NHKの捏造報道―国民党の中国史改竄に従い
2014/02/13/Thu
■日本人を騙すのは中共だけではない
国共内戦で敗れ、一九四九年に台湾へ亡命したのが中華民国=中国国民党政権だが、中共と同様、同党のプロパガンダの日本国民に対する影響には計り知れない物がある。そもそも中共の宣伝には、国民党のそれを踏襲したものも少なくない。
たとえば盧溝橋事件の日本軍犯行説や南京大虐殺といった戦時中に関する反日虚構宣伝などは言うに及ばず、日本が一九四五年、「台湾を中国(中華民国)に返還した」というのもその一例である(日本は台湾を放棄しただけで、中国に割譲していない)。
これは国共両党の「一つの中国」(台湾は中国の一部)という主張の法的根拠にされている。日本でこうした事実捏造はマスメディアの報道ばかりか学校教科書にも反映され、日本人の国際認識を大きく歪め、危険である。
文科省検定に合格した中学校用社会科教科書にも「1945、台湾返還」とあるが、
これは誤り
■「一九四九年の中台分断」など作り話
そこで最近のNHKの報道を見てみよう。
台湾の王郁琦・大陸委員会主任委員が中国を訪問し、二月十一日に同国の張志軍・国務院台湾弁公室主任と閣僚級会談を行ったが、これについて同日、「中・台 分断後初の閣僚級会談」と題するニュースを流し、次のように伝えた。
NHKによる2月11日の誤報道。訂正を行うべきだ
―――中台の閣僚級が公式の会談を行うのは、1949年の中台分断後、初めてのことで、中台関係は経済面だけでなく政治面での関係強化に向けて新たな段階に入りました。
「1949年の中台分断後、初めて…」とするのは、「一九四五年に日本が台湾を中国に返還した」との「一つの中国」の宣伝に基づいた誤報である。
たしかに台湾は一九四五年以降、中国(中華民国)に支配されていたが、それは連合国の一員として占領を行っていただけに過ぎない。その後の一九四九年からは中央政府が台湾へ遷ったが、それは内戦で敗れた故の亡命なのであって、中国(中華民国)が台湾の領有権を握ったことはないのである。中華民国から台湾の領有権を継承したとする中華人民共和国の主張も、もちろん虚構。
「1949年の中台分断後、初めて…」ではなく「1949年の中華人民共和国成立後、初めて…」、あるいは「1949年の国民党政権の台湾亡命後、初めて…」とするのが正確だ。
■NHKに誤報の訂正を要求
しかし今回「分断後」と報じたのはNHKだけでなく、他のマスメディアも同様だった。
これは日本のメディアが「一つの中国」に騙された(あるいは中国への配慮で騙されたふりをした)結果なのだ。こうした誤報に接すると、「分断=対立、統合=平和」といった印象を抱く多くの日本人は、「中国統一」(台湾併呑)は「平和」に繋がると誤解しかねず、極めて危険な誤報と言える。
そこでNHKにメールで次のように質問をしてみた。訂正を行う気持ちはあるかと。
―――11日に配信の「中・台 分断後初の閣僚級会談」と題するニュースを拝見しましたが、そこでは「台湾で中国政策を担当する閣僚が11日に中国を訪問し、1949年の中台分断後、初めてとなる閣僚級会談を行い」とあります。しかし1949年の段階で台湾はなお日本領土であり、国共両党が主張するような中国領土ではありませんでした。従って「中台分断」との表現は明らかな誤りであり、訂正を要すると思いますが、いかがでしょうか。
ここでも書いたように、一九四九年の時点で台湾は、日本の領土だったのである(日本がサンフランシスコ講和条約に基づいてそこを放棄するのは一九五二年だ)。この一大事実を前に、NHKはどのよな対応をするのだろう。
■連日の誤報―中国人のプロパガンダ絡み
なおNHKは翌十二日にも、もう一つ誤った報道を行っている。
「訪中の台湾の閣僚 孫文の墓へ」とのタイトルで、王郁琦氏が「1949年の中台分断後、初めてとなる中国との公式な閣僚級会談に臨み」と、またしても前日と同様の誤りを犯した上で、こう報じている。
―――12日は清朝を倒した辛亥革命を起こし、現在の台湾の与党・国民党を創設した孫文の墓「中山陵」を訪れました。
孫文が「辛亥革命を起こした」というのは日本でも常識だが、これも国民党の虚構宣伝だ。
翌12日も新たな誤報
馬英九総統(国民党主席)は二〇一一年十月十日の演説で「今日は中華民国百歳の誕生日であり、辛亥革命百周年でもある百年前の今日、国父孫中山(孫文)先生は世界を震撼させた武昌起義を指導し、清政府と数千年の帝制を転覆し、アジア初の共和国である中華民国を樹立した」と強調したが、事実を言えば、辛亥革命の発端となった武昌起義は孫文とは革命路線を異にする革命勢力が惹き起したものであり、当時米国にいた孫文はこれに関与していない。
辛亥革命100周年を記念し、歴史捏造演説を行う馬英九総統。奥には
孫文の肖像画が
つまり「国民党を創設した孫文」を神格化するため、同党はこのような歴史捏造を行い、台湾人はおろか、日本人を含む世界の人々を騙してきたのだから、その宣伝力の大きさは実に侮れない。
■NHKの良心を試す
そこでこれについても次の如く、NHKに質問した。
―――2月12日に配信した「訪中の台湾の閣僚 孫文の墓へ」と題する報道を拝見しました。その中で「清朝を倒した辛亥革命を起こし、現在の台湾の与党・国民党を創設した孫文の墓」との解説が見られました。たしかに台湾の国民党政権は孫文が辛亥革命を指導した宣伝しておりますが、実際に孫文は同革命の勃発に直接関与していないはずです。もし解説が正確なら、その根拠を教えていただきたいのです。もし誤りであるのなら訂正をしなければならないはずですが、如何でしょうか。
十一日の報道は中共の主張に沿ったものでもあり、NHKが訂正要求に応じる可能性は低いとしても、十二日の方は台湾の主張に関するものだから、比較的に訂正はしやすいのではないか。
公共放送であるNHKによって、長年日本を覆ってきた国民党の政治宣伝に風穴が開くことを期待しつつ、同局の良心を試しているところだ。
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国共内戦で敗れ、一九四九年に台湾へ亡命したのが中華民国=中国国民党政権だが、中共と同様、同党のプロパガンダの日本国民に対する影響には計り知れない物がある。そもそも中共の宣伝には、国民党のそれを踏襲したものも少なくない。
たとえば盧溝橋事件の日本軍犯行説や南京大虐殺といった戦時中に関する反日虚構宣伝などは言うに及ばず、日本が一九四五年、「台湾を中国(中華民国)に返還した」というのもその一例である(日本は台湾を放棄しただけで、中国に割譲していない)。
これは国共両党の「一つの中国」(台湾は中国の一部)という主張の法的根拠にされている。日本でこうした事実捏造はマスメディアの報道ばかりか学校教科書にも反映され、日本人の国際認識を大きく歪め、危険である。
文科省検定に合格した中学校用社会科教科書にも「1945、台湾返還」とあるが、
これは誤り
■「一九四九年の中台分断」など作り話
そこで最近のNHKの報道を見てみよう。
台湾の王郁琦・大陸委員会主任委員が中国を訪問し、二月十一日に同国の張志軍・国務院台湾弁公室主任と閣僚級会談を行ったが、これについて同日、「中・台 分断後初の閣僚級会談」と題するニュースを流し、次のように伝えた。
NHKによる2月11日の誤報道。訂正を行うべきだ
―――中台の閣僚級が公式の会談を行うのは、1949年の中台分断後、初めてのことで、中台関係は経済面だけでなく政治面での関係強化に向けて新たな段階に入りました。
「1949年の中台分断後、初めて…」とするのは、「一九四五年に日本が台湾を中国に返還した」との「一つの中国」の宣伝に基づいた誤報である。
たしかに台湾は一九四五年以降、中国(中華民国)に支配されていたが、それは連合国の一員として占領を行っていただけに過ぎない。その後の一九四九年からは中央政府が台湾へ遷ったが、それは内戦で敗れた故の亡命なのであって、中国(中華民国)が台湾の領有権を握ったことはないのである。中華民国から台湾の領有権を継承したとする中華人民共和国の主張も、もちろん虚構。
「1949年の中台分断後、初めて…」ではなく「1949年の中華人民共和国成立後、初めて…」、あるいは「1949年の国民党政権の台湾亡命後、初めて…」とするのが正確だ。
■NHKに誤報の訂正を要求
しかし今回「分断後」と報じたのはNHKだけでなく、他のマスメディアも同様だった。
これは日本のメディアが「一つの中国」に騙された(あるいは中国への配慮で騙されたふりをした)結果なのだ。こうした誤報に接すると、「分断=対立、統合=平和」といった印象を抱く多くの日本人は、「中国統一」(台湾併呑)は「平和」に繋がると誤解しかねず、極めて危険な誤報と言える。
そこでNHKにメールで次のように質問をしてみた。訂正を行う気持ちはあるかと。
―――11日に配信の「中・台 分断後初の閣僚級会談」と題するニュースを拝見しましたが、そこでは「台湾で中国政策を担当する閣僚が11日に中国を訪問し、1949年の中台分断後、初めてとなる閣僚級会談を行い」とあります。しかし1949年の段階で台湾はなお日本領土であり、国共両党が主張するような中国領土ではありませんでした。従って「中台分断」との表現は明らかな誤りであり、訂正を要すると思いますが、いかがでしょうか。
ここでも書いたように、一九四九年の時点で台湾は、日本の領土だったのである(日本がサンフランシスコ講和条約に基づいてそこを放棄するのは一九五二年だ)。この一大事実を前に、NHKはどのよな対応をするのだろう。
■連日の誤報―中国人のプロパガンダ絡み
なおNHKは翌十二日にも、もう一つ誤った報道を行っている。
「訪中の台湾の閣僚 孫文の墓へ」とのタイトルで、王郁琦氏が「1949年の中台分断後、初めてとなる中国との公式な閣僚級会談に臨み」と、またしても前日と同様の誤りを犯した上で、こう報じている。
―――12日は清朝を倒した辛亥革命を起こし、現在の台湾の与党・国民党を創設した孫文の墓「中山陵」を訪れました。
孫文が「辛亥革命を起こした」というのは日本でも常識だが、これも国民党の虚構宣伝だ。
翌12日も新たな誤報
馬英九総統(国民党主席)は二〇一一年十月十日の演説で「今日は中華民国百歳の誕生日であり、辛亥革命百周年でもある百年前の今日、国父孫中山(孫文)先生は世界を震撼させた武昌起義を指導し、清政府と数千年の帝制を転覆し、アジア初の共和国である中華民国を樹立した」と強調したが、事実を言えば、辛亥革命の発端となった武昌起義は孫文とは革命路線を異にする革命勢力が惹き起したものであり、当時米国にいた孫文はこれに関与していない。
辛亥革命100周年を記念し、歴史捏造演説を行う馬英九総統。奥には
孫文の肖像画が
つまり「国民党を創設した孫文」を神格化するため、同党はこのような歴史捏造を行い、台湾人はおろか、日本人を含む世界の人々を騙してきたのだから、その宣伝力の大きさは実に侮れない。
■NHKの良心を試す
そこでこれについても次の如く、NHKに質問した。
―――2月12日に配信した「訪中の台湾の閣僚 孫文の墓へ」と題する報道を拝見しました。その中で「清朝を倒した辛亥革命を起こし、現在の台湾の与党・国民党を創設した孫文の墓」との解説が見られました。たしかに台湾の国民党政権は孫文が辛亥革命を指導した宣伝しておりますが、実際に孫文は同革命の勃発に直接関与していないはずです。もし解説が正確なら、その根拠を教えていただきたいのです。もし誤りであるのなら訂正をしなければならないはずですが、如何でしょうか。
十一日の報道は中共の主張に沿ったものでもあり、NHKが訂正要求に応じる可能性は低いとしても、十二日の方は台湾の主張に関するものだから、比較的に訂正はしやすいのではないか。
公共放送であるNHKによって、長年日本を覆ってきた国民党の政治宣伝に風穴が開くことを期待しつつ、同局の良心を試しているところだ。
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