日経が台湾人の抗議封じー日本政府見解を歪めて「媚中反台」報道を正当化
2015/12/07/Mon
ーーー「一つの中国」原則に従う日経の反台湾報道問題ーーー
「台湾は中国領土の一部」という台湾併呑を正当化する中国の虚構宣伝に従って、日本経済新聞の台湾報道は行われているようだ。
たとえば台湾の最大野党で、来年の総統選挙では政権奪取の公算が大きい民進党について。日経はその政党名に言及する際、つねに「台湾独立志向の民進党」などと表現する。
たしかに民進党には「中華民国体制からの台湾独立」志向は結党当時からあるが、現在党としては、そうした主張は取り下げている。それであるのに「台湾独立志向」とするのは、どうも「中華人民共和国からの台湾独立」志向だと強調したいらしい。

台湾の野党民進党を「中国からの分離独立」勢力と表現し続ける日経。しかし同党がそうした主張
をしたことなど一度もない
たしかに中国は「もし民進党が引き続き一辺一国という台独分裂の立場を堅持するなら、両岸関係の上で活路を失うだろう」(馬暁光・国務院台湾事務弁公室報道官、六月三日)などと恫喝するように、民進党が「一辺一国」(台湾と中国は別々の国家)との現状を強調するのを、中華人民共和国からの分離独立の動きであると罵倒している。
しかしそれもまた台湾を「中国の一部」と位置付けるための宣伝の一環に過ぎない。台湾は中国の支配さえ受けていないのに、なぜそれからの独立があり得るのか。民進党自身、一度たりとも「中国からの独立」など訴えたことはない。
しかし日経は、敢えてこうした虚構宣伝に従って台湾報道を続けているのである。中国と同じ立場に立ち、台湾と中国とが別々の国であることを隠蔽したいという悪意に基づき、日本国民に誤情報を押し付けると言うなら、これはマスメディアとしては断じて許されないことだ。
更にもう一つ、日経は台湾報道で「中台関係」「中国」といった言葉を用いるが、中国語サイトではそれらが中国語訳されると、それぞれ「両岸関係」「大陸」という言葉に変わるのだ。いずれも「一つの中国」の原則を掲げる国共両党が堅持するところの政治宣伝用語である。
両党が「両岸」(台湾海峡両岸)と呼ぶのは、「中台」と並列にしては「一辺一国」になってしまうためだ。「中国」を「大陸」とするのも同様である。「中台」ではなく「中国大陸・中国台湾」としたいためだが、日本のメディアである日経がこうした用語を取り入れるのは、中国への媚びにしか見えないのだがどうだろう。
まさに媚中国であり反民進党(=反台湾)である。そこで台湾ではこうした日経の報道姿勢に対し抗議運動が始まった。
主導したのは日台交流団体である日本研究論壇協会の陳麒安、何朝棟両氏。日経台北支局に報道の改善、謝罪などを要求した。

台湾人の抗議に曝された日経台北支局。特にこの支局長の書く記事に問題が多い
そしてこの二人の面会要求に山下和成支局長が応じたのは八月十四日(応じたのは本社の指示だったらしい)。山下氏は緊張した面持ちで彼らの要求に耳を傾けた後、「本社もこの件を重視している。九月に回答が寄せられたら伝える」と約束したのだった。
ーーー政府見解の歪曲は日経本社の指示かーーー
さてその後、日経社内でどんな判断が下されたかはわからないが、八月二十一日に何朝棟氏が突然台北支局から呼び出しの電話を受けた。「支局長は来週休暇なので、現在の本社との打ち合わせ状況をお話ししたい」と。
そこで何朝棟氏は山下氏を訪ねると、先ず聞かされたのが以下のような日経本社の意向である。
「記事には自信がある。紙面で声明を載せることは今まだ行ったことがなく、あり得ない」
何がどのように「自信がある」というのか。それについて山下氏はこう述べた。
「日本政府の立場は、台湾は中国の一部と認めるというもの。だから民進党を“台湾独立志向”と説明しても誤りではない」
本当に日本政府は台湾を中国の一部と認めたのだろうか。
山下氏は一九七二年の日中共同声明にそう書かれていると主張したが、何朝棟氏はそのような嘘に騙されない。彼の職業は弁護士であり、そのような嘘の説明もあろうかと予め用意していた同声明の原文を取り出し、日本政府は「台湾は中国の一部」であるとする「中国の政府の立場」を「理解し尊重する」と表明しただけだと反論した。
だが山下氏は「共同声明の表現は曖昧だが、実際には政府は台湾を中国の一部と承認したのだ」と言い返したそうだ。
もちろんそれも事実ではない。そしてそのことを台北支局長であるこの人物が知らないはずはない。相手が外国人なら、こうした嘘も通じると思ったのか。
そうした誤った認識(あるいは嘘)が日経自体の見解なのだろうか。そこで私は十二月七日になり、それを確認するため日経本社に電話を入れた。
応対に出た読者サービス室の職員とは二十分ほど話をした。そして次のように言われた。
「それは微妙な問題。私からは簡単に答えられない」
「山下の認識は本社のそれとは少し違うのではないか」
ちなみに日経がこうした問題を「微妙」と考えるのは「中国への配慮だ」と教えてくれた。
話を何朝棟氏と山下氏との会話に戻そう。
日経の中国語サイトが「両岸関係」「大陸」と翻訳することに関して山下氏は、「台湾や日本のマスメディアも使っている言葉。日経だけのものではない」と説明したそうだ。
台湾のマスメディアの多くは国民党寄りにして親中国。これら中華民族主義のメディアは「一つの中国」の原則に基づいているのだから、それらの言葉を用いるのは当然だが、日本の方は必ずしもそうではない。「大陸」を多用するのは何と言っても日経だろう(そして産経くらいか)。
なお、中国語への翻訳は北京総局がやっているとのこと。山下氏は自分自身が書いた記事が翻訳される際、そうした用語が充てられるのに「耐えられるか」と聞かれ、「何とか耐えられる」と答えたとか。
ただ「大陸」とは言ってもいろいろある。何朝棟氏から「大陸とは何か。米州か欧州か」と聞かれると、何も答えられなかったらしい。
果たして以上は、日経本社の見解(嘘)なのだろうか、それとも山下氏個人のそれだろうか。
聞けば日経本社は台湾人からの抗議に戸惑っていたとか。そこで適当に日本政府の見解を捏造し、抗議を諦めさせようとしたのではないか。だいたい中国に迎合するメディアは、このように台湾人には傲慢なものだというのが、日本メディアの台湾報道正常化運動を長年間続けてきた私の感想である。
前出の日経読者サービスセンターの職員からは、「日経の台湾問題に関する見解は論説委員会に手紙で問い合わせてほしい」と言われた。今後、民進党も大きく絡む台湾総選挙の報道も増えることだろうから、その前にでも問い合わせてみようと思う。
【参考】
台湾人が抗議!日経の「媚中反台」報道にー台湾は中国の領土ではない! 15/07/07
http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-2602.html
台湾人が日経新聞に抗議メール運動を開始!日本人も加勢せよ 15/07/15
http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-2609.html
台湾で抗議を受ける日本経済新聞の中国迎合ー是正をするか? 回答は九月!15/08/19
http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-2626.html
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【過去の関連記事】
2016台湾総統選挙―民進党と親中・国民党の「対中関係」定義の異なり 15/06/11
http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-2580.html
日経―中国の観点で報じる台湾総統選挙の動向 15/06/12
http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-2581.html
日経の台湾報道に警戒を!ここまで大胆な中国迎合、事実捏造! 15/06/14
http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-2583.html
中国が喜ぶ日本メディア「台湾総統選」関連の悪質偏向報道 15/06/22
http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-2589.html
「台湾は中国領土の一部」という台湾併呑を正当化する中国の虚構宣伝に従って、日本経済新聞の台湾報道は行われているようだ。
たとえば台湾の最大野党で、来年の総統選挙では政権奪取の公算が大きい民進党について。日経はその政党名に言及する際、つねに「台湾独立志向の民進党」などと表現する。
たしかに民進党には「中華民国体制からの台湾独立」志向は結党当時からあるが、現在党としては、そうした主張は取り下げている。それであるのに「台湾独立志向」とするのは、どうも「中華人民共和国からの台湾独立」志向だと強調したいらしい。

台湾の野党民進党を「中国からの分離独立」勢力と表現し続ける日経。しかし同党がそうした主張
をしたことなど一度もない
たしかに中国は「もし民進党が引き続き一辺一国という台独分裂の立場を堅持するなら、両岸関係の上で活路を失うだろう」(馬暁光・国務院台湾事務弁公室報道官、六月三日)などと恫喝するように、民進党が「一辺一国」(台湾と中国は別々の国家)との現状を強調するのを、中華人民共和国からの分離独立の動きであると罵倒している。
しかしそれもまた台湾を「中国の一部」と位置付けるための宣伝の一環に過ぎない。台湾は中国の支配さえ受けていないのに、なぜそれからの独立があり得るのか。民進党自身、一度たりとも「中国からの独立」など訴えたことはない。
しかし日経は、敢えてこうした虚構宣伝に従って台湾報道を続けているのである。中国と同じ立場に立ち、台湾と中国とが別々の国であることを隠蔽したいという悪意に基づき、日本国民に誤情報を押し付けると言うなら、これはマスメディアとしては断じて許されないことだ。
更にもう一つ、日経は台湾報道で「中台関係」「中国」といった言葉を用いるが、中国語サイトではそれらが中国語訳されると、それぞれ「両岸関係」「大陸」という言葉に変わるのだ。いずれも「一つの中国」の原則を掲げる国共両党が堅持するところの政治宣伝用語である。
両党が「両岸」(台湾海峡両岸)と呼ぶのは、「中台」と並列にしては「一辺一国」になってしまうためだ。「中国」を「大陸」とするのも同様である。「中台」ではなく「中国大陸・中国台湾」としたいためだが、日本のメディアである日経がこうした用語を取り入れるのは、中国への媚びにしか見えないのだがどうだろう。
まさに媚中国であり反民進党(=反台湾)である。そこで台湾ではこうした日経の報道姿勢に対し抗議運動が始まった。
主導したのは日台交流団体である日本研究論壇協会の陳麒安、何朝棟両氏。日経台北支局に報道の改善、謝罪などを要求した。

台湾人の抗議に曝された日経台北支局。特にこの支局長の書く記事に問題が多い
そしてこの二人の面会要求に山下和成支局長が応じたのは八月十四日(応じたのは本社の指示だったらしい)。山下氏は緊張した面持ちで彼らの要求に耳を傾けた後、「本社もこの件を重視している。九月に回答が寄せられたら伝える」と約束したのだった。
ーーー政府見解の歪曲は日経本社の指示かーーー
さてその後、日経社内でどんな判断が下されたかはわからないが、八月二十一日に何朝棟氏が突然台北支局から呼び出しの電話を受けた。「支局長は来週休暇なので、現在の本社との打ち合わせ状況をお話ししたい」と。
そこで何朝棟氏は山下氏を訪ねると、先ず聞かされたのが以下のような日経本社の意向である。
「記事には自信がある。紙面で声明を載せることは今まだ行ったことがなく、あり得ない」
何がどのように「自信がある」というのか。それについて山下氏はこう述べた。
「日本政府の立場は、台湾は中国の一部と認めるというもの。だから民進党を“台湾独立志向”と説明しても誤りではない」
本当に日本政府は台湾を中国の一部と認めたのだろうか。
山下氏は一九七二年の日中共同声明にそう書かれていると主張したが、何朝棟氏はそのような嘘に騙されない。彼の職業は弁護士であり、そのような嘘の説明もあろうかと予め用意していた同声明の原文を取り出し、日本政府は「台湾は中国の一部」であるとする「中国の政府の立場」を「理解し尊重する」と表明しただけだと反論した。
だが山下氏は「共同声明の表現は曖昧だが、実際には政府は台湾を中国の一部と承認したのだ」と言い返したそうだ。
もちろんそれも事実ではない。そしてそのことを台北支局長であるこの人物が知らないはずはない。相手が外国人なら、こうした嘘も通じると思ったのか。
そうした誤った認識(あるいは嘘)が日経自体の見解なのだろうか。そこで私は十二月七日になり、それを確認するため日経本社に電話を入れた。
応対に出た読者サービス室の職員とは二十分ほど話をした。そして次のように言われた。
「それは微妙な問題。私からは簡単に答えられない」
「山下の認識は本社のそれとは少し違うのではないか」
ちなみに日経がこうした問題を「微妙」と考えるのは「中国への配慮だ」と教えてくれた。
話を何朝棟氏と山下氏との会話に戻そう。
日経の中国語サイトが「両岸関係」「大陸」と翻訳することに関して山下氏は、「台湾や日本のマスメディアも使っている言葉。日経だけのものではない」と説明したそうだ。
台湾のマスメディアの多くは国民党寄りにして親中国。これら中華民族主義のメディアは「一つの中国」の原則に基づいているのだから、それらの言葉を用いるのは当然だが、日本の方は必ずしもそうではない。「大陸」を多用するのは何と言っても日経だろう(そして産経くらいか)。
なお、中国語への翻訳は北京総局がやっているとのこと。山下氏は自分自身が書いた記事が翻訳される際、そうした用語が充てられるのに「耐えられるか」と聞かれ、「何とか耐えられる」と答えたとか。
ただ「大陸」とは言ってもいろいろある。何朝棟氏から「大陸とは何か。米州か欧州か」と聞かれると、何も答えられなかったらしい。
果たして以上は、日経本社の見解(嘘)なのだろうか、それとも山下氏個人のそれだろうか。
聞けば日経本社は台湾人からの抗議に戸惑っていたとか。そこで適当に日本政府の見解を捏造し、抗議を諦めさせようとしたのではないか。だいたい中国に迎合するメディアは、このように台湾人には傲慢なものだというのが、日本メディアの台湾報道正常化運動を長年間続けてきた私の感想である。
前出の日経読者サービスセンターの職員からは、「日経の台湾問題に関する見解は論説委員会に手紙で問い合わせてほしい」と言われた。今後、民進党も大きく絡む台湾総選挙の報道も増えることだろうから、その前にでも問い合わせてみようと思う。
【参考】
台湾人が抗議!日経の「媚中反台」報道にー台湾は中国の領土ではない! 15/07/07
http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-2602.html
台湾人が日経新聞に抗議メール運動を開始!日本人も加勢せよ 15/07/15
http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-2609.html
台湾で抗議を受ける日本経済新聞の中国迎合ー是正をするか? 回答は九月!15/08/19
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日経―中国の観点で報じる台湾総統選挙の動向 15/06/12
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日経の台湾報道に警戒を!ここまで大胆な中国迎合、事実捏造! 15/06/14
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