国防強化のブレーキ演じる中国の傀儡「公明党」／日米ガイドライン中間報告に「集団的自衛権」盛り込まれず

2014/10/10/Fri

日米両政府は十月八日、日米防衛協力のための指針（ガイドライン）の中間報告を公表。産経新聞によれば、ガイドラインの見直しは「中国の急速な軍拡を踏まえた日米協力のあり方を定める必要があることに加え、日本による集団的自衛権の行使容認で日米協力の幅を広げることが可能になったことを踏まえた措置」（産経）だが、報告に「『集団的自衛権』の文言を盛り込まず、『日本と密接な関係にある国に対する武力攻撃が発生し、日本の武力行使が許容される場合の両政府間の協力』との記述にとどめた」のは、「公明党への政治的配慮が強く働いた結果といえる」。

日米ガイドラインの中間報告に肝心の「集団的自衛権」は盛り込まれなかった

つまり安倍政権には集団的自衛権の行使容認に向けた安保関連法案に関する与党協議をスムーズに進めるため、公明党の反撥をできるだけ避けなければならない事情があるのだ。

産経は次のように懸念をあらわにする。

「公明党に配慮するあまり、集団的自衛権の行使対象や米軍との協力関係を過度に限定すれば、自衛隊が日本を防衛するための活動に制約が強まりかねない。閣議決定で集団的自衛権が憲法上許容されると判断した『国民の生命が根底から覆される明白な危険』に陥った事態に、有効な対処ができない危険をはらむことになる」

中国の脅威が差し迫る情勢下で、実に由々しき事態である。

自民党はこのように公明党に配慮しなければならない状況だが、その公明党が配慮するのは中国だ。言うまでもなく同党は安倍政権のブレーキ役として、中国から大きな期待を受けている。

中国のためなら国防妨害も辞さない構え

たとえば同党の山口那津男代表は三月の講演で「（日本との）戦争を経験した国から見れば、また日本が自分の国に来て戦うことを憲法上可能にするんだなと思われるかも知れない」として集団的自衛権の行使容認を求める安倍政権を牽制したが、実に子供染みた理屈だが、これは「日本が強くなっては困る」との中国の懸念を代弁したものだ。明らか自国の国防強化へのブレーキを演じている。

中国国営の中国新聞社は八日、「日米防衛協力指針の中間報告は具体的内容に欠ける」と題する論評を掲げ、公明党への配慮で身動きがとりにくい自民党の苦悩を詳報した。

嬉々として報じているようにも見えるし、公明党という傀儡にエールを送っているようにも受け取れた。
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