洗脳教育は台湾抹殺の前奏曲―台湾の歴史教科書が危機!(下)/附・「台湾チャンネル」関連解説動画
2014/02/04/Tue
■中国人が「台独」「媚日」と罵る理由
客観、中立、公正性で知られた台湾の歴史教科書だが…
前回説明したように、台湾の歴史は次のように時代区分できる。
先史時代
オランダ統治時代(1624―1661)
※北部はスペイン統治時代(1626-1642)
鄭家(東寧)統治時代(1661-1683)
清国統治時代(1683-1895)
日本統治時代(1895-1945)
中華民国統治時代(1945-現代)
台湾では、「一つの中国」「台湾は古来中国の一部分」と宣伝するため、台湾史をあくまでも中国史の一環と位置付ける国民党(在台中国人)の歴史捏造史観と、あくまでも事実を追及する台湾の理知的な歴史観の対立があるが、以上の歴史の流れを見れば、前者がいかに誤ったものであるかがわかるはずである。
台湾は古来一貫して中国の一部だったわけではなく、中国政権の支配下に置かれたのは清国時代のわずか二百十二年にすぎないからだ。
しかも台湾人からみれば、この清国統治も含め、全て外来政権の支配下に置かれたということになる。
高校用の歴史教科書に採用されている後者の歴史史観は当然のことながら、このような台湾人主体史観と呼ぶべきものでもある。
しかし在台中国人勢力から見れば、これは憎むべき「台湾独立教科書」ということになる。しかも日本統治時代の近代化政策を客観的に詳述しているため、「媚日」「殖民地美化」「皇民化教科書」ともなるのである。
■中国の要求でもある教科書の書き換え
今回の教科書書き換え問題を追及する民進党の鄭麗君立法委員(国会議員)によると、学習指導要領の改変により、高校用歴史教科書は次のように改められることになる。
「オランダ・スペインの台湾統治」は「オランダ・スペインの台湾入り」に。「他国政権の統治を矮小化し、中国統治を正当化するため」だという。
「鄭氏統治時期」は「明の鄭氏統治時期」に変える。「鄭氏政権も中国政権として扱うため」だそうだ。しかし当時明国はすでに滅んでおり、しかもこの政権が中国から独立したものだったことは記述の通りだ。
「清代」は「清廷」に改める。「清代を清廷することで、台湾と中国との関係を地方と中央朝廷との関係であると強調するためだ。
そして記述の如く、「日本統治時期」は「日本殖民統治時期」となる。
詳細は省くが、その他には「中国」の国名が「中国大陸」との地域名に替わる。言うまでもなく、「中国と台湾は同じ国だ」と強調するためだ。
在台中国人勢力による台湾人の歴史観への報復とも見える。
そして更に言えば、中国傾斜を加速させる馬英九政権による、中国からの要求に沿う動きとも見られる。
台湾の歴史に関する中国共産党の歴史観は国民党のそれと基本的には合致している。そして共産党は国民党と同様化、あるいはそれ以上の激しさで「台湾独立教科書」を罵倒してきた。
■着々と進められてきた洗脳教育の準備
民主主義国家の情報化社会において、なぜここまで大胆な歴史の改竄が行われるのか。それは「馬英九総統という権力者が中国人だから」と言う他ない。
かねてから台湾主体史観を苦々しく思っていた馬英九は総統就任前の国民党主席時代から、「中華民族の抗日史」顕彰の政治キャンペーンを行うような人物で、〇八年の就任後は着々と教科書の書き換えの準備を進めていた。
高校用の教科書は二〇一一年に民進党時代の学習指導要領に依拠して改定されたばかりで(使用は二〇一二年から)、六年後の二〇一八年まで使用の予定だった。ところが今回、急遽二〇一五年から改定を加えることとなったのだのだから、教科書会社も大慌てだ。
それほど馬英九政権は一気呵成に攻めて来たわけである。
今回、教育部から学習指導要領の「微調整」の主導を任されているのは王暁波・台湾大学教授である。中国生まれの大中華思想の持ち主で、急進的な中国統一派の論客だ。台湾史ではなく中国哲学を専門とする門外漢ながら、教科書で教える台湾史は呉、隋の時代から記述すべしと、捏造史観に基づく学習指導要領の改定草案を提出し、物議を醸した人物だ。
教科書の「脱台湾」の危機を大きく報じる台湾紙
識者たちからも「教育部は狂ったか」との批判の声を浴びたが
左翼統一派に属するが、右翼統一派である馬英九がこの人を任用したのにも注目すべきだ。
おそらく二〇一六年の総統の任期切れまでに、台湾の中国化の実績を積み上げ、それを中国に見せようとしているとの指摘は多い。
■国民党の「台湾抹殺」の陰謀に野党は反発
一月十九日の自由時報は論評で次のように教科書の書き換えを批判している。
―――一つの民族を消滅させるには二つの方法がある。一つは伝統的な肉体抹殺。一つは非伝統的な意志の抹殺。民族の集団的意識を消滅させるには、その歴史的記憶を奪えばいい。つまり教科書を書き換えるという、文字を使った歴史抹殺だ。これなら自分が誰だかを忘れさせることができる。
―――馬英九の学習指導要領の改訂は統一の前奏だ。台湾を消滅させ、中華民国も消滅させ、習近平の「中国の夢」を実現させたいのだ。
もちろん良識ある識者、教員、政治家からは、改定の強行に激しい非難の声が上がっている。
しかし一月二十七日、教育部の課綱(学習指導要領)委員会は学習指導要領の改訂の決定を強行した。
教育部前で行わ学習指導要領改訂への抗議デモ。台湾教授協会など台湾独立派
の識者らが集まった
これを受け二十九日の民進党中央常務委員会では、蘇貞昌主席が「これは微調整などではなく、全てを変えようとするものだ」とし、馬英九総統の統一に向けた動きを批判した。
頼清徳・台南市長も市内の高校では改定後の教科書を拒否する考えを示し、民進党に所属する全国の市長、県長(県知事)に同一歩調を呼び掛けた。
(おわり)
「反日」捏造が再び―台湾の歴史教科書が危機!(上) 14/01/30
http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-2294.html
日本統治の不法化は中国人化教育―台湾の歴史教科書が危機!(中)14/02/02
http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-2297.html
関連解説動画(開始から8分27秒後)
【台湾チャンネル】日台交流頻道第15回、「夜市」の楽しさと「大中国史観」のおかしさ[桜H26/1/23]
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都民のみなさんへ。田母神としお候補を都知事に!
東京都の喫緊の課題は人の生命を守る防災都市作りの強化。これは誰にでもできることではありません。しかし航空自衛隊のトップだった田母神としお候補にだけは誰にも負けない経験、能力、そして強い使命感があります。他の候補者の顔を見渡しながら、そのことの重大さを考えてほしい。
「頑張れ日本!全国行動委員会」埼玉県本部より
第五十七回建国奉祝式典のご案内
神武肇国の古を偲び、我が国及び皇室の弥栄の祈念を込めて、紀元節奉祝の行事「第五十七回建国奉祝式典」を下記の通り挙行いたします。つきましては、皆様お誘い合わせの上奮ってご参加下さいますようご案内申し上げます。
【日時】平成26年2月11日(祝)午後2時より
【会場】さいたま共済会館 5階
(埼玉県さいたま市浦和区岸町7-5-14 電話048-822-3330)
(交通)JR「浦和駅」西口下車、徒歩10分。県庁通りを進み、県庁手前の十字路を左折。
1、紀元節祭 14時11分~15時15分
2、記念講演 15時30分~16時45分
演題「建国記念の日に考える国の危機ーウイグル人の視点から)
講師:イリハム・マハムティ氏(世界ウイグル会議副議長、日本ウイグル協会副議長)
3、直会(懇親会) 17時00分~19時00分
【会費】 参加費1000円・懇親会費500円
【主催】 埼玉建国奉祝会(染谷高実代表)
【後援】 頑張れ日本!全国行動委員会埼玉県本部、日本会議埼玉県本部
【問合せ】 070-6484―2624
客観、中立、公正性で知られた台湾の歴史教科書だが…
前回説明したように、台湾の歴史は次のように時代区分できる。
先史時代
オランダ統治時代(1624―1661)
※北部はスペイン統治時代(1626-1642)
鄭家(東寧)統治時代(1661-1683)
清国統治時代(1683-1895)
日本統治時代(1895-1945)
中華民国統治時代(1945-現代)
台湾では、「一つの中国」「台湾は古来中国の一部分」と宣伝するため、台湾史をあくまでも中国史の一環と位置付ける国民党(在台中国人)の歴史捏造史観と、あくまでも事実を追及する台湾の理知的な歴史観の対立があるが、以上の歴史の流れを見れば、前者がいかに誤ったものであるかがわかるはずである。
台湾は古来一貫して中国の一部だったわけではなく、中国政権の支配下に置かれたのは清国時代のわずか二百十二年にすぎないからだ。
しかも台湾人からみれば、この清国統治も含め、全て外来政権の支配下に置かれたということになる。
高校用の歴史教科書に採用されている後者の歴史史観は当然のことながら、このような台湾人主体史観と呼ぶべきものでもある。
しかし在台中国人勢力から見れば、これは憎むべき「台湾独立教科書」ということになる。しかも日本統治時代の近代化政策を客観的に詳述しているため、「媚日」「殖民地美化」「皇民化教科書」ともなるのである。
■中国の要求でもある教科書の書き換え
今回の教科書書き換え問題を追及する民進党の鄭麗君立法委員(国会議員)によると、学習指導要領の改変により、高校用歴史教科書は次のように改められることになる。
「オランダ・スペインの台湾統治」は「オランダ・スペインの台湾入り」に。「他国政権の統治を矮小化し、中国統治を正当化するため」だという。
「鄭氏統治時期」は「明の鄭氏統治時期」に変える。「鄭氏政権も中国政権として扱うため」だそうだ。しかし当時明国はすでに滅んでおり、しかもこの政権が中国から独立したものだったことは記述の通りだ。
「清代」は「清廷」に改める。「清代を清廷することで、台湾と中国との関係を地方と中央朝廷との関係であると強調するためだ。
そして記述の如く、「日本統治時期」は「日本殖民統治時期」となる。
詳細は省くが、その他には「中国」の国名が「中国大陸」との地域名に替わる。言うまでもなく、「中国と台湾は同じ国だ」と強調するためだ。
在台中国人勢力による台湾人の歴史観への報復とも見える。
そして更に言えば、中国傾斜を加速させる馬英九政権による、中国からの要求に沿う動きとも見られる。
台湾の歴史に関する中国共産党の歴史観は国民党のそれと基本的には合致している。そして共産党は国民党と同様化、あるいはそれ以上の激しさで「台湾独立教科書」を罵倒してきた。
■着々と進められてきた洗脳教育の準備
民主主義国家の情報化社会において、なぜここまで大胆な歴史の改竄が行われるのか。それは「馬英九総統という権力者が中国人だから」と言う他ない。
かねてから台湾主体史観を苦々しく思っていた馬英九は総統就任前の国民党主席時代から、「中華民族の抗日史」顕彰の政治キャンペーンを行うような人物で、〇八年の就任後は着々と教科書の書き換えの準備を進めていた。
高校用の教科書は二〇一一年に民進党時代の学習指導要領に依拠して改定されたばかりで(使用は二〇一二年から)、六年後の二〇一八年まで使用の予定だった。ところが今回、急遽二〇一五年から改定を加えることとなったのだのだから、教科書会社も大慌てだ。
それほど馬英九政権は一気呵成に攻めて来たわけである。
今回、教育部から学習指導要領の「微調整」の主導を任されているのは王暁波・台湾大学教授である。中国生まれの大中華思想の持ち主で、急進的な中国統一派の論客だ。台湾史ではなく中国哲学を専門とする門外漢ながら、教科書で教える台湾史は呉、隋の時代から記述すべしと、捏造史観に基づく学習指導要領の改定草案を提出し、物議を醸した人物だ。
教科書の「脱台湾」の危機を大きく報じる台湾紙
識者たちからも「教育部は狂ったか」との批判の声を浴びたが
左翼統一派に属するが、右翼統一派である馬英九がこの人を任用したのにも注目すべきだ。
おそらく二〇一六年の総統の任期切れまでに、台湾の中国化の実績を積み上げ、それを中国に見せようとしているとの指摘は多い。
■国民党の「台湾抹殺」の陰謀に野党は反発
一月十九日の自由時報は論評で次のように教科書の書き換えを批判している。
―――一つの民族を消滅させるには二つの方法がある。一つは伝統的な肉体抹殺。一つは非伝統的な意志の抹殺。民族の集団的意識を消滅させるには、その歴史的記憶を奪えばいい。つまり教科書を書き換えるという、文字を使った歴史抹殺だ。これなら自分が誰だかを忘れさせることができる。
―――馬英九の学習指導要領の改訂は統一の前奏だ。台湾を消滅させ、中華民国も消滅させ、習近平の「中国の夢」を実現させたいのだ。
もちろん良識ある識者、教員、政治家からは、改定の強行に激しい非難の声が上がっている。
しかし一月二十七日、教育部の課綱(学習指導要領)委員会は学習指導要領の改訂の決定を強行した。
教育部前で行わ学習指導要領改訂への抗議デモ。台湾教授協会など台湾独立派
の識者らが集まった
これを受け二十九日の民進党中央常務委員会では、蘇貞昌主席が「これは微調整などではなく、全てを変えようとするものだ」とし、馬英九総統の統一に向けた動きを批判した。
頼清徳・台南市長も市内の高校では改定後の教科書を拒否する考えを示し、民進党に所属する全国の市長、県長(県知事)に同一歩調を呼び掛けた。
(おわり)
「反日」捏造が再び―台湾の歴史教科書が危機!(上) 14/01/30
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日本統治の不法化は中国人化教育―台湾の歴史教科書が危機!(中)14/02/02
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関連解説動画(開始から8分27秒後)
【台湾チャンネル】日台交流頻道第15回、「夜市」の楽しさと「大中国史観」のおかしさ[桜H26/1/23]
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都民のみなさんへ。田母神としお候補を都知事に!
東京都の喫緊の課題は人の生命を守る防災都市作りの強化。これは誰にでもできることではありません。しかし航空自衛隊のトップだった田母神としお候補にだけは誰にも負けない経験、能力、そして強い使命感があります。他の候補者の顔を見渡しながら、そのことの重大さを考えてほしい。
「頑張れ日本!全国行動委員会」埼玉県本部より
第五十七回建国奉祝式典のご案内
神武肇国の古を偲び、我が国及び皇室の弥栄の祈念を込めて、紀元節奉祝の行事「第五十七回建国奉祝式典」を下記の通り挙行いたします。つきましては、皆様お誘い合わせの上奮ってご参加下さいますようご案内申し上げます。
【日時】平成26年2月11日(祝)午後2時より
【会場】さいたま共済会館 5階
(埼玉県さいたま市浦和区岸町7-5-14 電話048-822-3330)
(交通)JR「浦和駅」西口下車、徒歩10分。県庁通りを進み、県庁手前の十字路を左折。
1、紀元節祭 14時11分~15時15分
2、記念講演 15時30分~16時45分
演題「建国記念の日に考える国の危機ーウイグル人の視点から)
講師:イリハム・マハムティ氏(世界ウイグル会議副議長、日本ウイグル協会副議長)
3、直会(懇親会) 17時00分~19時00分
【会費】 参加費1000円・懇親会費500円
【主催】 埼玉建国奉祝会(染谷高実代表)
【後援】 頑張れ日本!全国行動委員会埼玉県本部、日本会議埼玉県本部
【問合せ】 070-6484―2624