台湾は日本の生命線！

日本とは一蓮托生である台湾との交流情報を伝える日本文化チャンネル桜のインターネット番組「台湾チャンネルー日台交流頻道」（毎週木曜１９時公開）。過去の放送分を紹介する。
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【台湾チャンネル】第79回、「ＫＡＮＯ」が縁で姉妹校提携／台湾侮辱のソニーピクチャーズ／他[桜H27/4/30]

https://youtu.be/KISkdFUnj9Y　


今回は（１）都内で開催中の「台湾シネマコレクション2015」における「オーロラの愛」のプレミア上映会の模様をＶＴＲで。主演男優の宥勝さんらの舞台挨拶も。（２）1931年の甲子園での嘉義農林と中京商業との決勝を描いた映画「ＫＡＮＯ」が縁で、それぞれの後身、嘉義大と中京大が姉妹校提携の運びに。推進役の涂醒哲嘉義市長にインタビュー。（３）米映画会社ソニーピクチャーズエンターテイメントに台湾を中国の領土として扱うとする規定の存在がウィキリークス公表の社内文書で明らかに。中国迎合企業の反道徳性を考える。キャスター：永山英樹・謝恵芝

【日台交流頻道】第79集、嘉義大與中京大拜「KANO」之?締結姊妹校／侮台的美國?索尼
本集報導：（１）六本木劇場上映「台灣電影選集2015」，李國修遺作改編「極光之愛」感動登場。（２）曾在甲子園對戰的「嘉義農林」（現嘉義大學）與「中京商業」（現中京大學），透過「KANO」之縁,將締結為姊妹校。專訪來日中的嘉義市長涂醒哲，分享台日交流之願景。（３）維基解密曝美國索尼郵件之内部規則，把台灣視為中國的部份。主播：永山英樹・謝惠芝



【台湾チャンネル】第80回、安倍首相の訪米vs朱立倫・国民党主席の訪中／日本人にも優しい台南夜市[桜H27/5/7]

https://youtu.be/wxyArpXLZL4　　


今回は（１）習近平・中共総書記との国共トップ会談について。台湾の国家主権の危機を指摘。（２）台湾で朱立倫訪中と対比される安倍晋三首相の訪米。強化すべきは日米との関係とする論説がマスメディアにも。（３）最近日本人観光客も増えた南部の古都・台南のナイトマーケット（夜市）。人情味あふれる風景をＶＴＲで。キャスター：永山英樹・謝恵芝

【日台交流頻道】第80集、安倍首相訪美與朱立倫訪中之含意／日本人也能感受?情的台?南夜市

本集報導:（１）有關朱習會；比較安倍晉三首相的訪美與朱立倫主席的訪中，指出強化台日關係的重要性?。（２）日本觀光客爆增的古都台南, 用畫面呈現充滿人情味的台南夜市。主播：永山英樹・謝惠芝



【台湾チャンネル】第81回、速報！台湾人英霊の日章旗が遺族の下に（銅鑼郷中平村）／今年も八田與一氏の追悼行事[桜H27/5/16]

https://youtu.be/v4acYppxyS4


日本と台湾の交流情報を、日本語と台湾の言語で同時にお送りする情報番組。
今回は（１）台湾苗栗県銅鑼郷で5月9日、戦歿台湾籍日本軍属の「寄せ書き日章旗」の返還式典が行われ、戦後米兵が持ち帰ったが英霊の遺品がついに遺族の下へ。その速報として現地の感動的な模様を、先ずはダイジェスト版ＶＴＲで。（２）「嘉南大圳の父」こと八田與一氏の命日である5月8日には、今年も台南の烏頭山ダムの畔で追悼式典が。今も同氏を仰ぐ台湾の人々の心とは。
キャスター：永山英樹・謝恵芝

【日台交流頻道】第81集、快訊！台灣人英靈的日章旗返鄉／台南追悼八田與一儀式

本節目使用日語和台灣的語言, 傳播日本與台灣之間的交流情報。
本集報導: （１）戰後由美軍帶回美國的一面台灣籍日本軍屬的日章旗，已找到其遺屬，並於5月9號在家鄉苗栗縣銅鑼鄉進行還旗儀式，以快訊方式傳達當天的感人畫面。（２）今年同樣在5月8號，八田與一的忌日當天，於台南烏山頭水庫邊舉行追悼儀式，追思八田與一過去對台灣的貢獻，並強調今後台灣必須對「水」資源的重視。
主播：永山英樹・謝惠芝


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「台湾チャンネルー日台交流頻道」アーカイブ（第１―３回）
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「台湾チャンネルー日台交流頻道」アーカイブ（第７６―７８回）
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台中閣僚級の公式会談が五月二十三日、台湾統治下の金門島で行われた。

すなわち台湾の行政院大陸委員会の王郁琦主任委員と中国の国務院台湾事務弁公室の張志軍主任との会談である。

かつて台中軍事対立の最前線だった金門島での実施は、両国接近をアピールする演出でもあった。産経新聞によれば張志軍氏は現地で、「島内に着弾した中国軍の砲弾から包丁を作る工房を見学した際には『金門の包丁には「戦争から平和へ」という両岸（中台）の民衆の特別な思いが込められている』と述べた」とか（ちなみに中国が言う「平和」とは、台湾が中国による併呑を受け容れ、初めて達成されるものなのだが、産経がそれを知らないわけではあるまい）。

ただその一方で台湾では、張志軍氏が台湾政府の金門島へのカジノ導入の方針を批判し、それを止めなければ小三通（金門島と中国との通商、通航など）を停止すると迫るという内政干渉に不満の声が高まっている。台中の接近、関係改善と言うものの実相が、台湾の中国への従属であることを実証するエピソードだろう。

ＮＨＫも報道を行った。



「中国高官 台湾の最大野党をけん制か」と題するニュースで、こう報じている。

―――台湾訪問の日程を終えた張主任は声明を出し、「台湾海峡の和平と安定をしっかりと守り、それを破壊するすべての分裂勢力に反対するべきだ」と述べました。

―――台湾では、馬英九政権の中国融和策に対する警戒感から、与党・国民党が去年の統一地方選挙で大敗し、来年１月の総統選挙では最大野党の民進党に政権が交代する可能性も指摘されています。

―――中国政府は民進党は独立志向が強いと警戒していて、張主任の発言には民進党をけん制するねらいがあるとみられます。

これは中国のプロパガンダの垂れ流しではないのか。こうした報道に接した日本国民の多くは、「民進党が中国との関係改善に反対し、徒に台湾海峡の平和と安定を損ねようとする頑迷な勢力であり、来年の総統選挙で政権を獲得すれば、再び台中間の緊張が高まりかねない」という印象を受けてしまう。

民進党やそれを支持する台湾国民の「馬英九政権の中国融和策に対する警戒感」とは、同政権の対中接近が台湾併呑と言う国家主権の放棄に繋がることへの懸念からのものだが、そうした人々を「台湾海峡の和平と安定を破壊するすべての分裂勢力」と断罪する中国。

しかしこれほどデタラメな宣伝もあるまい。

なぜなら台湾に、中国からの「分裂」を求める勢力など存在しないからだ。台湾は中国の領土などではないのだから、中国からの「分裂」問題などあり得ないのである。

このように中国は台湾を中国領土の一部と主張し、併呑に反対して台湾の国家主権を守ろうとする人々を不法なる「分裂」主義者と断罪し、それをトラブルメーカーと喧伝して、国際社会の前で台湾侵略の国家目標を正当化しようとしているだけなのである。

だから日本国民はくれぐれも間違ってはいけない。「台湾海峡の和平と安定を破壊」するトラブルメーカーは、中国以外にないのである。中国は台湾側が自ら主権国家であるという現実を強調するのであれば、武力恫喝、武力行使も辞さない構えだが、そうした緊張を高める責任を台湾に押し付けるのだから、身勝手極まりない。

簡単に言えば、「俺に平和を破壊させる者が悪い」と叫んでいる訳であるが、こうした現実が、ＮＨＫの今回の報道からはほとんど伝わってこない。

だいたいＮＨＫは、こうした宣伝謀略に少なからず加担している。たとえば今回の会談に関する別の報道では、台湾に対して中国を「中国大陸」と呼んでいた。すなわち「中国と台湾」を「中国大陸と中国台湾」と位置付ける中国側の虚構宣伝をしっかり踏襲しているのである。

今後、総統選挙が近付くにつれ、日本ではＮＨＫに限らず、他のメディアも同じような、中国のプロパガンダに従った報道を展開するものと予測される。なぜなら、これまでもそうだったからだ。

被害者を加害者であるかのように印象付ける日本の台湾報道に注意しよう。

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■二階発言「日中が仲良くなる方法はある」に違和感　　　

自民党の二階俊博総務会長は五月下旬、三千人の訪中団を引き連れ、北京の人民大会堂での交流会で習近平主席ら中国側の接待を受けて大喜び。双方は民間交流を通じ、日中関係の改善を図ることで一致した、という政治ショーまで演出したわけだが、中国が進める日中「民間交流」とは、敵内部に味方勢力を形成する統一戦線工作、すなわち日本分断の謀略である。

したがって、二階氏は中国の反日謀略に加担しているということになるが、そもそも同氏に代表される日本政界の親中派は、そうした謀略のコマたり得るよう養成された人々と言えるのではないか。

以上については、すでに本ブログの記事「習近平が三千人訪中団を歓迎―日中『民間交流』は『反日連携』」でも説明した通りであるが、ところでその二階氏は中国滞在中、北京の清華大学で講演を行っている。


北京で講演する二階氏。もちろん内容には問題ありだ

共同通信によれば、同氏はそこで次のような発言を行った。

「（日中は）けんかの種は多いが、お互い一歩引き、仲良くなる方法はいくらでもある」

これを聞き、「そうだ！」とうなずく日本人はたくさんいるはずだ。何しろ日本人は「和」を尊ぶ民族で、争い事が起きても、すぐ水に流したがる。

だがその一方で、これに違和感を抱き、あるいは反撥する者も、決して少なくないと思う。なぜなら近年、中国の反日的な振る舞いが目に余る中、日本人も徐々にあの国の手口が理解できるようになっているからだ。

結論を言おう。これは明らかに中国のためにした発言なのである。そこで以下において、その危険なトリックを解明してみたい。

■なぜ日本まで「一歩引く」必要があるのか

そもそも二階氏が言うところの日中の「けんか」とは何かだが、それは「両成敗」していいような類ではない。

日中関係悪化の主な原因は、歴史問題、尖閣問題に関する中国側の一方的な日本の主権侵害行為や、あの国の一方的な軍備拡張、膨張政策にある。日本側は当然のことながら、それに警戒し、自重を求め、反論を行い、それでも埒が開かないため、たとえば安保法制といった万一の備えを“必要最小限”で行おうと試みる訳だが、そうした営みを中国は日本の反抗と捉え、ますます敵意をむき出しにするばかりだ。

それであるに関わらず二階氏は、「お互い一歩引き、仲良く」と訴えたのだ。たしかに中国は二歩も三歩も引くべきだが、なぜ日本まで一歩引き下がらなくてはならないのか。

ヤクザが不法にも市民の利益を侵害し、市民が抵抗したとする。その時、別の市民が間に割って入り、「お互い一歩引き、仲良く」と求めたとしたら、その者はヤクザとグルである可能性が高い。

■「お互い一歩引く」のはヤクザと中国の常套手段

中国の行動パターンはヤクザのそれに似ている。法もへったくれもなく、他人の利益を奪うためなら手段を選ばない者は、個人であれ国家であれ、同様の思考、行動に出るものなのだ。

たとえば、ヤクザは相手から物を奪う場合、先ずは恫喝を加え、やがて相手が緊張の高まりに耐えかね、抵抗をあきらめるのを待つ。

またその際には、突然手の平を返し、恫喝に代わる甘言で、相手の譲歩を引き出そうとする時もある。

つまりこれが、二階氏が言うところの「お互い一歩引き、仲良くなる方法」である。この時ヤクザは一歩引くが、何の不利益もない。そればかりか相手が一歩引いてくれた分だけ、自分の利益に繋がる。ヤクザが相手と「仲良くなる」というのは、相手から「抵抗力を奪う」ことなのだ。

中国のやり方もまさにそれではないか。尖閣問題では領有権を主張して日本を圧迫するだけ圧迫し、「棚上げ」「共同開発」といった、一見友好的な提案で日本側の譲歩を要求する。

昨秋もそうした譲歩を日中首脳会談実現の前提条件にまでしたではないか。

具体的に言えば、首脳会談実現、すなわち日中関係の改善を餌に、日本側に「尖閣諸島の領有権問題の存在」を認めるように迫った訳だ。これに対して日本はついに譲歩を示してしまった。「双方は、尖閣諸島など東支那海の海域で近年緊張状態が生じていることについて異なる見解を有している」と表明したのだ。

かくして首脳会談が実現し、日本側はホッと胸を撫で下ろしたが、ヤクザと「仲良く」したところでろくなことがない。

中国は「日本が領有権問題の存在を認めた」と言わんばかりに宣伝を内外に向けて行い、爾後「その言葉を忘れるな」と日本に念押しし続け、今日に至っている。これに対して日本側は、「領有権問題は存在しないという我が国の立場は全く変わっていない。『異なる見解がある』としただけ」（岸田文雄外相）と釈明したが、時すでに遅し。国際社会は中国の宣伝を真に受けていることだろう。

ほんのわずかな譲歩も、相手の弱みの露呈と見て、更なる譲歩を引き出そうとするのがヤクザの習性だが、それとまったく同じ手口を中国は絶えず用いるのである。

■中国の走狗を許さない日本社会を

ちょうどそのころのことだ。自民党内部で政府に中国への譲歩を盛んに訴えていたのが二階氏だった。

記者会見やテレビ番組で「しばらく横へ置いてやっていく中で、おのずから解決するエネルギーが出てくる」などと、中国の代弁のように、尖閣問題の問題の棚上げと日中関係の改善の必要性を繰り返し説いていたではないか。

やはりこの人物は、対立するヤクザと市民の間に割って入るヤクザの仲間だったのだ。だから彼が「お互い一歩引き、仲良くなる方法はいくらでもある」などと言うのであれば、これほど胡散臭いものはない、と思うべきだ。

二階氏が加担するところの中国の「民間交流」という名の謀略の狙いは所謂「以民逼官」、つまり日本国内の親中勢力を操縦して安倍政権に圧力を掛けることだが、同氏はすでにこのように、「逼官」に狂奔している。

ヤクザもそうだが、中国のやり口は「軟い土を深く掘る」（相手の弱いところを徹底的に攻める）。日本が中国との摩擦、対立を恐れて歩すればするほど、中国の不当な要求、圧力、恫喝はさらに強まるのである。

そしてそれがかえって将来の両国関係に禍根を残すこととなるのであるが、何事も水に流そうとするのが平和で大らかな、そしてそれと同時に臆病で愚かな日本の民族性だ。なかなかこうした現実を直視しないばかりか、逆に二階氏の如き中国の走狗の日中関係改善論などにすがろうとしてしまうのである。

あの国の狗が走り回るような、無防備な日本社会を変えなければならない。

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【過去の関連記事】

「日中合意文書」はなかった　（附：チャンネル桜のスクープ動画）14/11/16
http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-2458.html
習近平が三千人訪中団を歓迎―日中「民間交流」は「反日連携」 15/05/25
http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-2566.html

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■中国「国防白書」報道で朝日は日米牽制？　　


「国防白書が皆様にお目に掛ります」と笑顔で発表する中国国防部報道官。しかしその内容は世界
から笑顔を奪う

中国政府は五月二十六日、国防白書（中国の軍事戦略白書）を発表。「海上の軍事闘争とその準備を最優先」すると明記したことが世界中の焦点となっているが、朝日新聞の同日に速報の見出しは、「日米への警戒感明記　海洋戦略強化も鮮明」。どちらかと言えば「アジア回帰を目指す米国の『リバランス』政策や、日本の安倍政権が掲げる『戦後レジームからの脱却』への警戒感を明記」したことを、最大の焦点としたいようだ。

要するに中国の脅威ではなく、中国を刺激する日米の対抗姿勢を牽制したいのだろう。だから次のようにも書いている。

―――日本については「軍事安保政策の大幅な調整を行い、国家として進む方向について地域の国々の強い関心を呼び起こしている」と言及した。

―――埋め立てによる滑走路の建設など実効支配の強化を急ぐ南シナ海情勢については、「一部の地域外の国が介入し、頻繁に中国に対する偵察行為を続けている」と批判。米国などとの対立を念頭に「海洋の権益を保護するための戦いは長期化する」と、軍としても海洋戦略を重視して対抗していく決意を示した。

まるで「日米の強硬な姿勢が中国を更なる軍拡に追いやっている」と言わんばかりの書き方だ。それに加え、中国の脅威を批判するような文言は見当たらず、海外メディアの「中国脅威論」を警戒する中国への配慮で書いた記事かと疑わざるを得ない。

■白書は日本国民に「抑止力」の重要さを教える

それに比べて、読売新聞が二十八日に掲げた社説「中国国防白書　海洋の緊張高める『強軍戦略』」は的を衝いた内容だ。

「海上衝突を想定した「軍事闘争準備」を急ぐ方針を示した。公海での『航行の自由』に対する威嚇に等しい」と指摘する一方、「安倍政権の安保政策や日米同盟の強化に警戒感を示している」と述べた上で、「しかし、強引な海洋進出で戦後の地域秩序に挑戦しているのが中国だということを自覚すべきだ。菅官房長官が『我が国は地域の安定と平和のために歩んできている。指摘は全く当たらない』と反論したのは、当然である」として、次のように訴えている。


「白書」の安倍政権批判に反論する菅官房長官

「日本は、安保関連法案の早期成立を図るとともに、先に合意した新たな日米防衛協力の指針（ガイドライン）に基づき、抑止力を高めなければならない」と。

正論だと思う。

国会で安保法制を巡る議論が続く中、日本がいま最も求められているのは日米同盟の抑止力の強化であるとする政府の主張の正しさを、今回発表の国防白書は日本国民に教えてくれているのだ。


日米同盟強化による「抑止力」向上の重要性を教えてくれる

■日本メディアが報じない白書の「台湾問題」への言及

さて、中国軍は東支那海、南支那海の覇権だけではなく、その中間に位置する台湾海峡も狙っているのである。台湾海峡の覇権を握るというのは台湾を制覇するということ。中国が台湾という国家さえ奪えば、東支那海、南支那海は自ずとその内海と化することだろう。

したがって目下の中国の軍備拡張の眼目は台湾攻略、つまり台湾侵略の際に来援する米軍の接近阻止・領域拒否の戦略態勢構築にあると言って過言ではない。

白書も「中国軍が主に担う戦略任務」の一つとして「断固祖国の統一を防衛すること」を挙げている。

日本のメディアはほとんど報じないが、白書はその「台湾問題」についても言及している。

「台湾問題は国家統一と長期的発展に関わり、国家統一は中華民族の偉大なる復興の歴史的な必然である」として台湾併呑の目的を正当化した上で、次のように強調しているのだ。

「近年来、両岸関係は平和的発展という良好な状況を維持しているが、台湾海峡情勢に悪影響を及ぼす根源はいまだ取り除かれていない。台湾独立分裂勢力及びその分裂活動は依然として、両岸関係の平和的発展の最大の脅威である」

しかし「中国からの台湾独立」という問題は存在しない。なぜなら台湾は中華人民共和国の領土ではなく、これまで一度もその支配を受けたことないからだ。要するにあの国は、「統一」に反対する台湾の政治勢力を「台湾独立分裂勢力」と呼び、あたかも台湾が中国の一部であり、中国には統一の権利があるといった虚構宣伝を行っているのである。

■日本メディアは倒錯した台湾報道を止めるべき

従って白書の文言をわかりやすく書き換えれば、以下のようになろう。

「二〇〇八年に国民党の馬英九政権が発足し、『一つの中国』（台湾は中国の一部）を掲げて以来、中国は台湾との平和的な交流に応じ、以前よりも台湾海峡の緊張状態は緩和しているが、しかし中国が再び緊張を高める可能性は残されている。なぜなら野党民進党などが依然として、台湾を主権国家であるとし、『一つの中国』を認めないでいるからだ。中国にとってはこれら勢力こそが、この地域における最大の脅威である」


「白書」が「台独は脅威」と指摘したことを報じる台湾の親中紙旺報。要するに中国の宣伝への協力だが、こうし
たものに惑わされてはならない

日本政府は台湾を「地域」と呼ぶが、そこが主権国家であることは否定しようのない現実である。少なくとも「中国の一部」などでは断じてない。日本政府も「中国の地域」であるとは認めていない。

そして現在、その「現実」を中国への配慮で努めて曖昧化してきた馬英九政権に台湾国民の不満が高まり、その「現実」を国際社会に訴え続けて来た民進党が、来年の総統選挙で政権を奪う可能性が高まっているところだ。

ところがこうした状況を受けると、日本のメディアはたちまち倒錯した報道を行ってしまう傾向がある。

すなわち中国の宣伝に従って、民進党を「両岸関係の平和的発展の最大の脅威」と看做し、懸念を表明しようとするのだ。

ちなみに白書に「最大の脅威」と呼ばれた民進党のスポークスマンは、次のようにコメントした。

「民進党の主張は台湾海峡の平和と発展を守り、あわせて台湾の民主主義と今後の自主性を守ることにあり、この主張は圧倒的多数の台湾人民に支持されている。中国との平和的現状の維持は民進党だけが負うものでなく、台湾と中国が共同で負うべきもの。皆で努力すべきだ」


「白書」による言われなき批判に、民進党は反論。日本のメディアも耳を傾けるべき

言っていることは至極当然。ここには「国際社会は中国の一方的宣伝に惑わされないでほしい」との訴えも含まれているようだ。

朝日新聞には多くは望めないとしても、中国の脅威に対してはっきりとノーを突きつけることのできる読売新聞などは、あくまでも「最大の脅威」（あるいは「唯一の脅威」）は中国であり、台湾の主権国家が守られることは日本を含むアジア太平洋地域の防衛に繋がるとの認識を堅持し、東支那海、南支那海の問題と同様に、台湾問題においても、中国の侵略的姿勢に反対の言論を展開すべきだ。

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■日本人三千人を歓迎した習近平の狙いとは　　　

中国の人民大会堂では五月二十三日、自民党の二階俊博総務会長が率いる財界、観光業界、自治体首長、日中友好団体など約三千人の訪中団を歓迎する「日中友好交流大会」が行われ、習近平主席も主席した。



これまで訪中する日本政界の要人との会談を避けて来た習近平氏だが、この日わざわざ姿を見せた狙いは何か。

彼は挨拶の中で「中日友好の根幹は民間にあり。中日関係の前途は両国人民の手中にある。両国関係が順調でない時ほど、関係改善のための双方の民間交流の強化が求められる」と訴えた。

この日は二階氏も挨拶でそれに呼応し、こう述べた。「日中関係を支えているのはその時々の政治情勢に左右されない民間レベルの深い人的交流だ。引き続き全力で努力したい」と。

要するに、低迷する政府間交流に代わる民間交流の鼓舞が、習近平氏の目的だったようだ。

しかし中国に、真の意味の「民間」はあるかは疑問である。

■中共の反日謀略のコマを演じる二階俊博

そもそも中共にとり「民間」は脅威である。なぜなら中国歴代王朝は民間の反抗によって滅亡しているからで、中共が民主主義の流入を極度に恐れる理由もここにある。

したがって中国の「民間」とは、中共の統制下にあるそれだろう。

一方中共から見た日本の民間だが、それには二つの種類がある。一つは反中国的な国民勢力。自らの統制も及び得ないところで中共を批判するため、国際社会における一つの大きな障害、脅威と映る。

もう一種は中共の影響力が及ぶ親中勢力。すでに政界、財界、学界、メディアに根を張り、日頃から中共の代弁に努めている。言い方を変えればこの勢力は、中共の「以民逼官」（日本国民を動かし、日本政府に圧力を掛ける）という謀略のコマとなっているわけだ。

したがって習近平氏が期待する民間交流とは、中共統制下の日中「民間」の反日連帯ということになる。

それではなぜ二階氏はこのような謀略に呼応するのかと言えば、彼こそが中共のコマの最たるものだからに他ならない。今回は三千人もの日本人を引き連れ、自らの「逼官」の実力を誇示し、中共への忠誠心を習近平氏に見せた格好だ。



■習近平のスピーチに涙する愚かな日本人たち

習近平氏は日本からの三千人を前に、次のような話を披露した。




「中国人民は徳を以って怨みに報いようと、百万人の日本人の引揚に協力したとともに、数千人の戦争孤児を養育した」と

反日の権化とも言うべき同氏の口から、このような「温情」溢れる話を聞かされ、感涙を流した日本人は少なくなかったという。

しかし中共の洗脳、籠絡は巧妙である。このように感極まる人々に対し、習近平氏はこう語りかけた。

「侵略の歴史を美化するいかなる言動も、中国人民とアジアの日外国の人民は受け入れられない。正義と良識のある日本人民もまた、受け入れられないと信じる」

この時、多くの日本人は、心の中でこう叫んだに違いない。「そうだ！私には正義と良識があるのだ。中国の恩に応えるためにも、安倍政権の反中政策には反対しなければならないのだ！」と。

愚か過ぎる！中共の「以民逼官」のコマは、このようにして増殖して行くのだろう。

■日本人が甘いからこそ中共は謀略を止めない

この時の状況に関し、産経新聞もこう報じる。

―――中国の習近平国家主席は（中略）安倍晋三政権の歴史認識を暗に批判する一方、訪中団のメンバーを「正義と良識のある日本人」などと褒めたたえた。

―――日本政府と一般の国民を切り離す「二分論」を展開し、日本の世論に揺さぶりをかけようとする思惑があるとみられる。

―――ある中国共産党関係者は「習主席は日本の民間人に対し『日中関係悪化の原因は全て安倍政権にある』と直接強調するのが目的だ」とした上で、「日本の世論を分断し、８月に発表される戦後７０年の首相談話や憲法改正の動きを牽制したい思惑もある」と指摘する。

―――日本政府と国民を区別する二分論は毛沢東時代からの対日工作の常套手段だ。「諸悪の根源は軍国主義の復活を図る右翼政治家にあり、日本国民は政府に洗脳された被害者だ」という論法で、日本のリベラル勢力などを味方に付けることを目的にしているという。

―――習主席はこの日の講演で、日中戦争が中国国民に大きい災難をもたらしただけではなく、「日本国民もあの戦争の被害者だ」と主張し、訪中団に「歴史を歪曲する動きに一緒に反対しよう」と呼びかけた。

こうした謀略に、やすやすと乗せられるところに日本人の甘さがあるのである。いや甘さがあるからこそ、中共は謀略を延々と続けることができるのだろう。



■御用学者が語る中共の二階俊博への期待

二階氏率いる今回の三千人訪中団の目的は、日中観光交流の促進にあるが、日本問題専門の中共の御用学者、劉江永氏はこれについて次のように期待を示している。

「近年の日中関係が両国人民の感情を著しく損ね、しかも円安の影響で中国を訪れる日本人観光が減少する中、二階氏は中国との交流を強化を願う民間パワーを結集して訪中した。これにより日本の民衆の中国への誤解が解け、日本人の中国観光が促進され、両国人民の友情が深まることを希望したい」

「しかし安倍晋三氏は二階氏とは違う。日本の指導者はまだ歴史、領土の問題で誤った言行を止めていない。千里の道も一歩からだ。中日民間交流がエネルギーを放出し、両国関係の改善に新たな動力を注入できるものと信じる」

このように二階氏の言動は、中共の歴史問題、尖閣問題における日本の国家主権の侵害の謀略に、大いに加担するものであると期待されている訳だが、日本人はなかなかそれに気付かないのである。
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日本とは一蓮托生である台湾との交流情報を伝える日本文化チャンネル桜のインターネット番組「台湾チャンネルー日台交流頻道」（毎週木曜１９時公開）。過去の放送分を紹介する。

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【台湾チャンネル】第76回、「ＫＡＮO」の魏徳聖プロデュ―サーが語る台湾の心・台湾のＡＩＩＢ参加問題・他[桜H27/4/11]

https://youtu.be/QjsxoZH3m7I　　


今回は（１）朝日新聞問題。その親中反台姿勢に台湾人の間からも抗議の声が。（２）台湾の馬英九政権が中国主導で設立するＡＩＩＢ（アジアインフラ投資銀行）に参加表明。国家主権を自己否定する動きに野党や学生が反対の動き。（３）日本統治の歴史がテーマの「海角七号」「セデック・バレ」で監督を、同じく「ＫＡＮO」ではプロデューサーを務めた魏徳聖氏にインタビュー。台湾人意識や台湾人の歴史観について聞く。キャスター：永山英樹・謝恵芝

【日台交流頻道】第76集、魏德聖來日分享台灣故事・日本警戒台灣申請加入亞投行・其?他

本集報導: （１）日本民衆對朝日新聞的抗議之聲高漲。呼yu台灣人與日本人共同來對親中反台的進行抗議。（２）馬政府降低國格 申請加入由中國主導的亞投行 日本輿論發出警戒之聲。（３）專訪魏德聖導演。他對日本人及在日郷親談及台灣之愛與座談會盛況。主播：永山英樹・謝惠芝



【台湾チャンネル】第77回、鄭南榕烈士の独立運動を偲ぶ／台湾支持の勇敢な餃子屋さん・他

https://youtu.be/hIHdPIJo9cA　


今回は（１）中国主導のＡＩＩＢに対する台湾の参加申請問題の続報。「創設メンバー」から外される事態に馬英九政権は…。（２）26年前、国民党独裁政権に抗議のため壮絶な自決を遂げた鄭南榕氏。民主運動の若者たちの心も捉える台湾独立烈士の追悼行事がこのほど各地で。来日した未亡人の葉菊蘭・元副行政院長にもインタビュー。（３）台南の「小葉水餃」は外省人一家の経営だが、反馬英九政権の民主運動を支持で有名。そうした思いを経営者の邵詩云さんに聞く。キャスター：永山英樹・謝恵芝

「小葉水餃」　台南市北区北門路二段570号　電話06‐251‐2411

【日台交流頻道】第77集、追悼台灣烈士鄭南榕先生／勇敢支持台灣的水餃店 [櫻H27/4/16]

本集報導: （１）台灣申請加入亞投行的後續, 想當創始成員的馬英九被打臉。 （２）台灣各地舉行因抗議國民黨獨裁政權而犧牲的民主烈士鄭南榕先生26週年追悼會, 及夫人葉菊蘭的專訪畫 。（３）由外省人一家所經營的「小葉水餃」, 在店中公開支持台灣的民主運動, 專訪店長邵詩云, 分享心路程。主播：永山英樹・謝惠芝



【台湾チャンネル】第78回、沖縄の翁長知事に台湾も不信感／高雄で出会った日本語の大道芸人[桜H27/4/23]

https://youtu.be/Ms1xk1eBWs4　

今回は（１）演歌など日本の歌を歌う台湾の大道芸人たちへのインタビュー。（２）普天間基地の辺野古移転への反対や那覇の龍柱問題などで、中国との深い関係が取り沙汰される翁長雄志・沖縄県知事。台湾でこの人物はどう見られているのかお伝えします。
キャスター：永山英樹・謝恵芝

【日台交流頻道】第78集、和賣台馬英九一樣的沖繩翁長知事／高雄煙火下的街景與人情

本集報導：（１）日人新奇驚喜！ 街頭卡拉ＯＫ？ 專訪出現在高雄煙火秀的街頭藝人。 （２）反對美軍遷移基地及建設那霸的龍柱問題，台灣如何看待這位與中國有深厚關係的沖繩知事翁長雄志。主播：永山英樹・謝惠芝

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台湾映画界の巨匠ホウ・シャオシェン（侯孝賢）監督の最新作「黒衣の刺客」（原題：聶隱娘）が、フランスで開催中の第六十八回カンヌ国際映画祭で最高賞「パルムドール」などを競うコンペティション部門に選出され、五月二十一日にプレミア上映された。現地ではヒロイン役の人気女優、スー・チー（舒淇）の他、共演した日本の俳優、妻夫木聡も登場したため、当日の模様は日本のメディアも競って報道しているが、その日はちょっとしたトラブルが発生している。


カンヌでレッドカーペットを歩くスー・チー

上映前のレッドカーペットを踏むスタッフ、キャストの名簿で、スー・チーの国籍が「台湾」ではなく「中国」になっていることが発覚。主催者は直ちに手書きで事前に「台湾」と修正されたのだが、問題はその後だ。


手書きで「中国」から「台湾」へと修正された名簿

スー・チーが海外のメディアに対し、「私は台湾から来た」と説明して回っていたと台湾紙自由時報が報じたことから、ネット上、台湾からは称賛の声が巻き起こったが、中国からは「台湾独立の狗」といった罵声が上がり、作品ボイコットも叫ばれた。

相変わらず洗脳された中国のネットユーザーはタチが悪い。台湾に愛情を示す台湾の芸能人を見つけては、中国市場からの締め出しを訴えるなど恫喝を加え、憂さを晴らすわけだが、もちろんそこには中共の黙認、あるいは煽動もあるようだ。そのようにして委縮した芸能人は、自ら進んで中共に迎合し、その操り人形になり、あのソフトパワーの一部になるのである。

中国人の罵声を浴びたスー・チーは大変な衝撃を受けたそうだが、それほど中共が恐ろしいのだろう。彼女のマネージャーは所属事務所を代表し、「スー・チーのイメージ、名声を厳重に傷つけたことに深い憤りを表明する」として、自由時報に謝罪を要求しているが、「私は台湾人だ」と主張することが、それほど本人の名声を傷つけるのか。

台湾芸能界がいかに中国の顔色をうかがっているかがわかるだろう。

ところで自由時報のサイトで誤報とされる記事を見たが、指摘されたような部分がないのは訂正されたのかも知れない。

一方中央社は「スー・チーは国際的に誤解されるを恐れ、外国メディアの記者などに、自分の国籍は台湾だと説明して回った」と伝えているが、こちらはお咎めなしなのだろうか（ちなみに自由時報は中国に迎合をしないため、台湾では最も中国から睨まれるメディアである）。

いずれにせよ、国際的な晴れの舞台に立つ台湾人はみな、こうした中国の政治的圧力を受ける物なのである。

もし国際社会が「台湾」を「中国」と混同することがなければ、そうした不当な圧力も行使しにくくなるはずなのだが。

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■反中国を訴える那覇の「日の丸大行進」で　　

「頑張れ日本！全国行動委員会」は今年も、沖縄復帰記念日である五月十五日午後、那覇市内で「日の丸大行進」を実施。本土から駆け付けたメンバーと現地有志を合わせた百人ほどの隊列が日章旗を林立させ、メインストリートである国際通り（牧志公園から県庁前までの一・六キロ）を歩き、そして今回はさらに沖縄タイムス社屋前を経て龍柱建設予定地である若狭海浜公園まで足をのばし、「辺野古移設推進」「龍柱建設反対」などを叫びながら、中国に対する沖縄県防衛の必要性を訴えた。



県内は反日親中の左翼思潮に支配されているため、こうした訴えは良識ある多くの人々の覚醒を促すものだ。こうした効果も「大行進」には期待できるのであるが、これを快く思わない者共も当然いるのである。

国際通りを通過中の隊列に、乗用車で突っ込んできた中国人たちも、その類と思われた。

■先導車にぶつかって来た中国人の乗用車　

国際通りは上下一車線の二車線道路。当時、隊列は左車線の路肩に寄って歩いていた。そして市場本通り入り口を超えて二百メートルほどだろうか、隊列は他の車輛に道を譲るべく停止。立て続けに三台の車が徐行しながら、隊列を右側から追い抜き、先導車の前方数十メートル先の赤信号で停止した。

そこへ四台目が隊列を追い越して来た。速度は前三台より速く、そして隊列に幅寄せして来た。

そして隊列の先頭右端で横断幕を持って歩く坂本宏一・三重県四日市支部長の右肩をなめるように通過し、その前方数メートルの先導車の右ドアミラーに音を立てて接触、毀損した。

そしてそのまま信号待ちする車輛を左から追い越そうと路肩に進入した。つまり赤信号の突破を試みたようだ。だがそこに隊列を見守る警官たちがいたため、その前でようやく停車した。


停車させられた中国人の車輛。警察官が運転手に事情聴取

■乗っていたのはチンピラ風の中国人たち

その直後、隊列の後の方にいた私は、「中国人が当たって来た！」との前方からの声を耳にし、駆け付けたところ、そこに中国人たちがいた。

運転席、助手席にいた二人は車の外に立ち、警官の見聞を待っているようだった。後部座席には三人が座っていた。

五人はいずれも男で二十代に見えた。派手な服を来たチンピラ風。「中国語を喋っていた」との目撃談があり、私が中国語で「中国人か」と聞くと、一人は黙って首を横に振った。もう一人は日本語で「チガウ」と答えた。

言葉が伝わったので、中国人であることは確かだった。意味不明の片言の英語も一言使ったが、それ以上のことは何も言わず、黙り込んだ。

警官の一人が中国語で聴取した。私は警官から引き離され、会話は聞けなかった。

■中国人暴徒―思い出される過去のケース

私にはその時、二つの過去の記憶が蘇った。

一つは二〇〇七年、訪日を終えて帰国の途に着く台湾の李登輝元総統に成田空港でペットボトルを投げつけた中国人暴徒。ただちに警察に取り押さえられたが、間もなく彼は中国のネット上で「英雄」となった。なぜなら李登輝氏は中国では「台湾独立のゴッドファーザー」などと呼ばれ、官民の憎悪の的になっていたからだ。

暴徒は「英雄」になるため、異国での逮捕も恐れず犯行に及んだようだ。それには中共の指示や鼓舞といった後押しがあったことも考えられた。

もう一つは二〇〇八年、長野で行われた北京五輪の聖火リレー現場で、車を乗りまわして示威を繰り広げた中国人のチンピラたちだ。中国人留学生の一群とともに、中国大使館から動員なのだろう。

今回の五人組もまた、その手の中国人ではなかったのか。

■なぜ那覇署は中国人の悪意を疑わない

五人が犯行に及んだ理由として考えられるのは、一つはたまたま日章旗を靡かせる隊列を目撃し、カッとなったというもの。

もう一つは、中共や反日民族主義者たちも敵視する「頑張れ日本」という「日本右翼」を攻撃し、「英雄」になろうと試みたこと。

さらにもう一つは、中共に派遣されて来たというもの。その目的としては「日本右翼」への恫喝、沖縄県民への警告、あるいは沖縄県警の反応を見ることなどが考えられよう。

しかし沖縄県警の反応は、あまりに愚鈍だった。

中国人運転手は警察に対し、「脇見運転をした」と説明。過失事故との主張だが、那覇署はそれだけに基づき、過失の交通事故として処理した。「頑張れ日本」のメンバーに対しては、先導車の運転手にだけ事情聴取を行ったが、「事故」を目撃した他のメンバーの話は聞いていない。

しかし本当に「脇見運転」だったのだろうか。その前の三台の車は徐行して隊列を追い越した。車道を大勢の人が歩いているのだから当然だろう。ところがこの中国人だけは、すぐ横を行く長蛇の列が見に入らず、そのまま突っ込んで来たというなら、あまりに不自然である。

また先導車に接触した時、なぜ中国人は停車せず、そのまま走行を続け、前方で信号待ちする車輛を追い越そうとまでしたのか。そこに悪意があると疑わない方がどうかしている。

■「頑張れ日本」のメンバーを密かに撮影

五人は外国で事故を起こした割には、あまりに落ち着いていた。自己主張の強い中国人にしては、その静けさもまた不自然だった。

それだけではない。車を止められ下車した中国人の一人は、小型のビデオ機を持って先導車に近づき、ニヤニヤ笑いながら車内の人々を撮影した。その後彼らの所へ駆け付けた私に対しても、その男はよそ見をしながらも、レンズだけは私に向け続けた。


警官の前でも落ち着き払った我々に撮影機のレンズを向け続ける中国人

だからこそ現場にしたメンバーの多くは、事故は過失ではなく故意であり、もしかしたら計画的な犯行ではないかと疑った。

そこで私は隊列から離れて現場に留まり、刑事事件の可能性を警官に告げ、調査を促した。警官は「今はまず交通事故として調べる。事件かどうかはその後で調べたい。後で先導車の運転手に電話で連絡する」と約束したので、隊列に復帰した。

しかし行進終了後も電話はなかった。

そこで私は夜六時過ぎ、那覇署に電話をかけ、再び調査を求めたところ、二人の警官がやって来た。しかし彼らは何の事情も知らないようで、ただ「交通事故として処理した」とだけ連絡して来た。これでは埒が明かないため、私は再び那覇署に電話した。話の途中で先方は「後でまた電話する」と言って受話器を置いた。

しかしその後電話はない。我々があきらめ、そのまま沖縄を離れるのを待っているのだろうか。だがそのままでは犯人が逃亡してしまううそれもある。

■那覇署は「交通事故だ」の一点張り

そこで我々は被害届を出すことになった。

中国人に危うくはねられそうになった坂本氏と、実際に乗っていた車をぶつけられたチャンネル桜の佐波優子、我那覇真子両キャスターといった「被害者」とともに、水島総幹事長とチャンネル桜のカメラマン、そして私の六人が夜十時過ぎに那覇署に出向いた。


那覇警察署に出向くも埒あかず。警官は中国人に対して無防備すぎる

署内では宿直が対応したが、事件の可能性を訴える我々に対し、「交通事故として処理した」の一点張り。しかし一時間以上に及ぶ交渉の末、那覇署は翌日再び、実況見分を行い、刑事事件がどうかを判断すると答えた。

我々は翌十六日朝八時に現場で事情聴取を受けることになった。そして同十一時には中国人たちにも事情を聞くという。

警官からは中国人は市内のホテルに宿泊していると聞かされた。香港の出身者だという。観光客か日本在住かは明らかにしなかった。ちなみに彼らの乗った車はレンタカーだったそうだ。

だが翌日、那覇署は事情聴取を終えながらも、その結果を我々に伝えて来ることはなかった。

■中国人を警戒しない沖縄の警察

我々が見分の結果を聞きに那覇署へ向かったのは十六日夕方。やはり宿直が対応し、「交通事故として処理した」としか言わない。要するに最初から「事故」との結論ありきなのだろう。

その日は土曜だった。「我々はみな中国人の行為は故意だったと見ている。なぜ交通事故と判断したのか」を聞くのだが、週明けに担当者に聞いてくれという。

「それでは犯人は帰国してしまうかもしれない」としがみ付く我々に対し、集まって来た署員らは敵意ある表情を見せた。それに対し私は、「なぜこの連中は、これほどのんびりしているのか」と苛立った。

実は私はすでに東京の知り合いの警官に今回の件を話しており、「事件の可能性は否定できない」と聞かされていた。当然だろう。那覇署が事件の可能性を視野に調査を行わない限り、事件ではないなどとは誰も言えないからだ。

そこで最後に我々は、このことを那覇署員たちに伝えた。そこでようやく彼らの顔色が変わった。自分たちに不手際があったのではないかと心配するような表情だった。

それを見て思った。沖縄の警官たちはこれまで、中国人を警戒したことはあまりなかったのではないかと。

■中国に誤ったメッセージを送ったか

今回の中国人たちがもし工作員なら、「沖縄県警は与し易し」とのメッセージを中共に送ったことになろう。もしそうであるならば、このことが今後ますます沖縄県内に浸透して来るであろう中国人の工作員、犯罪者たちを励まし、増長させることにならなければいいのだが。

あの中国人たちの行為が故意か過失かは、沖縄県警の怠慢によって知りようもないが、しかしあのような不自然な事件が、実際に日本国内で発生したということだけは広く伝えておきたい。

長野の聖火リレー現場での中国人の振る舞いを目撃したことがある我々には、特に驚くようなことではないのだが。

沖縄県警の中国人に対する「やさしさ」についても、やはり長野で中国人を取り締まらなかった警官たちの姿を見ているので、格別驚いているわけではない。

ただ対中最前線の要衝である沖縄県の警察が、こんな体たらくでいいのかということだ。

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チャンネル桜の報道動画

【沖縄民間防衛】5.15 沖縄復帰記念「頑張れ日本！」in沖縄、集会＆日の丸大行進[桜H27/5/18]

2015/05/18 に公開
5月15日の「沖縄復帰記念日」に合わせ、現地で行われた日の丸大行進と、集会・街頭­演説の様子についてお伝えすると共に、中華系観光客と見られる若者の示威行為や、それ­を処理する沖縄県警の事なかれ主義について告発しておきます。

戦後、米兵が戦利品として持ち去った戦歿日本兵の寄せ書き日章旗は少なくないが、それらを遺族に返還する活動を進めるのが米国のレックス・ジーク、敬子・ジーク夫妻のOBON2015プロジェクト。数ある日章旗の中に、台湾籍日本兵のものと思しき旗が見つかった。



持ち主の名として「吳德傳」の文字が見える。「台農義勇團」とも書かれ、中国戦線で従軍した台湾人軍属部隊である台湾農業義勇団の関係者のようでもある。

そこでジーク夫妻は日本文化チャンネル桜の番組「台湾チャンネル」を通じ、遺族探しを呼び掛けた。放送は一月十六日。番組動画はただちに台湾で拡散され、マスメディアにも取り上げられた。そして大勢の台湾人の協力により、数々の情報が寄せられ、あるいは調査が行われ、その結果、「吳德傳」という人は、現在の苗栗県銅鑼郷の出身で、昭和十九年八月二十日に上海市近郊で戦死したことが判明。すでに靖国神社には祀られていたことも。

そして銅鑼郷には遺族がいることも明らかになった。

日章旗は五月九日、遺族に手渡される予定だ。当日は返還式が行われ、多くの人々が出席する予定である。

ジーク夫妻と数多の台湾の人々のまごころにより、英霊の遺品はいよいよ七十一年ぶりに、故郷へ戻ることになる。

今回、遺族探しに協力された大勢の方々に感謝いたします。

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【過去の関連記事】
台湾人英霊の日章旗／遺族探しに協力を！　15/01/17
http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-2500.html

●遺族探しを呼び掛けた台湾チャンネル動画
【台湾チャンネル】第64回、探尋遺屬！台湾人英霊の日章旗―戦後70年目の呼び掛け[桜H27/1/17]
http://youtu.be/tF7ByaRDrh8　※ジーク夫妻も出演


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OBON 2015の資金活動の支援をお願いします！

７０年の時を経た奇跡の再会「寄せ書き日の丸」を故郷へ！
https://readyfor.jp/projects/obon2015

■台中関係の行方を占う国共トップ会談　　　

中国訪問中の台湾の与党、国民党の朱立倫主席は四月四日、北京で中共の習近平総書記と会談した。

「朱氏は将来、総統選に出馬する可能性が高く、会談は今後の中台関係の行方を占うものとして注目が集まって」おり、朱立倫氏にとっては「来年の総統選で国民党の劣勢が伝えられる中、同党こそが中台関係を安定させうる政党だとアピールする格好の機会で、総統選への「最後のカード」（台湾メディア）との見方もある」（産経新聞）とも報じられていた。


国民党の朱立倫主席（左）と中共の習近平総書記。その会見が持つ意味は

この会談について朝日新聞は、「習氏、中台関係改善を評価」との見出しで次のように速報した。

―――習氏は冒頭、２００８年に国民党が政権復帰して以来の中台関係の改善を高く評価。朱氏は中台のさらなる連携を呼びかけた。

―――習氏はあいさつで、両党の努力で台湾独立志向の強い民進党政権下の「戦争に直面する瀬戸際」から平和に変えてきたとし、国際的にも高い評価を得たと述べた。

―――朱氏はこれに対し、中台がともに一つの中国に属することを確認したとされる「９２年コンセンサス（共通認識）」を守る立場を強調。アジアインフラ投資銀行（ＡＩＩＢ）の台湾加盟など地域経済面での協力を始め、中台の協力をさらに広げてこの共通認識を深化させる必要を訴えた。

それでは習近平氏は、国民党政権のいかなる「中台関係に改善」を「高く評価」したというのか。

■習近平はいかに国民党政権を讃えるか

台湾紙中国時報は同氏の発言を具体的に報じている。次の如しだ。

「九二年コンセンサスの堅持、台湾独立の反対という政治的基礎を確立し、両岸関係発展の正確な方向を指し示した」

「十年前に両岸関係が激しく動揺していた時（※民進党政権時代を指す）、国共両党は両岸民衆の共通の運命のため、歴史的な壁を打ち破り、和解を実現し、共に台湾海峡の平和の道を探った」

「この十年来、国共両党と両岸の同胞は共に努力し、戦争に直面の瀬戸際にあった両岸関係を平和発展の正道へと導いた」

「両岸交流は全面的なものになり、両岸同胞に利益をもたらし、国際社会からも普遍的な行程、称賛を受けた」

ちなみに国共両党が堅持する所の「九二年コンセンサス」とは何かといえば、中共の説明では「一つの中国」（台湾は中国の一部）との確認とされるが、国民党側は「一つの中国。中国の意味はそれぞれが表明する」（中国は一つだが、中国の意味は中華民国、中華人民共和国と、それぞれが解釈する）ことの確認と主張する。

要するにコンセンサスを得られていないコンセンサスということになろう。

■李登輝「台湾は台湾、中国は中国」

実際には朝日の報道に「中台がともに一つの中国に属することを確認したとされる『９２年コンセンサス（共通認識）』」とあるように、「確認した」というより「確認したとされる」という方が正しい。

事実、「九二年コンセンサス」は「一つの中国」の虚構に与しない民進党政権の発足直後、国民党が案出したものと見られ、当時はまだ中共もその存在を認めていなかった。

九二年当時総統だった李登輝氏も、朱立倫氏の訪中前日、「九二年コンセンサス」は存在しないと強調し、「一つの中国」を合言葉に中共との関係深化を図ることを牽制している。「台湾は台湾、中国は中国だ」と。

だが国共にとり、そのようなことはどうでもいいようだ。習近平氏は、国民党は「一つの中国」を掲げることで、そして「台湾独立」に反対することで、中共と「和解」を達成したと讃えた訳である。

なお国共が反対する所の「台湾独立」とは何かにも触れよう。

そもそも「台湾独立」とは、外来の中華民国からの台湾住民の独立と建国を意味するものだが、中共から言わせればそれは、「一つの中国」の否定そのものが「台湾独立」となる。

したがって中共から見れば、台湾は一つの主権国家であるとの現実を強調した民進党政権は許し難い「台湾独立」勢力となり、武力を行使してでもそうした動きは阻止しなければならないとなる。だからこそ「戦争に直面の瀬戸際」とも言えるような状況が生まれたのだ。

それに対して国民党は、「一つの中国」を認めたため、「両岸関係を平和発展の正道へと導いた」と褒める訳なのである。

■安倍首相の訪米と国民党の動向

と言うことは、国民党は台湾が主権国家であることを否定しているのだろうか。もちろん同党は、「中国は一つだが、我々は中華民国と言う主権国家だ」などと、台湾国民には強調している。

しかし実際にはどうか。習近平氏の前における朱立倫氏の発言を見てみよう。

先ず、「中華民国」と言う国名は用いなかった。「九二年コンセンサス」は守ると表明したが、「中国の意味はそれぞれが解釈する」とも言わなかった。

これが国共関係の現状なのだ。国民党もまた、実際には中共側の「九二年コンセンサス」の解釈に従っているのだ。中共の解釈とは言うまでもなく、「一つの中国。中国とは中華人民共和国しか存在しない」である。

朱立倫氏は、次のような発言も見せていた。

「九二年コンセンサスを基礎に、将来台湾が更に国際社会での発展の空間を獲得し、国際機関に参加する機会が増えることを希望する」と。

これは国民党政権が「一つの中国」を認めたことで、中共の影響を大きく受けるＷＨＯにオブザーバー参加（正式加盟ではない）を許されたことを念頭にした発言だ。国家主権の自己否定を「希望」したに等しい。

これが「中台関係の改善」の実態である。習近平氏が言うように、こうした現状が日米など「国際的にも高い評価を得た」わけだ。

民進党の管碧玲立法委員（国会議員）は三日、朱立倫氏をこう批判する。

「日本の安倍晋三首相は訪米し、日米の防衛協力関係を強化したが、朱立倫氏はこうした中国には不愉快な時期を選び、訪中した。アジア太平洋の安全という天秤の上で、台湾を中国の皿に載せたのだ」

果たしてそれでいいのかと、日米も深刻に考えるべきだろう。来年の総統選挙を前に、国民党は「中台関係を安定させうる政党」だとしても、アジアの安保にとっては大きな禍たり得るとの認識を抱くべきだ。

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