「読売子供新聞」は中共の宣伝を小学生に押し付けるな
2016/02/29/Mon
■マスコミ各社の台湾報道は媚中度を測るバロメーター
日本のマスメディアの台湾報道は、各社の媚中度を測るバロメーター。中共の台湾侵略政策を正当化する「一つの中国」(台湾は中国の一部)という大胆な虚構宣伝を拒否しているか否かを見れば判断がつく。
たとえば一月に行われた台湾総統選挙に関する報道に関して。テレビ局や新聞社はまるでどこからか同じ指示を受けたかのように、「民進党」の三文字に触れる際には決まって“独立志向の”と付け加えていたが、あれなどはどうか。
おかしな表現である。
「台湾独立」とは「中華民国からの独立」のこと。たしかに民進党はかつてそれを目指したことはあるとはいえ、今では完全に中華民国体制を容認している。
■「一中」原則を受け入れるメディアは媚中度一〇〇%
一方中共は「一つの中国」との虚構に従い、「台湾独立」を「中華人民共和国からの独立」だとしている。
もちろんそれは嘘が呼んだ嘘、虚構宣伝が生んだ虚構宣伝だ。
何しろ台湾は中華人民共和国に支配されておらず、そこから独立するという問題は存在し得ないからだ。
しかし中共はそれであるに関わらず、民進党のように「一つの中国」を認めず、台湾と中国を「国と国」の関係だと現実を主張する台湾の勢力を、中国を挑発する危険な「台湾独立」分子だと位置付けた上で、国際社会で孤立させ、弱体化させようと狙うのである。
これでもう明らかだろう。こうした謀略宣伝に、メディア各社は歩調を合わせているのだ。
媚中度一〇〇%と言ったところだろうか。マスメディアが中国への配慮で「一つの中国」の宣伝にでき得るだけ沿おうと努めるのは昔からの慣わし。「一つの中国」の虚構性を指摘してみせた報道を、私はまだ見たことがない。
■“独立”の二字に括弧を付ける「読売方式」なら安心か
しかしだからといって、マスメディアはたいてい、“中国からの独立志向”とまでははっきり言わない。“中国からの”と明言すれば中共からは褒められようが、国民からは「誤報だ」と批判されてしまうからだろう。たんに“独立志向”ちするだけなら、実際に民進党が持っていた、そしていまでも完全に放棄はされていない「中華民国からの独立志向」を指すものと言い訳もできよう。
その辺りは巧妙だ。
ただ例外として「読売新聞方式」というものがある(私が勝手に命名したものだが)。
たとえば同紙は昨年十二月十九日朝刊でこう報じた。
“中国からの「独立」志向が強い最大野党、民進党候補の蔡英文主席(59)が世論調査で4割以上の支持を集め……”。
中国のプロパガンダに合わせ、民進党を「中国からの独立志向」と説明した読売の記事。独立
の二字に括弧を付ければ許されると思っているようだが、これが読者に与える悪影響は計り知
れない
このように独立の二字を括弧で括るのが読売の手法だ。これであるなら「所謂独立」(中国が言う所の独立)という意味となり、それはそれで誤報とはならない。独立に括弧さえ付いていれば、「中国からの独立」と表現したって構わないわけだ。
■「中国から独立」と誤報しても反省しない読売新聞
これなら中国には喜んでもらえるし、国民からの批判もかわすこともできると踏んでいるのだろう。
しかし括弧があろうがなかろうが、「独立」と書くこと自体、中国の宣伝への加担なのである。なぜなら読者は一般に、この括弧が何を意味するのか分からない。
そこで私は上の記事を見かけた直後、読売本社に電話をかけ、その旨を伝えたのだが、読売にはこれがよほど使い勝手が好いらしい。その後も「中国からの独立」という意味を込めながら、民進党は「独立」に括弧を付けた報道を繰り返している。
ところで、中共中央宣伝部が公表した新華社の報道禁止用語の関する資料によると、中国での報道では「台湾独立」「台独」に言及する時は引用符(括弧の一種)を付けることが義務付けられている。もしや「読売方式」はここから生まれたか。
■「読売子供新聞」にまで中国のプロパガンダを
読売新聞社が小学生向きに発効する読売KODOMO新聞というのがあるが、そこでも「読売方式」が用いられていた。総統選挙で民進党の蔡英文候補が当選したのを受け、二月二十二日に「台湾総統」の用語解説を掲載した際にである。。
記事は二人の子供の会話形式。そこには次のようなQ&Aが。
―――世界のほとんどの国が、台湾を国として認めていない、と聞いたけど。
―――そうよ。中国が「台湾は自分たちの一部」と主張しているからよ。中国が「独立」を防ぐため、圧力をかけていて、台湾は国連にも加盟していないの。
中国の圧力により国際社会での孤立を余儀なくされている台湾には同情的な内容ではあるが、しかし中国の「台湾は自分たちの一部」という主張が誤りであるとは書いていないし、中国からの台湾独立はあり得ないとも書いていない。
読売KODOMO新聞の記事。小学生にまで「一つの中国」なる侵略思想を押し付けようとするメディアを許して好いのか
■媚中メディアは未来を担う子供達まで洗脳するな
したがってこれを読んだ小学生の読者達は、台湾が中国から独立しようとし、中国がそれを阻止しているとの誤った印象を受けることになると考えるべきだ。独立の二字が括弧で括られていても、小学生はその意味を理解できるだろうか。
民進党を含め、「中華人民共和国からの独立」を目指す台湾人など存在しないのである。
外圧に屈することなく真実を報道することが報道機関の使命であるはず。それが忘れられている。
中国の脅威が日に日に高まる中、日本のメディアに求められるのは、一刻も早く覚醒し、使命と責任を自覚し、あの覇権主義国家の影響下から脱却することなのだ。日本のすぐ隣の台湾に対する中国の侵略政策を正当化する宣伝に加担し続けるなどもってのほか。これでどうして子供達の未来を守れるというのだろう。
しかしそれであるにもかかわらず読売KODOMO新聞は、その子供達にまで洗脳の魔の手を伸ばしたのだ。
もちろん読売自身は、「ただ中国の顔色をうかがっているだけだ」と言いたいだろうが、実際にやっていることは小学生に対する「一つの中国」という侵略思想の押し付けなのだ。
とても許されるものではないと思う。
【過去の関連記事】
期待裏切る読売の台湾報道―台湾をあくまで中国領土と報じたいらしい 16/01/05
http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-2728.html
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日本のマスメディアの台湾報道は、各社の媚中度を測るバロメーター。中共の台湾侵略政策を正当化する「一つの中国」(台湾は中国の一部)という大胆な虚構宣伝を拒否しているか否かを見れば判断がつく。
たとえば一月に行われた台湾総統選挙に関する報道に関して。テレビ局や新聞社はまるでどこからか同じ指示を受けたかのように、「民進党」の三文字に触れる際には決まって“独立志向の”と付け加えていたが、あれなどはどうか。
おかしな表現である。
「台湾独立」とは「中華民国からの独立」のこと。たしかに民進党はかつてそれを目指したことはあるとはいえ、今では完全に中華民国体制を容認している。
■「一中」原則を受け入れるメディアは媚中度一〇〇%
一方中共は「一つの中国」との虚構に従い、「台湾独立」を「中華人民共和国からの独立」だとしている。
もちろんそれは嘘が呼んだ嘘、虚構宣伝が生んだ虚構宣伝だ。
何しろ台湾は中華人民共和国に支配されておらず、そこから独立するという問題は存在し得ないからだ。
しかし中共はそれであるに関わらず、民進党のように「一つの中国」を認めず、台湾と中国を「国と国」の関係だと現実を主張する台湾の勢力を、中国を挑発する危険な「台湾独立」分子だと位置付けた上で、国際社会で孤立させ、弱体化させようと狙うのである。
これでもう明らかだろう。こうした謀略宣伝に、メディア各社は歩調を合わせているのだ。
媚中度一〇〇%と言ったところだろうか。マスメディアが中国への配慮で「一つの中国」の宣伝にでき得るだけ沿おうと努めるのは昔からの慣わし。「一つの中国」の虚構性を指摘してみせた報道を、私はまだ見たことがない。
■“独立”の二字に括弧を付ける「読売方式」なら安心か
しかしだからといって、マスメディアはたいてい、“中国からの独立志向”とまでははっきり言わない。“中国からの”と明言すれば中共からは褒められようが、国民からは「誤報だ」と批判されてしまうからだろう。たんに“独立志向”ちするだけなら、実際に民進党が持っていた、そしていまでも完全に放棄はされていない「中華民国からの独立志向」を指すものと言い訳もできよう。
その辺りは巧妙だ。
ただ例外として「読売新聞方式」というものがある(私が勝手に命名したものだが)。
たとえば同紙は昨年十二月十九日朝刊でこう報じた。
“中国からの「独立」志向が強い最大野党、民進党候補の蔡英文主席(59)が世論調査で4割以上の支持を集め……”。
中国のプロパガンダに合わせ、民進党を「中国からの独立志向」と説明した読売の記事。独立
の二字に括弧を付ければ許されると思っているようだが、これが読者に与える悪影響は計り知
れない
このように独立の二字を括弧で括るのが読売の手法だ。これであるなら「所謂独立」(中国が言う所の独立)という意味となり、それはそれで誤報とはならない。独立に括弧さえ付いていれば、「中国からの独立」と表現したって構わないわけだ。
■「中国から独立」と誤報しても反省しない読売新聞
これなら中国には喜んでもらえるし、国民からの批判もかわすこともできると踏んでいるのだろう。
しかし括弧があろうがなかろうが、「独立」と書くこと自体、中国の宣伝への加担なのである。なぜなら読者は一般に、この括弧が何を意味するのか分からない。
そこで私は上の記事を見かけた直後、読売本社に電話をかけ、その旨を伝えたのだが、読売にはこれがよほど使い勝手が好いらしい。その後も「中国からの独立」という意味を込めながら、民進党は「独立」に括弧を付けた報道を繰り返している。
ところで、中共中央宣伝部が公表した新華社の報道禁止用語の関する資料によると、中国での報道では「台湾独立」「台独」に言及する時は引用符(括弧の一種)を付けることが義務付けられている。もしや「読売方式」はここから生まれたか。
■「読売子供新聞」にまで中国のプロパガンダを
読売新聞社が小学生向きに発効する読売KODOMO新聞というのがあるが、そこでも「読売方式」が用いられていた。総統選挙で民進党の蔡英文候補が当選したのを受け、二月二十二日に「台湾総統」の用語解説を掲載した際にである。。
記事は二人の子供の会話形式。そこには次のようなQ&Aが。
―――世界のほとんどの国が、台湾を国として認めていない、と聞いたけど。
―――そうよ。中国が「台湾は自分たちの一部」と主張しているからよ。中国が「独立」を防ぐため、圧力をかけていて、台湾は国連にも加盟していないの。
中国の圧力により国際社会での孤立を余儀なくされている台湾には同情的な内容ではあるが、しかし中国の「台湾は自分たちの一部」という主張が誤りであるとは書いていないし、中国からの台湾独立はあり得ないとも書いていない。
読売KODOMO新聞の記事。小学生にまで「一つの中国」なる侵略思想を押し付けようとするメディアを許して好いのか
■媚中メディアは未来を担う子供達まで洗脳するな
したがってこれを読んだ小学生の読者達は、台湾が中国から独立しようとし、中国がそれを阻止しているとの誤った印象を受けることになると考えるべきだ。独立の二字が括弧で括られていても、小学生はその意味を理解できるだろうか。
民進党を含め、「中華人民共和国からの独立」を目指す台湾人など存在しないのである。
外圧に屈することなく真実を報道することが報道機関の使命であるはず。それが忘れられている。
中国の脅威が日に日に高まる中、日本のメディアに求められるのは、一刻も早く覚醒し、使命と責任を自覚し、あの覇権主義国家の影響下から脱却することなのだ。日本のすぐ隣の台湾に対する中国の侵略政策を正当化する宣伝に加担し続けるなどもってのほか。これでどうして子供達の未来を守れるというのだろう。
しかしそれであるにもかかわらず読売KODOMO新聞は、その子供達にまで洗脳の魔の手を伸ばしたのだ。
もちろん読売自身は、「ただ中国の顔色をうかがっているだけだ」と言いたいだろうが、実際にやっていることは小学生に対する「一つの中国」という侵略思想の押し付けなのだ。
とても許されるものではないと思う。
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期待裏切る読売の台湾報道―台湾をあくまで中国領土と報じたいらしい 16/01/05
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