李登輝氏に無罪判決!―証拠がないのだから当然だ
2013/11/16/Sat
台湾の李登輝元総統は在任中の一九九四年、南アフリカ訪問時に同国与党へ贈った援助金一千五十万ドル(機密費)のうち七百七十九万ドルを、一九九九年に自ら名誉理事長を務めるシンクタンクの設立に流用したとし、二〇一一年六月になって突如公金横領で起訴されていたが、台北地方法院(地裁)は十一月十五日、無罪判決を言い渡した。
無罪判決を報じるテレビニュース画面
証拠がないとの理由からだが、証拠がないのは最初から分かり切っていたことである。
二〇一二年一月に行われる総統選挙で野党民進党の蔡英文候補を支持する李登輝氏に罪を擦り付け、その影響力を奪おうとした国民党政権の謀略との見方が専らだった(中共との共謀説も)。
在台中国人勢力が主導し、民主主義より国民党支配の体制復活を求める同党政権の、「民主の父」に対する報復と言えたかも知れない。
起訴された当時、李登輝氏はこう述べていた。
「私は総統在任中、司法の独立のために努力した。公私をはっきり区別し、私情を挟まなかった。公平正義の司法を打ち立てることで、初めて民主体制の長久的な発展を維持できるからである。これが私の絶対的な立場、態度だった」
「私は公職着任以来、一貫して公私をはっきりと区別してきた。今になって歪曲、誹謗に直面したわけだが、自身が無実であることだけは絶対に譲らない。私は断じてこのようなことで打倒されることはない。台湾の主体性と民主の発展を守るため、これからも主張すべきことは主張し、行うべきことは行っていきたい」
「私はすでに九十歳。死ぬことも恐れていない。どのような圧迫手段も恐れていない。たとえ李登輝は死んでも、台湾にはまだまだたくさんの李登輝がおり、台湾の民主のために奮闘し続けるものと信じている。私は生きている限り、国家のためにがんばりたい」
こうした李登輝氏の闘争が、取り敢えずは勝利を収めた格好だ。
この「勝報」は日本にも広く伝えたい。
卓越した哲学、崇高な精神、果敢な政治的行動力で多くの日本人の尊敬を集め、生命共同体たるべき日本と台湾との関係を深化させてきた李登輝氏が起訴されたとの報が、日本人に大きな失望を与えたのは否めない。台湾人そのものへの誤解も高まったように見えた。何しろ多くは、台湾の司法が国民党政権の政敵弾圧の道具と化していることを理解していなかった。
今回の無罪判決を通じ、李登輝氏が台湾のために何と戦ってきたのかが、日本人の間でさらに明確になることを祈りたい。
無罪判決後の記者会見に臨む李登輝氏
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李登輝氏起訴は中国の指示との見方 11/07/01
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http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-1556.html
証拠なしで李登輝氏を起訴した国民党政府の暴走 11/07/04
http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-1560.html
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在台中国人勢力が主導し、民主主義より国民党支配の体制復活を求める同党政権の、「民主の父」に対する報復と言えたかも知れない。
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「私は公職着任以来、一貫して公私をはっきりと区別してきた。今になって歪曲、誹謗に直面したわけだが、自身が無実であることだけは絶対に譲らない。私は断じてこのようなことで打倒されることはない。台湾の主体性と民主の発展を守るため、これからも主張すべきことは主張し、行うべきことは行っていきたい」
「私はすでに九十歳。死ぬことも恐れていない。どのような圧迫手段も恐れていない。たとえ李登輝は死んでも、台湾にはまだまだたくさんの李登輝がおり、台湾の民主のために奮闘し続けるものと信じている。私は生きている限り、国家のためにがんばりたい」
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