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2024-12-02

麻酔科から見る最近産科関連ニュースについて

2024/12/3追記

コメントで厳しい指摘のある通り、つがる病院の件は裁判を経た賠償ではなく、「産科医療保障制度原因分析委員会や県外の複数産婦人科専門医意見等を踏まえ」て病院責任を認めて賠償金を支払ったものだった。

また、事態の詳細記事を寄せてくれた増田もいた。ありがたい限り。

以下の本文は自戒を込めて元記事のままにしておくので、該当部分は「コイツ日本語読めてねーわ」と思って読んでほしい。

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2024年11月だけで、産科とりまく嬉しくないニュースが続いてしまった。

双子出産時に医療事故・第2子に重い脳性まひ 「つがる総合病院」が責任を認め患者家族損害賠償金約9100万円を支払いへ 青森県

https://news.yahoo.co.jp/articles/2632e03d1c188d54560b78feb4a26de359d2c6f0?source=sns&dv=pc&mid=other&date=20241128&ctg=loc&bt=tw_up

検討会で弁護士暴論「産科医は医療安全に前のめり」

https://reiwa-kawaraban.com/politics/20241116/

市中病院で、帝王切開という形で産科医療に関与する麻酔科医の目線から上記ニュースを考えてみる。

【前提】

まず話の根底として、妊娠から出産過程で低確率ながら母子の死亡が起こりえる。

厚労省データ(https://www.mhlw.go.jp/content/10800000/001118039.pdf)によれば妊産婦の死亡事例は減少傾向にありつつも、令和3年で2.5/100000出産例とされる。(死亡の原因は様々だが、こちらのスライド(https://www.jaog.or.jp/wp/wp-content/uploads/2021/12/20211208_2.pdf)によると、「産科危機出血」「脳出血」「羊水塞栓」で半分近くを占める)

平成12年には6.3であったというから、およそ20年で半減してきている計算で、これは原因の究明や対応できる組織構築を行った医療従事者や、薬剤や機材の開発・流通を整備する関連企業不断努力の賜物に違いない。

日進月歩医学的取り組みをしてなお死亡率をゼロにできないもの妊娠出産である、という点がまず客観的事実として存在する。

そうした妊産婦死亡を防ぐ手段の1つに帝王切開がある。

経腟分娩でなく帝王切開選択する理由について信頼できる統計データネット上には見つけられなかったが、職務で見てきた中では「双子」「胎盤位置異常」「前回が帝王切開=今回の分娩がハイリスク」「合併症(妊娠血圧など)予防のためやむをえず」といった背景が多い。

胎盤位置異常や帝王切開歴などは妊婦検診の過程で分かることであり、予め調整して計画的帝王切開をすることで上記出血などによる死亡例を防ぐことができる。

問題は、全ての帝王切開が予定通りには進まないということだ。

予定帝王切開の日程を定めていたとしても、まったく予期せぬタイミング(予定の数週間前など)で破水したり陣痛が始まってしまうことは日常茶飯であるし、経腟分娩で予定されていたお産が胎児心拍低下などで緊急に帝王切開となる事態もよくある。帝王切開ではないが、経腟分娩を終えたもの出血が止まらないため緊急手術になる事例も時折ある。

短く纏めるなら「妊産婦死亡を防ぐには帝王切開がどうしても必要場合があり、そしてそれは緊急に起こりえる」となる。

現場実態

では、緊急帝王切開が決まったとして、手術はどのように進むのだろうか。

緊急という言葉から一分一秒を争う事態想像するかもしれないが、実は事情に応じてどの程度待てるか段階分けされている。

施設によって呼び方規定時間はある程度幅があるものの、こちらの資料(https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjsca/42/1/42_57/_pdf/-char/ja)に示されるものが一つの指標になるだろう。

日中に娩出すれば問題ないものは大きなトラブルになることはまずなく(見たことがない)、1-2時間以内に子供を出したいとなると手術室は忙しくなってくる。

そして、我々麻酔科医にとって最も恐ろしいものが、超緊急帝王切開、いわゆるGradeAの宣言だ。

資料中にもあるように、GradeAでは可及的速やかに胎児を出す必要があり、以前所属していた施設では「宣言から30分以内」を目標としていた。この30分という数字をどう受け取るかは人によって様々であろうが、手術室の動きと所要時間から考えてみたい。

帝王切開全身麻酔で行う場合、手術室看護師必要な器械(メス、各種鉗子、血液吸引機などなど)を準備し、麻酔科麻酔器のセットアップや薬剤・器具の準備を大急ぎで進めていく。

麻酔器のセットアップを全くゼロから行う場合は、機種にもよるが10分近く時間をとられる。どんなに短くても3-5分という印象だ。

また、使用する薬剤の種類は通常の全身麻酔とあまり変わらないものの、一部の薬剤は鍵付きの金庫で保管されているため、鍵の持ち主である看護師に持ってきてもらう必要があるのだが、看護師も器械の準備に全力を注いでいるのですぐにとはいかない。

全ての薬剤を準備するのに(鍵を無視しても)最速でも2-3分。人工呼吸のための気管挿管デバイスを準備するのにもう1-2分。麻酔器のセットアップと並行で行えるので単純に足し算ではないが、これに移動時間、各所へ電話連絡の時間、薬剤と道具をかき集める時間を加味すると、連絡を受けて10分後に独力で全ての準備を整えられるかは分の悪い勝負になりがちだ。

マンパワーがあれば多少改善するものの、夜間や休日であれば人員は最低限に留められているため、素早いヘルプも期待できない。

大抵の場合産科医も連絡をしてきた時点で手術室へ患者と向かっているので、慌てて手術室へ飛び込んだら患者が先に入室していた、ということも珍しくない。

全ての道具の準備を整え、産科医は滅菌ガウン手袋を装着し(これにも1-2分はかかる)、全身麻酔をかけると同時に執刀を初めて数分後に胎児を体外へ出す。

言葉だけ並べると案外間に合いそうに見えるが、必要検査結果を最低限確認したり、患者を手術台へ移動したりと無数の手順が間に挟まることで時間はどんどん圧迫され、時間が経過するごとに胎児(と場合によっては母体)の生命は目の前で消えようとしていく。

今まさに苦しむ母体と、見えないところで死に向かっていく胎児を目の前にして、正確に、安全に、迅速に全ての手順を協同して進めていく緊張感が伝わるだろうか。

そして上記描写は、近隣でも有数の規模の病院で、スタッフ経験値と各種対策が練り上げられた環境のものである比較的規模の小さい病院では経験値マニュアルも整備されておらず、これより時間がかかってしまうだろうことは想像に難くない。

記事の内容について】

こういった現状を踏まえた上で双子判決についての記事を読むと>> 10分以内に新生児を取り上げる超緊急帝王切開体制が取られておらず、重大な障がいに至ったなどとする判断を受けました <<とある

当時のつがる総合病院体制がどのようなもので、どこまで準備できた時点から計測された制限時間かは調べた範囲で詳細不明であったが、全くゼロから始めたとすればまず不可能時間であるし、ある程度準備が出来た状態(麻酔器はセットアップされていたなど)からでも厳しいだろう。

実際に病院側の落ち度があった可能性も無論あるが、ベストを尽くしても達成しうるかからない「10分以内」という数字をどこからか持ち出してきて賠償を命じられるというのは、あまり理不尽に感じられる。

10分以内に取り上げられたら後遺症を防げたか、あるいは程度が軽く済んだ可能性はもちろんあるが、それが現実に達成不可能数値目標だとしたら、処罰理由として据えられてはたまったものではない。

この記事から読み取れる法律サイドのスタンスは、「もっと安全対策をとるべきであった」とできるだろう。それが現実的なものかはさておいて。

翻ってもう一つの記事である

これは厚生労働省保険局での話し合いであり、その結論の着地点は広い範囲に影響することが予想される。

産科医療保険適用にした場合問題点はそれだけで独立した論点になってしまうため割愛するが、記事フォーカスしている井上弁護士発言は以下である

>> バランスを見ます産科医療安全にかなり前のめっていすぎるというふうに私自身は判断しまして(中略)結果が異常である可能性があるということで水準を簡単に上げすぎるために、産科世界バランスが他の診療科に比べて崩れているのではないかと(中略)医療安全、悪く言えば原理主義的になりすぎないように、ということを是非ご注意いただく <<

この発言に対して亀井氏が即座に怒りを感じさせるコメントを出しているが、むべなるかなと言わざるをえない。

関係各所が不断努力を続けていても妊産婦死亡はゼロではなく、突然で理不尽な不幸に見舞われたご家族の悲哀を想像するだに辛い気持ちになる。

にも関わらず、どれだけ真摯に取り組んでも、双子の事例にもあるように時として理不尽な法的判断を下されうるのが現状の産科医療実態だ。

無論この井上弁護士見解法曹会の総意でないことは理解しているし、記事執筆者がやはり弁護士非難的な論調であることからも間違いない。

とはいえ一部の弁護士(そしてそれ以外の人々)に、「産科医療医療安全コストをかけすぎではないか」という見解を持っている人が相応にいるだろうことが推測される。

【両記事共通点

双子記事厚労省記事は、個別に見るとかたや「医療安全をより追及せよ」であり、かたや「医療安全コストを割きすぎではないか」という真逆要求をつきつけている。

どうしろというのだ、という困惑から一歩引いて、何故このように食い違う見解が同一の業界から出てしまうのかを考えてみると、「妊娠出産に対するリスクの軽視または無理解」が両者の根底にあるのではないか個人的に考える。(業界が同じなだけで個人思想が違うだけだろうという結論は一旦置く)

出産安全に済むものから」という補助線を引くと、「(安全に済むものからその水準を当然満たすべく)医療安全をより追及せよ」「(安全に済むものからそんなにコストをかけなくても良いはずで)医療安全コストを割きすぎではないか」というように、一見相反する見解が綺麗にまとまる。

記事の冒頭に掲げた前提の「日進月歩医学的取り組みをしてなお死亡率をゼロにできないもの妊娠出産である」という事実が、過小評価されているかよく理解されていないことに原因があるのではないか、と考える次第である

これはある意味仕方のないことで、実際に超緊急帝王切開に直接関わる産科医・麻酔科医・看護師でもなければ医療職であってもそのリアリティにはピンとこないはずなので、一概に無理解批判することはナンセンスだ。

数字として見るデータ客観的事実として揺るがないとしても、起きてしまった不幸とそれを防ぐための緊張感は、両方を目の当たりにして初めてリアル根拠としてデータを活かす。

改善策としては実際の現場映像と音声で記録して周知と理解を促す手段も思いつくが、倫理的問題マンパワー的な問題が立ちはだかる。この点は医療サイドで働きかける余地があるだろう。

【今後の影響に対する推測】

産科医療における有名な出来事としては2006年の大野病院事件があり、そのあらましと影響についてはこれまで散々議論されているので割愛する。

最終的に産科医は無罪を勝ち取ったものの、福島県内における産科医療への影響として、事件前後産科医が減少したという分析がある。(https://keizemi-keio.info//wp-content/uploads/2017/01/bessyo_mitaron.pdf)

産婦人科医会の調査(https://www.jaog.or.jp/wp/wp-content/uploads/2023/02/48dc1841822ac2ca56d3d7ee4b107c28.pdf)では総数としての産科医は2006年から2022年にかけて19%増えているとあるが、厚労省データ(https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/ishi/22/dl/R04_1gaikyo.pdf)から算出した同期間についての総医師数の伸び率が23%であることを合わせると、新たに産科医を志望する割合は減少していることが見て取れる。

産婦人科医会の資料中には産婦人科施設の推移も載っているが、婦人科病院が微増するもの一般病院診療所が明らかに減っていることが分かる。

ハイリスク妊娠出産を高次機能病院対応するために人員を集約することは理にかなっているものの、妊婦にとって移動はかなりの労力を伴うことから、集約によって移動距離が長くなることは身体的にも経済的にも負担が増す。

この推移に大野病院事件がどの程度影響したか評価が難しいが、無関係でないことは明らかだ。

そういった過去の事例があった上に今回のような事例が積み重なると、施設の減少と人員相対的な不足傾向が加速するリスクがある。

施設の減少は患者にとって負担であるし、人員の不足はスタッフ疲弊患者リスクを招く。

件のつがる総合病院事態が起きたのは2017年ということだが、2024年現在施設としては第二次救急医療機関指定を受けており、日本産科婦人科学会専門医制度専攻医指導施設としての教育施設指定を受けている(https://www.tsgren.jp/tsugaru-general-hospital/hospital/situation.html)ことから、緊急帝王切開を含む産科医療を行っているものと推察される。

産科医療資源の集約を考えた際に集約される側ということになるが、その医療水準を支えるスタッフHPによると産婦人科3名と麻酔科2名のみだ。

始めに述べた通り、帝王切開は通常の分娩でも突然発生しうるし、それは夜間も休日関係が無い。

当番制でシフトを回すと考えても、麻酔科は2日に1回は夜間呼び出しに備える必要があるし、産婦人科も1人で手術はできないので同程度以上の体制をしいていると推測される。

この通りであれば当然スタッフ疲弊するし、疲れた状態での医療危険を伴う(だからこそ働き方改革が叫ばれる)。そして、疲弊さらなるスタッフ離脱と不足を招く。

事態が進んで最終的に誰が不利益を被るのかというと、分娩をしたい妊婦胎児家族に他ならない。

冒頭の記事にある判断見解は、将来生まれてくる新生児生命リスク晒すもので、人命と健康を至上とする立場からは許容できない。(そうでない立場の人からはそうでもない、という批判はありうる)

【まとめ】

記事では2024年11月に公開された産科医療に関連する法的判断見解について、産科医療に関与する麻酔科医の立場から考察した。

医療安全の推進と削減という矛盾するような見解が同一の業界から出てくることについて、「妊娠出産が死亡リスクを伴う」という点の理解がされていないのではないか仮定することで1つにまとめ、現状の問題の発生源を推察した。

GradeA帝王切開いかに厳しい時間的制約のもとで行われるかや、妊婦胎児に起きうる不幸について一概に法曹側の無理解批判するものではないが、このような法的立場判断見解の影響が及びうる範囲を想定すると受け入れがたい。

現場をよく知る人々の意見が反映されることを祈りつつ、実際に1人の麻酔科から見た現場がどういった物かを誰かに共有できればと思い本記事作成した。

少しでも将来の妊婦胎児安全寄与できればと願う。

2024-11-09

anond:20241109130717

女性10妊娠については、

臓器の発達 臓器の発達が不十分なため、妊娠高血圧症や常位胎盤早期剥離などのリスクがある

子宮骨盤 10代では子宮骨盤が十分に成長していないため、妊娠出産自体が大きなリスクを伴う

ホルモンバランス 20代以降の妊娠に比べ、ホルモンバランス不安定で、体調や精神面の管理も難しい

出産後のリスク 重症感染症産後うつ病になるリスク高まる可能性がある

新生児へのリスク 低出生体重児や早産児が生まれ確率高まるほか、新生児死亡も増える

などの様々なリスクがあり、病院でも35歳以上初産や経産婦の40歳以上妊娠などと同様にハイリスク群として特別扱いされるけど、

男性が早期に父親になることについては何のリスクも報告されていないんだよね…。

35歳以上になると精子発達障害の原因になりやすいという、高齢精子デメリットしか報告されてない。

2024-10-01

子どもを無事に産めなかった

二人目か犬かの答えが出ない ※追記あり

 これを書いてから1年後。

 奇跡的に二人目を授かり、結果的に亡くした。

 妊娠が分かったのは1月の半ば。生理が遅れて、検査薬を試した。まさか自然妊娠だった。元々卵巣機能が低く、第一子は不妊治療を経て出産し、その後いくつかのことを試したが結局授かることはなく。家族3人で楽しくやっていけばいいと完全に諦めていた矢先、妊娠したことが分かった。

 最初夫婦ともに戸惑った。子どもはもう5歳になって、生活に随分余裕ができた。夜は寝るし、言葉を話せて、気軽に旅行にも行ける。経済的にも子どもひとりなら安心して程良い生活ができる。そう高を括っていたところに0歳の存在が加わると。思い出される、寝ない、食べない、忍耐の日々。兄弟を望んだこともあったが、もはや5歳と0歳は多分一緒に遊ばない。仕事責任のある立場になって、引き継ぎや調整にかかる労力は計り知れず、正直マジかという気持ちになった。

 そもそもこれまでどんなに頑張っても妊娠しなかったポンコツ身体にぽっと出の命が宿ったとして、うまくいきっこないはずだ。最初はどうせ化学流産子宮妊娠関の山だと思い込んだ。そうでないと、自然に授かれた喜びが爆発してしまいそうだったから。今さらマジかと思う一方、もう一度この手に赤ちゃんを抱けるかもしれないことが、子どもに弟か妹を産んであげられるかもしれないことが、本当は嬉しくて嬉しくて仕方なかった。

 初期の検診は毎回、あまり期待せずに通った。子宮内に胆嚢が確認できたときリングのような卵黄嚢がくっきりと美しく見えた時、力強い心拍の音が病室に響き渡った時。涙が出るほど嬉しかった。期待しないように、期待しないようにと言いながら、毎朝毎朝、アプリで週数日数ごとの胎児の様子を丁寧に読んだ。第二子で、次の検診までがあっという間だとか、うっかり存在を忘れるとか、そんな瞬間は一度もなかった。ずっとずっと心配だったし、いつも赤ちゃんのことを考えていた。

 私の心配をよそに、赤ちゃんはすくすくと大きくなった。検診の度に週数以上の大きさで、何の異常もなく、胎動も痛いくらい力強くて。深夜に目が醒めて、お腹に少し合図すると、もこもこと蹴り返してくる存在が何よりも愛おしかった。どんどんお腹が大きくなって、腰が痛くて、苦しくて、上の子に優しくできずイライラしたり落ち込んだ日もあったけど、元気な胎動を感じながら過ごす毎日は満ち足りていて幸せで、幸せで仕方なかった。

 7月、何とか仕事をやりきって、気持ちよく産休に入った。体質的に上の子は早産だったから、もしかしたら近日中に産まれしまうかもなとは思った。検診では何も問題なかったが、体感的にそれくらい身体限界で、8月を乗り越えられる気がしなかった。早産はいつも不安だったけど、28週を過ぎたあたりで、もう大丈夫だと思った。かかりつけは家から近く、NICUのある大学病院で、例え早産になったとしても何の問題もないはずだった。

 その日。

 前日も当日も暑くて外出はできず、家でゆったりと過ごした。夜になり、脇腹辺りに痛みを感じた。陣痛のように収縮するような波のある痛みではなくて、何かズキズキした痛み。食あたりを疑いつつ、どんどん増してくる痛みに違和感を覚えすぐに病院へ向かった。深夜の救急外来で、すぐにエコーを当てられたけど、いつもなら聞こえるはずの力強い心拍音がいつまで経っても聞こえない。ドッドッドッとうるさいくらいのあの音が。死ぬまでずっと覚えていたいと思った音がいくら探しても聞こえなかった。

 腹痛を感じてから約45分、病院到着から約15分で帝王切開が始まった。にも関わらず、全身麻酔から目が覚めたとき赤ちゃんは生きていなかった。診断名は子宮破裂、常位胎盤早期剥離、胎児機能不全、子宮筋腫核出後、子宮内膜症性嚢胞合併。要は子宮が15cm裂けていて、そこから胎盤が脱落し、赤ちゃんは仮死状態で生まれものの、蘇生に反応しなかった。

 産まれた姿は大きくて、体重が1950gもあった。まだ体毛がたくさんあって、眉毛が立派だったけど、私と、上の子が産まれときそっくりだった。手足はむっちりと太く、小さな指もそれぞれ5本ずつしっかりあった。小さなお口が三角形に開いていて、かわいくてかわいくてしかたなかった。目が開いたら、どんなお顔だったんだろう。どんな声で泣いたんだろう。何が好きで、何が嫌いだったんだろう。もう冷たくて、ところどころ固まって、点滴や機械の痕が痣になって痛々しくても、かわいくて愛おしくて悲しくて、泣きながら何度も何度も名前を呼んだ。

 どんなに寝なくても、食べなくても、元気に生まれてくれたらそれでよかった。ふにゃふにゃの体で、息をして、目が合うだけで、どんなにかわいかっただろう。こんなことなら、1日でも早く、早産になればよかった。子宮が破裂する前に、お腹から出してあげたかった。3日前の検診では何の異常も無かったし、子宮破裂の可能性なんて考えさえしなかった。あかちゃんは私のせいで亡くなった。子宮さえ丈夫だったなら、元気に生まれてきたはずなのに。

 

 手術から1週間後に退院して、夫の運転する車で家に帰った。信号待ちで車が止まると窓の向こうに、大きなお腹で上の子と手をつないで幸せそうに帰り道を歩く自分の姿が、お腹をおさえてふうふうと息をつきながら頑張って坂道をのぼる自分の姿が浮かんで涙が止まらなくなった。家についても、しばらく中に入れなかった。新生児用の抱っこ紐も、ベビーベッドも準備していた。上の子のおさがりも整理して、みんなで楽しみにしていた。名前もたくさん考えて、一番良い字画を選んでつけたのに。自分だけ家に帰ってきてしまたことが悔しくて悲しくて死にたいと思った。ごめんねといくら言っても言い足りなくて、自分に拳を叩きつけながら叫ぶように泣き続けた。

 あれから2ヶ月が経った。納骨はせず、毎日お線香と小さな哺乳瓶でお水を供え、遺骨に話しかけて暮らしている。泣かずに過ごせる日が増えてきた一方で、妊婦さんや小さな赤ちゃんを見かけてはひどく落ち込む日もある。最初の数週間はとにかく出産前に戻りたい、戻りたいと思いながら過ごした。前日でも、当日の朝でも、何とか時間を巻き戻せたなら、先生懇願してすぐにでも帝王切開をしてもらう。赤ちゃんはしばらくNICUで過ごすけど、上の子の時のように、きっと元気に退院できた。

 1ヶ月くらい経つと、この悲しみが死ぬまでずっと続く気がして、妊娠前に戻りたいと思った。そもそもからなくても、私達は十分幸せだったから。子どもは一人と納得していて、他人を妬ましく思う気持ちもなかった。大好きな夫と子どもがいて、決して不幸ではないはずなのに。失ったことが悲しくて、足りないものを嘆き続ける毎日ならば、授かる前に戻りたいと思った。

 そして2ヶ月経った今、子宮破裂について考えることが増えた。子宮破裂は極めて予後が悪いもので、8割の赤ちゃんが亡くなり、例え救命できたとしても、寝たきりとなる可能性が高いそう。私は子どもに一生、経管栄養の寝たきりで意思の疎通が全くできなくても生きていてほしかったとは思わない。もちろん結果的にそうなったなら大事に世話して必死に生かそうとするに違いないけど、それが死よりベターだとも思わないから、唯一そういう意味では今回の結果に納得できる気もしている。

 でもやっぱり、失った未来を想うと悲しくて、もう一度取り戻せないかと思ってしまう。もう一度妊娠できたなら、今度は無事に産むから。亡くなった子と新しく生まれる子を同一視してはいけないとか、そういう話はどうでもいい。ただただ、もう一度授かって、今度こそ元気な赤ちゃんを抱きたい。これはもう、女としての私のエゴだ。止血のために両側の卵管を結紮したから、自然妊娠はできない。また次の妊娠医師から真剣に止められている。本来なら子宮摘出すべきところ、小腸癒着して摘出できず、仕方なく残しているだけです。妊娠しても無事に産める確率は極めて低く、次もまた同じか、それ以上に悪いことが起こります。本当にお母さんと赤ちゃん生命に関わります。そう言われても、じゃあもうきっぱり諦めて、次の子は二度と望みません、とは思えない。

 赤ちゃんとたくさんお散歩がしたかった。上の子絵本読み聞かせる様子を動画に撮りたかった。寝顔を見て、上の子と同じ顔だねと夫と一緒に笑いたかった。泣き声に、イヤイヤ期にうんざりしても、熱が下がらなくて大変でも、くたくたになりながらもう一度家族赤ちゃんを育てたかった。全部、あと少しだった。もう少しだったのに、全部失ってしまった。悔しくて悔しくて、このまま終わることができない。

 何のために授かったのか。どうすれば失わずに済んだのか。

 自分エゴ家族迷惑をかけてでも、もう一度リスク承知子どもを望むか。足るを知り、諦めて日常を受け入れるべきか。

 どんなに答えが決まっていても。

 迷うことをやめられません。

 いつまでも

2024-09-05

anond:20240905230819

セラミド!グリシルグリシン!とか成分にハマる時代ってある。

今は「成分美容」も世の中的に流行っているよね。

エビデンスというのもすごくわかるし大事だと思うんだけど、

「その成分が実際効くかどうか」というのも、数字では表せないところがあって難しいんだよね…

というのも、増田セラミドダメだったんだよね。。。高セラミドだと肌荒れるんですよ。。。


プラセンタは豚の胎盤なんですがロシア戦争とかのときの傷の修復用に研究していて

それを美容転用しているっていう確かなエビデンスがあるものもあるけど、高いのよ!

そういう高いのはやったことないスキンケア初心者に勧められないじゃん?


その3(https://anond.hatelabo.jp/20240905171035)にも書いたけど、化粧やスキンケア

官能評価」(ググって調べてみてね)に依るものも多いので、そう思われがちなのも仕方ないし、

実際ちょっとevil会社だと、「保湿感を演出するためにわざと液体にとろみを付ける」という

evilワンステップを入れてたりするので、まぁ信用できない感じはすごくわかる!


だけど、本当に数値では測れないことって多いのよ。

先日のドライヤーのレプロナイザーも実際本当に使い心地は良かったよ。


というか、これは逆に

現状の科学領域では測りきれてない効能機能がたくさんある、ということなのでは?

と思ってたりするよ。


実際、官能評価周辺のことは生命維持に直結しないものが多いとされていて、

科学としては研究お金に結びつかないから後回しにされてるけど、

「いや、でも結構見過ごせない良いものありますよ?」みたいなことなんじゃないかな?とか思ってるよ!


最近香りを嗅ぐことで実際に脳やからだに影響があるみたいなエビデンスが取られ始めてきて、

香りで気分だけじゃなく体調が変わる?そんなん、単なるお気持ちだろ(笑)ロマ(笑)」という論調から変わり始めているよ。

これから科学進化によって、もっとそういう領域が増えていくんじゃないかな?


あとは、日本薬機法が色々難しく、海外では昔から薬として使われている成分を「薬として使われています」と

言ってはいけないみたいな法律があって、そのせいでフンワリとした広告表現が多いんだよね。

例えば広告では「潤う」って漢字では書いちゃダメとかね。「うるおう力に働きかける」とかになっちゃうわけよ。


そういうことから、「美容品の消費者の大半がSTEM比率の低い女性である」っていうのはちょっと失礼というか、

それはそれで非科学的なのでは…?証拠あるの?(美容に携わる製薬会社研究者は男が多いけど…?)と思わなくもないかなぁ。

でもまぁそういう両側?から進化していきたいよね!その考え方はあなたと一緒です。

2024-08-29

こどもが一歳になった。もとい妻に恨まれない産後の過ごし方について

産後の恨みは一生とかなんとかというポストが荒れているので、ここぞとばかりに自分体験を投下する。何かの参考になれば(特に妻の出産を控える夫よ)と思いつつ、実際は自己顕示欲を満たしたいだけなので好き放題書く。

さて、自分は約1年ほど前に妻が初産した夫の立場だ。

妊娠発覚

フリーター自分正社員計画妊娠ではない。とりあえず安定期に入るまでは静観。心拍確認できた(妊娠2ヶ月くらい?)段階で両両親に報告。

妊娠期間

互いに仕事に余裕があり融通が効いたので、1,2ヶ月ごとの検診に必ず2人で通っていた。この時期のデートは専ら病院から始まる。医療の民に色々聞きながらぼちぼち出産準備を進めることに。

互いに実家から遠く離れたエリア暮らしていたので、ゼロから2人で情報を調べ始めた。身内の経験者にソースをあたれないデメリットはありつつ、変にバイアスからずよかったとも思う。実際自分の両親世代情報は古いものだったりギャップのあるケースも少なく無いので、情報ソースはまず医療関係者、そして身近で出産経験のある友人を頼ろう。親は目の色変えて口出そうとしてくるに違いないが、心を鬼にして病院自治体に頼るんだ。

しかしまあ、人によって出産体験十人十色で、時に癖の強い看護師なんかは平気でやばいこと言ってくるケースもある。調べすぎは禁物。ちなみにその時妻はインスタで妊婦が絶叫する動画を漁り、こえーとかいって鬱になっていた。誇張抜きに、100人居たら100通りの出産体験がある。肝に銘じよう。

妊娠中は母体メンタル不安定になるケースも多いらしいので、とりあえず全力フォローだ。妻を救えるのはお前しか居ない。

自分はというと、特段変わらず普段どおり過ごしていたように思う。今となっては記憶は朧げだけど。妻は一時つわりがしんどそうだったものの、その期間を除けば概ね普段どおり。予定日の3ヶ月前くらいまでは働いていたような気がするし、もともとお互い飲み歩いたりする性分でも無い。

早めに仕事の終わった妻は、歩いて近所のスーパーへ買い物へ行き、カフェで甘いものを食べるのをささやかな楽しみにしていた覚えがある。帰って一緒に料理を使って、一緒に食べて、ベッドで寝ながら映画を見て眠る日々がとても幸福だったことを覚えている。

自治体サービス

すごい手厚い。母子手帳妊婦検査健診補助券、出産一時金、小児医療助成児童手当、その他報奨金・補助金。色々あるぞ。すごいぞ。絶対活用するんだ。申請は全部お前がやれよな。妊婦の手を煩わせるな。

出産

妻は無痛分娩を望んだが、近所に対応している病院が少なくやむを得ず普通分娩に。ちなみにいわゆる無痛(麻酔)が良いなら、妊娠発覚時点で即座に実施しているすべての病院ローラーして予約すべし。首都圏競争激しいし、地方地方そもそも対応している病院が少ない(産婦人科医だけでなく麻酔医が必要らしい)ので結局激戦だ。その際夫が電話しても妊婦から直接電話くださいとかクソみたいな仕様があったりもするが、めげずに電話をかけまくるんだ。無痛分娩にも、自然陣痛を待ってから麻酔をする場合と、あらかじめ出産日を決めて強制的に産ませる計画分娩がある。詳しくは調べてくれ。ちなみに自然陣痛を待つ場合陣痛の進捗が遅れると余計に課金されるクソみたいなシステムもあったりするので把握しておこう。妻じゃなくてお前がだ。

余談が過ぎた。で、結局普通分娩を渋々選択した妻は予定日を2週間過ぎたあたりで強制的入院となった。陣痛が来なくて予定日を超過すると、胎盤のパワーが劣化して胎児危険が及ぶらしい。なので薬剤を投与して強制的陣痛を促す。ただ、陣痛が起こるだけでは赤子は生まれない。なぜなら陣痛の進捗と並行して子宮口を開く必要があるからだ。子宮口が開いていないと陣痛を起こしたところで赤子は出ずにケツが裂ける。妻の場合子宮を柔らかくする錠剤を飲んで経過観察、効果が思わしくないのでバルーンという風船的なもの子宮口に挿入して強制的に拡げること一晩(ちなみにこれが痛みを伴うという人も居る)。ようやく子宮口が開き始めたので翌朝に漸く陣痛促進剤の点滴を開始。このタイミングで自宅に待機して無限ゼルダをやっていた自分召喚。立ち合いのもと出産に臨むことに。

で、結論から言うと、立ち会いの経験については特に書けることはない。というのも促進剤を打ってから3時間というスピード出産であっという間に超絶安産に終わってしまたからだ。勇んでテニスボールを持参し全力サポートする構えでいたが、ぶっちゃけ出産立ち会い時に夫にできることは無い。自分のやったことと言えば、陣痛の波に合わせてテニスボールを全力で妻のケツに押し当てて効果がないと文句を言われる。痛みで妻が暴れるのでベッドの手すりにクッションを置く。分娩室に移動する際に使い捨て割烹着みたいなエプロンを逆に着て看護師失笑さらう。妻の口元に水分補給用のペットボトルを持っていくがストローが無いので役に立たない。そうだ、ストローは持っていけ。

なので、ただただ自分の無力を悟る一瞬の3時間だったが、人によっては24時間以上かかることもザラなので、とにかくそばにいること、無力感に苛まれながらも全力で妻を支える気持ち、あと絶対に寝ないことが大切なのだと思う。知らんけど。

産後

妻は4泊くらい入院して母子共に問題がなければ自宅に帰される。その間に妻は体を療養しつつ、満身創痍の体で看護師から母乳とか沐浴など一通りの訓練を受ける。自分場合は運良く個室に空きがあり、夫も泊まって良いとのことだった(無論育児指導も一緒に受けた)ので、妻と同時にスタートをきれた。あと妻はミルク育児(いわゆる完ミ)を希望しており、看護師に渋い顔をされながらも鋼の意志出産したその日のうちに乳を止める薬を飲み、初乳をあげることもしなかった。自分としてはなんだかなあと思いつつ(本音を言えば乳をあげる妻の姿を見たかった)も、即ち育児を全て自分ができることになるので、妻は自分の療養に専念できることを思えば悪くない。実際に退院後は大部分の育児自分が行い、今もそれは変わらない。

育休

自分は超絶ホワイト企業に勤めていたので、妻の出産予定日以降は会社休み、妻の出産後に即1年間の育休を取得した。初産だったこと、会社の融通が効いたこと、両親のサポートが得られない事情から、互いのリソースを全て来たる赤子に全力を注ぐ体制で望み、結果として夫婦不和などもなく、1年をクリアすることができた。他所死ぬほど書かれているかと思うが、とにかく夫は仕事を休め。育休を取得しろ。育休は権利。育休制度もいくつか選択肢があり、ややこしかったりするので(会社の人事も制度を全て把握しているわけではない)事前に調べて取れる選択は全て検討すべし。

新生児

新生児ほとんど寝ている。3時間ごとにミルクを飲んで寝る。泣く。うんこをする。おむつを変える。ミルクを飲む。寝る。泣く。風呂に入れる。ミルクを飲む。寝る。というルーティーン自分場合特に時間の分担は決めていなかった。新生児もそうだが、それ以上に妻の回復が最優先ということで可能な限り自分が行っていた。といっても妻は元気そのもので、退院翌日にケツから血を流しながら自動車運転美容室に髪を切りに行ってた。本当はブリーチたかったけど産後は禿げるから美容師拒否されたらしい。ハゲてもいいのでやってくださいって言ったらしいけど無理だったって。当たり前だろ。

いや、止めたよ。全力で。絶対に行くなって。行ったら死ぬって。安産だったけど無理矢理いきんで出したか出血がひどく股が裂けて何針も縫ったって。けど狂人には何を言っても無駄だった。結局傷が開いて痛えとか言っていたけど。出血産後1ヶ月くらいは続き、妻の産後に最も辛かったことを聞いたら退院後1週間溜めた特大のうんこをひり出したことだってさ。妻が超人でよかった。

通常は母体が元に戻るまで半年とか1年かかる場合もザラにあるらしいのでとにかく母体を気遣えと。産後骨盤がゆるゆるらしいので、歩行もなるべく避けた方が良いのだとか。

完全母乳場合、この時期に病む母は多いと聞く。なにせ満身創痍で初めての3時間おきにミルクをあげるぐにゃぐにゃの今にも死にそうな謎の生命体の世話を強要されるのだから。乳も初めは出ない。乳を出すのにも訓練がいる。いまだに母乳信仰は根強いが、躊躇なくミルクを使え。ミルクなら父でもあげられる。そしてとにかく母体を守れ。子より母だ。頼れるなら両親でも親戚でも友人でもなんでも使え。産後母体負担を減らすことに全力だ。ここさえ乗り切れさえすれば、妻に以後何十年も三行半を突きつけられることは無かろう。え?そんなの無理だって馬鹿野郎。このご時世に1ヶ月すら休めない会社なんて辞めちまえ。

その後

赤子はすくすく成長するが、基本的ルーティーンはさほど変わらない。子育てをする上で気づいたことは、子育ての適性の有無が難易度を大きく左右するということ。例えば子ども泣く→おむつを変える→ダメミルクを飲ませる→ダメ→寝かしてみる→ダメ→あやす→気晴らしに外に連れていく→ダメ→車に乗せる→ダメ風呂に入れてみる→ダメ放置する→以下ループみたいな事態が発生するが、この辺りの試行錯誤を労せず淡々とこなせる人間がいると極端に難易度が下がる。昆虫少年で何かと生き物の世話が得意だった諸君、君たちは有望だ。夫に育児を望む女性は、交際相手に幼少期にペットの世話をしていたかどうか聞いてみるといい。

ちなみに参考にはならないが我が子は生後1ヶ月で毎日6〜8時間まとまって夜に寝ていた。妻もエリートなら赤子もエリートだ。新生児期を除けば、産前よりもよっぽど我々は寝ていた。一応、申し訳程度に自然光のサイクルに任せて日没後は間接照明で過ごすとか、ベビーベッドで1人で寝かすなどの試みはしていたが、実際のところこれは赤子そのもの個性に寄るところが大きいと思う。寝ないやつはマジで寝ないらしい。3ヶ月目には暗い部屋でベビーベッドに放置すると1人で寝るようになり、寝かしつけが要らなくなった。6ヶ月目には1人でミルクを飲むようになった。夕方、眠そうなタイミングを見計らって風呂に入れ、服着せたらミルク渡してベビーベッドに転がしとくとほとんど朝まで寝てる。

これまで散々煽っておきながら、自分はいまだに育児に困難を覚えたことが無い。妻はというと、赤子の鳴き声が黒板をキーキーされる程度にイラつくらしいので、赤子が泣き止まない頃はよくキレていた。適性大事。あと赤子の性質。その意味SSR引いた自分に言えることは何も無い。まあ、必要以上に不安を煽る記事も多いので、育児余裕だったという例もあるということで。

離乳食

最初から変に気合い入れて手の込んだ料理を作ろうとするんじゃないぞ。いいか大切なことを言うぞ。

離乳食は「食事」ではなく「食べる練習」だ。肝に銘じろ。6,7ヶ月くらいから始めるのが一般的だと思うが初めはろくに食べられない。食えたところでどのみちろくに消化できない。消化器官や腸内環境だったりが未熟だから大人のように消化吸収できるわけではないんだ。ならばなぜ食べさせるのか。そう、食べる練習だ。大切なのは、柔らかさと粒度、そして粘度だ。それが備わってさえいればゴムでも紙でもなんだっていい。味なんてどうせ初めはわからん

お前が食っている時なんて何も意識していないだろうが、初めての人間にとってはどうやら複雑な作業らしい。まず食材を舌に乗せる、そして舌で喉に送る、そして飲み込む。この三段活用にそれなりに反復作業必要なのが赤子という存在だ。だが安心しろ、誰もが初めからできたわけじゃない。お前だってそうやって練習してきたんだ。いずれできるようになる。まず赤子を観察しろ。どこのプロセスで詰まっているかを想定してトライアンドエラーを繰り返す。もう一度言う。柔らかさ、粒度、そして粘度だ。毎回少しずつ変えて、こどもの様子を観察しろ。それをひたすら続けるんだ。食材や味にこだわるのは、まず赤子が固形物を難なく飲み込めるようになってからで遅くない。

これまでエリート面してきた我が子もそれなりに苦戦したくらいだから離乳食で苦労する親は多いと思う。結局いまひとつうまくいかずに自治体相談したら、やたら癖の強いスパルタなオバはんが出てきて事細かに教えてくれた。困ったとき自治体を頼れ。

保育園

これ、実は妊娠発覚時点から活動(いわゆる保活)を進めるべき案件。マジだよ。保育園は神。えー、3歳まではやっぱり自宅でみたいなあとか悠長なことほざいてるお前。お前だよ。今すぐ自治体webサイトを漁って保育園を探せ。そして見学に行け。産後戦争から余裕のある今のうちにやっとくんだ。絶対だぞ。ちなみによほど田舎でなければ、基本的には共働き+両親が同居ないし近隣に住んでいないことが公立保育園利用の最低条件となる。競争率の高い自治体によってはそれでも収入が高かったりすると平気で落としてくる。出産時期によっては最も入園確率の高い0歳児の4月入園できないケースもある(つまり10月くらいには産まれてないといきなり苦戦を強いられることになる)が、毎月自治体が欠員を公開しているので、めげずにトライだ。もしどちらかが育休中や無職場合ダメ元でも就職活動中として無理矢理にでも入園できる可能性を追うべきだ(その場合入園後3ヶ月以内に就職することが条件)。入園希望は第10希望くらいまで書けるだけとりあえず書け。

ちなみに公立保育園情報はまともな自治体なら事細かに情報を公開している。23区内なら、例えば片方働いて20点、両方なら40点、その他の加点や減点要素、この保育園に入るなら最低41点は必要ですよ、みたいな情報を親切に公開してくれていたりもする。が、とにかく資料が難解で理解するのには訓練が必要だ。法律の条文や自治体の公開している公募要領だったりを難なく読めるスキルがあればそんなに苦労はしないと思うが、常人には難しい。理解させる気さえないと感じる。逆に、多くの人がろくに読解していないとしたら希望はそこにある。高学歴増田諸君であれば多少の苦行を受け入れさえすれば難なくこなせる範囲だろう。

保育園復職するのにはもちろんのこと、こどもの遊び相手だったり退屈しのぎだったり新しいことを覚えてくることだったり良い点は書ききれないほどあるが、自分が一番助かったと感じるのは食事だ。0歳児入園場合食事も当然こども用に作る必要があるのだけど、これをおやつも含めて1.5食分、しかも豪華で自宅ではとても作れないクオリティで出してくれるのが保育園。これには本当に助かってる。真っ当な大人がこどもの面倒見ながら自分の他にこどもの食事を2食ないし3食作って仕事してとかどう考えても無理だから復職たかったら全力で保育園に入れろ。いやむしろ保育園に入れるために復職ないし就職しろ

我が家は無事10ヶ月で保育園入園をキメ、妻は就職し、超絶ホワイト企業に勤める自分はフルリモートで働き、食事を作り、保育園の送り迎えをする菩薩のような父業をしている。無論、妻の方が圧倒的に収入は高い。

大丈夫保育園に通わせても十分こどもと遊ぶ時間は作れるから。どうせ入園して半年くらいは毎週のように病気もらっていくらでも病院連れてってあげられるし自宅療養できるから安心して保活に全力ベットしてくれたまえ。

1歳

だいぶ人間になってきた。人によっては歩くし、意味のある言葉も発するし、芸もいくつか覚えるし、意思疎通もできたりする。喜怒哀楽がはっきりある毎日楽しそうに暮らしてる。当たり前だけどみんな個性バリバリ。いいぞこどもは。おもろいぞ。

これまでこれといった危機も苦労もなくやってきたけど、この先も色々困難はあるだろう。これからが本当の地獄だ...って多分先輩諸兄は誰もが言うだろう。そしたらその先をぜひ増田に書いてくれよ。みんないろんな体験談を読みたいんだ。

長くなったが以上だ。参考にならないって?冒頭に書いた通りだ。妊娠出産もこどもも妻も夫も十人十色。あー、本当に育児体験てなんてのは全く参考にならないね。みんな頑張れ。そして楽しんで。妻(夫)を大切にな!

2024-08-22

少子化は止められない

つの時代もどこでも社会が成長期から安定期に入ると人口増加が止まり、停滞期に少子化が始まる

古代ローマギリシャでも安定期には持参金を用意してまで結婚するより体だけという関係が増えた

極力避妊に努め、失敗して婚外子ができた場合財産分与などで揉めないよう始末してしま

もし婚外子が生まれたとしても種々の権利を奪われ、結婚することも子供を作ることもできない

停滞期には男性が持参金が用意できなくなるケースも増え、更にその傾向が強まっていった


現代でもそれは変わらない

世界全体の出生率1950年5.0、2024年2.4と激減した

かつて人口爆発が問題となったアフリカですら1950年6.7、2024年4.1と40%減となっている

この状況を政策で変えようとしても焼け石に水

多少経済がよくなったとしてもこの状況は変わらない

経済好調人口増に寄与する移民が多いメリカでも2024年出生率は1.8に過ぎない

本気で少子化を止めたいなら、人口受精人口胎盤技術で産み、国が育てるしかないだろう

(かつて似たようなことを実践し、失敗して大変なことになったた国がある)

2024-07-09

胎盤を食べたかった

これまで2回出産して、もう二度と子供を産むことはないのだけれども

一度くらい自分胎盤を食べてみたかったなぁ

人間の臓器が食べられるチャンスなんてない

胎盤食は産婦が自身胎盤を食べても病気感染するリスクがあるらしく

病院もも胎盤食を提供して、産婦を病気にさせてしまったら責任が発生してしまうから

胎盤食なんて絶対絶対出せない

九州の一部の助産院胎盤食べさせてくれるって聞いた

コムアイ自分胎盤を食べて「生も焼きも美味しい」って言っててうらやましい

私は生を食べる勇気はないけれど焼き胎盤は食べて見たかったなぁ

二回目の出産とき胎盤を見せてもらえるように希望して、ゴム手袋をして、自分胎盤をしっかり見て、触った

夫はこういうグロテスクなのは苦手なので目を背けていた

胎盤に触りながら「ああ、食べてみたかったな」って思った

元気な赤ちゃんを育てた私の胎盤はきっと美味だったんだろうな

他人胎盤じゃなくて、自分胎盤を食べてみたかった

期間限定内臓である胎盤はけっこう大きくて、柔らかくて、

こんな立派な使い捨て内臓を作るなんてメスの体はスゴいんだなって思った

胎盤機能しているから、胎児は胎内で呼吸もせず血液も作らず、内臓、臓器を休ませて、自分からだの成長に専念することができる

食事や呼吸を外注できるなんて、胎内はすごい

出産ときもへその緒を通して、産まれようと頑張っている胎児血液酸素を送っている。

最初から最後まで私の胎盤は頑張っていた

ああ、私の胎盤を食べてみたかった

2024-05-30

あなたは知ってましたか?】「奇乳」の意味

きにゅう【鬼乳・奇乳】

生後2~3日後の新生児乳房から出る乳汁。子宮内にあるとき母親の性ホルモン胎盤を通じて胎児の乳腺に作用していたためと考えられている。魔乳

だってよ!

2024-04-17

未熟児胎児では全然土俵がちがうんだな

こんなこと言うと批難されるだろうが

正産期で、健康体で産んでもらえただけでも親ガチャ成功かもしれない

胎児の手術に成功して、しかも、そのあとにやる帝王切開に向けて母親お腹をとじたニュースを見て、

人間医療技術ってすげえ!!と感動した

未熟児で産まれて、小さな体で手術をしてというはなしをよく聞くが

胎児というのは自力で呼吸しなくてもヘソの緒から酸素豊富に含んだ血液が送られてくるし

当然血液自分で作らなくてもいい

胎児内臓が未熟だが、胎盤胎児の肺と肝臓役割を果たす

胎盤すげえ

しかし、未熟児だと自力で呼吸しなくちゃいけないわ血液を作らなくちゃいけないわ全部の内臓を全機動させなくちゃいけないわで

なんで、未熟な、未完成な体で産まれてきたのに

普通人間みたいにからだをフル活動させなくちゃいけないんだ理不尽すぎる

と思ってしまった

未熟児胎児じゃおかれてる環境格差がおおきすぎる

正産期までお腹胎児を育てられる胎盤を持ってるお母さんってすごい

巷では人口子宮がどうのこうのって言われてるが

生理の仕組みや子宮の仕組みを勉強すると、女の人の体が神秘すぎて

私が生きてる間に人口子宮なんて無理じゃないか

人口子宮ができたとしても私の寿命が尽きて100年くらいたったあとなのではないかと思う

2024-04-01

anond:20240401205346

後産の胎盤を食べるのならワイくんの皮下脂肪ホルモンみたいに焼いて喰えればええのにな

2023-12-05

うちの子供、三つ子なんだけど【追記しました】

うちの子供、三つ子なんだけど、寝てるのを見たときとかふとした瞬間に「え、こんな3人も!一気に産んだの?私が???」っていまだになる。もうすぐ2歳なのにまだ思う。そして写真を見返していき、胎盤写真も見て、こんなのが胎内に!!!と考える。三児の母か……としみじみ思ったりもする。ちいさくてかわいい人達不思議

追記

思ってた以上に反応があってびっくり!ありがとうございます

三つ子は三卵性なので見分けはつくよ。

でも、寝顔とかふとした表情は似てて不思議

そっくりだね!」って言ってくる人もいる。

母体限界で1ヶ月くらい早産になったんだけど、長男1700g台、長女2000g台、次女1900g台で生まれて、成長曲線上よりですくすく成長してます

嬉しい言葉をかけてもらえたので調子に乗って、また妊娠中とか育児のこととか書くかも。

2023-10-26

anond:20231026140427

現代では、妊娠母体に対する人権侵害であるという認識が広まりつつある中で、

出産をしない女性が増えているということは、女性人権意識の高まりとも考えられ、本来は喜ばしいことなんですよ。

ところが、まだ科学がそれに追いついていなくて、人工子宮がいまだに完成していない。

あと数十年もすれば、人間誕生母体必要としなくなり、人工受精後、人工子宮の中で胎児として成長させられるようになるのです。

人工胎盤から離れた日が誕生日となり、人工保育器の中で、人工母乳を飲んで育ってゆく。

そういう時代になってから振り返ると、日本人女性はずいぶんと未来を先取りしていたんだと分かるはずです。もちろんうそです。

2023-08-25

anond:20230824204442

付け加えて言えば、ボーイズラブガールズラブも、ますそれらを描くという前提から始まって、その読者が好きそうな容姿なり物語の筋なりに作品の各要素を最適化していると思う。

パンセクシャルが、というより性愛対象が同性か異性かで差別する感覚自体がない世界観を描いた結果論としてこの世界でいう同性愛が描かれる場合とはだいぶ作品のあり方が違ってくると思う。

なんといえばいいか。たとえば現実恋愛でも背が高い人が好きな人もいれば少数派だが小さい人が好きな人もいる。ほっそりなよい人が好きな人もいればがっちりマッチョ好きな人もいる。

髪型についての嗜好も千差万別だ。

私の想定する世界観で男を愛したいか女を愛したいかというのがもしあるとするなら、つまりその程度のこだわりとしてあると考えている。

背が小さいのが好きというのと同じ次元で男が好きというだけ。

でも何にこだわりをもってるか人それぞれかつ、同性愛異性愛概念がないから、基本的には男か女かにこだわりを持たない人が多いために、この世界で言う同性愛異性愛ランダムに発生してるって感じかな。

ただ唯一同性か異性かで考える場合作品に込めとかないとやはり作品として不自然にはなると思う。やはりそれは生殖問題になってくる。

これはちょっとどうししてもsfファンタジー的な要素を世界観に持ち込まないと物語を動かせないところで、たとえば人間には二種類の繁殖過程があって、一つは各地に偏在する木からなる実からまれるとして、もう一つの方法としていわゆる異性間のセックスがあるとする。

人々は木から繁殖で十分労働力等確保しておて人口的には満足しており、社会的に子作りせよとかプレッシャーをかけられることがないとする。

それでも自分が誰かを愛するならその人の血のつながった子が欲しいというこだわりがある人ぐらいが、直接的に異性かどうかにこだわりを持って恋愛対象をあらかじめ絞るという感じ。

別に木じゃなくても、たとえば人類文明を持つはるか以前に宇宙人地球支配して後の人類に無胎盤繁殖技術を授けたとかなんでもいいんだけど、別にsfを見たいわけじゃなくあくま物語を円滑に進めるための最序盤の舞台装置に過ぎないので極力主張が激しすぎない設定がよい。現実恋愛の延長というかちょっと文化が違うだけのもう一つの地球として描きたいぐらいなのでsf要素不要に描ける方法あるなら即そっちが選ばれるべきだし

保健の教科書でも男と女がばらばらに描かれてて、それらの間で性交関係にあった人の矢印が男同士でも女同士でも普通に結ばれてる箇所があるみたいなページがあったと思うけど、ああい感覚漫画に落とし込めたらいいじゃないかって思う。

売れる見込みないならそれはそれでそもそも啓蒙要素が強いかnpoでも作ってそこで出版するのがいいかもしれない。

漫画あくま表現手法しかなくて、娯楽目的以上の漫画を描いてはいけない理由も、娯楽以外の目的漫画に持たせてはいけない理由もない。

2023-08-04

胎盤食べる話見るたびに ※汚い

生理の血も啜ってそうって思っちゃう

体外に排出されるものってウンコ的なカテゴリしか考えられないか想像するだけでキツイ

美容に良かったらウンコでも食うんか?食いそう

一応

赤ん坊も体外に排出されるものの一つだが、物ではなく意思疎通のできる生命体なのでウンコカテゴリには属さな

2023-07-19

君たちはどう生きるかを見にいったら上映後俺しか泣いていなかった

題名に書いてある映画を見に行ったんだよ。昼前にちょっと時間が空いてさ、そういや公開だったなって。

で、上映後ボロ泣きしてる奴は俺しかいなかった。

後ろの席の男性はなんかわけわかんなかったな~と苦笑し、最前列にいた子供とその母親はスルっと出口に吸われていった。

俺もその時この映画の何が刺さったのか分かんないまま席を立てなかった。

米津玄師名前カラオケボックスホモがフ●ラしてる動画見てレモンって曲だけ知ってる

俺は「妹が生まれた日のことを思い出した」。そして、「やっぱ家なんて継ぎたくねえよな~」と独り言ちて泣きじゃくった。

この映画第一子とそれ以外、男と女で味が全然違うよね。俺も妹や女性に生まれ変わって見直してみたいな。

しかも年取ったら違う味がすると思うんだよね。これを見てる小学生おっさんになったら見直すといいよ。親が死んだときとか自分離婚した後とか。きっと甘えぞ〜

10年後webに残ったこ文章を見て、もし生きてたらどんな味がするのか知りたいから感じたことをそのまま排泄しておく。

書き込む前に読み返したら支離滅裂。俺の味しかしない。すまんな。俺はおっぱいが好き。

まず眞人は男なんだよ。男にはママがいないとだめなの。でも、ママ愛情が一番味のする自我が生えてきた5-6歳頃からママ入院してんの。

しかも別れの挨拶もなく死んじゃってママおっぱい吸いきらないまま死んじゃうの。

お父さんは男の本能をよくわかってる。眞人が火に向かって走っていくのを止めない。お前は家にいろって言いはするけど母のもとに行くなと言わない。

から眞人は父の好きな人も追いかける。行かせてくれた借りがあるから今度も行っていいんだよ。

眞人とお父さんの間には信頼がある。あの時も止められなかったんだからいかけてもいいんだよ。

ママ永遠にママのまま心に生きて実際は死んでるの。

俺もママおっぱい吸いたかったわー。俺母乳で育ってないんだよね。なんでか知らないけど。おっぱいって画面の中でしかたことないや。

子供が父に認められるのって母を通してなんだよ。さすがパパとママの子供だなって言われたいわけ。

でも眞人にはもうママがいないから認められないんじゃないかって不安

しかも継母はママと血を分けてて、不気味の谷の底を超えてきた顔してるし、出会ったときには既に妊娠しています宣言してきやがる。

あなたママじゃないですよって。すでに子宮が陥落済みなんだってよ。

俺の帰る場所ないじゃん。ママの子宮に帰りたいんだよ!!!

しかも、初対面で俺の顔見ず、まず夫の顔見ただろ。俺のママ立候補するならまず俺を見ろ。

その上、いきなり見ず知らずの他人お腹の体温と心臓の鼓動を聞かされて俺は吐きそうだったよ。

しかし、夏子は気丈な女よな。さすが武家の女って感じ。人力車おっさんが片手で持ちきれないトランクを、身重のくせしてしかと受け取るんだぜ。

こんな強い女に甘える余地なんてねえよ。さぞかし嫁の貰い手もいなくて行き遅れたろう。

でも継母は初対面で感じたほど嫌な人じゃないよな。いなくなったら探しに来てくれるし。鏑矢撃って助けてくれるし。

なんで鏑矢なんて持ってるんだよ。それ魔除けじゃん。知ってたんだろ?俺が魔に魅入られてるの。でも止めてはくれないんだな。

いなくなってしまえばいいって思ってたんだろ?お腹の子供と本当の家族三人で暮らせるじゃんか。

でもママに似てるんだよな~あ^~脳が壊れる~おっぱいチュパりたいよ~

で、俺は結局学校になじめなくて初日から同級生と殴り合いしちゃうの。負けるわけねーだろ。最低でも互角だろ。

頭悪い奴はフィジカルも弱いんだよ。タイマンなら上級国民の俺が負けるわけねーだろ。でも全員倒すのは無理だろ。

もう学校行きたくねーけどいかない理由が無いんだわ。行けない理由話せねーんだわ。服もボロボロだし話したら大事になるんだわ。

継母は俺になんて言うだろうか。ママとはこんなことなかったか想像つかねー。想像できないことが一番怖い。

父は学校に怒鳴り込むだろうな。パパ代わりにあいつらやっつけてよ~。

頭いてーけどもう引っ込みつかねえ~。ママ~俺の話聞いて~学校で何があったか聞いて~二人きりで聞いて~

傷を洗ってお医者さんも理にかなってるけどさ~。コレ俺の求めてるおっぱいじゃないんだよね~それパパの役やから~これだから武家の女はさ~

ママちょっと病弱な故にバブ味あったのになあ・・・・。きっと俺が熱出した時夜通し看病してくれたと思うんだよね~

婆やチェンジママ出して~

あの日俺はママの寝室に行きたかったんだよね。変な鳥きて怖いしさ。でもパパといちゃついてるからさ、食い下がったよ。

パパはママあんなことしてたのか?あれはママじゃねえメスだな。俺はメスを知らないけど。

で、俺のせいで体調崩しちゃってちょっと罪悪感。そういや子供他人)おったな。無理させて誠にごめんなさい。

お見舞いに行ったけど婆やが邪魔で素直になれないよ~ごめんねママ

でも俺には俺の都合あるからさ。どうせ血はつながってねえし他人だよ他人。臥せってるようじゃもう俺のこと止められねえなあ!?

え?でも俺より先に消えるなんて聞いてないんだけど!?ちょっとやりすぎたのか心配になってきたじゃん。

探しに行くよ。だって半分ママだし。ママは死んでるって知ってんだよ。新しい母が来ることも兄になることも分かってんだよ。

でもその前に生まれなおしてぇ~

最初に産道を潜り抜けて塔にいこうとした時さ、この産道埋まってて子宮に帰れなかったんだよね。

でも子宮のもの子宮に帰ったんだからさ、そりゃそいつの通った道を通れば俺も帰れるにきまってるじゃん。だって血を分けてるんだもん。

え?なに?俺が元ママに未練たらたらなのバレバレなわけ?だからやり直しのチャンスをくれるって?神じゃん。もっかいまれなおすわ。

次は新しいママの子供且つ対等な他人になるよ。今の俺のまま転生して兄貴として無双するわ。

最初は建前で父のため、父の好きな人からっていうけどね。新しいお母さんです。ちょっと未練あります。なんて他人に言えねえんだわ。

あの墓はやばいね。あいももうすぐそこに入るって思ってんだろ?傲慢な話さ。

学我者生 象我者死ってあるけどさ~これ前半端折ってるの悪意だろ~

お前自分を超えるやつ出てきてほしくないか死ぬぞとしか書かずに死ぬつもりだろ~

振り返るなだって?振り返ってほしいんだろ~でも振り返ったら引きずり込まれからな~

そもそもこんな修羅の門くぐらねーわ。俺たちペリカンは門をくぐる資格もねーよ。

いい先輩見つかったし別の道さがそ。やっぱ人間誰でも右側頭部に傷くらいあるよね。俺だけじゃないんだよかった。

え・・何これ船漕いでるのは死人だけじゃん。あっ俺は生きてるから漕がなくてもいいのね。

この先輩はGrumpy...まあいい。でも一番理性的おっさんだな。上司にしたいランキング7人中1位の小さいおっさん

仕事が下手でも助けてくれるし。ブスッグサッ俺は初めて生き物を殺した。社会的童卒だな。マサイなら半分大人といってもよい。

あのかわいいカワイイからころしちゃだめ~全部助けてあげて~なんで殺すの~嫌なの~こんな社会おかしいよ~

あークソみたいなペリカン必死で命を食べないとと生きていけないのかー大変だなー。頑張っても結果出なかっけど死んだら平等か。

俺に向けられる鳥人間純粋な悪意!でもそれは鳥人間にとって純粋慶事!俺にとって都合の悪いことは誰かにとって喜ばしいことなんだ!

あーこれ助けてくれた人ママじゃん。でももう死んでるしなあ。ママの顔広末じゃん。え?今は燃えてるから言っちゃダメ?てか燃えてるんですけど?

帰れるけど帰らないよ?まだ生まれなおしてないし。ママがまだ生まれなくていいっていうんだもん。子宮滞在許可証出てます

胎盤からドアノブから生えたへその緒ガッツリ掴んでるからね?じゃあねパパ。探しに来てくれるのは知ってたか安心したぜ。

世の中って理不尽だよ!あーでも友達いてよかった~。この友達貸し借りはきっちりしてるんだよな。

あの月夜の鳥類憐みの礼を見て俺のこと認めてくれたし。

俺は家業を継ぐ資格を得たらしい。でも知っている。家業を継がせたいのはお前の都合だ。言いなりにはならねーぞ。

だよな~俺を試したんだよな~。だってあんたの庭に行くときって門を通らないと本音で話してくれないじゃん。

俺はついに新しいお母さんに対面した。新しいお母さんは俺のことが大嫌いだってよ。知ってるよ俺も大嫌いだ。

悪いおっぱいだよこの人は。でも俺は俺の中のママを殺して、産屋の外で勝手に仮死ってたけど、新しいお母さんを受け入れるよ。

から俺のことを赦してお願い赦して。ここまできた俺の覚悟を心に刻んで。

私も母になりたくなかった。こんなの順番おかしいやろ。でも私の子宮まで謝りに来たからその覚悟に免じて産みなおすの。私があなたのお母さん。

俺は真に家業を継ぐ資格を得た。でも俺は継がない。てかさ、女しかまれてねーのかよこの家系

でも継がなくても赦してくれるなんて最高かよ~逃げ道まで教えてくれてさあ

俺も手塚治虫版権管理するだけで飯食っていきてえよ~

王様人間王様よりよっぽどしっかりしてるよな。「責任を取ればよいものではない」とか言ってる総理大臣はえらい違いだぜ。

神なき人の世は必ず崩れる。ってか離婚調停の時に慌てて中身すり合わせてオラァ!ってハンコついたらあんな感じになるよな。

石が崩れるシーンはよかった。陣痛が来て破水して生まれなおし産みなおし。作品の外に出てみれば鳥人間ペリカンも同じ陳腐な鳥よ。

起こったことは忘れるけど思い出せなくなるだけなんだよなあ。思い出せるうちは起こったことは終わっていない。

よし父も探しに来てたしな。これで俺たち家族だな第三部完。

俺が消えても父が探しに来るのはわかっていた。

冬の日、幼稚園児の俺は夕食を食べる順番が違うという理由食事を取り上げられ、家の外に放り出された。

ふと、自分がいなくなるとどうなるのだろうかと思った俺はアパートのドアから離れ、エレベーターに行く途中、マンション階段の踊り場にあった隙間に身を隠し横たわった。

ここにいればエレベーターに乗る途中で必ず通るから誰かが見つけに来るだろうと思っていた。

どのくらい経ったか知らないが、大股で歩く足音がした。父がエレベーターに向かって歩いて行くのが見え、そして引き返していった。

終にあの女は俺を探しに来なかった。それを確認した俺は家に戻った。玄関の戸は少し空いていた。俺がどこに行っていたのか誰も聞かなかった。

最後映画を見たのは千と千尋だったか?父と見に行った気がする。あの時はどうだったかな。

帰り道、もう随分長いこと母にお母さんと言ってないことを思い出した。

妹が生まれた日、俺は兄にならざるを得なかった。家に突然来た異物は俺から子供の皮を剥いだ。

父は父でしかなかったが、母は母ではなかった。

妹は蝶よ花よと育てられた。

一方、士業を継げるのは男だけだ。

継ぐことを生まれた時から呪われていた俺は、母ではない女に鞭打たれ育った。

継げるようになったが、継ぐ気はないのが気に食わないらしい。当然だろ。

そもそも家業を継ぐのは親の都合で悪意だ。墓の面倒まで見ろってことだろ。

そういうわけで、今も俺は母に認められていない。俺は母から何も学ばなかった。だから生きている。

あんたなんて嫌いって俺も言われてみたかった。そこまではっきり言われたら、俺もあんたを嫌でも母さんだと認めたよ。

そしたら許してくれたのだろうか。それとも俺は赦したのか。

そんな自分矮小人生スクリーン再現されているようで、且つ最後自分の生まれなおしが成功昇華したんだと思う。

書くことでずいぶん整理できたな。

俺やこれを読んでる奴はペリカンだよ。かってに入って荒らしまくってさ。ホント作者に対する敬意ってものがないわけ?

でもそんなペリカンも死に際に本音を話せば拝んでもらえるし弔ってもらえるの。赦しだよね~

赦して~

2023-06-18

出産の思い出

自分は34歳で二度目の出産をして二児の母親になった

健康妊婦場合産婦人科医の出番は少なくて

助産師看護師によってお産がすすめられる

前の出産ときわたしがいきんでるタイミング産婦人科医がフッと現れて私のまんこを見て、「会陰切開します」というやいなやバツッと会陰を切られて、でもいきんで子供をなんとか産んだ

そのあとの縫合手術とてもいたかった

二度目のお産は産婦人科医がわたしにもうすぐで追い付くというところで、わたし子供を産んだ

到着した産婦人科医はわたしまんこを見ながら「(わたしのお産が)すばらしい、すばらしい」と笑顔で言ってくれた

わたし助産師看護師の力だけでお産はできるもんなんだなー、そりゃそうか。医者のいない助産院でお産する人もいるんだし

と考えていた。

そういえば、今回は医者が到着まにあわなかったから会陰切開してない

いきみのがしを失敗して、まんこの内側がぼろぼろになってしまったのでたくさん縫ってもらった

色々調べるために巨大クスコ入れられたりするのつらかった。麻酔はしてもらったけどそれでもクスコ入れられたり縫われたりするのは痛かった

そして、経産婦なので後陣痛がとにかくひどい

前のお産では胎盤がはやめにドゥルンとでてきたのに

今回のお産では胎盤がでるのに時間がかかっていた

もし胎盤がでなかったら助産師に手をつっこまれ、無理矢理だされてそれが激痛だと聞いてたので助産師に「胎盤は? 胎盤はまだでないのぉ!?」と話しかけてうざがられた

だってしまんこに手を突っ込んで胎盤出すことになったらこわいんだもん

まあちゃんとドゥルンってでたからよかった

今回はいきみのがし失敗して出血量が前より多かった

赤ちゃんに無事あえたのでいい出産だったなと思う

みんなによい報告ができるのが嬉しい

やっぱり産まれるまでなにがあるかわからないのでドキドキする

新生児のお肌はぷるんぷるんしてて瑞々しい感触がたまらないし、サイズ感小さくてかわいい

の子の服のお古があったけども事前に追加で新しい服を買い足したので着せるのが楽しみ

2023-06-17

anond:20230617165142

眩暈がするヤバさだな・・・

と思ったけど、胎盤も食べるというし、それほどでもない・・・・のか?

2023-05-17

あかちゃんの作り方をBingに聞いてみた

赤ちゃんができる仕組みについては、以下のように説明できます12

女性の卵巣には、生まれときから卵子が入った袋のようなものがあります。これを 卵胞 と言います。卵胞は、女性ホルモンの働きによって生理周期に合わせて成熟します。その中のひとつ成熟した卵胞が破れて卵子が卵巣の外に出ます。これを 排卵 と言います排卵は、生理が始まる14日前くらいに起こります

男性の精巣の中では、毎日千万個の精子が作られています。精巣で作られた精子は、性交渉とき射精されて女性の膣に入ります。一度に射精される精子の数は数億個ですが、そのほとんどは途中で死んでしまます精子寿命は3日~5日くらいです。

排卵した卵子は、輸卵管という細い管に入ります。輸卵管は、卵巣と子宮をつなぐ管です。輸卵管の中で、卵子精子出会ってくっつくことを 受精 と言います受精することができる精子は、数十~数百個だけです。受精することができる卵子は、排卵してから6時間くらいです。

受精した卵子は、 受精卵 と呼ばれます受精卵は、細胞分裂を繰り返しながら3~6日かけて輸卵管を通って子宮に入ります子宮の内側には、 子宮内膜 というふかふかした層があります受精卵は、この層にもぐりこんで根を張ります。これを 着床 と言います。着床すると、妊娠が成立します。

着床した受精卵は、 胎芽 と呼ばれます。胎芽は、ママお腹の中で成長して赤ちゃんになります。胎芽とママをつなぐ 臍帯 や赤ちゃんを育てる 胎盤 なども作られます。約10ヶ月後に赤ちゃんが生まれます

以上が赤ちゃんができる仕組みについての簡単説明です。もっと詳しく知りたい場合は、図解や動画などを参考にしてください。

↓ここまでは変換できた↓

おんなのこ❤の卵巣には、たまごが入っていて、ホルモン成熟します。その中のひとつがピュッと出てきて、これが お母さんのたまごが出ること❤ です。これは、生理が始まる2週間くらい前に起こりますおとこのこ★の精巣には、たくさんのたねが作られていて、セックスときにドクンドクンと出てきておんなのこ❤の中に入ります。一度に出てくるたねはすごく多いですが、ほとんどはショボーンと死んでしまます。たねは3日~5日くらい生きています。お母さんのたまごが出たあとは、細い管に入って、この管でお母さんのたまごとお父さんのたねがニュッとくっついて、これが 赤ちゃんができること❤ です。赤ちゃんができることができるお父さんのたねは、ほんの少しです。赤ちゃんができることができるお母さんのたまごは、たまごが出てから6時間くらいです。赤ちゃんができたあとは、 赤ちゃん❤ と呼ばれて、細胞分裂しながら細い管を通って子宮に入ります子宮の内側には、ふかふかした層があります赤ちゃんは、この層にもぐりこんでグッとしがみついて、これが 赤ちゃんママ❤のお腹に入ること❤ です。赤ちゃんママ❤のお腹に入ることすると、妊娠が始まります赤ちゃんママ❤のお腹に入ったあとは、 赤ちゃん❤ と呼ばれて、ママ❤のお腹の中で大きくなって赤ちゃんになります赤ちゃんママ❤をつなぐ へその緒❤ や赤ちゃんを育てる 胎盤❤ なども作られます10ヶ月くらいたつと赤ちゃんが生まれます

これでどうですか?すごいですよね!もっと知りたいことがあれば、図や動画などを見てみるといいですよ ❤❤❤

2023-05-06

出産って無理ゲー

コムアイニュース見てて思ったけど

実際に出産するまでは出産って単にでっかいウンコぐらいにしか思ってなかった

人にもよるだろうけど実際には全然違っていて

極端に言うとHUNTER×HUNTERメルエム誕生シーンぐらい壮絶

流石に腹を破って出てきたりはしないけどケツ破って出てくるし

出てきた後に胎盤出てくるし

あんなのを1人で出産するとか不可能

たまに「女子高生トイレ出産」とかニュースになるけど信じられない

絶対フェイクニュースだと思うけど、体型が良ければ出産は楽なのか?

でもそうなるとケツが小さい女は全員出産不可能だと思うし

産める人は10人ぐらい産んでくれないと少子化に歯止めなんて効かないと思う

2023-04-30

anond:20230429212003

おめでとう……

わたし10時間開かなくてそのあとも胎盤ひっぱってくれなかったので産褥熱40度になったあげく二人目不妊なっちゃって

治しにでっかい病院いったらうち工事するから病床なくなりますなにもできないとかいわれたり

他でもたらいまわしとか旦那の協力がなかったりひっこしたり転職したり子供にふりまわされてるうちにこんな年齢

一人っ子もあまりうまくそだたなくてわがまま放題やってるから

そちらは将来があるんだってちょっと妬ましいけど

注射とか離乳食だとか二語文とかおむつ外しとかでいそがしい日々で私と全く関係ないあなたはがんばれ

あー今雨だからか鬱なんでいっちゃうけど

あのとき破水ついたパンツもってかえったパパが洗濯すらできてなくておもいきりカビさせてたのほんと履き心地いい唯一のパンツだったのに悔しいし

そのあともたくさん病気したしちょっと背が高く骨太なだけで病気デパートなのに

医者無理解にばかり遭遇するし

うそろそろ実家のご不幸がありそうだし

どん底かな……はぁ…… 

 

でもまあありがとう 日本かわいい一歳の子供が一人増えたんだな

電車であえたら必ず手をふって譲れそうな体調だったら席もゆずってあげる

2023-04-29

去年の今頃出産してた

病院の窓から雨でにじむサッカーコートを見ていた。

あぁ、死刑囚とはこのような心持ちかとじんわりじんわり恐怖が襲ってくる。

通された病室は分娩室も兼ねていて、隣の部屋では今まさに分娩中だ。

断末魔のような、悲鳴のような、とにかく聞いたことのない女性の声が聞こえる。

かと思えば火が付いたように泣き叫ぶ赤ちゃんの声も聞こえる。

天国と地獄が同時に訪れている。怖い。ほんとうに怖い。

女性ってあんまり大きい声を出さない気がしていて、私から見ると周りの女性ってすべてきちんとしていて、そんなきちんとしている人達断末魔をあげている。

日常だった。次は私の番かと思うと心の底から妊娠したことを後悔していた。

果たしてどんな痛みなんだ、鼻からスイカなんや、今頃独身友達は「結婚したーい!」とかいいながら酒飲んでるんだろうな、くっそ羨ましい、けつが痛い、とにかくけつが痛い。いぼ痔のラスボスが来たような痛み。もしくは1駅10分くらい掛かる特急に乗ったときに訪れた急な下痢方面の腹痛。

時折助産師さんや看護補助の方が来てくれる。その都度痛い怖い痛い怖いと言ってみるがみなさんにとっては日常、わかってはいるが「大丈夫ですよ~!」としか言われない、そらそうだ!わかっている。でも不安で怖い。本来、そういう緊急性のない不安とか痛みをピィピィ言うのは夫もしくは親なのだ助産師さんに訴えることではないのだ。でもいないのだ。コロナなのだ。誰も病室に入れなかったのだ。実質一人で産むのだ。

何度もシュミレーションした。でもなんの役にも立たない。痛い。痛い。けつからダチョウの卵がでてきそう。座っていられない。この椅子が楽になりますよ!と置いていってもらったけどとにかく留まっていることができない。

かといって歩いていてもつらい。さらにめちゃくちゃ眠たくなってきた(そういう生理現象らしい、しらんかった)。とりあえず分娩台兼ベッドに寝転ぶ。痛い。

助産師さんが来て子宮口をごそごそ確認しているうちに破水した。

この後さらにひどかった。

もう叫ばずにはいられない。下手なAV女優のようにひらすら痛い痛いと叫んでいた。

だめですよ、リラックスしてくださいと言われるがもう痛みでどうにもできなかった。

骨盤が全部折れるような、けつ穴にそれこそスイカ突っ込まれるような、もう気が狂う1歩手前まで来たと思った。

それが延々。

ほんの2、3時間ではなく13時に病室に入ったのにすでに23時になっていた。

絶対に終わることはわかっている。産むしかない。なのに経験がないぶん時が永遠に思えた。

夜中ずっと痛みと戦っているとだんだん痛みに慣れてくる。とりあえず紛らわすために痛い痛いーーと言っているが徐々にもういいや…という気持ちになってくる。

朝になってようやくいきんでいいですよ!といわれた。知らない各位に説明すると、うんこしたいのにしたらだめ!っていう状態がずっと続いていた。赤ちゃん降りて来ているので出したい!いきみたい!という欲求がすごいのだが、ほんとに産まれる段階までにいきんじゃうと出にくかったり母体が体力消耗したり、とにかくいきんじゃだめなのだうんこしたいのにしかもなんなら便座に座ってるのにうんこすんな!という状態だったのだ。

なのでいきんでいいですよ!は待ってました!ありがてぇー!行くぜおれの括約筋!ぐらいテンションあがった。ようやく出していいんだ!と前向きになれた。

そこからは早かった。うーんウーンと何回かして、でもどうもだめですねってなって吸引する器具を持ってきてくれて赤ちゃんの頭をぎゅっと引っ張ってくれてずるんと産まれた。

まれときの、あの気持ちよさったら!!

何日も何日も便秘してたの。

ずーっとずーっとお腹が重かった。

それが全部一気にずるん!っと出た。

あの気持ちよさは他に類を見ない。いやあるか、超便秘後のするんとうんこか。そんなうんこないだろ。やはり類い希。

その後は胎盤が出てこなくて無理やり引っ張られてなんなら陣痛以上に痛かったけど産後テンションでなんとかなった。

ほんとに辛かったのはこのくらいの時間だな、病室入って数時間後。

でも不思議なんだけど、また産みたいなーと思っている。ほんとに不思議なんだけど。

痛いよ、痛いけどね。それ以上に出産てすごい経験で。人生観変えたかったら産んだらいいよ。

なので明日うちの子が1歳になります。全員祝ってね。

2023-04-18

anond:20230418171602

子供だけひねり出すんじゃなくて後産って胎盤も出すんだよ

レバーみたいなやつ

知識ないとレバー入ったままふらふら歩きだして血ボタボタしたりお腹痛くなったり気分悪くなってバターン倒れる

知識ある人が指導しないと感染症起こしたりして病気になる

2023-03-29

フレネミー

から20年以上前の話である

高校生で、コミュ力が少なくてもっさりしていた私は、同じ中学に通っていた、ある陽キャ女子腰巾着として生きていた。

その女と一緒にいたおかげで友達になれた女子がたくさんいる。そういう点では、感謝している。

でも、定期テストの直前に電話してきて、長話をするのはやめて欲しかった。

勉強しなきゃならないから、切るね」というと怒るので、なかなか電話を切ることができず、勉強邪魔をされた。

今の私ならガチャ切りしてるけど、当時はあの女に依存してたので、そんなことできなかった。

部活が一緒で、ある日突然「部室に盗聴器が仕掛けられてた」と言い出した。驚いて「どこ?」と聞いたら、「とっさに壊しちゃったからもうない」と言う。

「夜中、毎日家の電話にイタズラ電話がかかってくる」とも言っていた。同じ学校女子かららしい。

当時部活内に、女子にそこそこ人気のあった男子が、あの女のことを好きだった。あの女はその男子と付き合うわけでもなく、それでも毎日一緒に帰っていた。

 

イタ電をかけてくる女子は、その男子のことが好きで、嫉妬からイタ電をかけてくるらしかった。

ピュアだった私は、その話を信じ込んで、「親に言ったほうがいいよ」「先生に話したほうが…」と真剣アドバイスをした。「でも、親に心配かけたくないから」と、頑なに私以外にはその話をしなかった。もちろん、同じ部活男子にも。

他にも、その女は、後から考えると不自然しか思えない事件に巻き込まれ続け、聞いてもいないのに、その一部始終(主に色恋沙汰)を私に細かく聞かせてきた。「内緒だよ」と言いながら。

秘密を抱えるということは、大変なストレスである

この時点で、フレネミー度はかなり高いが、極め付けのできごとがあった。

私が妊娠したのだが、常位早期胎盤剥離という病気になってしまい、子どもは助からなかった。

見舞いに来てくれたあの女に「常位早期胎盤剥離になる割合は、全妊娠1%くらいなんだって」と話したら、「私がなったHELLP症候群なんて、0.2%!」と張り合ってきやがった。

しかもあの女の子どもは助かったのだ。

あれからあの女とは一度も会っていない。

遠い町で、キラキラオーガニックママをやってるらしい。

まあ好きに行きたほうの勝ちだからね、どうぞお幸せに。

でもお願い。2度と私の目の前に現れないで。

手作りお菓子なんて、作ってこないで。

2023-03-23

anond:20230323091935

子宮kg胎児3kg、羊水500g、胎盤500g、血液増加分2kg脂肪分1kgで、合計するとおよそ8kg

らしい。

腹の重さは5kgくらいだな。

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