「建国百年」など嘘!台湾独立運動を憎む「中華民国」体制は日本にも迷惑な存在
2011/01/31/Mon
■日本にも迷惑な国民党政権の対中投降路線
台湾で国民党政権が発足した後、駐日代表(大使に相当)に就任した馮寄台氏は同党所属の外省人(在台中国人)だが、この人がまるで主要任務の如く、日本の各紙に投稿しては、中国を刺激して緊張を高めた民進党政権時代への悪口と、対中関係改善を進める国民党政権の自慢を繰り返すのは、国民党より民進党を支持する日本国民の方が多いからなのだろう。
馮寄台駐日代表。日本での主要任務は民進党批判か
しかし国民党の中国との関係改善など、平和路線というより投降路線というべきものであり、日本の安全保障をも脅かすものだ。だから日本のメディアを利用してのおかしな宣伝は、日本国民に危険な誤認識を与えるものであり、実に迷惑である。
また馮寄台氏は日本人に対しても、在日台湾人に対しても、スピーチを行う際にはよく「駐日代表処札幌分処の開設」「ワーキングホリデービザ制度の実施」「台北松山―東京羽田の直行便就航」などの自分や国民党政権の対日関係における実績を強調するが、ワーキングホリデービザの実施は民進党時代に許世楷前駐日代表による推進があって実現したものだ。
親台・知台派としても知られる大江康弘参議院議員も、自身の公式ウェブサイトで「許世楷のお人柄によるところが大きい」と証言している。台湾独立運動家でもある許世楷氏の台湾を愛する情熱は、政界を含む多くの日本国民の心を大きく動かし、日台の心の絆を深めたものだった。
■馮寄台大使は台湾独立派の功績を盗んでいないか
それからもう一つ、馮寄台氏が自分たちの成果だと強調するものに、「在日台湾人の外国人登録に関する証明書の国籍欄が『中国』から『台湾』に変更されること」がある。
これは来年、外国人登録制度が廃止され、在留カードに切り替えるのを機に、表記を「台湾」に正すことを指しているが、これは民進党政権の発足に励まされた台湾独立派の在日台湾人や、台湾を応援する我々日本人が〇一年から訂正要求運動を展開した結果である。私自身も法務省から、「台湾政府」ではなく「在日台湾人」からの要望が訂正の理由だと聞かされている。
そもそも「台湾」より「中華民国」(中国)の名を好む国民党は、本当に日本側に訂正を要求したのだろうか。
国籍記載を求めたのは全国各地の在日台湾人や日本人だったが…
つい先日も在日台湾人の会合に姿を現した馮寄台氏は、上のように実績話をしている。民進党支持者も多数いたが、国籍表記のことに触れられると、拍手が起こった。台湾人はいつもこうやって国民党に騙されるわけだ。
ちなみに馮寄台氏はスピーチに先立ち、「変なことを書かれるのは嫌だ」といって、台湾のメディアにビデオ撮影を禁じた。そしてスピーチ終了後も、「今話したことは書かないで」と念を押している。
国民党独裁時代には苛烈だった「メディア統制」も、民主化時代の今日ではずいぶんソフトなものとなったようだが、こんなところにも国民党の反民主主義体質を見る思いだ。書かれては困るような話は、最初からしなければいいと思うのだが、これが中国人の作法なのだろう。
■日本の民族派、保守派を籠絡する国民党・歴史捏造の罠
なお、馮寄台氏が発する日本国民への友情メッセージにも問題がある。
たとえば「日本は辛亥革命を成功に導いた重要な根拠地でもあるので、日本の皆様にぜひ台湾にお越しいただき、共に中華民国建国100周年を祝うこと」を求めている(2011年元旦祝辞)。
では日本は辛亥革命のいかなる「重要な根拠地」だったのか。これに関して馮寄台氏は「国父・孫文の革命は日本から始まりました。梅屋庄吉、頭山満らをはじめとする日本人志士たちの支援がなければ、辛亥革命は成功しなかったことでしょう」と説明している(双十国慶節祝辞。一〇年十月十日)。
辛亥革命が日本人の物心両面における支援を受けながら拡大した勢力によって起こったことは事実だが、しかしこの革命は「国父・孫文の革命」ではなく、反孫文の勢力が引き起こしたもので、当時米国にいた孫文は革命にほとんど関与していない。少なくとも国民党が宣伝するような革命指導の事実はない。
孫文は辛亥革命など指導していない
このように「頭山満」の名前を出されると、日本の民族派、保守派は感動し、ついつい国民党に好感を抱いてしまうわけだが、これが同党による日本人籠絡の罠なのだ。
■国民党は台湾独立を応援する日本人も許さない
たしかに今から百年前(一九一二年一月一日)に南京で発足した中華民国臨時政府の臨時大総統に孫文が就任したのは事実だ。しかし独裁好みの孫文は反孫文派の実力者、宋教仁が議院内閣制を主張するのを嫌うなどで、当初からあまりこの政府を運営する気はなかったらしい。二ヵ月後には北京の袁世凱にポストを譲っている。
そして一三年十月、中華民国が成立。袁世凱が初代大総統に就任した(彼こそ中華民国の真の国父)。一方孫文は広東で、勝手に「中華民国政府」の看板を掲げながら、袁世凱が作った中華民国に中国統一戦争を繰り返すという好戦ぶりだった。
そしてその間の一九年、中国国民党を結成した。二五年の孫文死去後はその遺志を継いだ国民党の蒋介石が北伐を行い、二八年に中華民国政府を壊滅させ、南京でそれとは異なる新たな中華民国国民政府を樹立した。
現在の中華民国旗が制定されたのもこの時だ。その後、この蒋介石の政府は国共内戦で敗れ、当時、連合国の一員として軍事占領中だった台湾へ亡命し、国民党の独裁体制を敷いた。
ちなみに「台湾独立」とは、中華人民共和国からの独立ではなく(台湾はこの国に支配されていない)、こうした中華民国亡命政権の不法体制から台湾人が独立し、台湾国を樹立することを意味している。だから国民党には、台湾独立は絶対に許せない。もちろん台独派と言われる民進党や、それを支持する台湾人、更には日本人もだ。
「台湾独立」とは「中華民国体制打倒」と同義
■日本人の元同胞たちを迫害した中華民国体制
長くなったがこのようなわけで、今年を「中華民国建国100周年」とするのは大嘘だと断言することができる。
馮寄台氏の「共に100周年を祝おう」との呼びかけは、「台湾は中華民国(中国)の領土」だと強調し、日本国民を国民党のシンパに仕立て上げることを狙ったものなのだろう。
中華民国建国100周年など大嘘だ
そのくせ国民党は、「中華民国」の存在を認めない中華人民共和国の前では、この国号を口にしない。こうした敗北主義が、先ほど触れた同党政権の「対中関係の改善」の実相である。
孫文が生前、当時日本の領土だった台湾の独立運動推進を訴えていたのは有名だ。蒋介石もその遺志を継ぎ、少なくとも支那事変勃発当時までは台湾独立を支持していた。
しかし台湾へ亡命した国民党政権は、こうした「国父」の主張を揉み消し、台湾独立を望む台湾人を迫害、抑圧、虐殺し(かつての我々の同胞に対してよくもやりやがったなと思う)、そして今やこの台湾人の島を、勝手に中国に献上しかねないような状況なのだ。
このように中華民国体制とは嘘で支えられる背信的な存在である。だから私は台湾人民がこの体制から解放されることを祈って止まない。もちろんそれは台湾のためだけでなく、日本の安全保障のためでもある。
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台湾で国民党政権が発足した後、駐日代表(大使に相当)に就任した馮寄台氏は同党所属の外省人(在台中国人)だが、この人がまるで主要任務の如く、日本の各紙に投稿しては、中国を刺激して緊張を高めた民進党政権時代への悪口と、対中関係改善を進める国民党政権の自慢を繰り返すのは、国民党より民進党を支持する日本国民の方が多いからなのだろう。
馮寄台駐日代表。日本での主要任務は民進党批判か
しかし国民党の中国との関係改善など、平和路線というより投降路線というべきものであり、日本の安全保障をも脅かすものだ。だから日本のメディアを利用してのおかしな宣伝は、日本国民に危険な誤認識を与えるものであり、実に迷惑である。
また馮寄台氏は日本人に対しても、在日台湾人に対しても、スピーチを行う際にはよく「駐日代表処札幌分処の開設」「ワーキングホリデービザ制度の実施」「台北松山―東京羽田の直行便就航」などの自分や国民党政権の対日関係における実績を強調するが、ワーキングホリデービザの実施は民進党時代に許世楷前駐日代表による推進があって実現したものだ。
親台・知台派としても知られる大江康弘参議院議員も、自身の公式ウェブサイトで「許世楷のお人柄によるところが大きい」と証言している。台湾独立運動家でもある許世楷氏の台湾を愛する情熱は、政界を含む多くの日本国民の心を大きく動かし、日台の心の絆を深めたものだった。
■馮寄台大使は台湾独立派の功績を盗んでいないか
それからもう一つ、馮寄台氏が自分たちの成果だと強調するものに、「在日台湾人の外国人登録に関する証明書の国籍欄が『中国』から『台湾』に変更されること」がある。
これは来年、外国人登録制度が廃止され、在留カードに切り替えるのを機に、表記を「台湾」に正すことを指しているが、これは民進党政権の発足に励まされた台湾独立派の在日台湾人や、台湾を応援する我々日本人が〇一年から訂正要求運動を展開した結果である。私自身も法務省から、「台湾政府」ではなく「在日台湾人」からの要望が訂正の理由だと聞かされている。
そもそも「台湾」より「中華民国」(中国)の名を好む国民党は、本当に日本側に訂正を要求したのだろうか。
国籍記載を求めたのは全国各地の在日台湾人や日本人だったが…
つい先日も在日台湾人の会合に姿を現した馮寄台氏は、上のように実績話をしている。民進党支持者も多数いたが、国籍表記のことに触れられると、拍手が起こった。台湾人はいつもこうやって国民党に騙されるわけだ。
ちなみに馮寄台氏はスピーチに先立ち、「変なことを書かれるのは嫌だ」といって、台湾のメディアにビデオ撮影を禁じた。そしてスピーチ終了後も、「今話したことは書かないで」と念を押している。
国民党独裁時代には苛烈だった「メディア統制」も、民主化時代の今日ではずいぶんソフトなものとなったようだが、こんなところにも国民党の反民主主義体質を見る思いだ。書かれては困るような話は、最初からしなければいいと思うのだが、これが中国人の作法なのだろう。
■日本の民族派、保守派を籠絡する国民党・歴史捏造の罠
なお、馮寄台氏が発する日本国民への友情メッセージにも問題がある。
たとえば「日本は辛亥革命を成功に導いた重要な根拠地でもあるので、日本の皆様にぜひ台湾にお越しいただき、共に中華民国建国100周年を祝うこと」を求めている(2011年元旦祝辞)。
では日本は辛亥革命のいかなる「重要な根拠地」だったのか。これに関して馮寄台氏は「国父・孫文の革命は日本から始まりました。梅屋庄吉、頭山満らをはじめとする日本人志士たちの支援がなければ、辛亥革命は成功しなかったことでしょう」と説明している(双十国慶節祝辞。一〇年十月十日)。
辛亥革命が日本人の物心両面における支援を受けながら拡大した勢力によって起こったことは事実だが、しかしこの革命は「国父・孫文の革命」ではなく、反孫文の勢力が引き起こしたもので、当時米国にいた孫文は革命にほとんど関与していない。少なくとも国民党が宣伝するような革命指導の事実はない。
孫文は辛亥革命など指導していない
このように「頭山満」の名前を出されると、日本の民族派、保守派は感動し、ついつい国民党に好感を抱いてしまうわけだが、これが同党による日本人籠絡の罠なのだ。
■国民党は台湾独立を応援する日本人も許さない
たしかに今から百年前(一九一二年一月一日)に南京で発足した中華民国臨時政府の臨時大総統に孫文が就任したのは事実だ。しかし独裁好みの孫文は反孫文派の実力者、宋教仁が議院内閣制を主張するのを嫌うなどで、当初からあまりこの政府を運営する気はなかったらしい。二ヵ月後には北京の袁世凱にポストを譲っている。
そして一三年十月、中華民国が成立。袁世凱が初代大総統に就任した(彼こそ中華民国の真の国父)。一方孫文は広東で、勝手に「中華民国政府」の看板を掲げながら、袁世凱が作った中華民国に中国統一戦争を繰り返すという好戦ぶりだった。
そしてその間の一九年、中国国民党を結成した。二五年の孫文死去後はその遺志を継いだ国民党の蒋介石が北伐を行い、二八年に中華民国政府を壊滅させ、南京でそれとは異なる新たな中華民国国民政府を樹立した。
現在の中華民国旗が制定されたのもこの時だ。その後、この蒋介石の政府は国共内戦で敗れ、当時、連合国の一員として軍事占領中だった台湾へ亡命し、国民党の独裁体制を敷いた。
ちなみに「台湾独立」とは、中華人民共和国からの独立ではなく(台湾はこの国に支配されていない)、こうした中華民国亡命政権の不法体制から台湾人が独立し、台湾国を樹立することを意味している。だから国民党には、台湾独立は絶対に許せない。もちろん台独派と言われる民進党や、それを支持する台湾人、更には日本人もだ。
「台湾独立」とは「中華民国体制打倒」と同義
■日本人の元同胞たちを迫害した中華民国体制
長くなったがこのようなわけで、今年を「中華民国建国100周年」とするのは大嘘だと断言することができる。
馮寄台氏の「共に100周年を祝おう」との呼びかけは、「台湾は中華民国(中国)の領土」だと強調し、日本国民を国民党のシンパに仕立て上げることを狙ったものなのだろう。
中華民国建国100周年など大嘘だ
そのくせ国民党は、「中華民国」の存在を認めない中華人民共和国の前では、この国号を口にしない。こうした敗北主義が、先ほど触れた同党政権の「対中関係の改善」の実相である。
孫文が生前、当時日本の領土だった台湾の独立運動推進を訴えていたのは有名だ。蒋介石もその遺志を継ぎ、少なくとも支那事変勃発当時までは台湾独立を支持していた。
しかし台湾へ亡命した国民党政権は、こうした「国父」の主張を揉み消し、台湾独立を望む台湾人を迫害、抑圧、虐殺し(かつての我々の同胞に対してよくもやりやがったなと思う)、そして今やこの台湾人の島を、勝手に中国に献上しかねないような状況なのだ。
このように中華民国体制とは嘘で支えられる背信的な存在である。だから私は台湾人民がこの体制から解放されることを祈って止まない。もちろんそれは台湾のためだけでなく、日本の安全保障のためでもある。
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