日本統治の不法化は中国人化教育―台湾の歴史教科書が危機!(中)
2014/02/02/Sun
■教科書の「脱日本化」は「脱台湾化」
前回書いた通り、台湾では日本統治時代を不法な台湾支配と看做す在台中国人の捏造史観と、冷静に台湾の近代発展の時代として捉える台湾人の客観的な歴史観との対立がある。
そして今、馬英九総統の国民党政権が前者に基づき、学習指導要領に「微調整」という名の大幅な変更を加え、民進党政権時代以来客観的な記述で知られてきた高校用歴史教科書に対し、反日的な歴史捏造を強要しようとしているところだ。
これについて台湾独立派からは「脱台湾化だ」との批判の声が上がり、蒋偉寧教育部長(文科相に相当)は「脱台湾化などでは全くない。しかし少しだけ脱日本化を図る」と釈明したことも前回伝えた通り。
しかし歴史教科書の所謂「脱日本化」は「脱台湾化」を意味している。これを言い換えれば「日本統治下の近代的発展への評価の停止は教育の中国化」となるのである。
台湾の子供たちが洗脳教育の危機
そもそも反日歴史捏造は台湾人の中国人化教育を意味している。親日感情が定着する台湾での反日感情の扶植は、中国人意識の扶植に他ならない。
■台湾は三世紀に中国の領土になったのか
この捏造史観にかかれば、台湾は「古来中国の不可分の領土」ということになる。そのため日本統治は中国の領土に対して行った不法行為となるわけだし、その他の時代に関しても、当然さまざまな歴史捏造が行われることとなる。
そこでそれに触れる前に、まずは台湾の歴史を俯瞰しよう。
在台中国人の捏造史観に基づくと、台湾の歴史は三世紀に始まることが多い。
当時呉の孫權が「夷州」という島に大軍を派遣し、住民を連れ帰ったと『三国志』にあり、さらには七世紀には隋の煬帝が「琉求」という島に派兵して住民を連れて帰ったと『隋書』に記載されており、「夷州」「琉求」は台湾を指すとして、当時から台湾は中国の領土であると強調するのだ。しかし仮にそれらの島が台湾だとしても、それらを中国の政権が支配したとの記録は一切ない。
実際の歴史を語ると、もともと台湾はマレーポリネシア系住民の島で、十六世紀半ばにポルトガル人がここを発見。一方、中国(当時は明国)の文献に台湾がはっきりと台湾であると分かる形で登場するのもこのころだ。当時明国の脅威だった倭寇(中国人や日本人の武装交易勢力)が、中国の武力が及ばないここに拠点を設けていたため、島の存在が明らかになったとみられる。
■台湾を最初に支配したのはオランダ
そして十六世紀末、初めてこの島の支配を試みたのが日本の豊臣秀吉である。朝貢要求の使者を派遣したが、島に政府がないのを知り、使者は虚しく帰国した。
次いで十七世紀に入り、台湾は日本、中国、東南アジアの間における海洋航路の要衝として注目され、日本人や中国人がここを出会貿易の拠点とした。一六〇九、一六一六年に徳川家康が艦隊を派遣し、占領を試みたが失敗。その後一六二四年、オランダが南部に殖民。当初は澎湖島を占領したが、明国側から明の統治の及ばない台湾で貿易拠点を築けと求められ、それに従ったのだ。
このようにして台湾では初の政府が樹立された。一六二六年にはスペインが北部を占領したが、一六四二年にオランダによって駆逐された。オランダは台湾の開発を進め、島は同国のアジア貿易の重要拠点となった。
最初に台湾を統治したのはオランダであり中国ではない。しかし中国人は
この史実を認めたくない
■中国政権の台湾支配は二百十二年間だけ
一方中国では一九四四年、明国が清国に滅ぼされた。明国に仕えていた鄭成功の軍隊はなお抗戦を継続するも劣勢に立ち、一六六一年にオランダから台湾を奪い、ここを拠点とした。かくて丁鄭成功一族三代にわたる台湾統治が一六八三年まで続いた。鄭一族は台湾に東寧王朝(戦乱の中国から独立した東の安寧の地の意)を樹立し、海洋交易で繁栄した。
その後、一六八三年から一八九五年まで清国が台湾を領有。中国政権による初の台湾支配である。
清国は海洋上の小さな島である台湾の統治には消極的で、台湾の貿易拠点としての繁栄は失われる。そして一八九五年、清国は日本に台湾を永久割譲。台湾は再び海洋貿易の拠点となり、近代化建設が進められ、繁栄の道を歩んだが、一九四五年、日本の敗戦でマッカーサーに命じられた中華民国軍の進駐を受けて、同国の占領下に置かれ、一九四九年には国共内戦で敗れた同国の亡命政権に支配され、今日に至っている。
以上が実際の台湾史である。そしてこのような歴史を見ると、中国政権による台湾支配は清国統治時代のわずか二百十二年に過ぎないということが分かる(中華民国支配は中国政権の支配と呼べないだろう。なぜなら同国は亡命政権に過ぎないからだ)。
■歴史捏造で台湾人を中国人にする気だ
これまでの台湾の高校用歴史教科書も、この実際の歴史の流れを大方記述している。つまり在台中国人の捏造史観と対立するところの、台湾人の客観的な歴史観が反映されているのだ。
ところが上記の台湾の歴史を中国歴史の一環に仕立てようと歴史捏造に乗り出したのが、今回の学習指導要領の「微調整」であるに他ならない。台湾を「古来中国の不可分の領土」と位置づけ、台湾人の中国人化を図りたいのが「一つの中国」を掲げる馬英九政権にとっては、何としても実行しなければならないものとなっている。
台湾独立派から「脱台湾化だ」と批判されるのはこのためだ。
それでは、一体いかなる歴史の書き換えを行うというのか。
(つづく)
「反日」捏造が再び―台湾の歴史教科書が危機!(上) 14/01/30
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都民のみなさんへ。田母神としお候補を都知事に!
東京都の喫緊の課題は人の生命を守る防災都市作りの強化。これは誰にでもできることではありません。しかし航空自衛隊のトップだった田母神としお候補にだけは誰にも負けない経験、能力、そして強い使命感があります。他の候補者の顔を見渡しながら、そのことの重大さを考えてほしい。
「頑張れ日本!全国行動委員会」埼玉県本部より
第五十七回建国奉祝式典のご案内
神武肇国の古を偲び、我が国及び皇室の弥栄の祈念を込めて、紀元節奉祝の行事「第五十七回建国奉祝式典」を下記の通り挙行いたします。つきましては、皆様お誘い合わせの上奮ってご参加下さいますようご案内申し上げます。
【日時】平成26年2月11日(祝)午後2時より
【会場】さいたま共済会館 5階
(埼玉県さいたま市浦和区岸町7-5-14 電話048-822-3330)
(交通)JR「浦和駅」西口下車、徒歩10分。県庁通りを進み、県庁手前の十字路を左折。
1、紀元節祭 14時11分~15時15分
2、記念講演 15時30分~16時45分
演題「建国記念の日に考える国の危機ーウイグル人の視点から)
講師:イリハム・マハムティ氏(世界ウイグル会議副議長、日本ウイグル協会副議長)
3、直会(懇親会) 17時00分~19時00分
【会費】 参加費1000円・懇親会費500円
【主催】 埼玉建国奉祝会(染谷高実代表)
【後援】 頑張れ日本!全国行動委員会埼玉県本部、日本会議埼玉県本部
【問合せ】 070-6484―2624
前回書いた通り、台湾では日本統治時代を不法な台湾支配と看做す在台中国人の捏造史観と、冷静に台湾の近代発展の時代として捉える台湾人の客観的な歴史観との対立がある。
そして今、馬英九総統の国民党政権が前者に基づき、学習指導要領に「微調整」という名の大幅な変更を加え、民進党政権時代以来客観的な記述で知られてきた高校用歴史教科書に対し、反日的な歴史捏造を強要しようとしているところだ。
これについて台湾独立派からは「脱台湾化だ」との批判の声が上がり、蒋偉寧教育部長(文科相に相当)は「脱台湾化などでは全くない。しかし少しだけ脱日本化を図る」と釈明したことも前回伝えた通り。
しかし歴史教科書の所謂「脱日本化」は「脱台湾化」を意味している。これを言い換えれば「日本統治下の近代的発展への評価の停止は教育の中国化」となるのである。
台湾の子供たちが洗脳教育の危機
そもそも反日歴史捏造は台湾人の中国人化教育を意味している。親日感情が定着する台湾での反日感情の扶植は、中国人意識の扶植に他ならない。
■台湾は三世紀に中国の領土になったのか
この捏造史観にかかれば、台湾は「古来中国の不可分の領土」ということになる。そのため日本統治は中国の領土に対して行った不法行為となるわけだし、その他の時代に関しても、当然さまざまな歴史捏造が行われることとなる。
そこでそれに触れる前に、まずは台湾の歴史を俯瞰しよう。
在台中国人の捏造史観に基づくと、台湾の歴史は三世紀に始まることが多い。
当時呉の孫權が「夷州」という島に大軍を派遣し、住民を連れ帰ったと『三国志』にあり、さらには七世紀には隋の煬帝が「琉求」という島に派兵して住民を連れて帰ったと『隋書』に記載されており、「夷州」「琉求」は台湾を指すとして、当時から台湾は中国の領土であると強調するのだ。しかし仮にそれらの島が台湾だとしても、それらを中国の政権が支配したとの記録は一切ない。
実際の歴史を語ると、もともと台湾はマレーポリネシア系住民の島で、十六世紀半ばにポルトガル人がここを発見。一方、中国(当時は明国)の文献に台湾がはっきりと台湾であると分かる形で登場するのもこのころだ。当時明国の脅威だった倭寇(中国人や日本人の武装交易勢力)が、中国の武力が及ばないここに拠点を設けていたため、島の存在が明らかになったとみられる。
■台湾を最初に支配したのはオランダ
そして十六世紀末、初めてこの島の支配を試みたのが日本の豊臣秀吉である。朝貢要求の使者を派遣したが、島に政府がないのを知り、使者は虚しく帰国した。
次いで十七世紀に入り、台湾は日本、中国、東南アジアの間における海洋航路の要衝として注目され、日本人や中国人がここを出会貿易の拠点とした。一六〇九、一六一六年に徳川家康が艦隊を派遣し、占領を試みたが失敗。その後一六二四年、オランダが南部に殖民。当初は澎湖島を占領したが、明国側から明の統治の及ばない台湾で貿易拠点を築けと求められ、それに従ったのだ。
このようにして台湾では初の政府が樹立された。一六二六年にはスペインが北部を占領したが、一六四二年にオランダによって駆逐された。オランダは台湾の開発を進め、島は同国のアジア貿易の重要拠点となった。
最初に台湾を統治したのはオランダであり中国ではない。しかし中国人は
この史実を認めたくない
■中国政権の台湾支配は二百十二年間だけ
一方中国では一九四四年、明国が清国に滅ぼされた。明国に仕えていた鄭成功の軍隊はなお抗戦を継続するも劣勢に立ち、一六六一年にオランダから台湾を奪い、ここを拠点とした。かくて丁鄭成功一族三代にわたる台湾統治が一六八三年まで続いた。鄭一族は台湾に東寧王朝(戦乱の中国から独立した東の安寧の地の意)を樹立し、海洋交易で繁栄した。
その後、一六八三年から一八九五年まで清国が台湾を領有。中国政権による初の台湾支配である。
清国は海洋上の小さな島である台湾の統治には消極的で、台湾の貿易拠点としての繁栄は失われる。そして一八九五年、清国は日本に台湾を永久割譲。台湾は再び海洋貿易の拠点となり、近代化建設が進められ、繁栄の道を歩んだが、一九四五年、日本の敗戦でマッカーサーに命じられた中華民国軍の進駐を受けて、同国の占領下に置かれ、一九四九年には国共内戦で敗れた同国の亡命政権に支配され、今日に至っている。
以上が実際の台湾史である。そしてこのような歴史を見ると、中国政権による台湾支配は清国統治時代のわずか二百十二年に過ぎないということが分かる(中華民国支配は中国政権の支配と呼べないだろう。なぜなら同国は亡命政権に過ぎないからだ)。
■歴史捏造で台湾人を中国人にする気だ
これまでの台湾の高校用歴史教科書も、この実際の歴史の流れを大方記述している。つまり在台中国人の捏造史観と対立するところの、台湾人の客観的な歴史観が反映されているのだ。
ところが上記の台湾の歴史を中国歴史の一環に仕立てようと歴史捏造に乗り出したのが、今回の学習指導要領の「微調整」であるに他ならない。台湾を「古来中国の不可分の領土」と位置づけ、台湾人の中国人化を図りたいのが「一つの中国」を掲げる馬英九政権にとっては、何としても実行しなければならないものとなっている。
台湾独立派から「脱台湾化だ」と批判されるのはこのためだ。
それでは、一体いかなる歴史の書き換えを行うというのか。
(つづく)
「反日」捏造が再び―台湾の歴史教科書が危機!(上) 14/01/30
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東京都の喫緊の課題は人の生命を守る防災都市作りの強化。これは誰にでもできることではありません。しかし航空自衛隊のトップだった田母神としお候補にだけは誰にも負けない経験、能力、そして強い使命感があります。他の候補者の顔を見渡しながら、そのことの重大さを考えてほしい。
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第五十七回建国奉祝式典のご案内
神武肇国の古を偲び、我が国及び皇室の弥栄の祈念を込めて、紀元節奉祝の行事「第五十七回建国奉祝式典」を下記の通り挙行いたします。つきましては、皆様お誘い合わせの上奮ってご参加下さいますようご案内申し上げます。
【日時】平成26年2月11日(祝)午後2時より
【会場】さいたま共済会館 5階
(埼玉県さいたま市浦和区岸町7-5-14 電話048-822-3330)
(交通)JR「浦和駅」西口下車、徒歩10分。県庁通りを進み、県庁手前の十字路を左折。
1、紀元節祭 14時11分~15時15分
2、記念講演 15時30分~16時45分
演題「建国記念の日に考える国の危機ーウイグル人の視点から)
講師:イリハム・マハムティ氏(世界ウイグル会議副議長、日本ウイグル協会副議長)
3、直会(懇親会) 17時00分~19時00分
【会費】 参加費1000円・懇親会費500円
【主催】 埼玉建国奉祝会(染谷高実代表)
【後援】 頑張れ日本!全国行動委員会埼玉県本部、日本会議埼玉県本部
【問合せ】 070-6484―2624