台湾は日本の生命線！

時事通信（六月三十日）によれば中共は、「尖閣諸島をめぐり、日本政府の(1)領土の係争があることを認めない(2)（過去の日中指導者が合意したと中国が主張する）領有権「棚上げ」を認めない(3)領土問題としての対話に応じない―という基本的立場を「三つのノー」と称し」、日本側が「『三つのノー』を続ける限り、（日中首脳間などの）対話の入り口にも入れないと主張している」状況だが、中国の一方的な「文攻武嚇」に対し、日本側はこの所謂「三つのノー」だけは堅持して行かなくてはならない。侵略者に少しでも譲歩を示せば、必ず将来に禍根を残すこととなるからだ。

ところが日本の政界には、中国との緊張に耐えられないのか、あるいは中国の歓心を買いたいのか、政府に対中妥協を促そうと蠢く者たちがウジャウジャおり、中国に好いように操られたりするものだ。

民主党の横路孝弘前衆院議長などもその一人らしい。同党国会議員らが作る「日中２１世紀の会」を率いて八月二十六日から中国を訪問しているが、狙いは「民主党として日中関係改善に向け中国共産党と環境整備を進め、存在感を示す」（産経）ことにあるらしい。

そしてよほど「関係改善」の功を急いだと見える。三十日に中共ナンバー四の兪正声全国政治協商会議（政協）の主席と会談し、日中首脳会談の実現を働きかけた際、「（日中間には尖閣諸島を巡り）現に争いがあるので解決しなければならない」とし、「領土の係争があることを認め」たのだった。


中国の歓心を買おうと売国発言を行った横路前衆議院議長。右が兪正声全国政協主席。内心ではおそらくこの日本の売
国奴を嘲笑しているはずだ

一月の訪中で、当時の賈慶林全国政協主席、楊潔篪外交部長らに対し、尖閣諸島を「係争地」と認める発言を行い、小野寺五典防衛相をはじめ全国国民から「国賊」と非難された鳩山由紀夫元首相と同じ過ちを、横路氏もまた犯してしまったのである。

横路氏は尖閣諸島が歴史的、法的に日本領土との認識を伝えたとされるが、「係争地」と認めることは、中国の主張にも理があると認めたに等しいのである。

要するに横路氏も鳩山氏と同様に、中共の統一戦線工作（敵の中に味方を作り、敵を打倒する）に見事引っかかってしまったわけである。

このような横路氏に対して兪正声氏は「日本が争いがあることを認め、過去の指導者が話したように問題を先延ばしすれば、すぐに解決する」「日本側はなかなかそうはいかないかもしれないが、我々はいつまでも待っている」と述べたそうだ。

これは横路氏らだけでなく、日中関係「改善」の功を急ぐ日本全国の媚中派に対する激励のメッセージと受け取ることができる。

中共の統一戦線工作とは、そもそもそのようなものなのだ。

横路氏の狙い通り、今回の訪中で民主党は久しぶりに「存在感」を示すことができた。もちろん売国集団としての存在感だが。

*******************************************
ブログランキング参加中

運動を拡大したいので、
よろしければクリックをお願いします。
　↓↓

モバイルはこちら　→　http://blog.with2.net/link.php
link.php

外務省は八月二十七日、平成二十六年度概算要求に、今年度当初予算と比べ総額一二・五％増の六千八百四十三億円を要求する方針を自民党外交部会に提示したが、朝日新聞（二十七日）によれば「竹島や尖閣諸島を日本固有の領土として国際的にアピールする領土保全対策費は１０億円を要求。今年度の当初予算を約２億円上回ったが、自民党外交部会では議員側から『さらに強化すべきだ』との注文が相次いだ」。

また産経新聞（二十八日）によると、「領土保全対策の具体的事業として、国内外への発信強化として海外の政策スタッフや有識者、報道関係者らとの多層的なネットワークづくりを推進する。対象者の発掘や勉強会、研究会の開催などを行う」という。

これらの報道を受け、中共機関紙人民日報の姉妹紙「環球時報」（二十八日）は、「日本が釣魚島主権問題の世論戦で十億円」と報じたが、この「世論戦」とは何か。


「世論戰」を進めていると中国から警戒される外務省

台湾国防部の定義によれば、それは「外国の群衆に対して計画的に、選択された情報や指令を伝達し、その情緒、動機（欲望）、対外言論に影響を与え、最後にその政府、軍隊そして個人の行為に影響を与える一種の作戦行為」となる。

台湾国防部発行の『中共対台輿論戦』によると、「テレビ、ラジオ、インターネット、新聞など大衆メディアを通じ、計画的に、目的を持って、組織的に、選択された情報を受信者に伝え、宣伝者の特定の事柄に対する立場、観点、考えを宣揚し、敵の世論攻勢を阻止し、瓦解させ、反撃を加えることで受信者の感情、認識、行為に影響を与え、さらには社会世論を動かし、民意の帰属に影響を及ぼし、自身に有利な世論を作り出す」ものだという。

『史記』に「三寸の下は百万の師より強し」とある如く、世論戦は古来のものだが、それを遺憾なく行使して来たのが中共であることは言うまでもない。毛沢東も一九二八年に早くも「共産党は左手に伝単、右手に銃弾を持って初めて敵を打倒することができる」と強調していた。

二〇〇三年、中共中央軍事委員会は「中国人民解放軍政治工作条例」において「三戦」なるものを正式な作戦様式と位置付けたが、それは心理戦、法律戦、そして世論戦の総称である。中共はその年勃発したイラク戦争における米軍の「三戦」の威力に着目したのだ。

中共にとり三戦は、戦時平時を問わずに遂行すべき「硝煙なき戦争」であり、超限戦の一環なのだ。

「釣魚島及びその付属島嶼は中国領土の不可分の一部である。歴史を見ても地理を見ても法理を見ても、釣魚島は中国固有の領土であり、中国はこれに対して争うことのできない主権を擁している」（中国国務院新聞弁公室『「釣魚島は中国固有の領土」白書』）と国際社会に向けて宣伝し続けるのもまた、世論戦という「作戦行為」なのである。


所謂『釣魚島白書』（日本語版、英語版もある）。内容は大胆な事実捏造、
印象操作に満ちたものだが、これの発行も中国の世論戦の一環。その影
響力は侮れない

したがって日本の外務省が強化を目指す「尖閣諸島を日本固有の領土として国際的にアピールする領土保全対策」も、中国から見れば「中国の世論攻勢を阻止し、瓦解させ、反撃を加える」ことを狙う日本の世論戦と映るわけだ。

中国がそのように警戒するのだから、とても威力ある反撃になる可能性があるのだろう。

そもそもこの日中世論戦では日本側に分がある。なぜなら日本の武器は「真実の宣伝」だからだ。それを有効に行使すれば、中国の「ウソと矛盾に満ちた宣伝」を木端微塵に打ち砕くことができるに違いない。

そこで外務省には国家を守る防人の気持ちで「国際的アピール」に取り組んでもらいたい。そしてこの一戦において何としてでも勝利してもらいたい。

ところでこうした日本側の営みの妨害者としてまず思い浮かぶのが鳩山由紀夫元首相だろう。この人物が六月二十六日の訪中の直前に香港のフェニックステレビ（中国軍の事実上の「世論戦」遂行機関）の取材を受け、何を語ったかを振り返ってみよう。

「歴史的に見て釣魚島がどちらの領有であるのかには様々な意見がある。日本には日本の論理がある。唐家璇先生によると、古くは中国の漁船がこの周辺にいたからこそ釣魚島との名前が出てきた。日本が尖閣をそーっと日本（領土）に入れた時に尖閣という名はまだ出てない」

「ポツダム宣言で私たちの領土は本州、北海道、四国、九州に限られた。固有の領土はこの四つの島に限られてしまった」

「釣魚島、所謂尖閣は一八九五年、そーっと日本のものにしてしまった。中国側から見れば、『盗んだ』と思われても仕方がない」

これらの全てが中国の虚偽宣伝の代弁であることがわかる。


フェニックステレビの取材に応じる鳩山氏。首相経験者たるものが中国
の虚構宣伝に騙されているとは思えない。自ら進んであの国の世論戦
に協力している疑いが濃厚なのだ

つまり中国側は元首相としての権威を持つ鳩山氏を利用し、日本、そして国際社会に向けた世論戦を展開しているのだ。ちなみに鳩山氏からこうした発言を引き出したフェニックステレビとは、中国軍の事実上の広報機関であり、言い方を変えれば「世論戦」の遂行機関である。

中国と頻繁に交流し、日本人でありながら敢えて中国の立場に立って尖閣諸島の領有権問題を語る政治家、識者は鳩山氏以外にもたくさん存在するが、それらの不可解な行動もまた中国が仕掛ける世論戦の一環であると見抜き、その跳梁跋扈を許さないのもまた、今や国防の重要な一環となっている。

*******************************************
ブログランキング参加中

運動を拡大したいので、
よろしければクリックをお願いします。
　↓↓

モバイルはこちら　→　http://blog.with2.net/link.php
link.php

■国連事務局はすでに中国の影響下　

二〇〇七年から〇八年にかけ、中国を最も警戒させたのは当時の台湾政府（民進党政権）による国連加盟の動きだ。なぜならその申請が行われるだけでも、「台湾国民は台湾を中国に隷属しない主権国家と考えている」との真実が国際社会で明らかになり、それまで外交政策の最優先工作としてきた「一つの中国」のプロパガンダが大打撃を被りかねなかったからだが、そうした中で、すでに国連事務局は中国の影響下に置かれていると疑わせた事件が発生した。

事件の主人公は韓国出身の潘基文事務総長だ。


中国に迎合する潘基文・国連事務総長が惹起した大事件とは

〇七年七月十九日、この人物に対して台湾の陳水扁総統は、台湾の国連加盟を申請する書簡を届けた。

そこには「現在国際社会は二千三百万人の台湾国民による尊厳の追求と平和への努力に冷淡。信仰の自由、民主主義、人権、平和等の普遍的価値を要求する国家が、屈辱と安全上の脅威を被っても、不平を言えない状態」「グローバル化の中で国連は高い壁を築き、長期間台湾を外へ排除し、政治的に差別隔離し、これら数々の不公平な待遇は理解し難く、受け入れられない」との台湾国民の切実なる思いが書き綴られていた。

ところが潘基文氏は、それを受理しなかったのである。そもそも加盟の可否を決めるのは安保理であり、事務局レベルにその権限などない。しかし潘基文氏は傲慢にも独断で、この一国の元首からの書簡を付き返した。

■中国を後ろ盾にした越権行為

その理由について潘基文氏は二十三日、次のように説明した。

「国連事務局は第二七五八号決議以降、一つの中国政策を採り、台湾を中国の一部と認定している」

この第二七五八決議とは一九七一年の国連総会で採択された所謂アルバニア決議のことだ。それは中華民国（台湾）ではなく中華人民共和国を「中国の合法的代表」と認定したものにすぎないのだが、中国はこれを以って「国連が台湾を中国の一部と認定した」との印象操作宣伝を続けてきた。

潘基文氏の発言は、まさにこの虚偽宣伝の代弁なのだ。事務総長ともあろう者が中国の宣伝に騙されているとは思えない。虚偽と知って中国の宣伝に加担したのだ。

陳水扁氏の書簡を勝手に送り返すという傲慢な越権行為も、中国と言う後ろ盾があってこそできたのだろう。

韓国人特有の事大主義（中国迎合）が生む台湾イジメの陰湿な情念も見て取れる。

■中立の立場を捨てた中国崇拝者

かくして潘基文氏は台湾国民の憎悪の対象となったが（これを契機に台湾政府は国連加盟申請の可否を問う住民投票を推進し、中国が緊張を高める事態に発展する）。


中国の政治宣伝に従い「国連の立場は『一つの中国』」と言い切り、台湾の国
連加盟申請を門前払いに


潘基文氏の不条理な申請却下は、台湾国民を連加盟の全
国的アピール運動へと駆りだした

その一方で中国は「国連事務局は国連憲章の厳粛さと威厳を保った。中国政府はこのことを高く評価する」（王光亜国連大使）とまで持ち上げ、これに勢いづいて「台湾は中国の一部」とする国連決議案の提出まで仄めかしたのだった。

潘基文氏はしばしば「私は一生の上で、ずっと孔子と孟子の思想的影響を受けてきた。論語などの中華文化の経典から知恵、経験、処世の原則を汲み取って来た。公務においても私事においても」（人民日報電子版、〇八年六月二十九日）などと強調しているが、少なくとも公務においては、中共の政治的「影響」に大きく染まっていると断じざるを得ない。

事務総長には「いかなる政府からも、又はこの機関外のいかなる他の当局からも指示を求め、又は受けてはならない」（国連憲章第一〇〇条）と義務付けられている。国家間の争いに対して中立な立場が強く求められ、特定の安保理常任理事国への加担も厳しく戒められているにかかわらず、潘基文氏は見事に中国の台湾侵略戦略に手を貸してしまったわけである。

反理性的な事大主義が、事務総長の使命を放棄させたようだ。


属国根性に染まったままか。中国の忠臣にすら見える

■インチキにノーを突きつけた第一次安倍政権

台湾の国連加盟申請の動きは中国との緊張を高めるものとし、中国の次にこれに反撥したのが米国だった。しかしその米国ですら、潘基文氏の中国迎合の動きには危機感を抱いた。

七月二十五日には「国連事務局の第二七五八号決議の拡大解釈は受け入れられない」と抗議している。

そしてそれと同時にカナダ、オーストラリア、ニュージーランド、そして日本もクレームを付けたが、その中で「台湾に関する地位認定の解釈が不適切だ」などと明確かつ強硬に申し入れたのが、第一次安倍晋三政権だった。

従来、中国への配慮で「台湾に関する地位」の問題で極端なまでに口を噤んできたのが日本政府だっただけに、こうした姿勢は画期的なものだった。

八月十三日になり潘基文氏は米国に対し、「国連は今後台湾に言及する際、二度と『台湾は中国の一部』だとは言わない」と約束せざるを得なくなった。

しかし台湾政府に対する謝罪は、ついになかった。

なお二〇一〇年に劉暁波氏に授与されたノーベル平和賞に対抗し、中国から見た「平和」への貢献者に与えられる孔子平和賞が中国で設けられたが、一二年九月、その第三回受賞者として潘基文氏がノミネートされている（その後の経緯については一切報道がない）。

■今度は安倍政権批判で「国連の立場」をでっち上げ

さてその潘基文氏だが、中国迎合の事大主義者はもちろん反日にも走る。今年八月二十六日にまたしても事務総長の立場を逸脱する振る舞いに出た。

韓国外交省での記者会見で、「日本の平和憲法修正の動きに関する国連の立場」として、「正しい歴史（認識）が、良き国家関係を維持する。日本の政治指導者には深い省察と、国際的な未来を見通す展望が必要だ」と述べ、相変わらず「国連の立場」をでっち上げた。

また日本と韓国、中国との間の歴史、領土問題での対立についても、「歴史について正しい認識を持つことが必要だ。そうしてこそ他の国々から尊敬と信頼を受けるのではないか」と言ってのけた。

明らかに韓国、中国政府の立場に立った安倍政権への非難、牽制である。


反安倍政権で狂奔する韓国民族主義を国連へ導入する気だ

■安倍政権は再び非難の声を上げるべき

だから中国は、今回も潘基文氏を褒め称えた。

外交部の洪磊報道官は二十八日、「積極的に評価したい。歴史の正義を守り、日本に侵略の歴史への正視、反省を促すことは国際社会共通の要求だ。日本は態度を糾し、被害国人民の感情を尊重し、実際の行動でアジアの近隣国や国際社会から信用されるようになるべき」と述べている。

菅義偉官房長官は二十七日の記者会見で、「我が国の立場を認識した上でなされたのかどうか非常に疑問を感じている。国連を通じて真意を確認し、日本の立場を説明したい」と潘基文発言を批判した。

産経新聞も二十八日の社説で「日本政府に必要なのは、慰安婦問題で『日本が強制連行した』などといった誤解をただしていくことだ。まずは９月の国連総会をそうした場として活用したい」と訴えた。

「台湾イジメ騒動」の時の如く、安倍政権は堂々と真実の声をぶつけるべきである。潘基文氏に「二度と事務総長の立場を悪用した日本批判を行わない」と約束させるまで。

*******************************************
ブログランキング参加中

運動を拡大したいので、
よろしければクリックをお願いします。
　↓↓

モバイルはこちら　→　http://blog.with2.net/link.php
link.php

「頑張れ日本！全国行動委員会」が第十六回尖閣諸島漁業活動をまさに実施中の八月十八日午後一時すぎ、中国軍の傘下で同諸島問題に熱心に取り組む香港のフェニックス（鳳凰）テレビは、早くもこれ速報していた。

今年六月、鳩山由紀夫元首相とのインタビューで尖閣問題を巡る売国発言を引き出した李淼東京支局長が電話で状況をレポートしたのだが、これが実に好い加減なものだ。

スタジオのキャスターから「今回の右翼団体の行動について、日本国内の反応は」と聞かれ、次のように答えている。


フェニックステレビのニュース画面。「頑張れ日本」のメンバーが石垣島で漁船に
乗り込む映像を流しながら、東京支局長がレポートしたのだが、その内容たるや
デタラメで…

「第一に日本の主要メディアは、この種の右翼や過激派組織の行為をあまり報じたがらない。なぜなら彼らは極少数の人々の代表だからだ。第二に“頑張れ日本”は過去十五回にわたって漁業活動を行っている。今回出発前に海保とは島に上陸しないことに合意しているはず。魚取りだけならいつもと大同小異のため、主要メディアは報道の価値がないと判断したのだろう」

「頑張れ日本」を「極少数の人々の代表」とするのは、この団体の孤立化を狙う中国メディアの印象操作だ。実際には中国が「右傾化」として警戒するところの日本で沸騰する反中世論の代表であるのを知らない訳がない。

主要メディアが「報道の価値なし」と判断したのは事実だろう。しかしそれはやはり中国の監視船が妨害のための領海侵犯を行わなかったからと見るべきだ。

それではなぜ監視船「海警」は今回出現しなかったのか。

これについても李淼氏は分析を披露している。

「中国の海警も周囲で牽制を行っていたが、昨晩（十七日）午後九時ごろ、四隻の海警は釣魚島付近を離れた。私の見方だと、昨晩この右翼団体の船は釣魚島を離れたため、海警も離れたようだ」

これも好い加減なレポートだ。漁船団の出港は十七日午後十時すぎであり、海警が尖閣諸島の接続水域を離脱した後だからだ。

李淼氏もそれを知っているはずである。なぜなら同氏のレポート中、画面では出港当時の映像を流している。

要するに李淼氏も海警がなぜ離脱したのか理解できなかったのだろう。

海警はその日まで三十二日間連続で尖閣周辺の領海や接続水域を航行していた。離脱した海警「１１２３」「２１１２」「２１１３」「２３５０」は十六日に別の四隻に入れ替わるように接続水域に侵入したばかりだった。ところが、いつもながらに駆逐対象であるはずの「頑張れ日本」漁船団が尖閣に向けて出港するのとほぼ同時に、背を向けて立ち去ったのはなぜなのか。

これは重大な事件とも言える。と言うのは、「頑張れ日本」の漁業活動は、尖閣問題の事実上の「棚上げ」状態を打破すべく、民間の力で日本の実効支配の事実を積み重ねようというものであり、中国としては妨害せずにはいられないものだ。そしてそれはまた中国にとり、帰途に就く漁船団を追尾して「漁船を駆逐した」と宣伝し、中国が尖閣海域を管轄していると宣伝するチャンスでもある（そのようなでっち上げが精一杯なのだが）。

だからこそ今回の反転は、そうした重大任務を放棄したに等しかった。

私も漁船に乗り組んでいたが、誰もが海警が出現しないことを訝しがった。出現を期待して同乗していた海外の記者、カメラマンたちも失望の色を隠さなかった。十八日夕刻に石垣島に帰着した後、海保からの情報として、海監は接近する台風十二号を避けて離脱したと聞かされた。

ＮＨＫニュースも二十五日になり、「台風の接近などに伴って海域を離れ」たと伝えた。

しかし「台風」が本当の理由であるはずがない。

なぜなら十八日、台風はまだ近付いておらず、尖閣沖に到達した漁船は悠々と魚釣りを行っている。台風が尖閣付近を通過したのはそれから三日後の二十一日午前になってだ。仮に台風に見舞われたところで、海警レベルの艦艇ならびくともしないらしい。

　
粛々と行われた漁業活動。台風など来ていない


台風が尖閣諸島を襲うのは２１日午前になってから。海警が
尖閣海域を離脱したのは他に理由があるはず

「台風を避けるため」などと中国側がそう説明したのだろうか。もしそれが事実なら、責任者は売国奴として首が飛ぶはず。海警がそんなことをするはずがない。

海警が「頑張れ日本」に対する襲撃を行わない代わりに、海保がその上陸を阻止するとの取り決めが日中間で交わされていたとの情報があるが、おそらくそれが「謎の反転」の真相ではないかと思われる。

少なくとも海警が面子をかなぐり捨ててでも日本の漁船の駆逐という「主要任務」を放棄した背景には、海保が漁船団を守り、漁船団も逃げようとしないとの状況下で、遂行しきれない「任務」を続けるのは得策ではないとの判断があったはずだ。

七月一日に行われた第十五回漁業活動についてＮＨＫは、漁船が尖閣に接近するから中国船が領海を侵犯するなどとし、「頑張れ日本」を暗に非難したが、結果としては漁船が中国の恫喝に屈服せず、漁業活動を継続したからこそ、中国船を追い出
すことになったという事実を認め、訂正を行うべきである。

「台風を避けるため」などと誤報をやっている暇があるのなら。

---

【過去の関連記事】
中国監視船が現場放棄！－「頑張れ日本！全国行動委員会」の第16回尖閣漁業活動レポート　2013/08/21
http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-2184.html
尖閣で勝利！「頑張れ日本！全国行動委員会」を中国が警戒－恫喝恐れぬ日本世論の代表として　（付：チャンネル桜の報道動画）　2013/08/25
http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-2186.html

*******************************************
ブログランキング参加中

運動を拡大したいので、
よろしければクリックをお願いします。
　↓↓

モバイルはこちら　→　http://blog.with2.net/link.php
link.php

■一致する中国と沖縄県のプロパガンダ

米国議会の出資で設立された放送局、ラジオ・フリー・アジアのニュースサイトが七月二十九日に掲載した「中共が何と琉球独立を鼓吹」にはこうある。

―――最近中共政府は不断に「琉球は中国のもの」「琉球独立を支持」などと宣伝し、さらには人民日報が日本の琉球に関する主権に疑問を投げかける文章を掲載。そのため主に中国語を読む全世界の中国人はみな洗脳され、「日本の所謂沖縄県の琉球人が苦痛の中に生き、中国の救援を待っている」などと思い込んでいる。

―――この種の民族主義的洗脳宣伝は中国の周辺国家で「中華帝国脅威論」を呼んでいる。中国の民族主義者は一生涯の「反帝国主義」を宣伝するが、自分たち自身が「帝国主義」なのであり、荒唐無稽の極みだ。

言うまでもなく中国が沖縄を日本（あるいは日米安保体制）から切り離したいと願っているのは、海洋進出でアジア太平洋地域での覇権確立を目指す国家戦略の上で、沖縄が何としても勢力下に置きたい要衝だからに他ならない。だからこそ各国はこのような中国に多大な脅威を感じるわけだが、しかし「沖縄県の人が苦痛の中に生き、中国の救援を待っている」とは、沖縄県民自身が行う宣伝でもある。

■オスプレイは危険かー沖縄県の首長たちが曲者

たとえば最近「県民にさらなる墜落と死の恐怖を押しつける沖縄差別だ」との声が聞かれた。

これは沖縄県市長会が普天間基地への米軍輸送機オスプレイの追加配備に抗議するため、八月十四日に全会一致で可決した決議の一節である。

オスプレイは「速度や搭載量、行動半径など性能面で優れ、尖閣諸島の有事に即応し、朝鮮半島もカバーできる。尖閣奪取を狙う中国や核・ミサイル開発をやめない北朝鮮に対処する上で重要かつ必要な抑止力となっている」（産経新聞、六月七日、主張）わけだが、沖縄県民はそれほどまでにオスプレイの墜落に脅える必要はあるのか。


中国の軍事的脅威から沖縄県を守るオスプレイ。県民に「死の恐怖を押し付ける」とは本当か

実はこの沖縄県の首長らが曲者なのだ。

■県民を欺き中国を喜ばす政治家たちの口実

今年一月、極左集団などの支援を受けながら「オスプレイ反対」を叫ぶ大規模デモを行ったのが、これら沖縄県の市町村長や県議会議員たちなのである。

その日私は現地へ赴いて彼らの隊列に入り、一人ひとりに「オスプレイは危険ではない」「危険なのは中国軍ではないのか」と声を掛けたのだが、誰もが顔を強張らせ、下を向くなりで沈黙し、私に反論しようとしなかったのだ（一人だけ何かを言い返してきたが）。

私はこの時、「彼らはオスプレイが特別に危険でないことを知っている」と確信した。「反オスプレイは米軍基地撤去要求の口実に過ぎないのだ」と。


沖縄の政治家たちはオスプレイが危険でないと知っている

要するに琉球新報や沖縄タイムスなどの中国の代弁メディアと歩調を合わせ、中国覇権主義が喜ぶ虚偽宣伝で沖縄県民を惑わしているのが、これら県内の政治家たちであるわけだ。

■「尖閣決議」には反対の市議会議長会

沖縄県内十一の市議会議長で構成される県市議会議長会が二十三日に開催した定期総会でも、オスプレイ配備に反対する決議が全会一致で可決された。

このとき尖閣諸島を行政区とする石垣市の伊良皆高信議長は「石垣市議会にはオスプレイ容認派もいる。私が判断するものではない」との考えで退席し、議決に加わらなかった。

またこの日は、石垣市議会が二月の臨時総会で提案し、継続審議（事実上の却下）となった尖閣諸島周辺海域の警戒監視体制強化と漁業支援施設の整備を求める決議案は、再び継続審議とされた。

それはなぜなのか。「頑張れ日本！全国行動委員会」の尖閣漁業活動に参加し、中国の武装監視船が堂々と領海を侵犯し、海保巡視船の制止をものともせず、日本の漁船に襲撃を加えるのを実際に目撃したことのある私には、そうした「尖閣決議」こそ、沖縄県民の生命と財産の防衛に繋がると考えるが、このように中国が反撥するような決議には反対なのである。

■虚偽宣伝が生む「沖縄ナショナリズム」の胡散臭さ

沖縄の首長、議員らが先陣に立って推進する反オスプレイ運動について朝日新聞は「沖縄ではいま、保革を超えた沖縄ナショナリズムのうねりが起きている」（二〇一二年十一月二十四日、「翁長雄志さんに聞く　沖縄の保守が突きつけるもの」）などと好意的に書いていたが、さすがは媚中メディアの巨頭である。

それが本当に「沖縄ナショナリズム」と呼ぶべきものなら、これほど危険で胡散臭いナショナリズムもあるまい。何しろ中国覇権主義と歩調を合わせる売国プロパガンダの産物だからだ。


狂奔する「沖縄ナショナリズム」。県民から理性を奪う力がある

石垣市から発信される良識の声など、このような「ナショナリズム」の狂気に押し潰されるというのが、沖縄県の憂えるべき現状なのだ。

中国が戦略的に進める「琉球独立」謀略（沖縄県分離工作）に沿った思潮を克服しなければ、沖縄県だけでなく日本全土が危機に陥りかねない。

*******************************************
ブログランキング参加中

運動を拡大したいので、
よろしければクリックをお願いします。
　↓↓

モバイルはこちら　→　http://blog.with2.net/link.php
link.php

---

■監視船が「頑張れ日本」漁船団を避けた理由は

「頑張れ日本！全国行動委員会」の第十六回尖閣諸島漁業活動が八月十八日に実施されたが、予想された中国監視船の襲来はなし。

民間の手で尖閣諸島の実効支配の事実の実証、積み重ねを進める「頑張れ日本」漁船団に対し、それを駆逐して逆に中国の実効支配を既成事実化しようとするのが監視船の手口だった。

もっとも漁船団は海保巡視船に護衛されているほか、断じて逃げることをしないため、監視船がこれに手も足も出せないでいるのが実情。そのため漁船団が石垣島に戻るところを追尾し、「漁船を駆逐した」と宣伝するのがせいぜいだったわけだが、今回はそんな宣伝に限界を感じたのだろうか。あるいはこうした手荒な行為でいたずらに緊張を高めるのは得策ではないと判断したのか。

漁船団の石垣島出港とほぼ時を同じくし、それまで三十四日間連続で接続水域、領海を進入し続けてきた監視船が突如離脱したわけだから、漁船に近づけないよほどの事情があったのだろう。


漁船団の出港に合わせるかのように尖閣を離れた海警。明らかな「逃げ」だ

■軍配は中国監視船でなく「頑張れ日本」に

かくて結果としては「頑張れ日本」と中国監視船との争いで前者に軍配が上がった。

日頃は「漁船を駆逐した」とのでっち上げ宣伝を大々的に繰り返してきた新華社をはじめとする中国メディアも、さすがに今回ばかりはそれができなかった。

しかしその代わり、存在しない上陸計画を存在したとでっち上げながら、漁船団は海保巡視船に阻まれ退去を命じられて上陸に失敗したとか、あるいはＮＨＫなど主流メディアに報道されなかったなどと繰り返し強調し、「頑張れ日本」が日本国内で嫌われ、無視されているかのように矮小化するのだった。


尖閣漁業活動は大成功。中国船の襲撃もなく、実効支配の事実が積み重ねられ
た。しかし中国メディアは…

日本にいる敵は日本の社会で孤立させるのが中国常套の工作手段だが、こうした矮小化宣伝もそうしたものの一環なのだろう。「武嚇」（武力恫喝）が効かない分だけ「文攻」（宣伝攻撃）に力を入れたいようだが、そこまでやるほど、「頑張れ日本」という民間の反中国勢力の存在が気になって仕方がないらしい。

■中国の日本研究第一人者が語る「頑張れ日本」

今回の漁業活動を受け、清華大学国際問題研究所の劉江永教授がメディアに対し、「頑張れ日本」についてコメントしている。

劉江永氏は中国御用メディアにしばしば登場する日本問題専門の御用学者。御用学者であるだけ事実捏造の反日言論が目立つものの、その一方で中国が何を欲し、何を欲していないかを分かりやすく口にするため、その言説は分析に値する。


インチキ言論で知られる劉江永氏。これでも中国で日本研究の第一人者

今回、中央人民放送の取材に対してこう述べていた。

―――この組織は新しい右翼団体で、これを組織したのは麻生太郎内閣当時に侵略の歴史を美化する論文を発表して解雇された航空幕僚長の田母神俊雄。彼は解雇後、各地で侵略史美化、反中国の講演を行った。彼は島争い問題で更に民衆を煽動し、彼への支持を獲得し、その存在を見せつけるため、真相を知らない民衆を取り込む一方で、中日関係を挑発するなど実に悪質だ。

―――日本の民衆は一般的にはこの組織のことを知ってはいるが、そのやり方から右翼団体と見ており、別に支持はしていない。暇な連中だと思っている者もいる。

―――現在日本政府はこの勢力を利用し、コントロールしたいようだ。これを利用し、自分たちの強硬な姿勢を中国に見せたいのだ。

―――しかし日本の規定で公務員以外は島に勝手に上陸できないため、これら右翼団体のメンバーの上陸を許可することもない。海保艦艇も勝手な上陸は中国の反撥を強めさせ、口実を与えると見ている。そのため今のところ、この右翼勢力は小賢しい悪たれどもだ。奴らが目指す政治目的は陰険だが、悪だくみは成功しない。

このように劉江永氏は、「頑張れ日本」は会長である田母神俊雄が自己アピールのため、尖閣問題に乗じて発足させた組織だと断言するが、いったいどんな根拠があってのことなのか。しばしば中国メディアは「頑張れ日本」を尖閣問題専門の右翼団体と誤解しているが、こうした誤情報はこの人物がばらまいているのか。それともこの人物も誤情報に惑わされているのか。中国の御用学者にとって真実など、どうでも良いのだろうが。

■力強い反中世論への中国の悔しさ

以上のように劉江永氏の事実捏造は相変わらずだが、しかし日本政府もが「頑張れ日本」を利用を目論んでいると疑う辺りに、中国側が「頑張れ日本」の存在を警戒しているのが伝わってくる。

民衆の支持がないと盛んに強調するのも、中国漁船体当り事件で中国国内の反日デモを誘発するほど、日本の各地で反中デモを繰り返した「頑張れ日本」の世論に対する影響力の大きさを知り、それを恐れた上での矮小化宣伝だ。

劉江永氏は中共中央文宣部傘下の香港紙文匯報に対しても、次のようにコメントしている。

―――この右翼組織の目的と宗旨は釣魚島争議を利用し、日本の反中の民族感情を煽動し、中日関係の緊張と悪化を作り出すことにある。

―――釣魚島海域でしばしば蠢動するが、このような我が物顔を中国海警は絶対に許してはならず、必ず法を執行するべきだ。

―――右翼分子の上陸は海警に釣魚島の領海での法執行常態化を更に理由づけることになる。右翼勢力は海警に招待状を出しているようなものだ。このような動きは実際には日本政府にトラブルを与え、中日関係を破壊させる。こうしたトラブルメーカーは早晩中日両国の民衆から唾棄されることだろう。

今回の漁業活動で、「中日関係の悪化」を作り出す日本の力強い反中世論の代表としての「頑張れ日本」に、海警が背を向けたことがよほど悔しいと見える。

---

【過去の関連記事】
中国監視船が現場放棄！－「頑張れ日本！全国行動委員会」の第16回尖閣漁業活動レポート　2013/08/21
http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-2184.html
*******************************************
ブログランキング参加中

運動を拡大したいので、
よろしければクリックをお願いします。
　↓↓

モバイルはこちら　→　http://blog.with2.net/link.php
link.php

---

チャンネル桜の報道動画

【守るぞ尖閣】違法海保・これで領土が守れるのか！職権濫用の海上保安官よ！[桜H25/8/22]
http://www.youtube.com/watch?v=PMcygIiSaHc

台湾建國應援團の田邊憲司副團（「頑張れ日本！全国行動委員会」京都県本部のメンバーでもある）は、台湾を愛するがゆえに台湾への入国が許されない。

どういうことかと言えば、二〇一〇年五月のこと。田邊氏は台湾最高峰の玉山（新高山）に登頂し、台湾人の登山仲間と共に「日本人は台湾独立建国を支持する」と書いた横断幕を掲げ、下山後も麓の嘉義の街でそれを広げるアピール活動を行っため、国民党の馬英九政権によって五年間の入国禁止処分を受けたのである。


「日本の青年が玉山に登り、台湾建国に声援」と好意的に報じる台湾紙。こうした田邊氏の友情アピールも国民党政権には「犯罪」と映った


「観光」目的で入国しながら「政治活動」を行ったとの理由からだが、それは口実だろう。

少なくとも台湾は民主主義を標榜する国家である。民進党政権時代でなら、外国人が公の場で台湾独立を訴える程度の言論の自由など、当然の如く認められていた。そのため、田邊氏が同年九月に訪台した際、空港で個室に監禁され、翌日日本へ強制送還されたことは、同氏にとっても台湾の人々にとっても青天の霹靂だった。


嘉義市内で台湾の友人らと行ったアピール活動は当時警察も許容した（右が田邊氏）。しかしこれが入国拒否に繋がるとは

田邊氏が二〇一五年六月まで入国が禁止されているのを知ったのは、二〇一一年五月に台湾の駐日大使館にあたる駐日代表処に問合せに赴いたときだ。同処もまた当時は、入国禁止の理由がよくわからないでいた（なぜか田邊氏の記録の理由欄が空白だったからだ）。

この事件は在日日本人や台湾独立を応援する日本人らに対し、台湾が戒厳令時代に逆戻りしたかのような錯覚と恐怖心をもたらしたが、そうした心理的効果こそ馬英九政権の狙いだったと思われる。

そこで田邊氏は今年六月、台湾政府（内政部出入国移民署）に対して陳情を行い、次のような理由を挙げながら、事情説明と救済を求めた。

「日本は敗戦で台湾を放棄したが、日本人は台湾を思い、繁栄、独立を願うのは当然のこと。これは法律違反に当たらない」

「嘉義での活動は警察官からも違法だとは言われなかった」

「民主・人権の価値に従うなら、行政処分の前に本人に意見表明や救済要求の機会を与えるべき。貴国の処分は人権保障という世界の潮流に反する恐れがある」

陳情は民進党の立法委員（国会議員）である陳唐山氏（元外相）と、同じく台湾団結連盟の黄文玲氏を通して行われた。

　
田邊氏が台湾内政部に宛てた陳情書。「法律に触れておらず、入国拒否は世界の潮流に反する」と訴えた

これについては自由時報が八月十九日、次のように報じている（記事のタイトルは「台湾独立を応援した日本の親台家が入国禁止」）。

――ー中国の役人が来台し「一つの中国の原則」などと放言しても問題はないが、日本の親台派が「台湾独立」を応援すると馬英九政権によって入国が規制されるとは！

―――田邊氏は台湾での違法な犯罪はしていないと考えおり、意味の判然としない制限は受け入れられず、李登輝民主協会嘉義分会執行委員の呂俊輝氏に委託し、内政部に処分撤回を求めた。

―――内政部政務次長の粛家淇氏は、「田邊憲司は民国九十九年二、四、五月の三回の来台期間に政治活動を行い、観光目的とする申請に符合せず、我が国の利益、公共の安全、あるいは公共秩序に危害を及ぼす恐れがあるため、移民署審査委員会は五年間の田邊の入国五年禁止を決議した」と説明する。

―――当事者からのが訴望書を受けて蕭家淇は、「内政部陳情審議委員会は八月下旬に会議を開き、審議、議決を行う」と語る。

―――呂俊輝氏は「日本の東日本大震災では台湾が義援金の額で世界一だったため、仲間を集めて大阪、東京の街頭で台湾に感謝する演説を行うなど、田邊氏は台湾の友人だ。もし馬英九政権が陳情を却下するなら、台湾は主権独立国家ではないことを世界に宣言したのに等しく、国際的友情を必ず損なうことになるだろう」と述べる。

―――黄文玲氏も「中国の役人は台湾に来て公然と一つの中国を宣伝するが、馬英九政権は耳を塞いで放任している。ところが田邊氏は台湾独立応援で入国禁止。明らかに移民署行政は偏り、馬英九政権は中国に傾斜し共産党に媚びている」と非難する。陳唐山氏は「複数の世論調査が示すように台湾独立の方が中国統一より賛成の割合ははるかに高い。田邊氏は台湾の主流民意に呼応したのであり、入国禁止は解除すべき」と語った。

報道は以上のような内容だが、内政部はその後すでに陳情を却下したらしい。

それはそうだろう。台湾独立の主張を「国の利益、公共の安全、あるいは公共秩序に危害を及ぼす」ものと定義し、思想統制を進めているのが馬英九政権である。陳情却下は当然のように思える。

世界一の親日で知られる台湾だが、台湾人のそうしたやさしい印象とはかけ離れた在台中国人・馬英九政権の冷酷、不条理な一面を見る思いだ。

そこで田邊氏は行政訴訟に踏み出す意向である。

それはまた馬英九政権から台湾の民主主義、そして国家主権を守るための訴訟ともなりそうだ。

---

【過去の関連記事】
「台湾建国」支援のサムライー馬英九政権の入国拒否も物とせず　2011/11/15
http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-1692.html　
この動画を台湾へ！台湾独立応援で国民党政権に入国拒否された日本人の証言　2011/12/15
http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-1721.html
日本人は入国拒否の脅しに屈しない（国民党「反日・反台」証言動画の拡散にご協力を）2011/12/17
http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-1723.html

*******************************************
ブログランキング参加中

運動を拡大したいので、
よろしければクリックをお願いします。
　↓↓

モバイルはこちら　→　http://blog.with2.net/link.php
link.php

---

「頑張れ日本！全国行動委員会」は八月十七、十八日、第十六回目の尖閣諸島集団漁業活動を実施。私も参加した。

今回の目的は漁撈に加え、ちょうど一年前と同様に大東亜戦争末期に尖閣諸島付近で空襲に遭い、魚釣島に漂着後死亡した民間人の慰霊法要を行うことにあった。

十六日から続々と石垣島に集結した三十名前後のメンバーは、まず十七日午後五時ごろ、慰霊活動の一環として石垣島に建つ慰霊碑前で法要を行う。

　
魚釣島では異例ができないため、石垣島に慰霊碑が立っている

そして午後十時過ぎに新川漁港で五隻の漁船に分乗し、出港した。

　
新川漁港を出航。中国監視船の襲撃が予測され、乗り組員の士気は高まった

今回も予想されたのが中国の武装監視船「海警」の襲撃だ。漁業活動を通じて実効支配の事実を積み重ねる我々漁船団に対抗し、我々が帰途に着いた際、一斉に追跡を始め、「日本の漁船を駆逐した」と内外に向けて宣伝し、中国による実効支配をでっち上げるというのが中国の常套手段である。
現在尖閣諸島の接続水域、領海には海警が「常駐」している状況が続き、十六日には四隻が徘徊し、その後新たな五隻と入れ替わるなどしており、我々が出港前にも海保から「尖閣周辺には九隻の海警がいる」「今までになく荒っぽいことをする恐れがある」といった情報が伝わっていた。

十八日午前五時すぎ、漁船団は南小島、北小島の西側を抜けて魚釣島周辺の海域に至ると、いつもながらに海保の巡視船やゴムボートが押し寄せてきて、島から一マイル以内への侵入を阻止しよう立ちはだかった。


夜明け前に南小島、北小島付近を通過。海保巡視船が追尾して来た


魚釣島への接近を拒む海保船

一マイル以内への進入禁止には法的根拠はない。海保はただ我々が海に飛び込み、泳いで上陸を目指すのだけを警戒しているのである。

そこで上陸を許されない我々は、船上で慰霊法要を行った。読経の間、それまでの波はぱたりと止んだ。亡くなった人々が我々の心を受け容れたのだろう。

　
石垣島で有名な桃林寺の住職による船上での慰霊追善法要。補佐するのは長尾たかし前衆議院議員。この時、波が治まった

しかし五隻の漁船のうち一隻はその場にいなかった。後で判明したことだが、四隻は一マイル以内に入っていたが、それだけは海保に阻止され、慰霊活動に加わることができなかったのである。

その後、午後一時に帰途に着くまでの間、各船は漁労を行ったのだが、いずれも不漁だったようだ。海保による海域の制限が影響したのだという。

さて中国の監視船だが、この日はついに姿を現さなかった。石垣島に帰着し、海保からの話として聞かされたのは、台風接近のため午前中に接続海域を出たというもの（報道では十七日夜に出た）。

今回の活動にはＢＢＣ、ＡＰ、ロイターなど欧米メディアが関心を寄せたほか、中国の御用メディアも速報を繰り返した。さすがに今回ばかりは「中国船が漁船を駆逐した」とのでっち上げはしなかったが、しかしだからといって漁業活動が成功を収めたという事実だけは何としても否定しようとした。

国営新華社や中共機関紙人民日報系の国際情報紙環球時報などは、おおよそ次のように強調している。

「日本の右翼団体、『頑張れ日本！全国行動委員会」のメンバーは島まで一マイルの地点で、海保艦船から引き返すよう命じられた」

「海保の阻止を受け、島への接近を禁じられて上陸できず、この団体が言うところの『第十六回尖閣諸島集団漁業活動・慰霊祭』は不成功に終わった」

「ＮＨＫなど日本の主流メディアは彼らの活動を報道せず、非主流メディアのニコニコ動画だけが伝えていた」

「不成功に終わった」というが、これは完全な作り話だ。

我々にはもともと上陸する計画などなく、予測された中国船の妨害もなく、漁業、慰霊活動を予定通り、そして滞りなく成し遂げているのである。

　
海保に追われて活動が失敗したというのは中国のデマだ。このように漁は行われ、実効支配の事実が積み重ねられた


海保による「阻止」は事実だ。海保は不必要に自国民の活動を阻止したため、完全に中国の宣伝に利用されてしまっているわけだ。このような行為が報じられることで、「日本の政府もまた尖閣諸島の主権争議の存在を認めている」といった印象が内外に拡散されるのは必至である。

「ＮＨＫなど主流メディア」が活動を一切報じないのも事実であり、やはりこのことも宣伝で利用されているのだろう。

その他、我々が海警が尖閣海域から離脱したのに乗じて進入したといった作り話も見られるなど、実に言いたい放題だ。しかしそれはそれほどあの国が、我々の行動を警戒しているということだ。


中国メディアは漁業活動を逐一報道し続けた

実際に次のような警鐘も打ち鳴らされている。

中国現代国際関係研究院の学者である劉軍紅氏は環球時報の取材を受け、次のように語った

「日本のやり方は無頼だ。しかし国際法の問題として、このような無頼で姑息なやり方も無視はできない。中国は抗議すべきは必ず抗議すべきだ。もし中国が日本右翼の無頼行為を相手にしなければ、いずれ日本は『あなたたちは抗議しなかった』とし、それを理由に主権に関する要求を強化するだろう。これは国際法上の問題である。近代国際法によれば主権の割譲は領土占有の唯一の権原であり、それは主に植民者の利益を守るものだ。だから主権争議では直ちに抗議すべき。日本側は法理上、民間の行為を通じた騒擾に期待している」

この「学者」のコメントは、日本が尖閣諸島を奪おうとしていると強調するデタラメではあるが、しかしここからはっきりと伝わってくるのは、こうした漁業活動の継続を許し、日本の実効支配がますます強化されることへの焦燥感である。

それではなぜ今回、中国の監視船はこうした漁業活動を目の当たりにしながら「現場放棄」をしたのか。もちろん「台風」云々は口実だろう。

おそらくこれまでの如く「駆逐」は海保の阻止によって不可能であり、それによって恥をさらし続け、あるいは徒に海保との間で緊張を高め続けるの不利と見たからではないだろうか。

七月末に行われた外務省の斎木昭隆事務次官と中国政府高官との尖閣諸島問題を巡る交渉で、日本側が我々の上陸を阻止する代わりに、中国側は我々に接近しないことで合意があったとする情報もあるようだ。

事実、中国メディアは前述の如く、海保が漁船の島への接近を阻止したことを強調している。

　
執拗に漁船の後を付けてきた海保船。この光景を中国に見せたかったようだ

もしそれであるのなら、「実効支配」を巡る「頑張れ日本」と中国監視船とのせめぎ合いでは、前者が大成功を収めているということではないのか。

*******************************************
ブログランキング参加中

運動を拡大したいので、
よろしければクリックをお願いします。
　↓↓

モバイルはこちら　→　http://blog.with2.net/link.php
link.php

---

ウソを書いてはならない子供たちの教科書に、台湾は中国領土というウソが書かれている。年間合計で三百万人以上に支給される小学校用社会科教科書、中学校用地理教科書、高校用地理教科書のすべてにおいてだ。

たとえば掲載される中華人民共和国の地図には台湾の島が組み込まれ、あるいは統計上の中華人民共和国の面積は台湾の面積を含めた数値だ。



こうした明らかな誤りを見逃すなど、いったい文科省の教科書検定制度は機能しているのか。

実は驚くべきことに、悪い意味で機能しているのである。

実際には「悪い」なんてものではない。教科書検定が台湾を中国領土として扱えと指導、強要しているのだ。もし教科書発行者がそのような不当な指導を拒否した場合、その教科書は検定で合格しないということを、複数の発行者から直接聞かされている。

それでは文科省はなぜこのような不法行為に手を染めてしまったのか。

それは言うまでもなく中国の要請に応えてのものである。「台湾は中国の領土であり、中国の台湾併合は正当な行為につき、日本も米国もそれを妨害してはならない」との認識を日本国民の脳裏に刻みつけるのが中国の対日洗脳宣伝工作の最大目標だが、文科省はこの工作に加担させられているのだ。

理由は分からない。おそらく利益誘導や恫喝を受けているのだろう。

では文科省はなぜここまで大胆不敵に不法行為を繰り返すことができるのだろうか。

その理由は明らかだ。国民のほとんどが、この不法に気がついていない。何しろ国民の半数以上がこうした教科書で学んできたなどで、「台湾は中国の領土」といった誤情報を刷り込まれてしまっている。

そこで中国のプロパガンダ工作に加担する文科省の犯罪的暴走を阻止すべく、我々台湾研究フォーラムなどは署名活動を通じて良識ある国民の声を集めているところだ。

八月十四、十五日には例年の通り、全国の国民が参拝に訪れる靖国神社前において文科省糾弾の街宣・署名活動を実施した。

十四日についてはすでに報告済みにつき、ここでは終戦の日である十五日の模様を下に伝えたい。

この日の活動は午前六時から午後七時まで。神社へ向い、あるいは神社から戻る絶え間ない参拝者の列に向かって行われた。

この日に参拝する人のほとんどは比較的に国家意識が高い国民に違いない。そのため我々が提起する問題に多くが関心を持ち、次々とチラシを受け取り、あるいは署名に応じた。























夕刻、ジャーナリストの山際澄夫氏が現場に立ち寄ってくれた時のことだ。同氏はテレビに出演した際、中国人出演者に向かい「台湾は中国ではない」と発言したことで台湾では英雄視されている人物でもある。そこで活動に参加していた台湾人たちの要望もあり、演説のマイクを握ったのだが、「台湾」コールなどを先導したところ、辺りに群がる聴衆が一斉に拳を挙げて唱和した。



その光景を見ていたある台湾人は感動で思わず涙が出たそうだ。

こうしたまごころと勇気に溢れる日本国民の声が結集し、文科省の犯罪分子を駆除し、それを以って政府から中国への属国根性を一掃する突破口にできたらと思うのである。

---

【過去の関連記事】
台湾は中国ではない！8月14、15日に靖国神社前で街宣、署名活動―「文科省・教科書検定の媚中背信」を糾す！　13/08/13
http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-2179.html
写真報告―８・１４靖国神社前／台湾を中国領土とする文科省「教科書検定」糾弾！街宣・署名活動　13/08/15
http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-2180.html
*******************************************
ブログランキング参加中

運動を拡大したいので、
よろしければクリックをお願いします。
　↓↓

モバイルはこちら　→　http://blog.with2.net/link.php
link.php

---

今年の八月十五日は在台中国人（蒋介石の国民党政権と共に台湾へ逃れてきた人々とその末裔）の政治勢力から見れば六十八回目の「抗日戦争勝利」記念日。そのためこの日は台湾でも、中国や韓国と同様の反日の言論、活動が見られたが、そうしたものに対しては理性ある台湾人が批判をしている。

最大手紙の自由時報が十七日に載せた元公務員の投稿もその一つだ。「日本はドイツに及ばないなら中国は日本に及ばない」と題し、次のように書いていた。

―――最近香港、中国、そして一部の台湾メディアは再三にわたり、日本の閣僚の靖国神社への参拝を批判的に報じている。「第二次大戦への反省に欠け、軍国主義の復活だ！」という見方だ。

―――八・一五は第二次大戦の終戦六十周年（原文ママ）で、台湾でも保釣（尖閣防衛）運動のメンバーが日本に対して釣魚台の主権問題で抗議した。関連の報道の多くも「日本は軍国主義を忘れていない」などと批判する。更には日本が憲法を修正して軍隊を復活させる可能性にまで言及した。ドイツが戦後反省しているのと比較し、「日本はドイツに及ばない」とする社説もあった。

　
日本の駐台湾大使館に当たる交流協会台北事務所前では終戦の日、在台中国人の政治勢力が抗議に集まった。尖閣諸島、安倍政権右傾化、
慰安婦、護衛艦いずもなどに関する反日の主張だけでなく、オスプレイ、日米同盟反対など反米の訴えも聞かれ、中国覇権主義の側に立ってい
るのは明らかだった

―――人類が戦争について考えるのは必要だが、しかしダブルスタンダードはいけない。「日本はドイツに及ばない」と指摘するメディアは、なぜ常日頃大声で「中国は日本に及ばない」と叫ばないのか。

―――もし日本が再び軍国主義の道を進むなら、非難されるべきだろう。しかし中国は今、武力で台湾を恫喝し、軍事費を膨張させる軍国主義ではないのか。日本は十九世紀末に軍事侵略を開始したが、しかし中国歴代の領土は、みな軍事侵略で得たものではないのか。統派（※在台中国人の中国統一派勢力）は現在、中国の「大清帝国の領土回復」に呼応しているが、これは軍国主義独裁政権の復活ではないのか。釣魚台がもし第二次大戦の結果として中国のものになるべきなら、大戦後に中国が占領したチベットはどうなる。

―――中国人は代々にわたり、戦争に勝てば「大漢の天威」と強調し、負ければ「列強の侵略」を言う。戦後の民主自決を基準とする文明社会に参入し、台湾の自決権を認めることを望んでいないのだ。

―――日本と中国に関するダブルスタンダード報道の全ても第二次大戦前の劣ったレイシズムを源流とするもので反文明的。反論に耐え得るものではない。

以上のような主張、感覚は、台湾では普遍的に持たれているものだろう。これだけを見ても台湾人が文明的に中国人とは異なることがわかるはずだ。

むしろ中国人の前近代的なダブルスタンダードは、日本国内の方が通用するかも知れない。悪辣な中国式レイシズムを許容し、反日言論を展開するメディアがいかに多いことか。

*******************************************
ブログランキング参加中

運動を拡大したいので、
よろしければクリックをお願いします。
　↓↓

モバイルはこちら　→　http://blog.with2.net/link.php
link.php

---

台湾人は果たして中国人か否か。

少なくとも戦後台湾を支配した中華民国の国民党亡命政権は戒厳令下で台湾人を忠良なる被支配民たらしむべく、それまでの日本人意識を払拭し、それに代わる中国人意識を扶植しようと思想改造を試みた。所謂中国人化教育である。

もちろん中国人化教育では、反日教育もその中核を担ったわけだが、しかし民主化時代が到来し、李登輝政権、そしてそれに次ぐ民進党の陳水扁政権によって台湾人意識の高揚が図られるや、反日意識も影を潜めて行き、いまではあらゆる世代を通じ、大方は親日的だ。

さて台湾の世論調査会社ＴＩＳＲ（台湾指標民調）が八月九日に発表した調査結果によると、「台湾人」と呼ばれたいが八三・三％で「中国人」と呼ばれたいが六・五％、「台湾人であり中国人」が六・八％。

年代テレビ民調センター（ＴＩＳＲの前身）が陳水扁時代の二〇〇三年十一月の調査では、それぞれ六一・五％、一五・〇％、一六・七％。中国傾斜や台湾の中国化政策を進める馬英九総統の国民党政権発足後も、台湾人意識はなお広がり続けているとの指摘はしばしば見られるが、それを裏付ける調査結果と言えそうだ。



台湾の外交部は八月十五日、その日に日本の閣僚が靖国神社を参拝するのを受け、「中華民国政府は日本の政府と政治家に対し、史実を正視し歴史的教訓を汲み取ることを希望し、日本政府が近隣の国家、国民の感情を傷つける挙動に出ないよう呼び掛ける」との声明を発したが、こうした反日歴史観に立ち、こうした過剰な反日アピールを行うのが台湾における中国人意識、あるいはその残滓と見ていい。

さて今回の調査では、「中国統一」か「台湾独立」かとの設問もあり、「最終的には統一」に「反対」は六〇・九％で「賛成」は二〇・五％。ブルー陣営（国民党等）の支持者でも「反対」は四九．七％に及んで「賛成」の三五．八％を上回っており、「大多数の民衆は統一されない現状の維持でコンセンサスを形成している」（ＴＩＳＲ）。


また、それと同時に、将来は中華民国体制を終焉させ、「中国」とは無関係の台湾人国家の樹立を望む者も少なくない。「最終的には独立し、新国家を作る」ことに関しては「賛成」が五二．三％に達し、「反対」は二七．五％にとどまった。ブルー陣営支持者ですら「賛成」は四四．四％に達し、「反対」の四三．三％とほぼ同数値だ。



そうした中、馬英九総統の立場はどう見られているのだろうか。

「統一に向かっている」との見方は三七・五％に及び、「現状維持を行っている」の三三・九％を超えている。「不統（統一せず）」を政見公約に掲げてきた馬英九氏だが、多くの国民はそれを信用していないということだ。

ちなみに馬英九政権に「満足」は一四・八％で「不満」は七〇・四％。「信任」は二〇・二％で「不信任」は六〇・八％。

もっとも台湾人がどれほど「新国家」の樹立を求めようが、目下のところそれは不可能だ。なぜなら中国と、中国の怒りの暴発を恐れる米国がそれを許さない。「統一されない現状維持」ですら、中国がいつまでそれを許すか（台湾がいつまで中国の統一攻勢に耐えられるか）が問題だ。

たとえば七月二十日に馬英九氏が国民党主席に再選されると、習近平主席（共産党総書記）は祝電を送り、「両岸関係の全面的発展を継続させ、平和的発展の道を切り開き、共に両岸同胞の幸福、中華民族の復興のために手を携えて努力しよう」と呼び掛けた。「統一」の言葉こそないが、しかし結局は統一の早期実現の訴えである。

これに対して馬英九氏は返電で、「両岸人民は共に中華民族であり炎黄子孫（炎帝と黄帝の子孫）である。両党が両岸の合作交流を引き続き拡大、深化させ、さらに中華文化を発揚し、中華民族を復興し、両岸の永続的な平和と繁栄を促進させよう」と述べている。

統一の要求に対し、一切拒否をしていないではないか。

この人物が「現状維持」ではなく「現状破壊」、つまり「統一に向かっている」とする三七・五％の見方は正確に思える。

　
統一を呼び掛けた習近平氏の祝電と、呼び掛けを拒否しなかった馬英九氏の返電

これでもなお台湾人は、国民党政権を存続させようというのか。


*******************************************
ブログランキング参加中

運動を拡大したいので、
よろしければクリックをお願いします。
　↓↓

モバイルはこちら　→　http://blog.with2.net/link.php
link.php

---

台湾研究フォーラムは八月十四日、靖国神社前において「台湾を中国領土とする文科省『教科書検定』糾弾！街宣・署名活動」を実施した。小中高合わせ年間三百万人以上もの子供たちに与える社会科教科書、地理教科書に、台湾を中国の領土と記載するよう強要する文部科学省。中国に迎合して台湾侵略を正当化するプロパガンダを導入し、それを日本の子供たちに押し付ける国家、国民への背信行為の断固阻止を訴えたところ、大勢の参拝客が署名に応じてくれた。

終戦の日に当たる本十五日も早朝から同地点で実施中だ。全国から参拝に訪れる国民に訴えを行っているところだ。

　

　

　

　

　

　

　

　

　

---

■署名に協力を！

署名用紙→http://taiwanisnotchina.org/wp-content/uploads/2012/10/tnc_shomei1.pdf

*******************************************
ブログランキング参加中

運動を拡大したいので、
よろしければクリックをお願いします。
　↓↓

モバイルはこちら　→　http://blog.with2.net/link.php
link.php

---

教科書検定で小学校の社会科教科書、中学校、高校の地理教科書の領土と台湾を中国の領土と記載するよう指導する文部科学省。誤った記載を防ぐために設けられた検定制度を利用して、敢えて誤った記載を強要するなど、これほどの背信行為があるだろうか。

しかも台湾侵略を正当化するための中国のプロパガンダを子供たちに押し付けるなど、その罪は万死に値するとして過言ではない。


小中高の全ての教科書で台湾は中国扱い。嘘を押し付けるのは子供たちへの背
信行為ではないか

そこで我々台湾研究フォーラムは昨年に引き続き、終戦の日の前日と当日である八月十四、十五の両日、参拝者で賑わう靖国神社前において「台湾を中国領土とする文科省『社会科教科書』検定を許すな！」と訴える街宣・署名活動を実施する。



参拝に向かう人々には「日本の子供たちを中国の虚構宣伝から守れ」「台湾は中国の領土ではなく、台湾人の国だ」「日本は中国の台湾侵略に反対し、台湾と連帯して東亜の平和を守ろう」と訴えるつもりだ。

また「靖国神社に祀られる台湾人英霊にも思いを馳せよう」とも呼び掛けたい。

これまでの経験で言えば、靖国神社をお参りする人々のほとんどは心ある日本人であり、こうした訴えに熱心に耳を傾ける人は実に多い。

もちろん署名にも次々に応じてくれるものだ。この日集めた署名は、従来集めたものとあわせ、近く文科相に届ける計画である。

当日は大阪の友好団体である台湾建國應援團のメンバーなども駆け付けてくれるなど、各地の仲間たちが正義の思いで結集する。

またすでに台湾からも多数の声援が届いており、在日台湾人の人々も手伝いに来てくれるそうだ。みな「台湾のためにありがとう」と感謝して来るのだが、それはとんでもないことである。

なぜなら日本人は自国の文科省が台湾の尊厳を傷つけるばかりか、台湾侵略を肯定する宣伝にまで加担していることについて、台湾の人々に謝罪をしなければならないからである。

だから現地では「謝罪すべき相手は中国や韓国ではなく台湾だ」とも強調したい。

　

---

参加を！
８・１４、１５靖国神社前／台湾を中国領土とする文科省「社会科教科書」検定を許すな！街宣・署名活動

中国の虚構宣伝を従い、日本の小学校の社会科教科書、中学校、高校の地理教科書に対し台湾を中国領土と記載させるのが文部科学省です。そこで台湾研究フォーラムは今年も例年通り終戦の日に、靖国神社前において日台の英霊のご加護を仰ぎながら、同省の背信行為を糾すための街宣・署名活動を靖国神社前で実施します。奮ってご参加ください。

日時：8月14日（水）午前11時～夕刻
　　　8月15日（木）早朝～夕刻

場所：靖国神社前（東京メトロ「九段下駅」1番出口前）

内容：演説、チラシ配布、署名集め

当日連絡先：070-6484-2624　090-2158-9063

主催：台湾研究フォーラム

---

■署名に協力を！

署名用紙→http://taiwanisnotchina.org/wp-content/uploads/2012/10/tnc_shomei1.pdf

*******************************************
ブログランキング参加中

運動を拡大したいので、
よろしければクリックをお願いします。
　↓↓

モバイルはこちら　→　http://blog.with2.net/link.php
link.php

---

終戦の日である八月十五日を前に、台湾の著名な詩人、李敏勇氏が八月十日の自由時報に寄せたコラムのタイトルは「主権なき台湾の歴史」。「八月十五日は台湾が日本時代から中国時代に切り替わった日。台湾が殖民地である時代はいまだ終わっていない」との書き出しだ。

国民党政権による不法占領史という台湾戦後史の本質を理解する上ではとても有益なので、内容を抄訳しよう（括弧内は私の補足解説）。

―――それは六十八年前の一九四五年のことだ。八月十五日は中国（国民党と共産党）にとっては抗日戦争勝利の記念日で、日本にとっては敗戦の日であるが、それでは台湾にとってはどうか。当初は敗戦を意味し、その後は勝利を意味した。それは日本の視点であり、中国の視点だった。植民地にされる台湾には自分自身の視点がない。


―――戦後台湾の中国時代は、実際には一九四五年十月二十五日に始まった。国民党の中国の代表である陳儀は台北公会堂（占領者によって中山堂と呼び変えられたが）でおいて連合軍を代表し、日本軍の降伏を受け容れた。そこでは青天白日旗だけではなく、米英仏の国旗もこの歴史的出来事を目撃している。

（四五年十月二十五日は中国の国民党政権の陳儀司令官が台湾を接収した日である。これについて同党は、台湾は中国に編入されたと宣伝するが、実際には米英仏の国旗も翻ったように、中国軍は連合軍の一員として日本軍の降伏を受け容れただけに過ぎない）

―――台湾人は当時、他の殖民地の人民と異なり、独立を選択せず、所謂祖国なるものに戸惑い、ぼけっとしながら国民党の中国を歓迎し、悲しみに暮れながら二・二八事件を味わされた。

（台湾は祖国である中国に復帰したという国民党の宣伝に騙され、浮かされた台湾人は中国支配の恐ろしさも知らず、やがて二・二八事件という虐殺事件に代表される大弾圧を受けることになる）


台湾人には中国を「祖国」と宣伝しながら、自らは台湾人を「同胞」と看做さず、「日本の奴隷」として蔑み、虫けらのように扱ったのが国民党の殖民地支配の実相だ。１９４７年
に発生した２・２８虐殺事件はまさにその象徴と言える

―――すでに中国時代は日本時代よりも長く台湾に烙印を押している。台湾に亡命した国民党の中国はいまだに殖民性を捨てていない。台湾を主体にし、二つの殖民統治に対する比較研究は、学術界が持つべき視野である。日本時代は日本時代で中国時代は中国時代。台湾にはやはり台湾時代が必要なのだ。

（国民党の台湾支配は中国人による殖民地支配に過ぎないが、台湾人は中国人化政策を受け、そのことにいまだ気付かない者もいる。）

―――国民党の中国の殖民性文化意識は、一方では共産党の中国に接近し、もう一方では「日本統治か日本占拠か」という歴史認識論で煽動を行っている。それであるなら「中国統治か中国占領か」の歴史認識論はどうなのか。台湾の主体性を以って日本時代と中国時代の痕跡を比較したらどうなるのか。

（国民党は台湾支配を目指す中国に接近し、その一方で日本の台湾統治への批判を煽っている。しかし日本より国民党の台湾支配の方が問題ではないのか）

―――国民党の中国による殖民統治は手軽なものだ。日本の総督府を総統府と改称し、総督官邸を迎賓館に変え、市役所を行政院にし、小学校を立法院とした。司法院、監察院もそうだ。中央政府が台湾で建てたのは考試院のみ。道路には中国式の名前を付けただけだ。占領し、コピーするだけの殖民統治であり、母国を持たない殖民統治である。

（国民党は日本時代のインフラを再利用するだけで自らは台湾建設に取り組まなかったのは、あの島が大陸反攻基地にしか過ぎなかったからだ）

そして最後はこう述べる。「これが台湾の歴史、主体性なき歴史なのだ！」と。このような国民党の中国人の歴史観に、台湾人はいつまで盲従し、自分自身の歴史観、国家観を確立できないのかということだろう。


李敏勇氏

中国人化という愚民政策下で愚民化されてきたのが台湾の民衆であるというなら、一刻も早く覚醒し、国民党の中国人意識とは異なる台湾人意識（台湾人としての誇り、優越感）を強化し、国民党政権の復活で停滞する「台湾人の台湾」建設を推し進めるべきだろう。

日本では八月十五日を「アジアへの侵略・殖民地支配」の反省の日と位置付ける者が多いが、私はアジアの友邦である台湾の人々の苦難の戦後史を振り返り、そして今後のより良き未来を祈る日ともしたい。

そうでなければ靖国神社に祀られる三万人もの台湾人英霊にも申し訳ない。

*******************************************
ブログランキング参加中

運動を拡大したいので、
よろしければクリックをお願いします。
　↓↓

モバイルはこちら　→　http://blog.with2.net/link.php
link.php

---

■８・１４、１５靖国神社前／台湾を中国領土とする文科省「社会科教科書」検定を許すな！街宣・署名活動



中国の虚構宣伝を従い、日本の小学校の社会科教科書、中学校、高校の地理教科書に対し台湾を中国領土と記載させるのが文部科学省です。そこで台湾研究フォーラムは今年も例年通り終戦の日に、靖国神社前において日台の英霊のご加護を仰ぎながら、同省の背信行為を糾すための街宣・署名活動を靖国神社前で実施します。奮ってご参加ください。

日時：8月14日（水）午前11時～夕刻

　　　8月15日（木）早朝～夕刻

場所：靖国神社前（東京メトロ「九段下駅」1番出口前）

内容：演説、チラシ配布、署名集め

当日連絡先：070-6484-2624

主催：台湾研究フォーラム

■争点は「人間動物園」のでっち上げ

中国国民党、共産党の反日史観を導入し、数々の歴史捏造、恣意的編集を繰り返し、日本の台湾統治五十年史を台湾侵略史，台湾人迫害史として強調したＮＨＫスペシャル「ＪＡＰＡＮデビュー」第一回放送「アジアの“一等国”」を巡るＮＨＫ一万人訴訟控訴審の第三回口頭弁論が八月八日、東京高裁で行われた。

　

目下最大の争点になっているのは、番組の中でパイワン族の高許月妹さんが口にした「かなしい」という言葉の意味だ。

番組を見る限り、父親が「人間動物園」（番組のでっち上げだが）で動物扱いにされたことを初めて知らされた高許月妹さんの嘆きの言葉としか受け取れなかったが、事実は違う。

彼女はＮＨＫの取材者から「人間動物園」の話など一切聞かされていなかったことが、取材者（島田ディレクター）本人の証言で明らかになっている。島田氏は「父親は見世物にされた」ことは説明したとし、不当な取材はしていないと弁解するが、しかしそれが事実かどうかが疑われている。高許月妹さんの前でカメラを回しながら、島田氏が説明を行う肝心の部分だけは撮影していないとし、その映像の提出を拒むＮＨＫの姿勢も不可解だ。

放送後、チャンネル桜の取材や現地で通訳を務めたパイワン族の通訳（陳清福氏）の証言で明らかになっているように、高許月妹さんは「見世物にされた」とも聞かされておらず（聞かされたとしても、その説明は彼女には理解されていない）、ただ今は亡き父親の写真を見せられ、パイワン語で「かなしい」（懐かしいの意）とつぶやいただけだったというのが真相らしい。私自身も高許月妹さんとお会いした時、本人からはっきりとそう聞かされている。

■高許月妹さんは「人間動物園」を知らない

かくして問題とならざるを得ないのが、こうしたＮＨＫによる高許月妹さんの人権侵害なのである。

「本当にＮＨＫは高許月妹さんに対する説明責任を果たしたのか」。こうした控訴側の疑問に対してＮＨＫは、それに直接答えることなく、ただ「取材に当たり人間動物園という言葉は使用していないが、それを使用するのは放送事業者の自立的判断によるものとして許されるもの」と繰り返すのみ。

何かを隠しているように見える。やはり島田氏は「人間動物園」とも「見世物」とも説明せず、ただ高許月妹さんがたまたま口にした「かなしい」を、別の意味で勝手に使ってしまったのではないか。



■裁判官は番組を直接見てほしい！

第一審では、こうしたＮＨＫの詭弁、言い逃れがまかり通り、真実一本槍の原告の主張は退けられた。

だからこの日の法廷では、控訴側の尾崎幸廣弁護士が裁判官に対し、まず次のようにはっきりと訴えた。

―――せめて本件番組の二場面だけは直接視聴していただきたい。一場面は、番組冒頭に出てくるパイワン族の集合写真。「人間動物園」という字幕が付き、ナレーションは「台湾の先住民族です。およそ百年前、日本は彼らをロンドンに連れて行き、博覧会の見せ物として展示しました」と続く。パイワン族の集合写真は極く普通の写真であるから、視聴者に強烈な印象を呼び起こすものはこの「人間動物園」という言葉と字幕だけである。



―――もう一場面は、番組中程で、「当時イギリスやフランスは、博覧会などで、植民地の人々を盛んに見世物にしていました。人を展示する人間動物園と呼ばれました。日本はそれを真似たのです」というナレーションとともに、裸のインド人が曲芸をしている写真に「人間動物園」という字幕を付し、次いでフランス人学者が人間動物園の解説をした後、台湾の高士村の場面となり、高許月妹の笑い声とともに「かなしい」という音声があり、その後カメラは高許月妹に向けられる。ナレーションは「そして、娘の高許月さんです。父親の名は、チャバイバイ・プリャルヤン。チャバイバイさんは生前、博覧会について子どもたちに語ることはありませんでした」と続く。

―――以上の二場面を視聴した視聴者は、ただ一人の例外も無く、控訴人高許月妹は、父親が人間動物園として展示されたことについて「かなしい」と発言したと理解する。しかしながら、これまでに繰り返し述べたように、控訴人高許月妹は、父親が百年前にイギリスで屈辱的な経験をさせられたという認識は取材前には全然有しておらず、取材時にその旨の説明も受けておらず、従って「かなしい」の発言は博覧会とは何の関係も無く、もちろん人間動物園や見世物という言葉に触発されてなされた言葉でもないのである。

■ＮＨＫはパイワン族の人格権を傷つけた

そしてその上で尾崎弁護士は、高許月妹さんの人格権が大きく傷つけられたと強調した。

―――それにもかかわらず本件番組では「かなしい」が人間動物園に関連付けられているのであるから、高許月妹の人格権が著傷つけられたことは明らかである。

―――憲法十三条はプライバシーの権利を認めている。プライバシーの権利は自己の情報をコントロールする権利。高許月妹は、取材を受けたときの映像や発言などの自己情報をコントロールする権利が根底から否定されたのであり、人格的利益を侵害されたことは明らかである。

―――しかも、パイワン族の人々の世界観は、近代的な個人主義と異なり、パイワン族の一人が侮辱されたら、それはパイワン族全体の侮辱と考える世界観を今も維持しており、高士村では、日英博覧会のことは「美しい記憶として後世に語り継がれてきた」とされており、その中で、控訴人高許月妹はその一員であるにもかかわらず、父親が人間動物園として展示され動物扱いされたことを認めて悲しんだという放送をされたのであるから、二重三重に情報コントロール権が侵害されたのである。

■これでもＮＨＫの「自立的判断」を尊重するか

さらに次のように、ＮＨＫの編集の狡猾さを強調した。それは彼らが自らの楯として強調する「放送事業者の自立的判断」というのものなど、今回はまったく尊重するに値しないと実証したに等しい。

―――ＮＨＫは、「見世物」と「人間動物園」は同じ範疇の概念であるかのように主張するが、それならパイワン族集合写真の字幕を「見世物」とすればよかったのである。「見世物」では平凡過ぎて番組の衝撃度が少ないから、敢えて「人間動物園」としたところにＮＨＫの主張の破綻がある。誰よりもＮＨＫ自身が両方の言葉が全く異なる印象を与えることを自覚しているはずである。

―――写真そのものは、民族衣装を着たパイワン族たちの普通の姿形を写したものであるから印象が弱い。そこで、原始人と見紛う裸のインド人の写真を用いたり、高士村取材の後に入手したフランス人学者の解説を用いて人間動物園の陰惨なイメージを視聴者に植え付けた上で、実際の取材順序を無視して高許月妹の取材場面を切り貼り編集したのであって、悪質極まる意図が歴然としている。



―――ましてやＮＨＫは当該番組で「日本はそれを真似たのです」というナレーションを放送し、日本は日英博覧会でパイワン族を「人間動物園」として展示し見せ物とすることで虐げたという印象操作を行った。しかし、日本は決してイギリスやフランスを「真似た」のではない。

―――日本がパイワン族を日英博覧会に派遣するようになったのは、日英博覧会の主催者である「日英博覧会余興部シンジケート」からの要請があったからに他ならない。ＮＨＫが当該番組で放送したような「人間動物園」として展示することを意図して出場させたのではない。契約書には「日本貨幣一円ノ日当ヲ支給スルコト」や「台湾ニ帰社ヲ希望スルトキハ何時ニテモ乙ノ費用ヲ以テ台湾蕃社ニ帰社セシムルコト」ともあり、パイワン族を厚遇しようとする日本側の意図も明らかに読み取れる。

―――「人間動物園」は、明らかに人種差別、植民地支配の現象あるとして分析され、価値中立的な用語でないことは明らかである。これに反し「見世物」には、一般的には価値中立的な用語である。ＮＨＫはこの二つの言葉を使い分けてパイワン族の一員である控訴人高許月妹の父親を侮辱したのである。

―――本件番組においてＮＨＫは、高許月妹が父親の写真を見て笑いながら「かなしい」と述べたことを、一般視聴者が控訴人高許月妹が父親が動物扱いされたことが「悲しい」と述べたと理解するように狡猾な編集をしたのである。

■またもＮＨＫを擁護するかー判決は11月28日

控訴審はこの日を以って結審となった。控訴人側は高許月妹さんを証人として喚問することを求めた。この人を呼べば何よりも島田氏が取材の際に果たすべき説明責任を果たしていたかどうかが判明するはずだ。つまりそれでこの問題の全てが明らかになるはずなのだが、裁判長は「高許月妹さんが日本語がわからない（島田氏の説明を聞いても理解できない）ことはよくわかっている。わざわざ台湾の南の端（高士村を指す）から呼ばなくても」との理由で認めなかった。

この時思い出されたのが第一審である。あの時も裁判長は、番組制作過程を一番よく知る浜崎ディレクターの証人喚問の必要性をなぜか認めなかった

第一審に引き続き今回も、矛盾だらけのＮＨＫの主張が認められてしまうのだろうか。

判決は十一月二十八日に下される。

*******************************************
ブログランキング参加中

運動を拡大したいので、
よろしければクリックをお願いします。
　↓↓

モバイルはこちら　→　http://blog.with2.net/link.php
link.php

---

チャンネル桜の報道動画

【NHK一万人集団訴訟】8.8 控訴審第３回口頭弁論報告[桜H25/8/9]

公開日: 2013/08/09
NHKが「JAPANデビュー」の中でしでかした報道犯罪に対し、１万人以上の原告団­でもって提訴した「NHK一万人集団訴訟」。場を高等裁判所に移しての戦いは、昨日第­３回目の口頭弁論が行われました。当日の模様をダイジェストでお送りします。

※チャンネル桜では、自由且つ独立不羈の放送を守るため、『日本文化チャンネル桜二千­人委員会』の会員を募集しております。以下のページでご案内申し上げておりますので、­全国草莽の皆様のご理解、ご協力を、何卒宜しくお願い申し上げます。
http://www.ch-sakura.jp/579.html

◆チャンネル桜公式HP
http://www.ch-sakura.jp/

経済失速によって中国は崩壊すると予測する「中国崩壊論」。そうしたものが唱えられてすでに十数年が経ち、「その間ずっと『狼が来た』と叫ぶのと同じなどと見られたり、さらには中国の台頭を認めたくない西側の陰謀などと言われてもたが、ここにきてそれは世界で広く肯定されつつある」というのは、台湾紙自由時報が八月五日に掲載した社説である。

タイトルは「中国崩壊論がますます現実化の兆候」。「十数年後における中国崩壊は事実になろうとしている」と指摘する。

それによれば、

―――新指導体制の経済理念は実務的で、盲目的に資源を投入して経済を刺激し、見せかけの経済成長をはかるのではなく、「構造調整と穏やかな成長」を重視しているとは言え、すでに時遅しだ。たとえ金融危機は回避できても、中国の高度成長の時代は終わった。

―――ノーベル経済学賞を受賞したポール・クルーグマンが最近発表した文章によれば、中国経済という名の飛行機の成長エンジンはすでに燃料を消耗し尽くし、墜落することになると強調している。


ポール・クルーグマン。中国の経済体制の限界を指摘する

―――今や中国経済に関する主要議論の対象は崩壊するか否かではなく、いつどのように崩壊するかに変わっている。

―――米国経済は技術創新の発展モデルだ。そのため台頭の過程においては、何度もバブルや衰退が見られ、たとえば鉄道、自動車、生物工学、コンピューターなどの分野では過度の投資やマネーゲームによって破滅に帰しても、しかし依然として人類のライフスタイルを徹底的に改変させる科学技術の進歩と立派な公共建設は確保し続けている。それに対して人口の優勢と天然資源の豊かさへの依存で台頭する国家の経済成長は、量の増加と規模の拡大の反映にしか過ぎず、質の向上に欠けている。そのため人口や資源の消耗が頂点に達すれば下降が始まり、一切は原点へと戻って行くのだ。

―――自由化された政治経済体制下であってはじめて創新は可能になる。中国は指導者の英明、偉大さに頼り、再び経済のピークがもたらされることが期待されるが、それは無理である。

―――中国に対する楽観視と悲観視とは矛盾がない。異なる段階での中国経済の発展を分析、研究し、異なる結論に行き着いているにすぎない。

―――中国は発展の初期段階で人口と資源の優勢を十分に発揮し、遅れと貧窮の問題を解決した。しかし転換が求められる段階では相応の措置、制度改革に欠けるため、経済も現状維持がせいぜいとなり、上へ一段階上がろうとしても、それは天に昇るよりも難しい。

「これまで中国は崩壊しないため、中国崩壊論は親中派からとことん馬鹿にされてきた」が、今や「（中国経済の崩壊は）深く研究し、予め備えておくべき重大危機だ。それは金融危機を惹起し、全世界の経済に大きな打撃を与えるだろうからだ」というのが、この社説の訴え。中国に過度に依存する台湾経済への警鐘なのだろう。

*******************************************
ブログランキング参加中

運動を拡大したいので、
よろしければクリックをお願いします。
　↓↓

モバイルはこちら　→　http://blog.with2.net/link.php
link.php

---

産経新聞は八月六日、次のように報じた。

「韓国内で『軍国主義の象徴』『戦犯旗』と決めつけ、敵視する傾向が強まる旭日旗について、日本政府が『使用は問題ない』との認識を示す見解を作成中であることが５日、分かった。旭日旗は、日の丸（日章旗）と並んで日本を象徴する旗であり、自衛隊も長く使用し、国際的にも広く受け入れられている」

「政府は、旭日旗の意義を内外に改めて示し、韓国内の反日的風潮を牽制する狙いがある」という話なのだが、即日この記事を引用、歪曲し、反日宣伝で利用したのが中国のメディアだ。


韓国に続き、中国の旭日旗誹謗宣伝が始まるか

国営の中国国際放送と中共機関紙人民日報系の環球時報は共に「近く日本政府は旭日旗問題に関して声明を起草する。声明は、旭日旗は現在自衛隊が掲げる国旗であり、国際社会のこの旗への認知度は高いため、日本政府は旭日旗を日章旗と同じく国旗と考え、国際的場面で使用できるとするもの」などと事実を歪めながら報道している。

そしてその上で、前者は「旭日旗は日本の侵略戦争や殖民統治の歴史を連想させるため、こうした声明は中韓などからの批判に曝されるだろう」と付け加えた。

後者は「近年、スポーツ会場で日本人はいつも旭日旗を掲げるが、旭日旗の登場は日本軍国主義の復活と関連している。特に保守主義から極右へと邁進する安倍政権の誕生後、その手の行動は更に露骨になっている」などと強調。

明らかにこれらは日本のイメージ悪化を狙っている。産経新聞は旭日旗が「国際的にも広く受け入れられている」との事実を指摘しているのに、そんなものは無視だ。

言論ＮＰＯが八月五日に発表した日中共同世論調査の結果によると、日本人の中国に対する「良くない印象」は昨年八四・三％から九〇・一％へと増加。これに対して中国人の日本に対する「良くない印象」は同じく六四・五％から一気に九二・八％まで高まり、それぞれ過去九回の調査で最悪。

また中国人では、現在の日本を「覇権主義」と見る者が昨年の三五・一1％から四八・九％まで急増。「平和主義」の国と見るのはわずか六・九％のみだそうだが、日本の現状を知らない大変な誤解と言える。

言論ＮＰＯによれば両国民の感情の悪化は「尖閣諸島での日中両国の対立がその大きな原因」という。それであるなら、もし中国政府が尖閣諸島の領有権を主張するための反日捏造宣伝を行わなければ、今日のような中国人の日本に対する感情の悪化や誤解はないということになる。

したがって、日中両国民の感情的対立を憂え、関係改善のために領有権問題での対話（中国の要求に従った日本の妥協）を訴える日本の政治家やメディアは、先ず第一に悪意ある宣伝を繰り返す中国政府を批判するべきだろう。

このような国のために領土問題で譲歩すれば、必ず将来に禍根を残す。

旭日旗にしても同様である。今後は韓国に続き中国でも格好の反日宣伝材料になりそうだが、しかしだからと言って、日本人までがそれを批判したり、否定したりしてはならないのである。なぜならそれは国家、軍隊（自衛隊も含む）の尊厳、歴史を汚すことになるからだ。すでに「国際的にも広く受け入れられている」のだから、うろたえてはならない。

*******************************************
ブログランキング参加中

運動を拡大したいので、
よろしければクリックをお願いします。
　↓↓

モバイルはこちら　→　http://blog.with2.net/link.php
link.php

---

六月四日、台湾軍内部で退役を四日後に控える二十四歳の洪仲丘伍長が懲罰室で虐待を受け死亡。禁止されたスマートフォンを持っていたためだとか、軍の管理体制を批判したための懲罰とされるが、実際には上官の腐敗、犯罪行為を知る伍長への組織的な口封じだったとも見られている。


その数25万人！台北の総統府前を埋め尽くした抗議の群衆

そこで激高したのが世論だ。馬英九・国民党政権は更なる支持率の低下を恐れ、高華柱国防部長（国防相）を辞任させ、関係した上官ら十八人を起訴した（その後一部は不起訴。その他も全員が保釈）。


軍の腐敗を知ったがため謀殺されたと見られる洪仲丘伍長。前途ある若者
の死を全国国民が悼んだ

新任の楊念祖国防部長は八月一日、「洪仲丘事件は軍に対する社会大衆の不信感を高めた。歴史上、軍に突き付けられた最も重大な問題だ」との見方を示し、「過去十年で死亡した軍人は千三百九十二人。その内不当な懲罰で死亡した例は確かにある」と認めた。

ちなみに国防部の統計によると、過去十三年で死亡した軍人は二千八十八人で、その内公務死は七百五十五人、自殺三百三十二人、病死二百四十六人というが、実際には原因不明の死亡例が多々あるとの証言が噴出している。

そうした中、抗議運動に立ち上がったのが名もなき青年たちだ。七月二十日に国防部前で抗議デモを行い、インターネットなどでの呼び掛けに応じた三万人もが参加した。

次いで八月三日には更に総統府前で座り込みデモを実施。午後六時に開始のところ、すでに午後三時ごろから、全国から駆けつけた群衆が次々と集まり、瞬く間に総統府前から中正記念堂、台湾大学付属病院付近までが、弔意を示す白シャツの人々によって埋め尽くされ（その光景は「八月の雪」と称された）、午後八時の段階で二十五万人（主催者発表、マスコミ各社の報道）にも達し、「冤罪だ」「真相を明らかにせよ」「馬英九は退陣しろ」と訴えるなど、これまでの馬英九政権の民衆不在の暴政（在台中国人勢力による中国式の人民支配）に対する怒りを爆発させた。


３日のデモの参加呼び掛け。「軍の冤罪殺人を
忘れるな」とある


まさに「８月の雪」。白いシャツに悲しみと怒りが滲み出ている。右上が総統府だ

こうした若者の立ち上がりに注目するのが自由時報だ。六日の社説で次のように書く。

―――二十五万人の公民がネットでの呼びかけに応じ、自発的に台北の街頭に結集し、馬英九総統率いる政府に対し最も強烈な反対の意思を表明した。

―――この運動は政治家の発起ではない。その影響力も伝統的な政治レベルを超えている。しかし彼らの訴えはしっかりとした「政治」である。若者たちも憲法が付与する公民の身分を以って議論を主導しているのだ。統治者の奴僕に成り下がることなく、藍（国民党陣営）か、緑（民進党陣営）かに代わる白か黒かの基準で、公民のパワーで政治に参与し、公義社会を追及した。

―――こうした趨勢は、台湾の新世代には希望があり、よって台湾もまた希望が充満しているということだ。

中国による「統一」磁力への抵抗を放棄するかのような国民党政権や、それに対して無為無策に見える民進党への失望感が広がり、台湾の未来に対する人々の自信が失われつつある中、こうした群衆の決起に曙光を見出したということだろうか。


「真相を明らかにし、犯人を罰せよ」と訴える若者たち


総統府の建物に映し出された「冤」の字

しかし残念ながら日本では共同、産経（共同電）、毎日など一部のメディアを除き、こうした隣国の画期的な出来事を報道していない。ＮＨＫなどは台北に支局を置きながら、いったい何をやっていたのか。


各国メディアも大きく取り上げた25万人デモ。しかし隣国日本では…

もしこうした反馬英九闘争を日本に伝えたなら、多くの日本人が親台感情や国民党への不信感により、群衆に同情し、支持の声を上げることを中国は警戒することだろう。そこでメディアは報道を差し控えたのだろうか。

報道を行った共同は、デモの参加者数については「警察当局によると１０万人以上」（警察発表は十一万人）とするのみ。これは敢えて行った矮小報道だろうか。二〇〇八年十月にやはり同地点で実施された反中国・反国民党政権の抗議デモの参加者は主催者発表で六十万人、警察発表で二十万人だが、当時日経は「10万人超とみられる住民が参加」などと情報操作をした例もあり、ついそのように疑ってしまう。

もちろん以上は私個人が抱く媚中メディアに対する疑念に過ぎないが、しかしいずれにせよ、台湾の国内政治は、やがては日本を含む東亜情勢を大きく左右するものなのだ。だから少なくとも、日本のメディアは感度が悪いと言わざるを得ないのである。

*******************************************
ブログランキング参加中

運動を拡大したいので、
よろしければクリックをお願いします。
　↓↓

モバイルはこちら　→　http://blog.with2.net/link.php
link.php

---

このほどわかったことだが、五十一歳の台湾人女性が六月二十六日、大阪府和泉南市で自動車を運転中、赤信号を無視した。そこで大阪府警泉南署の署員二人が停車させると、女性は「中華民国」と書かれた台湾の免許証と日本語の翻訳文を提示した。しかしその一方で「中国人」と名乗ったため、署員は免許証を日本で使用できない中国のものと思い込み、無免許と看做して現行犯逮捕した（その後、誤りに気付き釈放）。


「誤認逮捕」を報じる産経新聞（8月3日）の記事

台湾人が「中国人」と自称するのは珍しいことではない。戦後中国から移民して来た者やその子孫は中国人意識が強いし、また特にこの女性の世代などでよく見られるが、青少年期に強烈な中国人化教育を受け、いまだその影響を払拭しきれない者も大勢いる。

その中には台湾人意識は持っていても、「中華民国国民」といった意味で「中国人」を用いる人も少なくないようだ。だがそうした感覚は国際社会には通用しない場合が多い。なぜなら外国では政府機関ですら、しばしば「中華民国」（Republic of China）を「中華人民共和国」（People's Republic of China）と混同する。「中国」（China）という国は一つのはずだから、それは当然だろう。

従って今回逮捕された女性は、「中国は一つ。その名は中華民国」とする無責任で欺瞞に満ちた国民党政権イデオロギーの犠牲者だったのかも知れない。

一方、泉南署が「中華民国」と「中華人民共和国」との区別がつかなかったのは、国民党の宣伝というよりも中華人民共和国の「台湾は中国の一部」との宣伝の影響だろう。

署員は「中華民国」との国号を知らなかったのかも知れないし、台湾を中国の一部と誤解していた可能性すらある。実際に、かつて在日台湾人が携帯を義務付けられた外国人登録証の国籍欄には「中国」と書かれていたため、警察官が台湾人を中国国民と思い込んで警戒するといった笑うに笑えない話もあったが、そもそも「中華人民共和国の宣伝の影響」（その宣伝に従う政府、メディアの影響ということもできる）とは、そういう形で表れるものだ。

免許証には「中華民国」と書かれ、翻訳文には「中華民国（台湾）」とまで記載されていても、「台湾は中国の一部」との刷り込まれていたため、一見して「中華人民共和国」と早合点したとしても、よくある話のように思える。

　
台湾の免許証と日本語翻訳文。「中華民国」「台湾」と書かれてはいるが…

しかしそんなことでいいのか。

全国の警察は台湾と中国との違いをはっきりと頭に叩き込み、中国の勢力の日本社会への伸張がますます強化されつつある中、向こうの宣伝工作に引っ掛かり、敵と味方の区別すらつかなくなっているというのならあまりに心許ないことである。


*******************************************
ブログランキング参加中

運動を拡大したいので、
よろしければクリックをお願いします。
　↓↓

モバイルはこちら　→　http://blog.with2.net/link.php
link.php

---

中国で「初めてヨット世界一周を遂げた中国人」などと持て囃される翟墨なる人物が七月三日、中国国旗を掲げた自身のヨットで日本の領海に入り、中国海警局の監視船三隻の護衛を受けながら尖閣諸島に接近するという愛国パフォーマンスを繰り広げた。


ヨットで尖閣諸島に接近した翟墨

翟墨が山東省を出港したのは七月三十日。その後上海に立ち寄って尖閣諸島の魚釣島を目指したが、船上では中国版ツイッター「微博」を使った実況中継を行い、中国のネットユーザーを楽しませている。

それによると三日午前六時ごろ、魚釣島まで六十海里の地点に達し、午後二時過ぎには三十海里まで接近。その間「世界で最も美しく、最も上陸が難しい島、釣魚島！」「それは美しく、そして我々の心の傷」などと書き込むなど、さながら「民族の英雄」気取りだった。

そして十二海里の領海に入ったのは午後五時十五分ごろだ。


海保が撮影した翟墨のヨット

退去を求める「六、七隻の海保巡視船」（翟墨）に包囲され、行く手を阻まれたのだが、そこへ駆け付けたのが前日から領海内を徘徊していた「海警二一〇一」「海警二一六六」「海警二三五〇」の三隻である。


ヨットから撮影した海保巡視船（青ライン）と海警船（赤ライン）。奥に魚釣島が見える

翟墨はその護衛の下で前進を続け、午後九時すぎには三海里（約五・五キロ）」にまで達している。その後、領海を出たのは午後十時過ぎだ。

中国のネット上では、「勇敢にも日本船の包囲を突破して三海里まで近づいた」などと、翟墨への拍手喝采で盛り上がったらしい。

香港紙星島日報（電子版）は、「翟墨には上海のテレビ局の記者に名が同行した。ネット情報によれば、政府が画策した可能性が高い」と指摘。

たしかに翟墨のパフォーマンスは中国政府に操縦されたものである可能性は高い。たとえば従来中国人の保釣運動家が乗る漁船の尖閣諸島への接近が、政府の管理（後押しや規制）を受けてきたようにだ。今回は政府の対日戦略上のコマになり得るとの判断で、出航を許された（指示された？）ものと思われる。

次に海警船が護衛して来るのは、漁船団か、それとも保釣船か。国民の民族主義的な声援を浴びながら、民間船をも利用した領海侵犯、尖閣上陸の動きはますます強化されそうだ。

日本側がこうした緊張に耐えかねて中国の要求に一切妥協することなく、中国船の領海侵犯への有効な対処を可能にする法整備を毅然として行い、領土領海防衛の決意を断固示すことができればいいのだが、かりに従来の事なかれ主義のままでそれができないというのなら、尖閣情勢はますます中国に有利な方向へと傾き、やがて取り返しのつかないことになりかねない。

*******************************************
ブログランキング参加中

運動を拡大したいので、
よろしければクリックをお願いします。
　↓↓

モバイルはこちら　→　http://blog.with2.net/link.php
link.php

---

中国には公式用語として「中国人民の老朋友」というのがある。「老朋友」とは「古い友人」「親友」といった意味で、あの国の指導者や党、政府が自国に友好的な外国人に授与する称号のようなものだ。


世界の「中国人民の朋友」たち。中国誌「南方週末」（2011.3）

たとえば六月下旬の訪中で中国への急接近ぶりを見せた韓国の朴槿恵大統領だが、中国外交部報道官は同月中旬の記者会見で「間もなく訪中する朴大統領は中国語ができ、中国哲学が好き。中国側は朴氏を中国人民の老朋友と見るか」との質問に対し、「朴大統領は就任以来、対中関係を高度に重視している。長年中韓友好に力を致す中国人民の老朋友だ」と言明。かくしてめでたく「老朋友」に正式認定されている。

このように中国の外交戦略に役立つ好ましい外国人をそう呼んで称え、精一杯持ち上げ、うまく行けば籠絡してメロメロにし、さらに利用し続けようという統一戦線工作の一環である。民主党幹事長時代の小沢一郎氏なども、百数十人もの国会議員団を率いて訪中した際、当時の胡錦濤主席から「老朋友」と称えられ、すっかり陶酔していたようだ。

さて、香港紙成報は七月三十一日、「中国人民の老朋友は何と日本人が最多」と題する記事を配信している。

それによると「全世界にはキッシンジャー元米国務長官、リークアンユー元シンガポール大統領など六百人を超える中国人民の老朋友がいるが、皮肉なことに最多は、現在外交関係が谷底の日本人で百十一人。第二位の米国の五十五人の倍にあたる。大部分は政界の親中派で、中国の民衆の間で最も有名なところでは元首相である田中角栄、村山富市、鳩山由紀夫がいる」という。

そして「釣魚島の主権争議が続く中でも中日民間交流は継続され、村山、鳩山など日本政界の名士たちは民間の立場で訪中し、冷え切った関係の転機の可能性を繋いでいる」「老朋友の数と国家関係の良し悪しは関係ない。しかし（老朋友は）民間交流の挽回のために重要な作用を及ぼす」と強調している。

具体的には次のような話だ。

たとえば村山氏については、「日本の民衆から“おじいちゃん”と呼ばれて親しまれている。右翼政治勢力を克服する巨大な阻止力となり、第二次大戦でのアジアの被害国に対し、首相の立場で公の場で謝罪した政治家。その外交姿勢は右翼から屈辱外交と非難されるが、被害国からは評価されている。今年一月に北京を訪問して李源朝副主席と会見し、対話を通じた中日関係の再建をアピールした」
鳩山氏については「有名な親中派で、日本政府は釣魚島の主権争議を認めるべきと考え、日本が釣魚島を盗んだとする中国の主張にも道理に適っていると語り、中国の主張に理解を示した。一月の訪中で南京虐殺記念館を訪れ、再度謝罪した」

このように「老朋友」は中国に利用される存在なのである。それぞれの国で対中友好関係の維持と拡大のため影響力を及ぼすことが期待されているのだ。もちろん言うまでもなく、この対中「友好」とは、対中「従属」を意味しており、安倍政権が「従属」を拒否すればするほど、これら「老朋友」は抵抗してみせるわけである。

なお「老朋友」と称えられる日本の元首相にはさらに、大平正芳、福田赳夫、中曽根康弘、竹下登、海部俊樹、細川護煕、羽田孜、橋元龍太郎、小渕恵三、森喜朗、福田康夫、管直人らがいる。どれも日中の「友好」が金科玉条とされていた時代の宰相ばかり。それほど彼らは籠絡・利用工作の対象となっていたわけである。

そしてそもそも日本が「老朋友」数で第一位のは、それほど中国は日本を自国の影響下に組み込もうとして来たということだ。


「老朋友」数では日、米、英、仏、独、泰と続く「南方週末」（2011.3）より

*******************************************
ブログランキング参加中

運動を拡大したいので、
よろしければクリックをお願いします。
　↓↓

モバイルはこちら　→　http://blog.with2.net/link.php
link.php

---

台湾の故宮博物院は五月から九月まで「清時代の海洋史料」と題する特別展を開催中で、清国の海洋活動を示す当時の文献、地図などを多数展示しているが、その中で中国国営の新華社や中共機関紙の人民日報などが国内外に向け、写真付きで大々的に報じるのが、米誌ハーパースが一八一九年に作製したとされる琉球地図だ（「琉球輿図」との中国語の名称で紹介している）。


尖閣諸島が中国に帰属する「鉄の証拠」と新華社など中国メディアが喧伝する
琉球地図だが…

何でもこれは「釣魚島が古来中国領土であった鉄の証拠」なのだという。

「鉄の証拠」（鉄証）とは中国側がよく使う言葉である。たとえば南京大虐殺の「鉄の証拠は山の如し」などとして、当時の撮影とされる写真を掲げ、「虐殺は行われた」と宣伝しているが、そうした写真のほとんどが虐殺とは無関係、もしくは合成された偽物であることが判明している。

一方「釣魚島は中国領土」との鉄の証拠としてよく持ち出されるのが地図である。

一八九五年に日本が尖閣諸島を領有する以前に内外で発行された清国地図だとか東亜地図だとかに同諸島が描かれているのを以って「鉄の証拠」と強調するのだが、しかしそのどれを見ても、ただそれが描かれているのみ。琉球との間に境界線を引き、中国領土と明示するものなど一つもないのである。

所謂「琉球輿図」なるものもまた例外ではない。

その中心には尖閣諸島を含む琉球諸島が描かれ、その左右に九州南部、台湾北部が載っている。そして台湾北部の鶏籠沖、尖閣諸島を伝わり那覇港へと至る航路が記されているのだが、そのどこにも境界線が引かれておらず、一見すれば尖閣諸島も琉球の一部とも受け取れる。

このようなものを平然と「釣魚島が古来中国領土であった鉄の証拠」と断じる中国の宣伝の悪質、狡猾さを思わずにはいられない。

更に言えば、この地図は実はハーパース誌の作製ではない。正しくは清国朝廷に仕えたイエズス会のフランス人宣教師ゴービルが作り、一七五七年に同会宛てた書簡に添付した地図なのだ。

事実、地図にはフランス語が用いられ“Carte des iles de Lieou-Kieou”（琉球諸島図）との表題の下に、“Mémoire sur les îles que les Chinois appellent îles de Lieou-kieou, par le père Gaubil, missionnaire de la Compagnie de Jésus à Pekin”（中国人が琉球諸島と呼ぶ諸島についての覚書、北京のイエズス会ゴービル神父記す）と書かれているのである。

このように「証拠」のでっち上げに際し、検証、鑑定を行わないのも、中国の宣伝のもう一つの特徴だ。

今回の特別展で展示されたゴ―ビルの地図は、国立台湾歴史博物館所蔵のものではないか。同館所蔵のそれは一八一九年にフランスで発行されたものだ。そのため中国メディアは同年発行のハーパース誌製の地図と勘違いした可能性がある。

しかしこうした大誤報を嘲っても意味はない。報道が正確かどうかなど、あの国では必ずしも問題にならないのだ。

故意の印象操作であれ軽率な誤報であれ、新華社や人民日報などに公然と報じられれば、贋物も本物として独り歩きしてしまうところに、中国の宣伝謀略の怖さがあるのである。少なくとも世界の人々が、中国の主張にも根拠はありそうだとの印象を抱いてしまうだろう。

「嘘も百回言えば真実になる」との宣伝謀略だが、しかしそれはまた中国の弱みでもある。そもそも「鉄の証拠」のでっち上げを繰り返さなければならないことこそ、「証拠」がないという証拠なのだ。

だから日本は南京虐殺問題にしても尖閣問題にしても、こうしたことこそを世界に訴えて続けるべきだろう。宣伝戦には宣伝戦で反撃する以外にない。

そもそも敵の「弱み」は、それを攻撃しない限り弱みにならないのである。

【追記】台湾の親中紙、旺報は「琉球輿図」の出展を報じる中で、「ハーパース誌がゴ―ビルの地図に基づき製作したもの」と解説する。またそれが「当時の福建省台湾と琉球との間の海域の島を描いており、釣魚台及びその付属島嶼が琉球国に属していなかったことを明確にしている」と強調しているが、尖閣諸島が琉球に帰属していたかどうかも境界線が一切引かれていない同図からは読み取れないのである。おそらくよくあるように、日本政府が「尖閣諸島は琉球国の領土だった」と主張しているものと誤解し（日本政府はそのような見解を見せたことはない）、それに対抗したい一心で、そのような宣伝に手を染めたのだろう。しかしこう言ったレベルの低いメディアの報道も、台湾国民には誤った印象を刷り込むことができるのだ。

*******************************************
ブログランキング参加中

運動を拡大したいので、
よろしければクリックをお願いします。
　↓↓

モバイルはこちら　→　http://blog.with2.net/link.php
link.php

---

台湾では著名な李敖という反骨の（そして奇行が目立つ）作家兼政治評論家がいる。外省人（在台中国人）で反台湾の言論が多いが、その息子に李戡がいる。

弱冠二十二歳ながらこれもまた反骨精神に富んでいるのか、台湾の教育制度に不満を持ち、二〇一〇年の十七歳の時、それを批判する本を書くとともに、大変な秀才で台湾大学に合格しながら、それを蹴って中国の北京大学へと行ってしまった。


中国で注目される李戡

そこで中国紙京華時報が取材を行い、台湾教育の何に不満かと李戡に聞いたところ、「国文は大陸（※中国を指す）などの名作ではなく、台湾の三流文学しかい紹介しない。数学では大陸に比べ簡単すぎる。歴史に至ってはさらにひどく、台湾独立思想の影響で歴史観は混乱し、中国史ではなく台湾史ばかり教える」と答えている。

「台湾独立思想の影響で歴史観は混乱」とは、外省人の政治勢力や中共が、台湾の本土化教育を批判する際によく使う表現だ。つまり台湾人である李登輝総統、陳水扁総統時代からの「台湾は中国の一部ではない」との現状に基づき、国民党独裁時代以来の中華民族主義の歴史観（政治宣伝）から脱却した歴史教育に怒り、危機感を抱いているのだ。

こうして見ると李戡も、中国人意識の持ち主であることが分かる。きっと本国で高まる台湾人意識を憎み、蔑んでいることだろう。

このような反台湾感情の持ち主は、台湾統一を狙う中国にとっては宣伝での利用価値が高い。最近も中共機関紙人民日報の姉妹紙である環球時報（七月九日）が、李戡への単独インタビュー記事を掲載している。

「あなたの中華情結（コンプレックス）はどこから来たものか」との質問を受け、李戡はこう答えている。

「小さいころから父親から“我々は中国人だ”と教育されてきた。台湾でこういった家庭は多くはない。大陸の来てみると、国民の素質は低く、人々は衝突を繰り返し、喋り方にも遠慮がなく、まるで喧嘩のようだ。しかしそれによって私の祖国へのアイデンティティが変わることはない」

そしてその上で、次のようにも語るのだ。

「私は大陸の一部のエリートたちが馬鹿に見える。彼らはややもすれば“中国は台湾にあり”などと言っているが、実際には台湾のことなど何も分かっていない。“台湾人の素質の良さは中国の伝統文化を守っているため”と思っているが、実際には日本殖民統治の影響だ」

「日本殖民統治の影響」を今日の台湾社会が受けているのは本当だ。そもそもあの国の近代社会を支える基盤は日本統治時代以降に発展して来た近代文化であり、「中国の伝統文化」などではない。たとえばあの国に根付く遵法精神は、国民との人治文化の影響ではなく、日本時代に確立された法治社会がもたらしたものだ。

戦後台湾を占領した国民党の中国人は「中国の伝統文化」が通用しない、つまり中国伝統の前近代的な愚民支配に抵抗する台湾人の先進的文化を、「日本殖民統治の影響」と呼んで憎み、恐れ、そしてそのために大量の台湾人を迫害、弾圧、虐殺したのだった。

ちなみに李戡も、「日本殖民統治の影響」を良いと言っているわけではないだろう。台湾人の「台湾独立思想」の淵源は「日本殖民統治の影響」にあり、とするのが外省人の見方である（それは正確だ）。

要するに李戡は台湾における台湾人意識の高まりに危機感を抱かない中国人エリートたちの無知に苛立っているのだ。

だから彼は続けてこうも述べている。

「エリートたちは“台湾の政治は好い”と見ているが、台湾へ行って聞いてほしい。多くの人はそう思っていない」

「民進党は自分たちが自由民主を達成したと言っているが、実際には統一の主張を弾圧するなど、言論の自由を言う資格はない。大陸のエリートが彼らを素晴らしいというなら笑い話だ」

中国が「統一」という名の台湾併呑が将来行われた暁には、かつて国民党がそうだったように、台湾の国と人に「日本殖民統治の影響」を見出し、それを根こそぎにしようと徹底弾圧を加えることだろう。

実際に中国人は日本人に対するのと同様に、あるいはそれ以上に強烈に台湾人を憎む傾向があるが、その大きな理由の一つを簡単に言うなら、台湾人が中国人より日本人に近いことだ。

しかし日本から見ればそれはありがたいこと。第一列島線へと迫り来る中国の脅威に直面中の日台だが、こうしたお互いの文化、文明上の近さは大変な武器になるはず。

李戡の話を聞いて、ますますそう確信した。やはり外省人の話は聞いて見るものだ。中国人が何に警戒しているかがよくわかるので。

*******************************************
ブログランキング参加中

運動を拡大したいので、
よろしければクリックをお願いします。
　↓↓

モバイルはこちら　→　http://blog.with2.net/link.php
link.php

---