台湾の政府、人民に知ってほしい「台湾は中国領土」と誤解する国際社会の現実
2021/05/22/Sat
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日本経済新聞社は5月20、21日、国際会議「アジアの未来」を開催。毎年開かれる国際会議で、アジア大洋州地域の各界のリーダーらが域内問題などについて意見を交換し合うのだが、21日にはマレーシアのマハティール前首相もオンライン講演を行った。
その内容は日経が22日に報じているが、記事の見出しは「マハティール氏『台湾に特別な権利を』」だから、興味をそそられた。台湾併呑を目指す中国の軍事的脅威にさらされ続ける台湾に、マハティール氏はどのようなエールを送ったのかと。
だが読んで期待は外れた。記事には次のようにあるのだ。
―――国際社会が懸念を深める中国と台湾の対立について「台湾が(中国から)完全に独立するのはよい戦略ではない」と述べた。台湾は中国の一部にとどまったうえで、独立性を与えるべきとの考えを示した。
―――マハティール氏は台湾が「実質的に独立している」と指摘した。そのうえで「中国の一部であると認めながら、特別な権利を台湾に与えて(一定の)独立性を与えるのがよいのではないか」と述べ、「一つの中国」を支持する姿勢を示した。
―――香港では高度な自治を保障する「一国二制度」が適用されているが、中国の統制強化で大幅に後退した。マハティール氏は台湾でも同様に統制が強まる可能性について問われると「確かに一つの懸念だ」と認めた。
―――台湾と香港が中国とどのような関係を模索するかは「それぞれが解決すべきだ」と述べるにとどめた。
ひどい話だ。この世界的にも有名なベテラン政治家が、何と台湾を中国領土の一部だと誤解しているとは。
それにしても荒唐無稽だ。「特別な権利を台湾に与えて独立性を与えるのがよい」というのはつまり、まずは台湾は中国の領土である以上、香港のように中国の統治を受け入れ、その後で中国は台湾に「特別な権利」を与えるべきだといっているのだ。
この人物は、中国に隷属していないという台湾の国際法上の地位に関して無知なのか。それとも「一つの中国」原則を認める顔をして中国を宥めようと、バランス外交術でも行使したのだろうか。
私は前者だと思う。彼は無知だからこそ、ここまで荒唐無稽な話ができたのだ。
マハティール氏と言えば、多くの日本人は彼に一目を置いているはず。したがって日経はこんなものは報道すべきではなかった。多くの読者に誤った認識を与えるなど悪影響を与えかねないからだ。
実は日経はこの記事に先立ち、すでに21日にも講演内容を簡単に速報している。こちらの見出しは何と、「マハティール氏、台湾『完全な独立は良い戦略ではない』」である。これを見ただけで深刻な悪影響が懸念されよう。こんな見出しを書いた日経は台湾に恨みでもあるのだろうか。日経中文網(中国語サイト)は、マハティール氏の発言を報道しなかったが、それはあまりに台湾を侮辱する内容につき、とても台湾人読者には読ませられないとでも判断したか。
もちろんそこまで考えなかったはずだが、私はむしろ逆に、この記事はぜひ台湾の人々に読んでもらいたかった。そして「台湾が中華民国(チャイナ共和国)を名乗っている限り、マハティール氏レベルの政治家ですら、台湾はチャイナの一部だと誤解することになる。国際社会をなめてはだめだ」と気付き、危機感を高めてほしかったと思っている。
特に、「中華民国台湾の六文字こそ全社会の最大のコンセンサス」(蔡英文総統)と胸を張る民進党政権やその支持者には、「国際社会ではそうではなく、命取りになりかねない」「台湾は台湾。台湾正名こそ急務だ」と知ってほしいかった。
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その内容は日経が22日に報じているが、記事の見出しは「マハティール氏『台湾に特別な権利を』」だから、興味をそそられた。台湾併呑を目指す中国の軍事的脅威にさらされ続ける台湾に、マハティール氏はどのようなエールを送ったのかと。
だが読んで期待は外れた。記事には次のようにあるのだ。
―――国際社会が懸念を深める中国と台湾の対立について「台湾が(中国から)完全に独立するのはよい戦略ではない」と述べた。台湾は中国の一部にとどまったうえで、独立性を与えるべきとの考えを示した。
―――マハティール氏は台湾が「実質的に独立している」と指摘した。そのうえで「中国の一部であると認めながら、特別な権利を台湾に与えて(一定の)独立性を与えるのがよいのではないか」と述べ、「一つの中国」を支持する姿勢を示した。
―――香港では高度な自治を保障する「一国二制度」が適用されているが、中国の統制強化で大幅に後退した。マハティール氏は台湾でも同様に統制が強まる可能性について問われると「確かに一つの懸念だ」と認めた。
―――台湾と香港が中国とどのような関係を模索するかは「それぞれが解決すべきだ」と述べるにとどめた。
ひどい話だ。この世界的にも有名なベテラン政治家が、何と台湾を中国領土の一部だと誤解しているとは。
それにしても荒唐無稽だ。「特別な権利を台湾に与えて独立性を与えるのがよい」というのはつまり、まずは台湾は中国の領土である以上、香港のように中国の統治を受け入れ、その後で中国は台湾に「特別な権利」を与えるべきだといっているのだ。
この人物は、中国に隷属していないという台湾の国際法上の地位に関して無知なのか。それとも「一つの中国」原則を認める顔をして中国を宥めようと、バランス外交術でも行使したのだろうか。
私は前者だと思う。彼は無知だからこそ、ここまで荒唐無稽な話ができたのだ。
マハティール氏と言えば、多くの日本人は彼に一目を置いているはず。したがって日経はこんなものは報道すべきではなかった。多くの読者に誤った認識を与えるなど悪影響を与えかねないからだ。
実は日経はこの記事に先立ち、すでに21日にも講演内容を簡単に速報している。こちらの見出しは何と、「マハティール氏、台湾『完全な独立は良い戦略ではない』」である。これを見ただけで深刻な悪影響が懸念されよう。こんな見出しを書いた日経は台湾に恨みでもあるのだろうか。日経中文網(中国語サイト)は、マハティール氏の発言を報道しなかったが、それはあまりに台湾を侮辱する内容につき、とても台湾人読者には読ませられないとでも判断したか。
もちろんそこまで考えなかったはずだが、私はむしろ逆に、この記事はぜひ台湾の人々に読んでもらいたかった。そして「台湾が中華民国(チャイナ共和国)を名乗っている限り、マハティール氏レベルの政治家ですら、台湾はチャイナの一部だと誤解することになる。国際社会をなめてはだめだ」と気付き、危機感を高めてほしかったと思っている。
特に、「中華民国台湾の六文字こそ全社会の最大のコンセンサス」(蔡英文総統)と胸を張る民進党政権やその支持者には、「国際社会ではそうではなく、命取りになりかねない」「台湾は台湾。台湾正名こそ急務だ」と知ってほしいかった。
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