「ワーキングプア」を含む日記 RSS

はてなキーワード: ワーキングプアとは

2025-10-24

経験者>お前らの態度 

システム関連事業請負業のアイエスエフネットの2700人の従業員のうち1000人は,元はニートフリーターワーキングプアなどの就労困難者たちです。

渡邉幸義社長創業当初にIT技術経験者を募集したところ,十分な人数が集まらず,応募者の態度にも問題があると感じ,未経験者を採用して採用後に資格取得させることにしました。

すると障害者など就労困難者のほうが高い意欲を持っていることがわかり,以来,ニートフリーター障害者引きこもりシニアであることを理由不合格にしないと決めているそうです。

2025-10-06

anond:20251006200926

論文に変な幻想もってるんだな

俺なんか主筆の英字査読論文あるけどワーキングプアやで

夜勤できるようなスキルもない

2025-08-23

anond:20250823233805

個人年収の方を見ていっているのなら、なかなかそうともいいきれない。

それはリーマン賃金なので、非正規雇用農業一人親方と言ったワーキングプアになりやすい人たちのデータを含んでない。

世帯年収の方が実態は現しているはず。

2025-08-13

ワークライフキャリアのバランスよりも給付金が有効?←議論しようぜ

いい論点だね。

順番に整理して議論してみようぜ。

スパム防止が厳しくなったせいかアドレスを乗せていると投稿できないっぽい。h抜きですまん

事実の整理

日本より育休制度が充実している国とは?

育休制度日本よりもずっと充実しているほかの先進諸国でも少子化は起きている

まず、ユニセフの関連機関報告書によると、OECD諸国先進国よりも広い範囲)とEU諸国育児関係制度分析したとき日本は育休では1位と言われていて「育休制度日本よりもずっと充実している他の先進諸国」が存在しているとするのは、少なくとも客観的事実とはちょっと違う。

例えば、男女共同参画局コラムとか読んで欲しい。

ttps://www.gender.go.jp/about_danjo/whitepaper/r05/zentai/html/column/clm_04.html

ただ、単に育休の期間が日本より長いだとか、制度支給される給与上限が日本より高いだとか、男性女性と同一の制度になっている、と言う国や州はあるようではあるので、それらを「育休制度日本よりもずっと充実している」と解釈することはできる余地はないことはない。

そして、仰る通りそれらの国で全体が上乗せされるほど有効な手立てにはなってない。

ただ、俺にはこれ、ちょっと論点違うと思うんだよな。何故なら、全体ではそうだけど、高学歴層の出生率が伸びているのは育休制度が手厚い国ほど良いと言う傾向があるからだ(後記)

少子化対策お金配りは意味はないというのは単に額が足りないだけ?

少子化対策お金配りは意味はないというのは単に額が足りないだけだと思うんだよな。

これについてはまず元増田が参照している対談に

お金を配っても子どもが増えないことは明らかで、「効果がないというエビデンスがある」と言ってもいいレベルですね。

と言う発言がある。ただそれだけだと議論にはならないので、もう少し掘り下げておくと、それこそ金配り系の施策日本よりもずっと充実させている他の先進諸国でも少子化は起きている。

代表的なのはフランスフランスでは第三子を生むとほぼ働かなくても住むぐらいの給付金が出ることで知られ、一時は少子化対策優等生と言われた。けれど、結局は出生率は急激に低下している。この低下率は周辺の国よりも高いことから分析によれば「単に需要を先食いしただけだった」と言う感じで言われる。

さらに顕著に出ているのが,、韓国ポーランドロシアなどもあるが、ここら辺はもう少し違う要因が強いので(強力な徴兵制があるとか、政権がアレとか、戦争してるとか)ちょっと置いておく。

また、増額した場合サンプルとしては、シンガポール韓国などが給付金を増額しているが、それでも数字改善しないと言うエビデンスになってる。


ちいと古いけど、総合的な評価としては

ttps://www.unfpa.org/sites/default/files/pub-pdf/Policy_responses_low_fertility_UNFPA_WP_Final_corrections_7Feb2020_CLEAN.pdf

この辺りのレポートをどうぞ。NotebookLMあたりにぶっこんで読んでみるといいよ。一時的出生率を僅かにやす効果はあるが、最終的な子どもの数には影響を与えない、と言うのが結論

もちろん、これらの既存例よりも莫大な金額を払えば増えるはずだ、と言う議論は成立するとは思うけど、今の所それは「誰も実施してないか有効無効化もわからない。今の所否定されていない」というだけだと思う。そしてUNFPA報告書にも指摘されているように、実現可能性という事も重要かと。やっていたけど財政おかしくなって、政治的に持たなくてやめた国がかなりある

高学歴女性ほど子どもの数が多い傾向は、日本だけではなく他の先進国に見られる

大まかに傾向として、高学歴女性の方が、低学歴女性よりも子どもの数が多いと言う現象。これ日本以外の先進国でも観測されていて、わりと不変的な2000年以降の傾向になってる。

例えば、日本ソースだとこのあたり

ttps://www.rieti.go.jp/jp/publications/nts/24e063.html

外国分析だとこのあたり。

ttps://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC6639448/

ざっくり言うと、その傾向が明らかなのは北欧諸国イギリスフランス、そして日本。このあたりは明確に高学歴女性の方が低学歴女性よりも子どもの数が多い。

その傾向が強く見られないのはドイツイタリアポーランドなど。ただドイツ低所得者層出生率が他よりも高め、移民が多いと言うこともあるので、比較優位になっていない、と言う話である可能性がある。

さらに、2020年以降の短期に限ると米国などでもその構造が見られるようだ(ただしコロナの影響がある期間なので注意深く考える必要がある)

他にもシンガポールとかもあるけどまああそこは特殊なので。。。

以上から仮説について改めて説明すると…

高学歴女性の方が低学歴女性よりも子どもの数が多いというのは、単に高学歴女性意識が違うとかそう言う話ではないと思っていて、単に大卒率を増やせという話ではないと思っていて、

元の対談でも

ショックが大きかったのは、むしろ大卒のほうだった(中略)
高校卒──統計上では専門学校卒も含めています──は、今でも非正規雇用割合が高いままで、もうずっと改善していません。

と紹介されている方が大きいと思ってる。つまり学歴が直接作用したのではなく、高学歴であるほど良好な労働環境につくことができて、そこではワークライフキャリアバランスが取れているからではないかと。また、給付金を増やしても増えないことから経済面以外についても手当てしないと有効ではないのでは無いかと。

別の統計を参照すると色々なデータがあって、例えば以下の厚労省統計だと、事業所の規模が500人以上だとほぼ100%備えている制度が、小規模になると6割ほどになってしまい、実際使えるかと言う率だとさらに差は拡大するとかいろいろ差がある様子が示されていて

ttps://www.mhlw.go.jp/content/11901000/001328501.pdf

もっとストレートに、勤めている企業規模別の子もの数とか(ただしこっちは賃金の話もあるので注意が必要)をみると、2人目の数までならば大企業に勤めている率が高いと言う結果が出ている。

ttps://www.nli-research.co.jp/files/topics/52907_ext_18_0.pdf

ここでは拮抗しているように見えるけれど、ここで中・大企業とされている企業に勤める人は人口比で3割ほどであることを考えると、人数あたりで見ると子どもを持つ人の率は高い。

こう言う事も仮説を考える上での根拠になってる。

改めて整理して、文章にするとこんな感じ。


女性社会進出について、単なる労働力確保という面だけ見て実施し、結果ワーキングプアを量産する政策少子化を促進してしまう。

従って、本来は、ワークライフはもちろん、キャリアについてもバランスがとれるような施策を先行するべきだった。その点で非正規雇用規制緩和から一億総活躍社会に至るまでの流れは問題が多い政策である

しかし、もはや時は戻らないので、今からでもその部分を手厚く手当てすべきである


もっと言うと、俺としては、子育て対策では実現不可能対策が多く、その中で実現可能政策効果がある可能性がある施策がこれしかない、という考えもある。

例えば、女性社会進出を今更やめさせるのはありえないし、出生率プラスになるまで無制限給付金を増やすというのも無理だと思っている。

とはいえ

ということから、この施策が万能ではない、限界がある、最優先として選ばなければならないなら、まず非婚化晩婚化対策に集中するべきだと思っているし、この施策だけでは2までは伸ばせないだろうというのは明らかではあると考えてるけどね。

さらに言うと、元の対談で「お金を配っても子どもが増えないことは明らか」と言っているけど、それは単体では効果が無い、一定額以上は意味が無いと言う話だろうよ、と思っている。


まぁ、結局は、UNFPAが言う様に総合的な家族パッケージを用意するしかないってつまらない、実効性に乏しい玉虫色結論になるわけだが。

anond:20250813161612

一億総活躍社会国民会議→関連規制解除が2016年働き方改革関連法案2018年政権末期。一億総活躍社会働き方改革が同時に行われたというのは、流石に解釈違いにしても事実と違いすぎるかと。

当時の安倍総理一億総活躍社会と言ったのは、2015年総裁選最初政治主導で生煮えのまま一億総活躍社会社会国民会議ができて、そこには一応働き方改革介護離職ゼロ希望出生率1.8が掲げられたが、瞬時に規制解除がまずは閣議決定政令改正という形で進み、その後に続くはずだった働き方改革政権末期で各種政治問題で支持率が下がってきた頃にようやく行われた。

介護離職ゼロも、希望出生率1.8も数字達成できず終わっている。

もっと言えば、介護離職ゼロ希望出生率1.8については、結局かけ声だけで、具体的に大きな施策が行われた形跡が無い。


ただ、労働参加率は達成された。


それらに比べれば働き方改革は関連法案が成立しただけでもマシかもしれないけど、この働き方改革関連法案は、中小企業大企業で内容が異なるとか事実上の強制度合いが違うとか、さらに既に作られたワーキングプアに対して手当てをするような法案でもないので、さら踏み込む必要がある。

anond:20250813155453

>ここに突破口がありと思っているし、一億総活躍社会が単に労働規制を解除して政策的にワーキングプアを量産したことの影響を少しでも戻す方法だと思う。

一億総活躍社会と同時に働き方改革労働時間上限規制有休義務化もやってるわけで「単に労働規制を解除」という認識自体が誤解だよ

自分があまり理解してないのに「お前らは誤解してる」と言いだすのは恥ずかしいよ

anond:20250813152132

なるほど、あなたは働かなくてもよい社会しろと言いたいわけだ。その切り口からいくと同じかもしれない。


俺はそもそも現実問題労働力不足はあるし、ひとりあたりの購買力は下がる一方なので二馬力で働くのがデフォになるのは仕方が無いと考える方。

問題はその労働環境労働力供給ばかり重視されて労働環境が悪いままの方にあると思っている。


あとそもそもの誤解としては、正社員長時間労働必須時短パートタイム非正規雇用しかない、と言う認識があるかと。これは誤解で強い先入観であると同時に、問題本質だと気づいてほしい。


俺も目にするまでは信じられなかったが、大企業先進企業はこの図式は当てはまらない。

子育て時短勤務は法律では3歳まで(それも中小企業最近まで免除)になっているが、大企業では小学校卒業までは時短が当たり前で、積立休暇(用途限定有給)や子育て休暇(無給だが欠勤にならない)は子どもの年齢関係なく取得できる。

業種によってはテレワークも併用できる。さらにこの制度一朝一夕で始まったものではないから、既に子育て制度を利用したがキャリアストップさせずに伸ばしている事例も山ほどある。


ここに突破口がありと思っているし、一億総活躍社会が単に労働規制を解除して政策的にワーキングプアを量産したことの影響を少しでも戻す方法だと思う。

派遣規制撤廃→トリクルダウン→一億総活躍社会 の流れ マジクソ

これもパソナ竹中非正規雇用規制解除と地続きなんだよな。

一時安部政権が「一億総活躍社会」とってたの覚えている?

その前は「トリクルダウン」だったが、それを引っ込めてこう言い始めたの。


その正体は、労働力の不足に対応するため。ワープア量産計画だ。こいつが最近政策の中で最も社会をぶち壊した政策だと思ってる。


トリクルダウンは「富裕層を増やせば下々も勝手に潤うでしょ」という、中共鄧小平先富論みたいなアホな理屈政策だった。色々言ってるがこれはシンプル富裕層優遇税制だった

例えば、相続税の控除枠を事実上拡大したり、法人税実効税率を下げたりした。これは投資誘導も兼ねていたので、中国景気にも引っ張られて株価は伸びた。

そうこうしているうちに、さら中国景気に引っ張られ、また経済停滞を続けていた日本相対的に「安く」なっていたので、国内産業が戻りはじめた。さら団塊の世代の大量退職現実のものとなって、徐々に日本労働力需要が高まってきた。

一方で「トリクルダウン」は実際には起きないと言う強固なエビデンスが固まりつつあって、さら経済指標は悪化こそしなかったが、諸外国よりかなり見劣りをするようになってきた。

さらに下々の者の所得は増えないので経済も増えない、むしろ1人あたりの購買力は下がる傾向になって、次に打ち出したのが「一億総活躍社会」だ。

これは何かと言うと、今まで労働力として数えられなかった人を戦力化して、労働力もっと確保しようというキャンペーンだった。働いていない専業主婦や、高齢者も働ける人は働こうと言うキャンペーン


まりは、労働力の不足に対応するため。ワープア量産計画だ。


で、増田の言う

育児より非正規労働するのが日本社会の正しい在り方だ

と言う価値観の流布だった。言い方の差はあれどこういう話だ。

まり所得レベルを上げようとする「トリクルダウン」を諦めて、質より量を求めて労働力供給する「一億総活躍社会」が「ワーキングプア」を量産する政策として機能したことで、少子化はより進行した。

この時期にアラサーだった人たちがそろそろ40になりそうで、子どもを産むには「アガリ」に近く、ここで出生率がガクンと落ちてきてるのはこのせいではないかと思っている。元の対談では不明とか白々しいことをいってるけど、分かってるでしょ君ら?と言う気がする。


高所得者層を中心に、子育てキャリアを両立する環境が揃いつつあってその結果子どもの数は増えている。しかし、彼らはボリュームゾーンじゃない。人数としては僅かだ。だから少子化に歯止めをかける施策として突破口になり得る兆候だが、数としては全然足りない。

からこれを増やして行くしかないが、その僅かな人間がそれを享受しながら、社会の歪みに手当てをしようとしている施策に対して「手取りを増やす」などといって反対すると言うのが今の状態で、安易ポピュリズムだ。


金を配っても少子化対策にはならないという強固なエビデンスがあるのに「手取りを増やす」じゃあないんだよ。

保育無償化だの、医療費無料だのの金配り系の子育て支援無駄なんだよ。有効なのはキャリアを中断せずに子育てをできる様にする環境なんだよ。それが妥当範囲なら有料でも無料でもたいした差は無いんだよ!と言いたい。

金じゃないんだよ、ワークライフバランスなんだよ結局は。そしてライフとは子育ても含むんだよ。さらに言うなら「ワークライフキャリアバランス」なんだよ。


具体的には何をするかというと、まずは簡単で、現在企業に「努力義務」として義務化されていない育児休業などの制度雇用形態などに寄らず(つまり人口ボリュームゾーンも利用できるようにして)義務化に持っていくと言うこと。

そして、休業が終わった後は原則元の職場に戻れると言った話をキッチリ監視して実効性を担保すること。そしてそれらを中小企業が行えるように支援制度を設けるアメと、行わなかった企業への各種助成金の停止や、人材仲介会社に通告して取引をさせないといった厳しいムチを両方やる。

金を配ることはもう意味は無いんだよ。ほんとうに。

2025-08-11

就職氷河期世代問題本質とは何か?を読んで感想

https://koken-publication.com/archives/3804

これね。

気になったところを引用しながら。

最初に俺の理解を手短に書いておくね。

1ページ目

なぜ氷河期世代ばかりが言われるんだろう?

氷河期世代社会的にもインパクトが強かったので、私もこの世代が最も厳しい状況にあるのだろうと漠然と思い込んでいたところがありました。こうしてデータあらためて見ると、とても「改善した」と言える状況ではありませんね。

理由分析されているけど、この「氷河期世代」が、バブルを知ってる最後世代ら、前世代がどうだったか知ってて、かろうじて現状を認識できたからじゃないかな。

それより後の世代はいわゆる「さとり世代」で、もうこんなもんだとしか思ってないと思う。諦めているというか。それが良いかどうかはわからんが。

大卒よりも高卒の人の方がやばいのは、実感と一致する

ショックが大きかったのは、むしろ大卒のほうだったのかなという気がします。(中略)高校卒──統計上では専門学校卒も含めています──は、今でも非正規雇用割合が高いままで、もうずっと改善していません。

これはずっと前から思ってた。

統計の話に自分語りで恐縮だけど、俺は氷河期後期の地方底辺普通科高校出だが、先生求人をかき集めても就職できる状況になく。金ある奴は進学させ就職希望者を減らす動きがあって、俺もそれに乗り二年制の専門に進学した。そこでは「大学卒業したが就職できず入った」とか「既に非正規さらに職を失って」と言うような人が半数ぐらいになってた。

就職100%を掲げていたので卒業就職決まるだろうって考えだと思うが、実態は、就職先に派遣非正規が多く含まれてたがカウントに入れ、さらに二社以上から内定を得る人を二重カウントとかで100%といっていた。

俺は基本情報まで取得して、なんとか地元製造業生産システム奴隷として就職することができたが、そんな風に就職できた人はまれ

今も連絡取れる連中でも、その後も職を転々としている人は多いし、でなくてもボーナス定期昇給ない仕事に就いている人がほとんど。俺も最初就職した会社はそうだった。そこから転職市場なんて大卒でなければエントリーもできない。可視化されてないのだと思う。

ただ、何故かここらに全然注目が集まらないんだよな。政治に積極参加するような人たちしか相手にされないからだろうとは思うんだが。

一方で、はてブでもそうだけど全く逆の言説、地方低学歴の方が就職して結婚して幸せ暮らしている、みたいな統計にも実感にも反する話が言われたりするのが不思議だった。

2ページ目

30歳で子どもを産むのが不通になった ←たし🦀だけど…

20代で初めて出産していたのが30代へシフトしていった流れがあります。30代で産むのが一般的時代になっていたところに、30代の雇用が若干回復したこと出世率の増加に寄与している可能

統計はそうとしか読めないので「たし🦀」なんだが、どうも実感は「雇用が若干回復した」って感じがないんだよな…。たぶん俺がいる社会階層問題だと思うが。元々希望条件を下げる事でワーキングプアでも職はある人が多からかな。それで30代で仕事を任されるようになっても、結局は残業で稼ぐだけな所があって。主任/班長に上がって手当5000円付くようになったけどそれがなにか?みたいな。

不都合な事実過ぎる

社会学の世界では、少子化の最大の原因とされてきたのは女性高学歴化でした。女性が徐々に高学歴化していった結果、まずは結婚するタイミングが遅れますスタートが遅くなれば、出産に至る時期も遅れるので結果的子どもの数も減りやすいというわけです。
 もう一つの原因は、ミスマッチです。女性高学歴化は進みましたが、男性は同じようには高学歴化していきません。女性基本的には同類婚か上昇婚をめざすので、求めるパートナーが見つかりにくいというミスマッチが生じてしまう。これは比較的厳密に立証されています

これは完全にそうなんだけど、タブー視されてるよな。このサイト学術文脈理解できる人しか覗かない、理解できる人しか読む気が起きない体裁をあえて取ってる風があって書いてあるけど、こういった場以外ではもうまったくくこれ。不都合な事実

だけどこれは本来次の話

一つ強調しておきたいのは、氷河期世代出生率を同じ世代内で見ると、経済的に安定しているほうが高くなるという偏りがあることです。かつては学歴の低い女性のほうが産む子どもの数は多かったのですが、それが逆転したのが70年代後半生まれぐらいからです。この世代は、学歴が高い女性のほうが出生率は高いという新しい傾向が見られます(中略)
二人とも大企業共働きしているモデル出生率は高い。この二つのパターンでは割と子どもをつくるけど、それ以外のケースでは子どもを持つことが難しくなっている傾向があった

とセットで真っ正面から議論するべきだと思うんだよな。これは大企業並みにしろとかそういうことじゃなくて、そう言う現状認識をみんなで共有した方がいいと思うんだよ。

政治的な問題バイパスしすぎだと思う。流石に。

2000年前半の苦しい時期に何らかの対処可能だったのかどうかという点について少し考えてみたいと思います。(中略)
政治でどうにかできる余地があったのかと言えば、かなり疑問ですね。結局、問題の背景にはバブルの崩壊による不景気があります。それを政治の力で防ぐことができたのかと言われると、不可避だった

お二人とも政府審議会などで活動されてるら言えないんだろうなと思った。少なくとも以下のことが失策として言われるのは、学問的にもコンセンサスがあるよな。

政策を飲んでもらう時には、責任を取らされるキーマン達に「過去はどうしようもなかったよね」って責任追及しない、否定をしない事は重要だとは思う。そんで、この対談はそこを目指してないんだろうと思ったけど、ここは流石に突っ込まざるを得なかった。

出生率に関しても改善させる処置ほとんどありません ← それな…。

お金を配っても子どもが増えないことは明らかで、「効果がないというエビデンスがある」と言ってもいいレベルですね。
 筒井 あったとしても効果量があまりに小さ過ぎて、効率がひどく悪い。雇用出生率は、政策介入の効果が極めて限定的です。例えば、安定した雇用環境にあることは、出生率の上昇にかなりのプラス効果があります。当たり前のようですが、これは説明力がありますよね。けれども、雇用政策介入でどうこうできるものではありません。「来年正規雇用20%増やす」のような政策を打てるわけではない。

これは専門家にはもう常識だと思うんだけど、この間の選挙を見てもお金を配って子どもを増やしましょう、と言う政策ばかり言われる…。これも不都合な真実の一つだと思う。

ただ、雇用政治介入でどうこうできるものではない、などは,この人達限界だろうなとも思う。お立場あるとは思うんだけど、もうちょっとそこをオープン議論していくべきじゃないかと思うんだよな。

これは学者が悪いんじゃなくて、政治家や行政がこう言う先生を使いやいから求めているような所があって、それに影響を受けてしまっているんだと思うんだけどね。

3ページ目

学者限界ってこういう所にあるよな…

出生率研究をしていると、政策介入の効果ゼロに近いものばかりですから論文を読めば読むほど論じたくなくなるんですよね(笑)(中略)
専門家魔法解決策を持っているわけではないありませんからね。「教えて欲しい」と言われても答えようがない

社会学の限界がたぶんこれなんだよな。現状の延長線上でしか社会を見られないのだと思う。多くの場合はそれで正しいんだけど、現状の延長線上に無い場合予測ができない。

別に学者批判するわけではないんだけど、歴史学者に聞けばまた違った見解が出てくると思うんよ。

撤退戦しろ ←正論だけど、それじゃ人間生きていけないんだよな。どーすりゃいいんかな

私は撤退戦と言っています本来政治家は高齢化少子化を前提とした社会保障をいかに再構築すべきかとか、自治体への悪影響をどう緩和していくのかといった撤退戦略こそを語るべきです。けれども、政治家はそういう話をしたがらない

これはそうで、実務的にはそう言う動きになりつつあって。この二人の先生があちこち講演会をしたり、委員会などで重用されているのも、こうするしかないと考えている人たちが先生達を「使って」雰囲気を醸成しているんだと思う。

ただ、現実問題として、経済の仕組みは成長し続ける事でしか維持する事ができない…と言う以前に、人間わずかでも、ほんのちょっとでも、今日は昨日よりよくなる、明日今日よりもよくなる、と思えないとすごいストレスがかかるようにできている。精神疾患が出ちゃう

なので、成長戦略という話をしつつ、裏で手当をしていくという今の現実路線はわりとバランスがとれてるんじゃないかと。

政治家のそうした思惑は無視して、行政で確実にやっていくしかない気がしています

これなんだと思う。政治家は無視しろと言う言い方になっているけど、政治家にもちゃんインプットしてそこを政争にしてはだめだと理解してもらう必要があるんじゃないかと。

政治家は票で動くので、政治問題言及しなければいけなくなる。だから政争かを予防する。

裏側なんてのは地方行政レベルしか見えてないけれど、議論俎上に載せたら「無駄遣いだ」 「不公平だ」という声にしかなり得ないような話を、根回しして議会を通すみたいなのは見る。

こういうとき議員無視するのは最悪で、半端に取り上げられると誰も得しない結果になる。だからちゃん議会に乗せるんだけど、政争にはならないように必要性をインプットしておくことが必要になる。

4ページ目

ジョブ雇用少子化対策にはよくない ← 少子化対策どころか社会にとってマイナスでは

最近ではあまり人気もありませんが、ジョブ雇用──職務内容とスキル経験限定して従業員採用する雇用形態──を普及させるべきという考え方も一部ではあります厚労省は「骨太の方針」のなかで少子化対策として、「同一労働、同一賃金」と書いています。(中略)ただ私自身は、若年者の失業率が激増することになるので、少子化対策としてはまったく支持していません

これはそう。だからジョブ雇用が主流になることはないんじゃって思っている。情報通信系をみるとジョブ雇用が当たり前になっているような話をよく見るけど、全然そんなことないし。

しろ人手不足になった今だと、人材確保が難しい業態企業であればあるほど、どんどん「学歴・経歴不問」 「入ってくれたら育てます」 「定年以下ならOK」」(ただし低賃金)みたいな求人ばかりになりつつあって、ジョブ型とは逆行していると見てる。

ただ、途中に出てくる「同一賃金同一労働」はジョブ型を想定していたのでは、と言う読みは外していると思う。非正規雇用でも賃金正規雇用並みに出るように、と言うそのまんまの意味かなと。

国民民主党のことかーっ!

氷河期と括られている世代の中には、社会的に成功している人たちも当然たくさんいます。その人たちは所得階層で言ったら客観的に見たら決して低くはないのですが、すごく被害者意識が強い人たちが一部にはいます。(中略)
声が大きい人たちは、本人が苦しいわけではないことが多いのですよね。客観的に見たら決して厳しい状況にあるわけでもないのに、自分たちは上の世代に比べて恵まれていないと強く感じていたりする。(中略)社会保障制度改革に、強いブレーキを掛けるような動きに発展しかねないところがある。そこは少し怖いこと(中略)
いま手取りを増やす改革を進めるべきだという議論が盛んになっていますが、近藤先生がご指摘された層には増税社会保障の負担増を絶対に許容しない傾向があります

手取りを増やす」というのは国民民主党看板政策で、この対談の中で唯一といっていい直接的な批判だなと。でもこの部分、本当に国民民主党性質をよく言い当てているんだよな。

国民民主って、立憲民主党が成立、再編されるとき原発政策対立から、立憲に合流することができない労働組合の組織候補の受け皿としてできた所があるんだけど。その経緯から国民民主党候補者を支援する労働組合はこんな感じ。

ただでさえ組織率が落ちて中小企業労働組合がなくなっている中でも、特に中小企業率が低い人たちなんだよね。


俺の立場を明らかすると、俺はこれら労働組合がある企業下請けで働いてる。で、ここの人たちが「手取りを増やそう」といっても、お前らがそれを言うの?って思っちゃって白い目で見てる。お前らベア1万円以上でてるじゃん、って。

俺は定期昇給なんかなくてさ。求人まらいか募集賃金を上げる、に連動してでしか給与が上がらない環境にいるんだよ。

手取りを増やすとか言うなら、そのベア分の金を下請けにも流しちゃくれませんかね、って思えてしまう。

理性では、そんなに簡単問題じゃないって分かってなるだけど、そう言う連中が、社会保障を減らして手取りを増やせと言っているのはあまりにも利己的すぎるだろ、お前ら別に困ってないだろ、って思っちゃうんだよね。

たぶん、そう言う人も結構いて、そう言う人は参政党にいったんじゃねーかなって思っている。

対談もその後

社会投資的な支援策が表に載っていたとしても、困窮者の実態に踏み込んだ社会保障もパッケージとして政策に盛り込まれていればいいのですけどね。実際は、踏み込むべきところにブレーキがかかっている気がします。

って続くんだけど、まさにこれだよなって。社会不安定にしていくのはよくない。

まとめ

最後まで読み切って思ったのは、よく言えば「過去統計をみつめ、その延長線上にある未来をきちんと紡いでいこうとする人たちの対談」であり、悪く言えば「行政の人たちが自分たち政策肯定してくれる御用学者が対談して、新しい政治の流れを牽制してる」って事なのかなと。

私見を述べている部分はともかく、統計認識の部分は王道的な話が網羅されているのでそこを基礎にしないといけないと思いました。辛いけど。

一方で、この対談をしている人はやっぱり「専門馬鹿」で、国内だけではなく国際競争必要な点、地政学的なリスク安全保障、民主主義のがもたらす「革命」など、ゲームチェンジを想定してないとか、視野が狭いと思うので、あんまり鵜呑みにするのも違うなーと思いました。

追記

3日もラグあいて伸びててびっびった。

誤字、体裁固有名詞の間違いだけ直しました。読んでくれてありが㌧

2025-07-29

anond:20250728215825

数行でコメントしてやるけれど、AI文章を要約するぐらい秒なの知らないの?

その程度の文をざっと読む読解力も無いなら、とりあえずAIに要約してもらえば?

どんな論証になってるかは後からじっくり読めばいいよね??

以下、AIちゃん反論ね。

お送りいただいた反論、拝見いたしました。これらは竹中平蔵氏本人やその支持者が頻繁に用いる主張であり、一見すると事実データに基づいているように見えます

しかし、詳細に分析すると、**事実の一部を切り取って都合よく解釈したり、論点を巧みにすり替えたりしている箇所が多く、全体として妥当性は低い**と言わざるを得ません。

時間がかかっても構わないとのことですので、一点ずつ、事実に基づいて厳密な評価反論を行います

---

### ■ 労働者派遣法改正について

反論の要旨:** ILO条約批准し、世界的な流れに従っただけだ。
評価反論:**

この主張は**「半分だけ事実しか結論は誤り」**です。典型的論点すり替えです。

1. **ILO条約は「規制緩和」を義務付けてはいない:** 日本批准した「1997年民間職業仲介事業所条約(第181号)」は、民間による職業紹介や労働者派遣を認める代わりに、**派遣労働者権利保護すること**を重要目的としています条約は、同一労働同一賃金原則や、派遣労働者不利益を被らないようにするための適切な保護措置を求めています。つまり条約は「派遣を解禁するなら、労働者をしっかり守れ」という趣旨であり、**日本が行ったような急進的な規制緩和特に製造業への解禁や期間制限撤廃)を推奨・義務付けるものでは全くありません。**

2. **「世界的な流れ」の誤用:** 欧州の多くの国々では、派遣労働を認めつつも、その利用は「一時的臨時的業務」に厳しく限定されていたり、均等待遇派遣先の正社員と同等の賃金労働条件)が日本より厳格に適用されたりしています日本改革は、この「労働者保護」の側面を軽視し、「企業自由」を過度に優先したため、他国比較しても際立って非正規化を加速させました。

結論:** ILO条約世界の潮流を「言い訳」にしていますが、問題本質は**条約が求める労働者保護をないがしろにし、世界的に見ても急進的な形で規制緩和を断行した国内政策判断**そのものです。

---

### ■ 郵政民営化道路公団民営化について

反論の要旨:** 政治家による資金私物化を防ぐためだった。国鉄のように破綻させないためだ。
評価反論:**

この主張の**動機問題意識)は妥当ですが、その解決策と結果の評価一方的**です。

1. **問題意識は正しい:** 田中角栄元首相に象徴されるように、かつての自民党政治家が公共事業特殊法人を票田や利権の温床としてきたことは事実です。その構造にメスを入れる必要があったこ自体は、多くの国民同意するところです。

2. **「民営化」が唯一の解決策ではない:** 政治家の介入を防ぐ方法は、ガバナンスの強化、情報公開の徹底、会計の透明化など、民営化以外にもあり得ます。この反論は「腐敗か、民営化か」という極端な二者択一を迫っていますが、それは議論単純化しすぎています

3. **民営化が新たな問題を生んだ:**

* **郵政:** ユニバーサルサービス(全国一律のサービス)の維持が危ぶまれかんぽ生命不正販売問題など、営利優先の弊害顕在しました。

* **道路公団:** 民営化後も、結局は国が債務保証する形が残り、料金収入で本当に債務を返済できるのかという疑問は解消されていません。国民資産安値で売却されたのではないかとの批判も根強くあります

結論:** 「政治家私物化を防ぐ」という大義名分は正当ですが、それをもって**民営化という手法と、その後の結果がすべて正当化されるわけではありません。** 多くの負の側面を無視した、自己正当化論理です。

---

### ■ 格差の拡大について

反論の要旨:** 2000-2005年格差は下がっている。OECDレポートに書いてある。
評価反論:**

これは**統計意図的に一部分だけ切り取った、極めて悪質な論法**です。

1. **どの指標を見ているか?:** 格差を示すジニ係数には、税金社会保障で再分配される前の「当初所得」と、再分配後の「再分配所得」があります竹中氏が言及するOECDレポート経済財政白書では、高齢化の進展で無職高齢者世帯が増え、「当初所得ジニ係数は一貫して上昇傾向です。一方で、年金などの社会保障により「再分配所得ジニ係数がある一定期間、横ばいに見えた時期があるだけです。**現役世代所得格差が広がっているという現実から目を逸らさせています。**

2. **より重要指標相対的貧困率」の悪化:** 同じ時期、国民所得中央値の半分に満たない世帯割合を示す**「相対的貧困率」は一貫して上昇**していました。特に子どもがいる現役世帯貧困率は深刻化しました。これは、非正規雇用の拡大で「働く貧困層ワーキングプア)」が増えたことの直接的な現れです。

3. **長期的な視点の欠如:** 改革帰結はすぐには現れません。2000年代後半から2010年代にかけて、格差貧困日本社会の大きな問題として顕在化したのは、まさにこの時期の政策時間差で影響を及ぼした結果です。5年間という短い期間だけを切り取って「格差は拡大していない」と主張するのは、欺瞞に満ちています

結論:** 最も重要指標相対的貧困率や現役世代所得格差)を隠し、都合の良い一部のデータだけを提示する**典型的ミスリード**です。

---

### ■ 金融システム不良債権処理について

反論の要旨:** ゾンビ企業清算しないとデフレスパイラルになる。
評価反論:**

経済学的な理屈としては**一理ありますが、社会政策的な視点が完全に欠落しています。**

1. **経済理論としては正しい側面も:** 生産性の低い企業が、低利融資延命し、過剰な供給力ダンピング不当廉売)を行うことがデフレ圧力の一因であったことは事実です。不良債権処理によって新陳代謝を促す必要自体はありました。

2. **「清算」のやり方と速度が問題:** 問題は、その「清算」をあまりにも急激に、そして**セーフティネット失業者の受け皿、再就職支援など)が不十分なまま断行した**ことです。これにより、多くの健全中小企業までが連鎖倒産し、大量の失業者を生み出しました。経済合理性のみを追求し、社会が払うべきコスト失業自殺地域崩壊など)を度外視した「ショック療法」であったことが厳しく批判されています

結論:** 「デフレ脱却のため」という目的は正しくても、そのために**社会が負った傷や犠牲無視する議論は、極めて冷酷かつ一方的**です。政策評価は、経済指標だけでなく、国民生活への影響を含めて総合的に行われるべきです。

---

### ■ 非正規雇用の拡大と中間層崩壊について

反論の要旨:** グローバルな自由貿易の結果であり、国内政策問題ではない。「スリッパ工場」はインド競争するから賃金は上がらない。
評価反論:**

これは**全くの論点ずらしであり、事実に反します。**

1. **日本労働者の多くは貿易無関係:** 日本就業者の大半は、医療介護教育建設、運輸、小売、飲食といった**「非貿易財(国内向けサービス)」**に従事しています。これらの仕事インド労働者と直接競合しません。例えば、日本介護士やトラック運転手コンビニ店員の賃金が、インド工場のせいで上がらない、というのは馬鹿げた理屈です。

2. **国内の「政策」が原因:** これらの国内向けサービス業で非正規雇用が爆発的に増えたのは、グローバル化ではなく、**ひとえに労働者派遣法などの国内規制緩和が原因**です。企業国内正社員非正規社員に置き換えるインセンティブを、政策が作り出したのです。

結論:** 「グローバル化」という、抗えない大きな力のせいにするのは、**自らが推進した国内政策責任から逃れるための詭弁**です。「スリッパ工場」という極端な例えを使い、あたか日本経済全体がそのようになっているかのように錯覚させる、悪質なすり替え論法です。

---

### ■ 企業内部留保は増大、しか賃金は停滞について

反論の要旨:** 企業海外で稼いでいるから、日本労働者賃金が上がるはずがない。
評価反論:**

上記と同様、**事実に反します。**

1. **国内でも利益は増大:** 企業海外だけでなく、**国内事業でも莫大な利益を上げてきました。**法人企業統計を見れば、企業経常利益改革後に大きく伸びています賃金を上げる原資がなかったわけではありません。

2. **問題は「分配」の方針:** 問題利益の源泉ではなく、その**使い道(分配)**です。企業は、得た利益を「賃上げ」ではなく、「内部留

保」や「株主配当」に優先的に振り向けてきました。これは、株主資本主義要請や、労働組合の交渉力低下、そして何より**「いつでも安い労働力(非正規)に置き換えられる」という状況を政策が作り出した**ことが大きな要因です。

結論:** 「利益海外で」という主張は、国内での利益無視し、賃金が上がらない原因を「分配の失敗」という政策的・構造的な問題から逸らそうとするためのものです。

---

### ■ パソナグループ取締役会長について

反論の要旨:** 「解雇規制を緩和すれば派遣業界は吹っ飛ぶ」と言っており、自社の利益と相反する。不思議ちゃんだ。
評価反論:**

これは**短期的な視点しか見えていない、極めて浅薄擁護論**です。

1. **より大きな市場を狙う戦略:** 竹中氏やパソナが目指しているのは、単なる「派遣業界」という小さな市場ではありません。彼らが目指すのは、**日本労働市場全体の流動化・自由化**です。正社員解雇規制が緩和されれば、「正社員」と「非正規」の垣根がなくなります

2. **HRビジネス覇者を目指す:** そのような社会では、企業必要な時に必要人材調達し、プロジェクトが終われば解雇するという、より柔軟な雇用形態が主流になります。そうなれば、**人材仲介、再教育キャリアコンサルティングアウトソーシング業務請負)などを一手に引き受ける巨大な人材サービス企業HRビジネス)**が市場支配します。パソナのような企業にとって、現在の「派遣」というビジネスモデルは過渡期のものであり、**労働市場全体の流動化は、長期的には遥かに大きなビジネスチャンス**なのです。

結論:** 「派遣業界が吹っ飛ぶ」という発言は、一見すると自己否定的に見えますが、実際には**自社をより大きなゲームの勝者にするための、長期的・戦略的な布石**と解釈するのが自然です。「不思議ちゃん」などではなく、極めて計算高い戦略家です。この反論は、その戦略的な意図を見抜けないか意図的に隠そうとしているかのどちらかでしょう。

---

### **総括**

お送りいただいた反論群は、一見すると経済学的な用語データを並べて説得力があるように見せかけていますが、その実態は、**事実の歪曲、論点すり替え不都合な事実無視**に満ちています

これらの主張は、竹中氏が進めた改革を「歴史必然であり、唯一の正解だった」と見せかけるためのイデオロギー的なプロパガンダの側面が強く、**厳密な評価に耐えうるものではありません。** 妥当性は極めて低いと判断します。


以下質問内容。

君とのやり取りに対して以下のような反論?が届いたけど、この反論はどの程度妥当なの?時間がかかっても構わないので、事実に基づいて厳密に評価し、反論があれば反論して。

労働者派遣法改正

最初ILOが「派遣もアリ」という条約を作り、日本はそれを批准してから法改正した。各国の世界的な流れに従った。

郵政民営化道路公団民営化: 

田中角栄のような政治家が、特殊法人の金庫に手を突っ込んで、自分の票田にバラマキ。そういうことをさせないための民営化。金庫が空っぽになってしまった国鉄は最終的に破綻処理。

格差の拡大

2000-2005年の間、格差は下がっている。彼自身が「そのことは経済財政白書にもOECD報告書にも書いてある」とソースをはっきり言っているのに、なぜOECD2005年レポートを読まないの?

金融システム不良債権処理:

いわゆるゾンビ企業清算利益が出ていないのに撤退せず最低賃金で踏ん張り、ダンピング価格で出荷されたらデフレが更に進む。地獄デフレスパイラルや。

非正規雇用の拡大と中間層崩壊

自由貿易によって、グローバルな同一労働同一賃金が達成された。スリッパを作る工場は、インドでも国内でも時給は同じになった。そもそもスリッパのような低単価商品国内においては稼げる仕事じゃないだろう。

企業内部留保は増大、しか賃金は停滞

このように、企業海外スリッパ工場などを建ててそれで稼ぐようになった。日本労働者はそこで働いていないんだから賃金が上がるはずがない。

パソナグループ取締役会長

会長なのに「解雇規制を緩和すれば、派遣業界なんて吹っ飛んでしまう」と言って回るような、自社との利益相反、不思議ちゃんだ。普通なら「日本雇用は素晴らしい、派遣業界永遠なれ」というボジションなのだが。。

2025-07-06

ブーム終了で可哀相だから俺がジークアクスがなぜ一部の幼稚な人間しかさらないのか解説する

ジークアクスつまらなく感じたけど、具体的になぜ見ててイライラするのかわからない人にジークアクスのつまらなさの構造解説する。

最終回にこの手のアニメのくだらなさが全部詰まってるんだけど、わかりやすく例えると私生活はめちゃくちゃなのに政治とか世界情勢とか大きな話をしてバランスと取ろうとする

おっさんみたいな構造アニメなんだよ。「この作品テーマはなんなのか?」にだけ注目するインテリぶってる奴らにいい作品だと勘違いさせる構造アニメ

唐突に「ニュータイプとは〜〜である!」「ニュータイプは○○なんだ!」と叫ぶキャラクター達。釣られたインテリオタクは「シャリア・ブルのニュータイプ論は〜」と語る。

うんうんわかった。   で一つ聞きたいんだけどアマちゃん私生活で何頑張ってんの。ただのヤンキーでしょ。何も頑張ってないヤンキーが急にしゃしゃり出てニュータイプ論語られても

世界情勢語って自分は偉いと勘違いしてるワーキングプアと変わらんでしょ。ここでみんなモヤモヤするわけ。

これは全部に言えてジークアクスというアニメ自体もめちゃくちゃなのに最終回ニュータイプ論だとかキャラ意図とかテーマで良い作品に見せてバランス取ろうとしてる。

製作者達は過去の名作なんて自分たちに作るのは無理だと諦めて確信犯でやってる。)

これがアリならアニメとしては微妙だったけど作品テーマメッセージは素晴らしいので名作であるなんてトンデモ論が溢れちゃう。実際富野作品はそんなのばっか。

2025-05-29

エクセルシオールマグカップが、あまりにも使いやすいので購入して自宅用にしてるんだけど、そろそろ茶渋が取れなくなってきたので買い換えようかと思った。

ら、エクセルシオールマグカップマグカップじゃなくてカップアンドソーサーになっていた。

なんてこった、あの白い磁器のぽってりすとーんとした筒状のマグカップが、エクセルシオールカフェの誇りじゃなかったのか。

渋谷で働いてた頃、なんもかんも嫌になったらエクセルシオールカフェラテベーグル頼んで、両手であのあったかマグカップを持って頬杖ついて、ぬくもりを充電してたんだよなあ。転職することになってしばらく来られなくなるからってマグカップを買ったんだよなあ。当時ブラック企業ワープアだったから(最近ワーキングプアって言葉も聞かないな)、マグカップなんて100均でも売ってるのに500円以上するエクセルシオールマグカップを買うのは、自分にとっては大奮発だったんだよなあ。

あれから5年かあ。そりゃマグカップ茶渋もつくよな。幸い収入は倍近くなって今じゃ500円ちょっとマグカップを買うのにどうして悩んでいたのか自分でも思い出せないし、かっすかすの抜け殻になってエクセルシオールに逃げ込むこともない。けど、いざとなったらエクセルシオールに行けばあのあったかマグカップたっぷり入ったカフェラテがあるっていうのは、いまでもちょっとした心の支えだったから、なくなっちゃったと知ったら、なんだか残念だなあ。

2023年の夏頃にはなくなっちゃってたらしい。2年も気付かなかったやつが残念っていうのも、なんだか変な話だけど。

そっかあ。もうないのか。

あの頃は大変お世話になりました。お家にあるマグカップ茶渋を落として大事に使います

2025-04-30

財務省って本当に悪者なの?」と思っているあなたへ

これはネットデモでよく見かける「財務省陰謀論」についての本当の話です。

①「財務省お金ケチって国民貧乏にした」?

そう聞くと、「なるほどな」と思うかもしれませんが、それ真逆です。

この30年間、日本政府は「景気をよくしよう!」とめちゃくちゃお金を使ってきました。

たとえば:

結果は? 民間企業はあまり賃上げ投資をせず、景気は長く低迷。

国の借金はどんどん増えて、今やGDPの2.5倍超。

まりお金を出し渋ってた」んじゃなく、「出しても効果が薄かった」 というのが本当のところ。

②「日本は円を刷れるから破綻しない」は危険思い込み

これは現代貨幣理論MMT)って考え方からきてます

「どうせ自国通貨なんだから、どれだけ借金してもいいじゃん」という話です。

でも、問題破綻じゃなくてインフレです。

お金を出しすぎると、モノの値段が上がります(=インフレ)。

インフレが起きるとどうなる?

しかも、インフレが起きてから対策をしようと思っても間に合いません。

「じゃあインフレが来たら増税すればいいんじゃ?」と思うかもしれませんが、それが超むずかしい。

さらに、日本銀行が国債を買うのを控えてきた今、国債金利が1年で1.1%→1.6%近くまで急上昇。

これから金利さらに上がると、利息の支払いだけで日本財政が苦しくなる。

から財務省は、破綻じゃなくて「インフレと金利上昇による国民生活破壊」を一番恐れてるんです。

③「税金、思ったよりたくさん集まったんだから返してよ!」

しかに、ここ数年は「税収が思ったより多かった(=上振れ)」こともありました。

でもこれは偶然の産物で、以下のような事情から起きています

まり、「たまたま税金が多かったから返して」っていうのは、ボーナスが出たら全部使い切っちゃう家計と一緒。

それを恒久的な減税(たとえば基礎控除178万円に引き上げ)に使うのは、完全に無理筋

④「減税すれば景気がよくなって税収が増える」は呪文

この考え方、昔のアメリカでもありました。

ラッファー教授という人が「減税したら経済が元気になって、かえって税収が増えるよ!」と主張。

でも結果は…

アメリカは結局、増税ルール変更でごまかしました。

この考え方、後に「フリーランチ理論(タダ飯経済学)」「ブードゥー呪術)・エコノミクス」と呼ばれて笑いものになったんです。

⑤「財務省政治より偉い」っていう話は半分だけ正しい

財務省がすべてを操っている」という話、たしかにそう見えることもある。

でもこれは、政治の力が弱いとき官僚が目立つだけ。

逆に、政治が強いとき財務省は裏方になります

まり財務省が悪いというより、「政治がサボってるから悪目立ちしてる」 というのが真相です。

⑥ じゃあ、何をすればいい?

本当にやるべきことは、こうです:

結論陰謀じゃなくて、複雑な現実を見よう

財務省にも改善点はあるけど、「悪の組織」と決めつけるのは間違い。

本当に必要なのは、冷静にデータを見て、現実的な改革を考えること。

2025-04-04

私立大学学費のせいで寝れない

40代後半妻子持ち。年収900万で子供が3人いる。

4月になって長男大学から学費の振込用紙が届いた。150万ぐらい。

この前、長男次男の通学定期で15万程飛んで行ったところで、これだから精神ダメージが大きい。

いや、もちろん分かってたと言えば分かってたことだけど。

でも大学授業料無償化どうした?どうやら払ってから帰ってくるパターンらしい。息子の話なんでよく分からんが。

私立だと授業料無償化で出るのは70万までとかいう話で、無償化ってなんや?と思っている。

ずっと3人の子育てでワーキングプアを繰り返して来たけど、生きていくためには、子供貧困に陥らせないために、夜や土日も使って頑張ってきた。

子供の成長に合わせて、掛かるお金うなぎ登りトータル赤字にならないように頑張ってきたが、田舎ではもう物理的に稼ぐのが無理だったので、40過ぎて首都圏にまで出てきた。

学資ローンを組んで騙し騙し過ごしてきたが、それもここまでか。なんとか首都圏でも昇進できて役職も着いたが夏ぐらいでマイナスになりそう。

つらい。寝れない。

2025-03-08

anond:20250308101351

パチンカスは好きにしたらいいと思う。働いて得た金をどうするかは個人自由だ。

ワーキングプアステップアップしてプアらないように努力すべき。I am ワープアと嘆いていても始まらない。

2025-02-27

ホワイト企業正社員で平均年収以上を稼ぎたい氷河期のお前、今すぐ原子力業界に来い

非正規ブラックワーキングプア暮らしに喘ぎ、転職しようにも更にドブラックor介護土建肉体労働しかなくて絶望ドン底。

そのくせ世間では初任給30万円だの春闘満額回答だの景気の良いニュースばかり。そんな人生にゲボ吐いて禿げあがりそうな氷河期世代。多いだろ。

そんな氷河期のお前、俺の話を聞いてくれ。

俺は某電力企業原子力業子会社の人事だ。

騙されたと思って原子力業界に入れ。転職して来い。

原子力といっても独立系は駄目だぞ、ブラック臭漂う掃き溜めが多い。

電力子会社原子力専業会社を狙うんだ。腐ってもクソデカJTCの電力様だ。子会社だってコンプラ面は問題ない。

そういう子会社は今まさに異次元人手不足悲鳴を上げている。原子力というだけで学生から敬遠され、40前までの若手はボンボコ辞めて行き、中途は中々入って来ない。偶に転職者が来ても原子力素養はほぼゼロトーシロだ。前職派遣もちょくちょく見る。そんな奴でも戦力にしてやり繰りしている状態だ。

逆に言えば、四十超えた元派遣という、底辺氷河期テンプレみたいな奴でも十分採用される余地があるってことだ。

流石に五十オーバーは見たことないが、過去に46歳原子力経験オッサンが中途で入社してきたことはある。

ちなみに本社は都会だがほぼほぼ確実に親会社発電所勤務になる。つまり田舎だ。場所によっては僻地と言っても過言じゃない。

待遇も親の7掛けくらい。

ちなみに、実績ベースでいうと弊社で未経験43歳の中途採用者が額面38万円+残業代ボーナス年4ヶ月。

どうだろう、今のお前より多いだろうか。

かに大手とは比べるべくも無いが、世間一般中小企業よりは出しているはずだ。

正社員日本の平均年収は優に超えるし、法に触れない限りリストラもまぁ無い。電力のコンプラ意識信じろカルテルはするが社員は守る。

どうだろう、ちょっとくらい興味が出てこないか

興味が湧いたらリ○ルートでもD○DAでも何でも良いか大手エージェント登録して原子力興味ありますと言ってこい。なんだかんだそれが一番安牌だ。

お前も田舎で平均以上の稼ぎを貰って、ゆとりある生活満喫しようぜ。

2025-01-27

まり

ヘルジャパン国民の大半はスマホを充電する暇もないワーキングプアLINEインストールできるだけのリテラシーもない情報弱者であり

その上友達と出掛けるのにも家族申請許可を得なければならない封建社会であり

こんな国は早く脱出すべきであるということだ

2025-01-14

anond:20250114123506

カドワンゴ学園みたいなところが標準的な授業をオンライン配信で巻き取って、そのフランチャイズみたいになってきゃいいと思うよ。

標準的な授業はカドワンゴ学園と相互単位認証で賄って、各学校独自の部分を自前で開講するとかすりゃいい。

どうやってもワーキングプアしかならない大学講師とか誰も得しないんだから

2024-12-18

東京23区のある区で働く男性(40)は20年に採用された。

大卒後、空港関係会社就職したが、その後は短期間で転職を繰り返していた。従業員約500人の電気設備会社で働いていたとき結婚し、給料を上げたいと転職を考えたという。 応募したのは「就職氷河期世代枠」。不景気新卒時に正規雇用狭き門だった世代対象にした採用枠で

https://www.asahi.com/articles/ASSDD0429SDDULFA024M.html

氷河期枠って

内定取れずテンプスタッフ派遣とかグッドウィル日雇いしてワーキングプア貧乏暇なしで資格取得もスキルアップもできなかった人のための枠

じゃないのな

2024-12-17

ワイの高校の卒業生のその後やで

  1. ひとりめ
  2. ふたり
  3. さんにんめ
  4. よにんめ
  5. ごにんめ

2024-10-25

anond:20241025143547

この意見はいくつかの妥当性と、いくつかの問題点があります。まずは妥当な点から見ていき、次に問題点を指摘します。

 

妥当な点

1. 個々の経済的社会的状況に応じた支持の違い:

意見では、収入が安定しているため、自民党に対する不満が少ないという考えが述べられています。これは、社会学的な視点から見ても理解できます経済的安定は、現状維持を望む人々の間で自民党への支持が高いことと一致します。特に自民党経済政策は、経済成長と安定を重視しており、大企業中間層の一部には支持が強いです。

2. 外交政策への懸念:

自民党支持の一因として「親中政党」に対する不安が挙げられています。これは、外交政策において日本安全保障国際的立場重要視する保守層典型的な考え方です。特に中国との経済的軍事的緊張が高まる中で、このような懸念自民党支持者の間で広く見られます

 

問題点矛盾

1. 「左寄りの思想」へのアレルギーに関する誤解:

ワーキングプア自民党支持者について「左寄りの政策アレルギーがある」という解釈は一部正しいかもしれませんが、必ずしもそれだけでは説明できません。自民党を支持する低所得者層の中には、保守的文化的価値観や、安定志向国民的なアイデンティティへの共感が強い層がいます。彼らは経済的観点だけでなく、社会的文化的価値観に基づいて投票行動を行います。この点では、必ずしも「自分金持ちになる予定だから」という説明が全てではなく、もっと複雑な要因が絡んでいる可能性があります

2. 「弱者に寄り添う政策」への理解限界:

弱者への政策については、単に「弱者に寄り添う」政策を嫌っているわけではない可能性もあります自民党を支持する一部の低所得者層は、政府の過剰な介入や福祉政策個人努力を軽視するものだと考えることもあります。また、社会保障制度自分に直接的な恩恵をもたらさない、またはそれが十分に説明されていないと感じているために、その支持を避けることがあります

3. 自己責任論への過度な簡略化:

自分貧乏なのは自分の頑張りが足りないから」という自己責任論に納得しているという部分も、やや単純化されています。確かに自己責任を強調する思想は一部で存在しますが、社会的経済的な複雑さを十分に理解していないことから、このような見方をしている可能性もあります。また、低所得者層が将来の経済成長雇用創出を期待して自民党を支持する場合もあり、それを一概に「自己責任論」にまとめることは不正確です。

 

まとめ

この意見には一定妥当性があるものの、低所得層自民党支持者に関する解釈や、政治的選好に対する理由けがやや単純化されています経済的文化的要因が複雑に絡み合っており、それを一面的説明するのは難しいです。

2024-09-24

anond:20240924012152

行政は人の心を持たないから、自分が壊れる前に離れた方が良いと思うよ。

業界は知らないが、私立高校教員かに転職できないもんだろうか、、、

官製ワーキングプアといい、とにかく人を軽く扱う行政にはご注意を

2024-09-14

グッドウィル社はなぜ潰されたか 3/3

part1 https://anond.hatelabo.jp/20240914181511

part2 https://anond.hatelabo.jp/20240914181619

 

また労災事故倒産

2007年三井倉庫GWバイト労災事故が発生。だがこのバイト三井倉庫派遣されたのではなくて、東和リース派遣されたものだった。しか三井倉庫東和リースとは契約していなかった。横浜港湾会社、笹田組に依頼していたのだ。つまり三井→笹田組→東和リースGW社と三重派遣状態だった。笹田組は名前から察しが付くように沖仲仕の組だったところが法人成りして事業を変化させてきた会社だ。つまり港湾業務派遣したことになる。しか禁止されている二重、三重派遣。その上での労災事故

そもそも東和リース港湾かどうかなど考えなしに派遣を行っており、こういう事になるのは時間問題だった。

港湾の近くの倉庫港湾業務にあたるか?という時点でも行政の胸先三寸であるのに、港湾業経由で派遣してたら言い逃れ出来まい。

 

そんな訳で、2008年には営業免許を取り消されて倒産した。直接の処分理由は同労災事故港湾どころか船に入って仕事しているのがバレ、それに割増し手当を払っていたので故意が明白となって社員逮捕された為だが、きっかけは上記労災である

 

2007年にはGW子会社コムスン行政処分もあって、折口氏は米国に逃げてしまった。潮の流れが己の逮捕に向かっていると察しての事だろう。

 

コンプライアンスに舵を切れず

創業当初のGW社は違法状態であった。だが時代が味方をして規制緩和合法状態となった。それで莫大な融資を受けて業績を急拡大した。

コンプラを守るのが利益にならなかった訳だ。

一方、00年代中ほどからワーキングプア生産装置としての派遣業の拡大が社会的問題になってきた。戦後労働行政労働保護規制のコア業態に関しては派遣自由化をさせなかったのにそれを甘く見ていた。このコア二業種については社会保険労災保険について勉強すると必ず出てくる。

この二業種の一つ土建への派遣労災事故があり、コンプラ意識せざるを得なくなり失業する常駐労働者の就職斡旋まで行った。コンプラ利益になる局面が来たのだ。

だがそれに至らず、もう一つの規制業種の港湾での派遣事故が起こり、社員逮捕にも至り倒産した。コンプラ利益になる局面なのに東和リースヤバい事をしていると炙りだし切れなかった訳だ。

 

でも東和リースがやってる事自体は買収以前から社員派遣されたバイトも知っていた。それが違法性が高いという事が判らなかったのだ。

一方、本社ではコンプラ大事だという意識にはなったが、契約先のどこに問題があるかを掴めなかった。

 

それは何故か?

まず、買収した会社の客だったからだ。己で開拓した客じゃないので客先が実際にどういう事をしているかという事をチェック出来ていない。

次に元から違法操業で、違法操業会社を買収した。コンプラ意識がある社員が適切に配置されていない。

更にバイト支店長に昇格させた。「やる気」と「のし上がり」だけを鼓舞して社員教育が出来ていないからいきなりコンプラ大事になっても、事業内容から東和ヤバい」と報告したり契約解除を進言したりする者が居ない。

土建NGが出たか港湾もアウト、という事を社員説明して理解させていない。それには戦後労働行政の基礎を教えなきゃならないし、それ以前に行政裁量の広さなどを教養として教えておくべきであった。

行政裁量で黙視はOKじゃなくて胸先三寸という事の理解が足りなかった。政府規制緩和を進めている最中なら認められているように見えるが、一旦逆ハン切り始めたら甘い見立ては全て裏切られる

全員の顔を見る支店長会議をして意思疎通が出来ていると思っていた。そんなやり方じゃなくて脳から神経を伝って指先が動くような社内ネットワークを築く必要があった。何しろ東和リースの事を知っている者は沢山居たのにそれがヤバい認識する者が誰もいないというのは異常な組織だ。こんな誤解をしてしまうくらいなら全員会議なんてすべきではない。トップが満足して社員も一体感を感じるだけの堕落を生ぜしめたと言っても過言ではない。

 

いずれにしても、東和リース問題を炙り出せれば倒産回避できたのに、買収した会社開拓した客で、実際はどの会社のどの場所派遣されてるかが派遣された人間に全部聞かないと判らない、途中に港湾業が入っていても契約書にも作業伝票にもどこにも出て来ないという難問であった。

それなのに会社組織の作り方に失敗し、違法操業から出発しているのでコンプラとか言っても念仏としてしか機能せず難問は解けなかったのだ。

 

カカチャンネルなどの人気シリーズ【しくじり企業】では、GW倒産法令遵守に興味がない経営のせい、と結論付けている。

https://youtu.be/QviiLg8rQ48?si=DxamXjc0OxUuDPwg

勧善懲悪的だが、上記を読んだらこれが間違いだと判るかと思う。何故って、他の会社も全て違法操業だったのだ。その中でGWけが急成長して倒産に至ったのだ。会社が大きくなったらやるべき事をやっていなかったのだな。

更に途中でコンプラ意識しないと潰れるという意識上層部には生まれたのに、それを下まで周知出来なかった為に倒産したのである。そんな教育をしておらず、そんな事を知る人間を適切に配置していなかった。

 

また、コンプラと言っても闇雲な全域での遵法が必要という訳じゃなくて、戦後労働行政のコア業務二種を知り、そこを重点的に守れば他は行政指導などで済んだのに、ポイントを外していた。

 

この土建港湾特別扱いの事は、労災社会保険の事を勉強すると出てくる常識的な事で、労働者の権利労働法に強い弁護士とかよりも、会社総務部などに近い知識だ。だから会社」に成り切れてなかったんじゃないか、ということも出来る。

 

で、最後兵庫県知事に戻ると「知事炎上GW倒産港湾利権の闇」なんかじゃない。その構造過去帳入りしている。しか労働行政前例主義沖仲仕保護派遣禁止立場をとり続けていて、時代と時の政府にちやほやされた考えの甘い問題企業がそのシマシノギやってるのを目で追い、風向きが変わった辺りでぶっぱなしたのだ。

こういうアメリカがレンドリース法復活させたみたいな伝家の宝刀抜くのは結構あるので仕事している人は気を付けるべきだ。

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん