王毅・前大使の新任務は日台間への楔打ち込み
2008/05/31/Sat
中国の対台湾事務を司る国務院台湾弁公室(国台弁)主任に、現在は外交部(外務省)の党組書記で副部長の王毅前駐日大使の就任が確実視されている。今月、対中宥和路線の国民党政権が発足し、呉伯雄国民党主席と胡錦濤共産党総書記が会談するなど、台中接近が進む中での人事だけに、台湾では注目が集まっている。
駐日大使当時の王毅。その新任務は「日中友好」にあらず
台湾の通信社、中央社は「国台弁は二級の部署。王毅外交部党組書記の転任は、国台弁の昇級、対台湾工作の重要性の高まりを示しており、海峡両岸が大交流の時期に入ったことを証明している」と分析するように、王毅は台中交流の推進役となると見られているようだ。
代表的な親中テレビ局のTVBSなどはさっそく、「王毅は大陸のスター政治家で、ハンサムでスタイルもピンとして女性ファンが多い」などと持て囃している。ちなみにTVBSは中国に惑わされていると言うより、中国の代弁者として台湾国民を惑わすことで知られている。
一方、産経新聞は三十一日、王毅の就任は「日本各界に豊富な人脈を持つ王氏を通じて、近年顕著となってきた日台接近を牽制する狙いもある」と言う。その背景には「近年の米台関係の悪化に伴い、台湾と日本の政治家や高官の相互訪問が頻繁に行われるようになった。今月20日に就任した台湾の馬英九総統は、知日派の李登輝元総統の協力を得て、改めて日本重視の姿勢を打ち出している」との情況があるのだそうだ。
王毅は「駐日大使任期中にゴルフなどを通じて日本の政官財界との人脈を培った」、だから中国政府は「その影響力を行使して日台接近を阻止する役割」を求めているのだろうと言う見方だ。
外交官出身の王毅の就任にはまた、「対米、対日関係と複雑に絡む台湾との交渉には外務省の協力が不可欠」であり、「同弁公室と外務省の間の風通しをよくし、協力関係を構築する」ことが期待されているのだと言う。
こうした台湾と日本の異なる分析に矛盾は一切ない。地政学的に見ても、それに連動する国民の意識情況から見ても、台湾はそもそも日本(あるいは日米)の側に留まるか、中国の側に引き寄せられるかで揺れ動く国だ。そして国民党政権が対中宥和を進めつつある現在、中国はそれに「友情」の手を差し伸べる一方で、それを警戒する台湾の勢力と日本の勢力との歩み寄りを牽制しようとしているのだ。
要するに中国は日本に邪魔されることなく、中国統一(台湾併呑)を達成しようとしているのであり、そのために日本の媚中派をコントロールしようと命じられたのが王毅と言うわけだ。
日本での在任中に培ってきた媚中派への影響力を、いよいよ本格的に発揮する時がきたと言ったところだろう。
TVBSが「王毅は台湾問題に詳しい」との話題の中で紹介した彼の発言は、「台湾独立勢力の代表的人物は李登輝だと言えるが、彼はすでにトラブルメーカーだけでなく、さらには戦争メーカーかも知れない」であるとか、「台湾問題で日本側(福田首相)は台湾独立は支持しないと重ねて表明した。同時に初めて台湾の国連加盟を巡る公民投票に否定的な態度を明確にした」と言ったものだった。これらは二〇〇四年に訪日した李登輝元総統の問題や、二〇〇七年の福田首相の訪中での発言に関してのものだが、こうした日台関係の問題でつねに動き回っていたのが王毅だった。
もしこのような話を持ち出されると、「台湾問題は慎重、適切に処理します」などと言って、中国に忠誠を誓うのが媚中派の習性であり、日本は実に危うい。
国台弁と言っても日本ではあまりなじみがないが、このように日本の生命線である台湾を巡る情勢は、日本の一般国民の与り知らないところで急速に動きだしているのだ。
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駐日大使当時の王毅。その新任務は「日中友好」にあらず
台湾の通信社、中央社は「国台弁は二級の部署。王毅外交部党組書記の転任は、国台弁の昇級、対台湾工作の重要性の高まりを示しており、海峡両岸が大交流の時期に入ったことを証明している」と分析するように、王毅は台中交流の推進役となると見られているようだ。
代表的な親中テレビ局のTVBSなどはさっそく、「王毅は大陸のスター政治家で、ハンサムでスタイルもピンとして女性ファンが多い」などと持て囃している。ちなみにTVBSは中国に惑わされていると言うより、中国の代弁者として台湾国民を惑わすことで知られている。
一方、産経新聞は三十一日、王毅の就任は「日本各界に豊富な人脈を持つ王氏を通じて、近年顕著となってきた日台接近を牽制する狙いもある」と言う。その背景には「近年の米台関係の悪化に伴い、台湾と日本の政治家や高官の相互訪問が頻繁に行われるようになった。今月20日に就任した台湾の馬英九総統は、知日派の李登輝元総統の協力を得て、改めて日本重視の姿勢を打ち出している」との情況があるのだそうだ。
王毅は「駐日大使任期中にゴルフなどを通じて日本の政官財界との人脈を培った」、だから中国政府は「その影響力を行使して日台接近を阻止する役割」を求めているのだろうと言う見方だ。
外交官出身の王毅の就任にはまた、「対米、対日関係と複雑に絡む台湾との交渉には外務省の協力が不可欠」であり、「同弁公室と外務省の間の風通しをよくし、協力関係を構築する」ことが期待されているのだと言う。
こうした台湾と日本の異なる分析に矛盾は一切ない。地政学的に見ても、それに連動する国民の意識情況から見ても、台湾はそもそも日本(あるいは日米)の側に留まるか、中国の側に引き寄せられるかで揺れ動く国だ。そして国民党政権が対中宥和を進めつつある現在、中国はそれに「友情」の手を差し伸べる一方で、それを警戒する台湾の勢力と日本の勢力との歩み寄りを牽制しようとしているのだ。
要するに中国は日本に邪魔されることなく、中国統一(台湾併呑)を達成しようとしているのであり、そのために日本の媚中派をコントロールしようと命じられたのが王毅と言うわけだ。
日本での在任中に培ってきた媚中派への影響力を、いよいよ本格的に発揮する時がきたと言ったところだろう。
TVBSが「王毅は台湾問題に詳しい」との話題の中で紹介した彼の発言は、「台湾独立勢力の代表的人物は李登輝だと言えるが、彼はすでにトラブルメーカーだけでなく、さらには戦争メーカーかも知れない」であるとか、「台湾問題で日本側(福田首相)は台湾独立は支持しないと重ねて表明した。同時に初めて台湾の国連加盟を巡る公民投票に否定的な態度を明確にした」と言ったものだった。これらは二〇〇四年に訪日した李登輝元総統の問題や、二〇〇七年の福田首相の訪中での発言に関してのものだが、こうした日台関係の問題でつねに動き回っていたのが王毅だった。
もしこのような話を持ち出されると、「台湾問題は慎重、適切に処理します」などと言って、中国に忠誠を誓うのが媚中派の習性であり、日本は実に危うい。
国台弁と言っても日本ではあまりなじみがないが、このように日本の生命線である台湾を巡る情勢は、日本の一般国民の与り知らないところで急速に動きだしているのだ。
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