香港問題で抗議できない自民・公明「親中派」と台湾「親中メディア」の類似性
2020/07/02/Thu
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「香港国家安全維持法」が6月30日に施行されたが、7月2日の産経新聞によると「自民、公明両党は党としての正式な談話などは発表しておらず、前日の段階で香港への悪影響について発信していた主要野党に比べて慎重な対応が目立っている」とのこと。
多くの国民はこの記事を読み、「与党内部の親中派がストップをかけている」と見ているはずだ。私も台湾の親中メディア、中国時報が7月1日に載せた論説を思い出した。
その論説の表題は「台湾は慎重に、そして挑発するな」。つまり民進党政権に対し、同法に関して抗議は控えよと訴える内容だ。恐らく自民党や公明党の内部でも親中派が、それと似たような主張を行っているのだろうと見た訳だ。
ちなみに論説には次のように書かれている。
―――香港国家安全維持法は、激しい抗議運動の平定だけが目的ではない。来年の中共建党100周年、そして再来年の中共第20回党代表大会を視野に入れた措置でもある。香港の主導権を奪還して平和と安定を確保した上で100周年を迎えようとしているのだ。
―――昨年の香港で勃発した抗争は、中共にとっては六四天安門事件以降に受けた最大の挑戦であり、それ以上に習近平の党内の権威に対する直接の脅威だ。米英等の外国勢力の介入という情報も不断に流れている。
―――もし香港を放置すれば、習近平は安定した国内情勢の中で建党100年を迎えることができなくなるため、軍や広東の武装警察を駐留させることになるが、それでは香港の地位は破壊され、国際社会から厳重な制裁により経済は悪化し、全面的な貧困脱出という目標の達成は先送りされることになる。
―――「今日の香港は明日の台湾」と言われるが、むしろ逆に「両岸(台湾と中国)の情勢は表面的には緊張は高まっているが、実際には安定し、双方とも軌道を外れることは望んでいない。そのために習近平は香港の難題を快刀乱麻で断つようになっている」と言うべきだろう。
―――大陸(中国)のレッドラインを越えることなく、中共建党100年、第20回党代表大会を迎えさせ、「慎重に、そして挑発しない」との姿勢をとり続けてはじめて、急流の中でも安穏に接岸できることになる。
おおよそ、上のような内容である。香港での自由、人権の危機に官民が関心を寄せる台湾だが、中国時報には、そうしたことなど眼中になく、ただ中国との政治、経済的関係の安定ばかりを追求する異常さだ。それもそのはず、このメディアは「親中」というより、むしろ「中国の傀儡」とはっきり呼ぶべき存在なのであるが、香港の人々の危機から目を背けたがるそうした異常さは、自公にも見られる訳だ。やはり同じような「傀儡」的心理に陥っている勢力がそれぞれの党内に蔓延っているとしか思えない。
中国時報が「傀儡」化したのは2008年、中国に進出する食品メーカーの旺旺グループ会長、蔡衍明に買収されてからだ。この人物こそまさに中国の傀儡の如き商人である。例えば彼は2010年に中国で台湾政策を主管する国務院台湾事務弁公室(国台弁)主任の王毅(現外交部長)と会見した際、「中国時報を買収した目的の一つは、メディアに力で両岸関係をさらに発展させたいから」と説明。これに対して王毅は「もし必要なら、国台弁は全力を挙げて支持する」と応じている。
これほどの傀儡メディアだからこそ、中国の支配下に暮らす人々の自由、人権問題を無視しても、そしてそれによって世間から批判されても、恬として恥じることなどないのである。中国にさえ喜ばれるなら、そしてそれによって利益を得られるなら、良識もクソもないといったところだろうが、そういった中国に従属する勢力が自民党や公明党でも幅を利かせているに違いない。
台湾で昨年末、「海外の敵対勢力」(中国を指す)の国内浸透を防ぐため、その指示、委託の下での政治献金やロビー活動などを禁ずる反浸透法が可決されたが、それを受け中国時報社内では「我々を犯罪者にするに等しい」との反撥が見られた。要するに自ら売国勢力であると認めた訳だ。もし日本でもこうした外国のエージェントを取り締まる法律が施行されたら、自公党内の一体誰が慌てるのだろう。おそらく法案の段階で、全力で阻止しようとすると思うが。
台湾で中国時報は良識ある国民から唾棄されているが、それと同質の過ちを犯す日本の与党は唾棄されなくていいのか。
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多くの国民はこの記事を読み、「与党内部の親中派がストップをかけている」と見ているはずだ。私も台湾の親中メディア、中国時報が7月1日に載せた論説を思い出した。
その論説の表題は「台湾は慎重に、そして挑発するな」。つまり民進党政権に対し、同法に関して抗議は控えよと訴える内容だ。恐らく自民党や公明党の内部でも親中派が、それと似たような主張を行っているのだろうと見た訳だ。
ちなみに論説には次のように書かれている。
―――香港国家安全維持法は、激しい抗議運動の平定だけが目的ではない。来年の中共建党100周年、そして再来年の中共第20回党代表大会を視野に入れた措置でもある。香港の主導権を奪還して平和と安定を確保した上で100周年を迎えようとしているのだ。
―――昨年の香港で勃発した抗争は、中共にとっては六四天安門事件以降に受けた最大の挑戦であり、それ以上に習近平の党内の権威に対する直接の脅威だ。米英等の外国勢力の介入という情報も不断に流れている。
―――もし香港を放置すれば、習近平は安定した国内情勢の中で建党100年を迎えることができなくなるため、軍や広東の武装警察を駐留させることになるが、それでは香港の地位は破壊され、国際社会から厳重な制裁により経済は悪化し、全面的な貧困脱出という目標の達成は先送りされることになる。
―――「今日の香港は明日の台湾」と言われるが、むしろ逆に「両岸(台湾と中国)の情勢は表面的には緊張は高まっているが、実際には安定し、双方とも軌道を外れることは望んでいない。そのために習近平は香港の難題を快刀乱麻で断つようになっている」と言うべきだろう。
―――大陸(中国)のレッドラインを越えることなく、中共建党100年、第20回党代表大会を迎えさせ、「慎重に、そして挑発しない」との姿勢をとり続けてはじめて、急流の中でも安穏に接岸できることになる。
おおよそ、上のような内容である。香港での自由、人権の危機に官民が関心を寄せる台湾だが、中国時報には、そうしたことなど眼中になく、ただ中国との政治、経済的関係の安定ばかりを追求する異常さだ。それもそのはず、このメディアは「親中」というより、むしろ「中国の傀儡」とはっきり呼ぶべき存在なのであるが、香港の人々の危機から目を背けたがるそうした異常さは、自公にも見られる訳だ。やはり同じような「傀儡」的心理に陥っている勢力がそれぞれの党内に蔓延っているとしか思えない。
中国時報が「傀儡」化したのは2008年、中国に進出する食品メーカーの旺旺グループ会長、蔡衍明に買収されてからだ。この人物こそまさに中国の傀儡の如き商人である。例えば彼は2010年に中国で台湾政策を主管する国務院台湾事務弁公室(国台弁)主任の王毅(現外交部長)と会見した際、「中国時報を買収した目的の一つは、メディアに力で両岸関係をさらに発展させたいから」と説明。これに対して王毅は「もし必要なら、国台弁は全力を挙げて支持する」と応じている。
これほどの傀儡メディアだからこそ、中国の支配下に暮らす人々の自由、人権問題を無視しても、そしてそれによって世間から批判されても、恬として恥じることなどないのである。中国にさえ喜ばれるなら、そしてそれによって利益を得られるなら、良識もクソもないといったところだろうが、そういった中国に従属する勢力が自民党や公明党でも幅を利かせているに違いない。
台湾で昨年末、「海外の敵対勢力」(中国を指す)の国内浸透を防ぐため、その指示、委託の下での政治献金やロビー活動などを禁ずる反浸透法が可決されたが、それを受け中国時報社内では「我々を犯罪者にするに等しい」との反撥が見られた。要するに自ら売国勢力であると認めた訳だ。もし日本でもこうした外国のエージェントを取り締まる法律が施行されたら、自公党内の一体誰が慌てるのだろう。おそらく法案の段階で、全力で阻止しようとすると思うが。
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