標である朝鮮半島の非核化に向けて、日中間で連携を進めることで一致した。
(2)河野大臣から、国際社会の関心事項である南シナ海問題について、係争中の地形の非軍事化の重要性を指摘した。

 


<感想>
 本件は、王毅外相が尖閣諸島の領有権を主張した11/24の発言に抗議し、政府に反論を促す自民党外交部会と外交調査会の12/1の決議文を踏まえた、日中防衛相のテレビ会談。
 1年前の日中防衛相会談以降の「前向きな対応」ではなく、「事態をエスカレートさせるような行動をとらないよう」強く求める内容に変化したことは心強い。

 

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日銀買入れ国債による有効需要の創出で問題なし?


【 コロナ経済対策 】

 


 2020/12/8、「国民の命と暮らしを守る安心と希望のための総合経済対策」が閣議決定された。
https://www5.cao.go.jp/keizai1/keizaitaisaku/keizaitaisaku.html

 

 これを受けて、高橋洋一氏が、2020/12/14『「73兆円コロナ経済対策」報道を比べて浮き彫りになった、マスコミの「大きな勘違い」』の記事を掲載された。
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/78316?page=1&imp=0

 

 以下は記事からの一部抜粋。

 


事業費総額73兆円(財政支出40兆円)のコロナ経済対策がまとまった。財政支出40兆円の内訳は、コロナ拡大防止策6兆円、ポストコロナ経済構造転換18兆円、国土強靭化6兆円、予備費10兆円。

 


まず、潜在GDPと実際のGDPの差であるGDPギャップは、内閣府の推計でも30兆円超もある。


これを放置すると、半年後以降の失業率が上昇する。おそらく失業率2%程度上昇、失業者で見れば120万人程度が増えるだろう。それに伴う自殺者は6000人程度増えるだろう。それはコロナによる死者2300人の2倍以上だ。

 


マクロ経済政策の究極の目標は雇用の確保だ。それができれば自殺者の増加を抑えることもできる。


以上のことから、GDPギャップを経済対策の有効需要で埋めないと後で失業が増え、結果として命が失われるので、経済対策はまず規模というのが、マクロ経済学からは正解になる。

 

ちなみに、今回の経済対策による支出が直接的に実質GDPを下支え・押上げする効果は、内閣府試算によれば3.6%程度だ。これは、財政支出から、予備費、融資などを除いた真水ベースで今回の経済対策が20兆円程度というわけだ。予備費を含めれば、GDPギャップのかなりの程度は埋められるので、マクロ経済政策としてはまずまずの出来といっていいだろう。

 


これまでのコロナ対策では大量の国債発行がなされたが、ほとんど日銀が買い入れている。日銀買い入れ国債について利払いがされるが、それは日銀の収益になって日銀から政府への納付金になる。


このため、政府にとって財政負担はない。これはやり過ぎればインフレ率が高くなるが、今のところ、コロナのためにインフレ目標には程遠い。

 

別の言葉で言えば、コロナショックで需要喪失なので、インフレの心配がなく、しかも通貨発行益を活用するので財政悪化もなく将来世代への心配もない。こうした政府と中央銀行とのコラボは、日本だけではなく欧州でも行われている。

 


なぜ、このようなレベルの低い社説を各紙は出すのだろうか。


それに対する筆者の邪推は、(1)マクロ経済学の無知、(2)財務省からネタをもらうので忖度、(3)新聞が軽減税率を受けているので忖度、のどれかだろう。

 


内閣府モデルでは政府支出乗数は1.1もない。

 

ということは、政府支出に対して誘発される民間需要が1割にも満たないこと意味しており、GDPギャップは公的需要で埋めないと、将来の失業者や自殺者は不可避となってしまう。

 


今回の経済対策などでは、政府による研究開発基金、環境関連グリーン基金、デジタル関連基金などの将来投資が盛り込まれた。そのほか、インフラ整備でも今絶好のチャンスである。

 

官による投資だけではなく、一層の金融緩和や設備投資減税などで民間投資を誘発できればさらにいい。

 


(ご参考) 2020/10/29 日本銀行

「当面の金融政策運営について」
https://www.boj.or.jp/announcements/release_2020/k201029a.pdf
(長期金利:・・・上限を設けず必要な金額の長期国債の買入れを行う。)

 


<感想>
 事業費総額73兆円(財政支出40兆円:コロナ拡大防止策6兆円、ポストコロナ経済構造転換18兆円、国土強靭化6兆円、予備費10兆円)の総合経済対策。
 日銀が買い入れる国債を活用した、前倒しでの真水の経済対策を大いに期待している。

 

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真っ直ぐ登るのはオタンコナス?


【 伊集院静:ミチクサ先生(夏目漱石) 】

 


 病気療養のため、2月21日から休載していた日経新聞連載小説「ミチクサ先生」(伊集院静作、福山小夜画)が、11月11日(159回)から再開した。

 以下は181回〜182回からの一部抜粋。

 


金之助は、毎日のように家に来る寺田寅彦がいつになく沈んでいる姿が気になって声をかけた。

寅彦は後に東京帝国大学に進学し、首席で卒業をしたほどの勉強家だった。かと言って勉強ひと筋のガリ勉タイプではなく、金之助が俳句を愉(たの)しんでいるのを見て、ぜひ教えて欲しいと申し出た。のちに牛頓(ニュートン)などの俳号を持ち、俳書まで出版する好奇心のかたまりだった。


「……実は先日、教頭から呼びだされて叱られました」

「ほう、どんなことでかね?」

「俳句などにうつつを抜かさず、きちんと勉強をしろと、そうでないと帝国大学へ行ってもついてはいけないぞ、と」


「君の目指すところが、さしずめ、あの築山のてっぺんだとしよう。なら誰もが真っ直(す)ぐここからてっぺんにむかって歩くはずだ。でも私は、そんな登り方はつまらないと思うんだ」

「つまらないんですか?」

「ああ、オタンコナスのすることだ」

そう言って金之助は笑った。

「真っすぐ登るのはオタンコナスですか?」

五高はじまって以来の優等生の寺田寅彦は金之助の顔をじっと見て訊(き)いた。見られている金之助もかつて、一高はじまって以来の秀才と呼ばれたことがあった。

「そうさ、つまらない。そういう登り方をした奴には、あの築山の上がいかに愉(たの)しい所かが、生涯かかってもわからないだろうよ」

「ではどう登ればいいのでしょうか?」

「そりゃ、いろんな登り方でいいのさ。途中で足を滑らせて下まで落ちるのもよし。裏から登って、皆を驚かせてやるのも面白そうじゃないか。寺田君、ボクは小中学校で六回も転校したんだ」


「いろんな寄り道ができて面白かったよ」

「寄り道ですか?」

「道草でもいいかな?」

「みちくさですか? 先生がそんなふうになさったとは想像もしませんでした」

「いろんな道の端で、半ベソを掻(か)いたり、冷や汗を掻いたりしていたんだ。"我楽多(がらくた)"とか"用無し"と呼ばれたこともあった。その時は少し切なかったし、淋(さび)しい気持ちになったが、そんな私をちゃんと守ってくれたり、手を差しのべてくれる人がいてね。その人の温りで寝た夜もあったよ」

「先生のみちくさは愉しそうですね」

寅彦が金之助をまぶしそうな顔で見つめ、目をしばたたかせていた。

「意外と、私は自分の来た道を認めたいのかもしれないね。江戸っ子特有の強がりかもしれない」

「先生」。寅彦が呼んだ。

「何だね?」

「ボク、少し力が湧いて来ました。みちくさをしてみたくなりました。物理学にも俳句があった方が良い気がします」

「そうかね、そりゃ、楽しみだ。一高に米山保三郎君という親友がいてね。彼がこう言っていた。わかりきったことをして何になる? あちこちぶつかりながら進む方がきっと道が拓ける、とね」

金之助は寅彦を見て静かにうなずいた。

 


<感想>
 今やっていることも、金之助の言う、寄り道とか道草とでも考えれば、何てことはない。

 

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自衛隊派遣に至る法的な枠組み?


【 北海道:旭川市への自衛隊の派遣要請 】

 


 2020/12/8、北海道庁は、旭川市への自衛隊の災害派遣要請についての知事コメントを掲載した。
http://www.pref.hokkaido.lg.jp/ss/tkk/hodo/gcomment/r2/r021208.htm

 


< 北海道知事コメント(概要) >
・旭川市における新型コロナウィルスの感染拡大防止に関し、陸上自衛隊北部方面総監部に災害派遣要請を行い、自衛隊においては直ちに派遣を決定いただいた

 

・これまで旭川市内の集団感染発生を受け、直ちに、広域支援チームを編成・派遣するとともに、道内外から医師や看護師などの応援をいただき、約70名、延べ295人に及ぶ支援を行ってきた

 

・しかしながら、12月5日には国内最大規模のクラスターとなるなど猶予できない事態が生じたことを受け、旭川市民の皆様、道民の皆様の生命を守るためには、自衛隊の皆様の力もお借りして、この難局にあたっていかなければならないと決断するにいたった

 

・西川旭川市長には、私からお声かけし、現在の深刻な状況を踏まえると、一刻も早く自衛隊に派遣をお願いすべきという点で意見の一致を見た

 

・道と旭川市、そして、自衛隊の皆様と力を結集して集団感染の収束に向けて全力を尽くしてまいる

 


< 岸防衛大臣臨時会見(概要) >
https://www.mod.go.jp/j/press/kisha/2020/1208a_r.html

・北海道において新型コロナウイルスの感染拡大が続いている状況を受けて、本日(12/8)17時00分、北海道知事から陸上自衛隊北部方面総監に対して、新型コロナウイルス市中感染拡大防止のための災害派遣要請があり、これを受理したとの報告あり

 

・派遣命令自体は方面総監から今日中に発出する

 


< 陸上自衛隊:災害派遣の仕組み >
https://www.mod.go.jp/gsdf/about/dro/index.html

 


< 自衛隊法 >

(自衛隊の任務)
第三条 自衛隊は、我が国の平和と独立を守り、国の安全を保つため、我が国を防衛することを主たる任務とし、必要に応じ、公共の秩序の維持に当たるものとする。


2 自衛隊は、前項に規定するもののほか、同項の主たる任務の遂行に支障を生じない限度において、かつ、武力による威嚇又は武力の行使に当たらない範囲において、次に掲げる活動であつて、別に法律で定めるところにより自衛隊が実施することとされるものを行うことを任務とする。


一 我が国の平和及び安全に重要な影響を与える事態に対応して行う我が国の平和及び安全の確保に資する活動

 

(災害派遣)
第八十三条 都道府県知事その他政令で定める者は、天災地変その他の災害に際して、人命又は財産の保護のため必要があると認める場合には、部隊等の派遣を防衛大臣又はその指定する者に要請することができる。


2 防衛大臣又はその指定する者は、前項の要請があり、事態やむを得ないと認める場合には、部隊等を救援のため派遣することができる。ただし、天災地変その他の災害に際し、その事態に照らし特に緊急を要し、前項の要請を待ついとまがないと認められるときは、同項の要請を待たないで、部隊等を派遣することができる。

 


<感想>
 本件は、北海道知事による自衛隊の派遣要請を受けて、自衛隊の派遣命令までを確認したもの。
 自衛隊の(従たる任務の)災害派遣活動(主たる任務は国土防衛)による、集団感染の早期収束を祈念している。

 

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TOBではなく、株式交換で完全子会社化?


【 デンソー:株式交換でジェコーを完全子会社化 】

 


 2020/12/7、デンソー(6902)が、ジェコー(7768)の完全子会社化に関する株式交換を発表した。
https://www.denso.com/jp/ja/-/media/secure-news/jp/ja/news/news-releases/2020/20201207__densos-acquisition-of-jeco-jp.pdf?rev=31a6ad28b56b4d5e8e6a3239a15bbaaa

 以下は一部抜粋。

 


1.目的
・完全子会社(現在、持分法適用関連会社)でない状況下においては、デンソーグループ(DG)からジェコーグループ(JG)に対して開示される情報は限定的にならざるを得ず、DGが有する技術や情報をJDの製品開発に最大限活かすことが困難

・完全子会社となれば、DGが保有する各種情報を受けることが可能となり、製品競争力の強化に繋げることが可能になる

・ジェコー株式の非公開化に伴い、上場維持コストや株主対応コスト等の削減が図られるとともに、デンソーと他の少数株主とのあいだにおける潜在的な利益相反関係の解消により、中長期的な企業価値向上に向けて迅速かつ抜本的な経営施策の遂行が可能になると考えている

 


2.株式交換に係る割当ての内容
・ジェコー株式1株に対して、デンソー株式0.55株を割当
・交付する株式数:デンソー株式450,115株(予定)
⇒ デンソーの保有する自己株式(9/30現在13,042,200株)を充当する予定

12/4終値
デンソー:5,733円×0.55=3,153.15(a)
ジェコー:2,512円(b)
a÷b=125.5%(25.5%のプレミアム)

 


3.株式交換の方式
・簡易株式交換の手続き(会社法第796条第2項)により、デンソーの株主総会の承認を受けずに、2021/2/5開催予定のジェコー臨時株主総会において本株式交換の承認を受けた上で、2021/4/1を効力発生日として行う予定

 


4.株式交換により譲渡した場合の譲渡所得の特例
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1526.htm

(1)その株式交換完全親法人の株式の交付を受けた場合には、旧株の譲渡はなかったものとみなされる

(2)上記株式交換の場合、所有株式の取得価額は、旧株の取得価額となる

 


<感想>
 本件は、デンソーが35.5%出資する持分法適用会社のジェコーの完全子会社化目的の株式交換。デンソーは全て自己株式を充当予定。
 資金負担も不要なため、TOBより株式交換の方が取得側にとってはベターなように思われる。

 

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ローマの休日アン王女の覚悟?


【 ローマの休日:英語で振り返る(その2) 】

 


 以下は、「ローマの休日」の以下スクリプトからの一部抜粋。
http://www.script-o-rama.com/movie_scripts/r/roman-holiday-script-transcript.html

 


(車中でのジョーとの永遠の別れの後、大使館に戻ったシーン)

 

AMBASSADOR. Ma'am: you must appreciate that I have my duty to perform, just as Your Royal Highness has Her duty-.

 

ANN. Your Excellency: I trust you will not find it necessary to use that word again. Were I not completely aware of my duty to my family and my country, I would not have come tonight. [The look at her, in silence; after a pause, grimly] Or indeed ever again.

 

[Ann walks across the room] Now, since I understand we have a very full schedule today, you have my permission to withdraw.

 

[They stand for a moment, then bow and walk away. At the door, the Countess takes a tray from a servant] No milk and crackers.

 

[The Countess gives them back, about to shut the door] That will be all, thank you, Countess. [The Countess bows in respect and then goes out, closing the door]. Alone in the room the Princess walks slowly over to a window, looking out over the city in silence.

 


<感想>
 アン王女が心身ともに大人になった王女の覚悟。
 脚本家ダルトン・トランボの本作品への思いが感じられるシーンの一つである。

 

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ローマの休日アン王女の覚悟?


【 ローマの休日:英語で振り返る(その2) 】

 


 以下は、「ローマの休日」の以下スクリプトからの一部抜粋。
http://www.script-o-rama.com/movie_scripts/r/roman-holiday-script-transcript.html

 


(車中でのジョーとの永遠の別れの後、大使館に戻ったシーン)

 

AMBASSADOR. Ma'am: you must appreciate that I have my duty to perform, just as Your Royal Highness has Her duty-.

 

ANN. Your Excellency: I trust you will not find it necessary to use that word again. Were I not completely aware of my duty to my family and my country, I would not have come tonight. [The look at her, in silence; after a pause, grimly] Or indeed ever again.

 

[Ann walks across the room] Now, since I understand we have a very full schedule today, you have my permission to withdraw.

 

[They stand for a moment, then bow and walk away. At the door, the Countess takes a tray from a servant] No milk and crackers.

 

[The Countess gives them back, about to shut the door] That will be all, thank you, Countess. [The Countess bows in respect and then goes out, closing the door]. Alone in the room the Princess walks slowly over to a window, looking out over the city in silence.

 


<感想>
 アン王女が心身ともに大人になった王女の覚悟。
 脚本家ダルトン・トランボの本作品への思いが感じられるシーンの一つである。

 

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ローマの休日アン王女の”Yes”?


【 ローマの休日:英語で振り返る(その1) 】


 先日、久しぶりに「ローマの休日」をAmazonプライムで観た。

 以下は、英語のセリフの一部抜粋。
http://www.script-o-rama.com/movie_scripts/r/roman-holiday-script-transcript.html


< ジョーの部屋 >

シーン1)出会った翌日

(部屋にいるのがアン女王だと知ったジョーが部屋に戻ってきて、アン女王が目覚めた後)

ANN. Thank you [he smiles back. She looks down at her pyjamas then to Joe] Are these yours? He nods. Ann, suddenly panicked, feels under the sheets for her pyjama bottoms.

JOE. Er, did- did you lose something?

ANN [smiling, relieved] No. No. [Politely, suppressing her anxiety] W-would you be so kind as tell me w-where I am?

JOE. Well, this is what is laughingly known as my apartment.

ANN [concerned; rising suddenly] Did you bring me here by force?

JOE. No, no, no... [smiling] quite the contrary.

ANN. Have I been here all night...alone?

JOE [smiling] If you don't count me, yes.

ANN [seriously] So I've spent the night here-with you.

JOE [hurrying to reassure her] Oh, well, now, I- I don't know if I'd use those words exactly, but er, from a certain angle, yes.


シーン2)その日の夜
(水辺の酒場で、追ってから逃れて川に飛び込み、水辺から上がり、ふたりともびしょ濡れでキスした後、二人はジョーの部屋へ)

Joe enters his apartment, takes off his jacket and closes the door. Inside, the radio is on, playing soft piano music. An announcer comes on: "This is the American Hour from Rome, continuing our musical selections". In the bathroom, Ann gets herself ready, dressed in a bedrobe. Looking in the mirror, she smooths her hair over. She goes outside, standing beside the closed door. Joe, preparing a drink, greets her with a smile.

JOE [with a laugh] Everything ruined?

ANN. No. They'll be dry in a minute.

JOE. Suits you-you should always wear my clothes.

ANN. Seems I do [Joe laughs].

JOE [giving a her a glass of wine] I thought a little wine might be good.

ANN. Shall I cook something?

JOE. No kitchen; nothing to cook; I always eat out.

ANN. Do you like that?

JOE. Well, life isn't always what one likes-[pauses] is it?

ANN. No, it isn't [Ann sits down].

JOE. Tired?

ANN. A little.

JOE. You've had quite a day.

ANN. A wonderful day [she smiles as the radio announcer comes on].

ANN [she walks to him] May I have a little more wine? [He pours her some more] Sorry I couldn't cook us some dinner.

JOE [as Ann drinks from the glass] Did you learn how in school?

ANN. Mmmm, I'm a good cook; I could earn my living at it. I can sew too, and clean a house, and iron-I learned to do all those things, I just haven't had the chance [slowing, turning away] to do it for anyone.

JOE. Well, looks like I'll have to move; and get myself a place with a kitchen.

ANN [she turns around to look at him, heart-broken] Yes [they look at each other for a moment then Ann looks down and drinks the rest of her wine. Ann chokes back her sorrow] I... will have to go now. [She stands for a moment, Joe looking at her, then runs into his arms, crying on his shoulder].

JOE [comforting her] Anya... there's... something that I want to tell you.

ANN. No, please [she looks at him and kisses him] nothing. [They hold each other for a moment then Ann looks down] I must go and
get dressed. Ann walks to the bathroom. Joe stands with his back to her, heart-broken. He walks over to pick up his jacket and puts it on.


<感想>
 シーン1のセリフが、シーン2の伏線となっているものと思われる。(アン王女:spent the night here-with Joe and lost something (=virginity))
 ジョーの”life isn't always what one likes-[pauses] is it? “に対する、アン女王の”No, it isn't”
の答えから、この時点では既に二人の別離が予感される。
 にも関わらず、アン王女の” I just haven't had the chance [slowing, turning away] to do it for anyone. “、ジョーの返し”Well, looks like I'll have to move; and get myself a place with a kitchen. “、に対するアン王女の”[she turns around to look at him, heart-broken]Yes”は辛すぎる。

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NHKの受信料収入 > 民間大手の売上?


【 NHK受信料収入:民間大手の売上を大幅に超過 】

 


 日頃、銀行口座から自動引落としになっているため、金額も認識していなかったNHKの受信料。

 2020/11/30、高橋洋一さんの『受信料義務化、建て替え計画…迷走するNHK改革は「Eテレ売却」が特効薬だ』の記事を見て、改めて料金等を確認してみた。
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/77837?imp=0

 以下は、記事からの一部抜粋。

 


実のところ、NHKではスリム化とはまったく真逆の動きもある。今のNHK放送センターの建て替え計画については、コロナ禍においても、今年4月、建て替え工事(第1期)設計施工業者が決定、9月に解体工事に着手した。2021年5月に着工の予定だ。

 


現在、このプラチナバンドに近い「470MHz~710MHz」の周波数帯をNHKと民放の地デジ放送が40チャンネルに分割して利用している。そして、テレビ局で地上波を2チャンネル持っているのはNHKだけだ。


そこでEテレのチャンネル(周波数帯)を売却して携帯(通信)用に利用すれば、通話だけではなく、もっと多種多類の映像コンテンツを同時に配信できる。Eテレが占有していた電波の一部を政府のデジタル庁が使えば、確定申告などの各種行政サービスにも利用できる。

 

そして、Eテレ売却の先にあるのが、BSの分離・民営化だ。NHKは地上波のほか、「BSプレミアム」「BS1」「BS4K」「BS8K」の4つの衛星チャンネルを持ち、月額2230円のBS受信料(10月からは2170円、口座・クレジット払いの場合)を取っている。

 


とくにBS放送は音楽やスポーツなどエンタメばかりで、コンテンツも地上波と重複しているのに別に受信料を取っており、受信料の二重取りに近い。BSはNHK本体から分割・民営化して独立採算の商業放送にすべきだし、現に商業BSもあり、国民にもわかりやすい。英国の公共放送BBCも国際ニュースとドキュメンタリーの専門局を別会社にして商業放送化している。


BSを民営化すれば残るのは「NHK総合」の地上波1チャンネルとラジオだけだ。NHKの番組で真の公共放送と呼べるのは災害情報と選挙の政見放送くらい。公共放送分に見合う受信料はせいぜい月額200~300円だろう。

 


NHKは今の受信料制度にしがみつこうとしているが、むしろ受信料依存から脱することで生き残る道が拓ける。通信で番組を提供すれば設備投資のコストが減り、経営をスリム化しやすくなる。

しかも、NHKは大量のアーカイブズなど価値が高い豊富なコンテンツ資産を持っているから、映像コンテンツの販売をビジネスの一つの柱にすることが可能だ。

 

Eテレ売却から始まる改革は、国民には受信料を大きく引き下げるメリットがあり、NHKもスリム化で必要な投資が減る。これは、NHKを含めて、すべての国民にとってウィンウィンの改革になるだろう。

 


< NHK受信料 >
https://pid.nhk.or.jp/jushinryo/about_1.html
 支払方法:12か月前払額、クレジットカード継続払
 衛星契約〈地上契約含む〉:24,185円
 地上放送のみ:13,650円

 


< NHK中間決算(2020/9期) >(単位:百万円)
https://www.nhk.or.jp/info/pr/kessan/assets/pdf/2020/k-zaimu_r02.pdf
 受信料:358,077(半年分)

 

ご参考)2020年度予想売上(1年分)
 TBS HD:317,300 
 日本テレビHD:376,000 
 フジメディアHD:569,400 
 テレビ朝日HD:258,000
 WOWOW:79,000

 


<感想>
 ある意味、営業努力一切なしに、受信料収入だけで、民間最大手のフジメディアHDの売り上げを大幅に超過するNHK。
 ネットメディア料金との比較でも割高感がある。
 高橋さんご指摘の何らかの改革により、受信料の引き下げを図るでべきであろう。

 

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ANAもJAL同様公募増資?


【 ANA HD:JALに続く公募増資 】

 


 2020/11/27、ANAホールディングス(9202)が、公募増資を発表した。
https://www.anahd.co.jp/group/pr/pdf/20201127-1-1.pdf

 


< 本件資本調達及び事業構造改革を通じて目指すもの> 
1.コロナ禍を乗り越えて持続的成長を実現する「グループエアラインモデル」への変革

 

2.アフターコロナも見据えた航空ブランド戦略と機材・人財の適正配分

 

3.費用構造の抜本的見直しによるコスト競争力の更なる向上

 

4.ダウンサイドリスクと再成長に備えてより一層強化された財務基盤 
 これまで実行してきた劣後ローン*を含む資金調達と本件資本調達によって、ダウンサイドリスクと再成長に備えた財務基盤を維持します。

*劣後ローン4千億円(https://www.anahd.co.jp/group/pr/pdf/20201027-3-1.pdf)

 

5.環境や社会に関する課題に正面から対応するESG経営の推進

 


< 今回の調達資金の使途 >
手取概算額合計上限:332,126.8百万円
 設備投資200,000百万円(〜2023年3月末)
 残額:長期債務の返済資金に充当(同上)

 


<感想>
 本件は、JALに続く、ANA HDの公募増資案件。
 先月のファイザーのワクチン治療⇒旅行需要の回復期待⇒株価上昇により、財務基盤拡充のための公募増資に踏み切ったものと思われる。

 

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よみうりランドも東京ドーム的TOB?


【 よみうりランド:読売新聞グループ本社によるTOB 】
 

 2020/11/6、よみうりランド(9671)が、読売新聞グループ本社によるTOBに賛同の意見表明等を発表していた。
https://contents.xj-storage.jp/xcontents/AS08830b/89575659/508d/4d36/a389/1c6a568bfa1e/140120201106417242.pdf
 以下は、TOBに至る時系列等の一部抜粋。
 

【 時系列 】(当社=よみうりランド、公開買付者=読売新聞グループ本社)
 
2020/4/17 当社は、公開買付者から、当社を含む読売新聞グループの企業価値向上のため本取引の実施に向けた協議を開始したい意向を伝えられる
 
同 6/5 本取引に係る提案を受ける
 
同 6月中旬 リーガル・アドバイザー(LA)としてシティユーワ法律事務所を選任。独立取締役・独立社外監査役等から構成される特別委員会設置に向けた準備を開始
 
同 7月初旬 ファイナンシャル・アドバ イザー(FA)として大和証券を選任
 
同 7/29 特別委員会を設置し、本取引の是非についての答申提出を委嘱。独自にLAとして森・濱田・松本法律事務所を、FAとしてブルータス・コンサルティングを選任
 
同 10/29〜11/3 特別委員会は、公開買付者より、以下のTOB価格とする提案を受領:5,200円(10/9)、5,600円(10/16)、5,800円(10/22)、6,000円(10/29・11/3)、6,050円(11/5)
 
同 11/5 大和証券/ブルータスの@6,050のフェアネス・オピニオンを受領。慎重な協議・検討の結果、公開買付者の完全子会社となることにより、シナジーの創出を見込むことができ、当社の企業価値の向上に資するとの結論に至る
 

< 以下のシナジーの実現が可能と認識 >
1.読売新聞グループ各社との連携による新たな収益基盤の確立
 
2.読売新聞グループのノウハウ、総合力の活用を通じた収益力の強化
 
3.読売新聞グループの資金力・信用力の活用
 

<感想>
 本件は、読売新聞グループ本社による、よみうりランドのTOB案件。
 随所に「エンターテインメント」の言葉が並んでおり、三井不動産による東京ドームのTOB案件も同様の趣旨であるように思われる。
 
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ファンドのTOB回避目的のTOB?


【 東京ドーム:OasisのTOB回避目的のTOB 】

 


 2020/11/27、東京ドーム(9681)が、三井不動産によるTOBに関する賛同の意見表明等を発表した。
https://contents.xj-storage.jp/xcontents/AS01950/25dc258b/946f/4ac1/baaf/7edca20110c8/140120201127429289.pdf

 以下はTOBに至る時系列の一部抜粋。

 


【 時系列 】(当社=東京ドーム)

 

2020/1/30 当社株式の全てを1株当たり1,300円(前日1/29終値1,049円の23.93%プレミアム)で買い取る提案を受領(Oasis)

 

同 6月下旬 読売新聞グループ本社からの紹介を受け、当社の非公開化を前提に三井不を長期的な事業パートナーとする、スポーツ・エンターテインメントを核とした街づくりの実現に向けた成長施策の実行を打診(三井不)

 

同 7月下旬 読売新聞グループ本社に対し当社の非公開化を前提とした成長戦略を進めるため、当社の付加価値向上策に係るヒアリングを行う(三井不)

 

同 8月上旬 当社から正式な事業戦略パートナーの選定手続の概要及び初期的な提案書提出の案内を受ける(三井不)

 

同 8月下旬 当社に対して、三井不による当社を完全子会社化する取引の意義及び当社の成長戦略に関する初期的提案を行う(三井不)

 

同 8月下旬〜11月上旬 本取引の実現可能性を精査するためのデューデリジェンスを行い、当社との間で、複数回に亘り、当社の経営課題及び当社の企業価値向上を目的とした中長期的な戦略及び諸施策について協議を行う(三井不)

 

同 10月中旬 スタジアム・アリーナ事業という新規事業への領域拡充によるスポーツ・エンターテインメントの力を活用した街づくりの大きな原動力として、三井不による街づくりの更なる飛躍に繋がると考えるに至る(三井不)

 

同時期 読売新聞グループ本社に対して、本取引完了後に当社株式の20%を譲り受けること及び共同して当社に提案を行うことを打診(三井不)

 

同 11月上旬 本完全子会社化手続による非公開化を経て当社を最終的に連結子会社とすることが必要不可欠であると考え、読売新聞グループ本社にとっても、本取引及び本株式譲渡が双方の企業価値向上に資る取り組みであるとの判断に至る(三井不)

 

同 11月12日 当社に対し、TOB価格を 1,200円としたい旨の提案を行う(三井不)

 

同 11月16日 三井不宛て、TOB価格を1,350円に引き上げることを要請(当社)

 

同 11月18日 11/16終値930円、翌日11/17終値944円と低水準等の要因から、単純にOasisの提案と比較ができない点はあるものの、当社からTOB価格の再検討を要請されたことも含め総合的に勘案し、TOB価格を1,250円(前日11/17の終値944円に対して32.42%のプレミアムを加えた金額であり、Oasisのプレミアム水準を上回る水準感)としたい旨の再提案を行う(三井不)

 

同 11月24日 TOB価格を1,300円としたい旨の最終提案を行う(三井不)

 

同 11月26日 当社から最終提案を受諾する旨の書面を受領(三井不)

 


<感想>
 本件は、最終的出資比率を三井不80%、読売新聞グループ本社20%とする、東京ドーム株式のTOB案件。
 OasisのTOB回避目的とも位置付けられるが、斯の種の案件が増えるように思われる。

 

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元証券マンが「あれっ」と思ったこと
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