NHKの実態調査報告―反中意見は黙殺し親中意見には親切
2014/02/15/Sat
■連続誤報に対して訂正要求を行う
本ブログの二月十三日の記事「NHKの捏造報道―国民党の中国史改竄に従い」で報告した通り、NHKは十一日と十二日のニュースで連続誤報を行ったため、以下のように訂正を求めるメールをNHKに送っている。
(一)
―――11日に配信の「中・台 分断後初の閣僚級会談」と題するニュースを拝見しましたが、そこでは「台湾で中国政策を担当する閣僚が11日に中国を訪問し、1949年の中台分断後、初めてとなる閣僚級会談を行い」とあります。しかし1949年の段階で台湾はなお日本領土であり、国共両党が主張するような中国領土ではありませんでした。従って「中台分断」との表現は明らかな誤りであり、訂正を要すると思いますが、いかがでしょうか。
「1949年の中台分断」は誤報。当時台湾はまだ日本の領土で「中国の一部」にはなってい
なかった
(二)
―――2月12日に配信した「訪中の台湾の閣僚 孫文の墓へ」と題する報道を拝見しました。その中で「清朝を倒した辛亥革命を起こし、現在の台湾の与党・国民党を創設した孫文の墓」との解説が見られました。たしかに台湾の国民党政権は孫文が辛亥革命を指導した宣伝しておりますが、実際に孫文は同革命の勃発に直接関与していないはずです。もし解説が正確なら、その根拠を教えていただきたいのです。もし誤りであるのなら訂正をしなければならないはずですが、如何でしょうか。
辛亥革命は孫文と路線を異にする共進会などの革命勢力が起こしたもの。孫文は当時米
国にいて、革命の勃発すら知らなかった
■媚中NHKに回答を拒否される予感
言うまでもなくNHKは過度に中国に配慮する所謂「媚中メディア」であり、中国寄りの事実捏造、印象操作の報道の例は枚挙に暇がない。したがってこれまでのNHKとの交渉の経験からも、(一)の訂正要求に対しては回答を拒否するだろうと思った。
日中関係が悪化する中でも、NHKは中国大使館と歩調を合わせ、日中友好(日本の対
中譲歩)を訴え続けるなど、その不自然な中国寄りの姿勢が問題視されている
何しろその訂正は、中国の「核心的利益」に関わる「一つの中国」なる虚構宣伝を虚構として否定することになる。
それに対して(二)は、台湾の国民党の虚構宣伝(国父孫文の神格化宣伝)であり、日中関係に何の影響も及ぼさないものだ。そのため、もしかしたら単純なミスと認めざるを得ないかも知れない。私は社会の常識でそう考えた。
一般の日本人と同様に、NHKも同党の宣伝で誤解しているだけと思ったので、「もし解説が正確なら、その根拠を教えていただきたい」とも書き添え、歴史事実の確認も促してみたわけだ。
■社会の常識では考えられない回答
それではこれらのメールに対し、NHKはどのように対処したかというと、まず(二)の訂正要求に対しては、数時間後に早くも返信が来た。
差出人名は「NHKふれあいセンター(放送)」とあった。視聴者からのクレームから組織防衛の城壁を務める視聴者窓口のセクションだ。
次のような内容だった。この放送局に「社会の常識」など一切通じないこということを、改めて痛感させられた。
―――ご指摘の「訪中の台湾の閣僚 孫文の墓へ」というニュースは、十分な取材によって把握した事実に基づき報道しています。
―――NHKでは、今回にかぎらず常に、十分な取材を尽くし、適切な表現で事実を正確に伝えるという方針で、ニュース報道にあたっています。
「ふれあいセンター」とは名ばかり。その実態は視聴者からのクレームを撥ね付けるNHKの不誠実な城壁だ
「…というニュースは、十分な取材によって把握した事実に基づき報道しています」とはNHKの定型回答文。誤報と指摘された報道が実際に誤報であってもなくても、一律に「事実に基づいている」として、視聴者を寄せ付けないのだから、やはり「城壁」だ。言い換えれば、これほど傲慢で不誠実な態度はないということになる。
■回答拒否は誤報と自覚している証
これを読んで「JAPANデビュー」を巡る抗議運動や集団訴訟で見られたNHKの欺瞞に満ちた姿を思い出した。
これだけを以ってしても、NHKには公共放送として存在する資格などないと訴えたい。
一方、(一)の訂正要求に対しては、いつまで経っても返信はない。
案の定だ。NHKがこれに対して「十分な取材によって把握した事実に基づき報道しています」と答えないのは、もちろん「事実に基づき報道していない」ことを自覚しているからである。
こちらの問題は中国にとって敏感なものであるばかりでなく、日本人にとっても敏感であるから、下手に「一つの中国」を「事実」と言い切ってしまえば、いつものように抗議が殺到しかねない、と警戒したに違いない。
■親中派が「誤報」の指摘をすると…
ところでもう一つ、興味深い話がある。私の訂正要求とほぼ時を同じくして知人のAさんも、NHKに対してある「誤報」の指摘をしているのである。
Aさんが問題にしたのは十二日に配信の「尖閣諸島沖で巡視船衝突の中国船長を提訴」と題するニュースの中の「尖閣諸島沖の日本の領海で、海上保安庁の巡視船に衝突した中国漁船の船長に対し」というくだりである。
親中派のAさんは媚中根性丸出しにし、「中国は尖閣諸島を自国領土と主張しているが、日本領土という解説は正しいのか」と噛み付いたのだ。
これに対し、NHKはほどなく回答を寄こした。
内容はやはり「『尖閣諸島沖で巡視船衝突の中国船長を提訴』というニュースは、十分な取材によって把握した事実に基づき報道しています」というものだが、ここでちょっと違うのは驚くなかれ、次のように付け加えていることだ。
■実証されたNHK報道の中国に対する有害な配慮
―――また、同日「衝突船の船長提訴に中国反発」のニュースもお伝えしています。
―――次のサイトを参考にしてください。
こう書き、そのニュースのホームページアドレスを記したのである。
そこで私もそのサイトを開くと、タイトルの通り、「中国の反発」ぶりを報じている。
長くなるが、その記事の全文を掲げよう。
―――4年前、尖閣諸島沖で海上保安庁の巡視船に衝突した中国漁船の船長に対し、国が船の修理費用などの支払いを求める訴えを起こしたことについて、中国外務省の華春瑩報道官は12日の記者会見で、「挑発をやめるよう求める」と述べ、反発しました。
―――このなかで華報道官は、「2010年の衝突事件は日本が中国の領土主権を侵害し、中国の漁業者の正当な権益を損ねた重大な事件だ」と主張しました。
―――そのうえで、「われわれは日本が挑発をやめ、実際の行動で誤りを認め、正すよう求める」と述べ、反発しました。
―――中国政府は、この事件について、「日本のいかなる司法手続きも違法で無効であり、日本が謝罪と賠償をすべきだ」という立場をとっています。
これはNHKがよくやる中国の事実に符合しない誤った主張(宣伝)の論評抜きの垂れ流し報道だ。
「日本は中国の領土主権を侵害するな」と訴えた華春瑩報道官。この人物の
悪質なデマ宣伝を、NHKは論評抜きで報道し、親中派視聴者に理解を求めた
NHKはこのようなものを親中派のAさんに読ませ、「NHKは中国の主張にもちゃんと配慮していますよ」と告白してなだめたわけである。
今まで知らなかった大変な実態を知ってしまったという思いだ。
反中の視聴者には欺瞞、黙殺で応えるが、親中の視聴者にはかくも親切。しかも、かねがね指摘されてきたようなNHKの有害な「中国への配慮報道」「中国の宣伝協力報道」はやはり事実だったと、これで十分に実証された。
以上がこのたびのNHK報道の実態に関する調査の報告である。
果たしてあの国とはいかなる関係にあるのか
【過去の関連記事】
NHKの捏造報道―国民党の中国史改竄に従い 14/02/13
http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-2305.html
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本ブログの二月十三日の記事「NHKの捏造報道―国民党の中国史改竄に従い」で報告した通り、NHKは十一日と十二日のニュースで連続誤報を行ったため、以下のように訂正を求めるメールをNHKに送っている。
(一)
―――11日に配信の「中・台 分断後初の閣僚級会談」と題するニュースを拝見しましたが、そこでは「台湾で中国政策を担当する閣僚が11日に中国を訪問し、1949年の中台分断後、初めてとなる閣僚級会談を行い」とあります。しかし1949年の段階で台湾はなお日本領土であり、国共両党が主張するような中国領土ではありませんでした。従って「中台分断」との表現は明らかな誤りであり、訂正を要すると思いますが、いかがでしょうか。
「1949年の中台分断」は誤報。当時台湾はまだ日本の領土で「中国の一部」にはなってい
なかった
(二)
―――2月12日に配信した「訪中の台湾の閣僚 孫文の墓へ」と題する報道を拝見しました。その中で「清朝を倒した辛亥革命を起こし、現在の台湾の与党・国民党を創設した孫文の墓」との解説が見られました。たしかに台湾の国民党政権は孫文が辛亥革命を指導した宣伝しておりますが、実際に孫文は同革命の勃発に直接関与していないはずです。もし解説が正確なら、その根拠を教えていただきたいのです。もし誤りであるのなら訂正をしなければならないはずですが、如何でしょうか。
辛亥革命は孫文と路線を異にする共進会などの革命勢力が起こしたもの。孫文は当時米
国にいて、革命の勃発すら知らなかった
■媚中NHKに回答を拒否される予感
言うまでもなくNHKは過度に中国に配慮する所謂「媚中メディア」であり、中国寄りの事実捏造、印象操作の報道の例は枚挙に暇がない。したがってこれまでのNHKとの交渉の経験からも、(一)の訂正要求に対しては回答を拒否するだろうと思った。
日中関係が悪化する中でも、NHKは中国大使館と歩調を合わせ、日中友好(日本の対
中譲歩)を訴え続けるなど、その不自然な中国寄りの姿勢が問題視されている
何しろその訂正は、中国の「核心的利益」に関わる「一つの中国」なる虚構宣伝を虚構として否定することになる。
それに対して(二)は、台湾の国民党の虚構宣伝(国父孫文の神格化宣伝)であり、日中関係に何の影響も及ぼさないものだ。そのため、もしかしたら単純なミスと認めざるを得ないかも知れない。私は社会の常識でそう考えた。
一般の日本人と同様に、NHKも同党の宣伝で誤解しているだけと思ったので、「もし解説が正確なら、その根拠を教えていただきたい」とも書き添え、歴史事実の確認も促してみたわけだ。
■社会の常識では考えられない回答
それではこれらのメールに対し、NHKはどのように対処したかというと、まず(二)の訂正要求に対しては、数時間後に早くも返信が来た。
差出人名は「NHKふれあいセンター(放送)」とあった。視聴者からのクレームから組織防衛の城壁を務める視聴者窓口のセクションだ。
次のような内容だった。この放送局に「社会の常識」など一切通じないこということを、改めて痛感させられた。
―――ご指摘の「訪中の台湾の閣僚 孫文の墓へ」というニュースは、十分な取材によって把握した事実に基づき報道しています。
―――NHKでは、今回にかぎらず常に、十分な取材を尽くし、適切な表現で事実を正確に伝えるという方針で、ニュース報道にあたっています。
「ふれあいセンター」とは名ばかり。その実態は視聴者からのクレームを撥ね付けるNHKの不誠実な城壁だ
「…というニュースは、十分な取材によって把握した事実に基づき報道しています」とはNHKの定型回答文。誤報と指摘された報道が実際に誤報であってもなくても、一律に「事実に基づいている」として、視聴者を寄せ付けないのだから、やはり「城壁」だ。言い換えれば、これほど傲慢で不誠実な態度はないということになる。
■回答拒否は誤報と自覚している証
これを読んで「JAPANデビュー」を巡る抗議運動や集団訴訟で見られたNHKの欺瞞に満ちた姿を思い出した。
これだけを以ってしても、NHKには公共放送として存在する資格などないと訴えたい。
一方、(一)の訂正要求に対しては、いつまで経っても返信はない。
案の定だ。NHKがこれに対して「十分な取材によって把握した事実に基づき報道しています」と答えないのは、もちろん「事実に基づき報道していない」ことを自覚しているからである。
こちらの問題は中国にとって敏感なものであるばかりでなく、日本人にとっても敏感であるから、下手に「一つの中国」を「事実」と言い切ってしまえば、いつものように抗議が殺到しかねない、と警戒したに違いない。
■親中派が「誤報」の指摘をすると…
ところでもう一つ、興味深い話がある。私の訂正要求とほぼ時を同じくして知人のAさんも、NHKに対してある「誤報」の指摘をしているのである。
Aさんが問題にしたのは十二日に配信の「尖閣諸島沖で巡視船衝突の中国船長を提訴」と題するニュースの中の「尖閣諸島沖の日本の領海で、海上保安庁の巡視船に衝突した中国漁船の船長に対し」というくだりである。
親中派のAさんは媚中根性丸出しにし、「中国は尖閣諸島を自国領土と主張しているが、日本領土という解説は正しいのか」と噛み付いたのだ。
これに対し、NHKはほどなく回答を寄こした。
内容はやはり「『尖閣諸島沖で巡視船衝突の中国船長を提訴』というニュースは、十分な取材によって把握した事実に基づき報道しています」というものだが、ここでちょっと違うのは驚くなかれ、次のように付け加えていることだ。
■実証されたNHK報道の中国に対する有害な配慮
―――また、同日「衝突船の船長提訴に中国反発」のニュースもお伝えしています。
―――次のサイトを参考にしてください。
こう書き、そのニュースのホームページアドレスを記したのである。
そこで私もそのサイトを開くと、タイトルの通り、「中国の反発」ぶりを報じている。
長くなるが、その記事の全文を掲げよう。
―――4年前、尖閣諸島沖で海上保安庁の巡視船に衝突した中国漁船の船長に対し、国が船の修理費用などの支払いを求める訴えを起こしたことについて、中国外務省の華春瑩報道官は12日の記者会見で、「挑発をやめるよう求める」と述べ、反発しました。
―――このなかで華報道官は、「2010年の衝突事件は日本が中国の領土主権を侵害し、中国の漁業者の正当な権益を損ねた重大な事件だ」と主張しました。
―――そのうえで、「われわれは日本が挑発をやめ、実際の行動で誤りを認め、正すよう求める」と述べ、反発しました。
―――中国政府は、この事件について、「日本のいかなる司法手続きも違法で無効であり、日本が謝罪と賠償をすべきだ」という立場をとっています。
これはNHKがよくやる中国の事実に符合しない誤った主張(宣伝)の論評抜きの垂れ流し報道だ。
「日本は中国の領土主権を侵害するな」と訴えた華春瑩報道官。この人物の
悪質なデマ宣伝を、NHKは論評抜きで報道し、親中派視聴者に理解を求めた
NHKはこのようなものを親中派のAさんに読ませ、「NHKは中国の主張にもちゃんと配慮していますよ」と告白してなだめたわけである。
今まで知らなかった大変な実態を知ってしまったという思いだ。
反中の視聴者には欺瞞、黙殺で応えるが、親中の視聴者にはかくも親切。しかも、かねがね指摘されてきたようなNHKの有害な「中国への配慮報道」「中国の宣伝協力報道」はやはり事実だったと、これで十分に実証された。
以上がこのたびのNHK報道の実態に関する調査の報告である。
果たしてあの国とはいかなる関係にあるのか
【過去の関連記事】
NHKの捏造報道―国民党の中国史改竄に従い 14/02/13
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