媚中「馬英九」に学生が単身抗議!ーやむにやまれぬ台湾魂(附:台湾チャンネルの関連報道=事件の映像)
2014/10/08/Wed
■馬英九総統が大学生に本をぶつけられる
産経新聞は九月二十七日、次のように報道した。
「台湾の馬英九総統が26日夜、台北市内のホテルのロビーで、大学生(18)から本を投げつけられる騒ぎがあった。……本は馬総統に当たったが、けがはない」。
「学生は、馬総統が22日の欧州の記者団との懇談で、『東西ドイツが双方の関係を処理し、最終的に統一を実現した方法を学びたい』などと発言したと報じられたことで、馬総統に不満を感じたという。総統府は25日、統一に関する発言はしていないと抗議。発言を報道したドイツの放送局は26日、電子版で訂正していた」
と言うことは、学生は誤報を鵜呑みにして、暴力行為に出てしまったのか。
馬英九総統(右2)に本が投げ付けられた
本を投げたのは18歳の学生だった
先ずここで考えたいのは、本当に誤報だったかだ。
■独メディアが伝えた馬英九の売国発言
問題の「ドイツの放送局の報道」とはドイチェベレの中国語サイトが二十三日に掲載した記事「馬英九が両岸関係改善の決意を強調」を指す。懇談した「欧州の記者団」(ドイツ通信の記者と、その他二名の記者)との会見内容を報じたものだ。
記事は馬英九の発言を次のように伝えた。
「大陸との関係改善は唯一の道。そうしなければ台湾の活動空間は極限にまで縮小される。大学生たちの抗議行動は長期的には台湾の政治に影響を及ぼさない」(対中国関係の緩和路線に抗議の声が高まり、支持率が下がっていることに関し)
「二つのドイツによる関係処理と最終的な統一の経験に学びたい。台湾もドイツの歴史の研究に力を入れる」
「二年後、二期目の任期満了になる。その前に両岸はそれぞれ相手方に弁事所を設置するだろう。今年十一月、北京でのAPEC首脳会議期間中に中国の指導者習近平と会見したい」
「中華人民共和国が台湾で置く弁事所は、西独が一九七四年に東独で開設した常設代表機関と似る可能性がある」
「両岸接近のプロセスにおいて、かつての東西ドイツの関係処理の仕方は参考になる」
「(相互に主権国家であることを承認した一九七二年の東西ドイツ基本条約は)非常に良い一歩だった」
「二つのドイツ関係を直接台湾海峡の情勢に当てはめることはできない。『一つのドイツ・二つの国家』の原則は台湾に援用できない。北京と台北の関係は国と国との関係ではなく、一国内部の関係でもない。台湾海峡両岸関係は歴史的にもかつてなかった関係だ」
■総統府は批判を受けて報道を否定
以上のような「ドイツ統一の経験に学びたい」との中国統一に前向きな意向表明は、台湾国内で直ちに批判に曝された。
そこで総統府は二十五日、報道は発言を捏造したものであり、すでに訂正を要求していると発表した。
それによると「中国への接近は台湾が生きていくための唯一のチャンスなどとはまったく言っておらず、報道倫理に反する」「馬英九総統が東西ドイツの関係処理の仕方を参考にすると言った意味は、『一つのドイツ・二つの国家』や主権と統治権の分離の経験は参考になるということ。両岸関係と二つのドイツの関係は完全に異なる。例えそれを参考にしても、同じことを両岸に当てはめることはできないという意味だ」という。
これを受けドイチェベレは「誤りがあった」として記事を削除した。
しかし本当に馬英九は統一の意向を示さなかったのだろうか。
実はこれまでも馬英九は、海外メディアの取材を受け、その発言が報道され、国内で批判を受けると、報道を否定するということを繰り返してきた。
■中国の歓心を買うための宣伝謀略か
たとえば二〇〇九年、米紙ウォールストリートジャーナルが「大陸が望むように両岸が統一を達成できるかどうかは、今後十年の情勢変化をみなければならない」との発言を伝えると、総統府は「『十年』ではなく『数十年』と述べたのだ」と強調した。
馬英九は海外メディアが報じる自身の
統一志向発言を繰り返し否定してきた
二〇一〇年にAP通信が「両岸の政治的対話は二期目の四年間の任期内に始まるだろう」との発言を報じると、馬英九は「そのようなことは言っていない。両岸の政治的問題にタイムスケジュールはない」と反論し、APに訂正を要求した(APはこれを無視)。
二〇一一年、読売新聞が「平和協議を含め、これらの問題(中国との政治的テーマについての協議)を我々は排除はしない」との発言を伝えると、新聞局は「そのように言っていない。日本メディアの主観的偏見だ」と非難した。
海外メディアの報道がいい加減なのか、それとも馬英九には失言癖があるのか。一つ考えられるのは、中国の歓心を買うため、統一に前向きな発言を世界に向けて行うとともに、国内に向けては発言を否定し、巻き起こる非難の声を抑え込むとの謀略を、馬英九政権が展開していることだ。
■明らかに総統による国家主権の自己否定
今回の発言騒動の実相も、そのように見えなくはない。
しかし発言の真相はともかく、馬英九が任期内に統一への道筋をつけようとしているという見方は台湾では一般的だ。
実際に今回の発言を見ても、はっきりと「一つのドイツ・二つの国家」を参考にすると言っているではないか。総統府によれば、馬英九は「一つのドイツ・二つの国家」方式ではなく「一つの中国」を基礎に両岸関係を発展させて来たと発言したそうだから、なおひどい。台湾と中国は国と国との関係ではないと言ったわけだから、国家主権の自己否定に等しい。
したがって、かりにドイチェベレが誤報を行ったとしても、学生がそれに惑わされただけで本を投げ付けたのではなかった。
■十八歳の勇気ある行動への報復はあるか
学生の名は顔銘緯氏。今年の九月の新学期に大学に入ったばかりの十八歳だ。台北市内のホテルで開かれた台湾独立派の会合に出席した際、別のフロアに馬英九が来ていることを知り、メディア関係者の中に紛れ込んで彼が出て来るのを待ち、「台湾と中国は一辺一国(別々の国)!」と叫んで本を投げたのだ。
投げた本は終戦直後における国民党の腐敗した台湾支配を記録した米人ジョージ・カーの著書『被出売的台湾』(売り飛ばされた台湾/邦題は『裏切られた台湾』)。台湾を売り飛ばそうとする馬英九に投げ付けるには格好の本と考えたわけだ。
事件後、記者会見に臨んだ顔銘緯氏。その立派な発言は感動を呼んだ
本は馬英九の腹部に当たった。顔銘緯氏は直ちに取り押さえられたが、独立派の会合に出席していた弁護士が駆け付けたおかげですぐに釈放された。本人は「抗議に代価が伴うのは知っているが、抗議しない訳にはいかなかった」「暴力だとの批判は喜んで受ける。しかし馬英九の親中売台こそ台湾にとっては最もひどい暴力だ。だから後悔していないし、今後どうなろうとも恐れない」とメディアに語った。
まさに「かくすればかくなるものと知りながらやむにやまれぬ台湾魂」だ。この勇気ある行動は全国から称賛を浴びた。
そしてここで危惧されているのが、馬英九政権による報復、見せしめのための陰湿な司法弾圧だ。馬英九は、顔銘緯氏を告訴しないと表明したが、台北警察署は二十七日に出頭を求め、事情聴取を行った。
警察署前で支持者に囲まれる顔銘緯氏
これについて王卓鈞警政署長は国会で「総統の追及ではない。憲兵隊長が公務執行妨害で告訴したほか、現場にいたある人が腹に本が当たって負傷したと騒いでいるため」と答弁しているが、国民の多くは、それを信じていない。
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事件の瞬間と学生へのインタビューの映像あり(7:29~)
【台湾チャンネル】第50回、感動広げた日本時代の石碑・学生が馬英九に単身抗議[桜H26/10/3]
2014/10/02 に公開
日本と台湾の交流情報を、日本語と台湾の言語で同時にお送りする情報番組。
今回の話題は①台北の山中で見つかった日本時代の石碑について御紹介します。台湾の幸福を祈る言葉が日本語で綴られ、感動を呼んだのだが、そこに悪意ある者が現れ…。 ②中国統一に前向きな発言を独メディアに語った馬英九総統。それに対して一人の学生が果敢にも単身抗議の行動に出た。事件の瞬間や学生へのインタビューをVTRでお伝えします。
キャスター:永山英樹・謝恵芝
産経新聞は九月二十七日、次のように報道した。
「台湾の馬英九総統が26日夜、台北市内のホテルのロビーで、大学生(18)から本を投げつけられる騒ぎがあった。……本は馬総統に当たったが、けがはない」。
「学生は、馬総統が22日の欧州の記者団との懇談で、『東西ドイツが双方の関係を処理し、最終的に統一を実現した方法を学びたい』などと発言したと報じられたことで、馬総統に不満を感じたという。総統府は25日、統一に関する発言はしていないと抗議。発言を報道したドイツの放送局は26日、電子版で訂正していた」
と言うことは、学生は誤報を鵜呑みにして、暴力行為に出てしまったのか。
馬英九総統(右2)に本が投げ付けられた
本を投げたのは18歳の学生だった
先ずここで考えたいのは、本当に誤報だったかだ。
■独メディアが伝えた馬英九の売国発言
問題の「ドイツの放送局の報道」とはドイチェベレの中国語サイトが二十三日に掲載した記事「馬英九が両岸関係改善の決意を強調」を指す。懇談した「欧州の記者団」(ドイツ通信の記者と、その他二名の記者)との会見内容を報じたものだ。
記事は馬英九の発言を次のように伝えた。
「大陸との関係改善は唯一の道。そうしなければ台湾の活動空間は極限にまで縮小される。大学生たちの抗議行動は長期的には台湾の政治に影響を及ぼさない」(対中国関係の緩和路線に抗議の声が高まり、支持率が下がっていることに関し)
「二つのドイツによる関係処理と最終的な統一の経験に学びたい。台湾もドイツの歴史の研究に力を入れる」
「二年後、二期目の任期満了になる。その前に両岸はそれぞれ相手方に弁事所を設置するだろう。今年十一月、北京でのAPEC首脳会議期間中に中国の指導者習近平と会見したい」
「中華人民共和国が台湾で置く弁事所は、西独が一九七四年に東独で開設した常設代表機関と似る可能性がある」
「両岸接近のプロセスにおいて、かつての東西ドイツの関係処理の仕方は参考になる」
「(相互に主権国家であることを承認した一九七二年の東西ドイツ基本条約は)非常に良い一歩だった」
「二つのドイツ関係を直接台湾海峡の情勢に当てはめることはできない。『一つのドイツ・二つの国家』の原則は台湾に援用できない。北京と台北の関係は国と国との関係ではなく、一国内部の関係でもない。台湾海峡両岸関係は歴史的にもかつてなかった関係だ」
■総統府は批判を受けて報道を否定
以上のような「ドイツ統一の経験に学びたい」との中国統一に前向きな意向表明は、台湾国内で直ちに批判に曝された。
そこで総統府は二十五日、報道は発言を捏造したものであり、すでに訂正を要求していると発表した。
それによると「中国への接近は台湾が生きていくための唯一のチャンスなどとはまったく言っておらず、報道倫理に反する」「馬英九総統が東西ドイツの関係処理の仕方を参考にすると言った意味は、『一つのドイツ・二つの国家』や主権と統治権の分離の経験は参考になるということ。両岸関係と二つのドイツの関係は完全に異なる。例えそれを参考にしても、同じことを両岸に当てはめることはできないという意味だ」という。
これを受けドイチェベレは「誤りがあった」として記事を削除した。
しかし本当に馬英九は統一の意向を示さなかったのだろうか。
実はこれまでも馬英九は、海外メディアの取材を受け、その発言が報道され、国内で批判を受けると、報道を否定するということを繰り返してきた。
■中国の歓心を買うための宣伝謀略か
たとえば二〇〇九年、米紙ウォールストリートジャーナルが「大陸が望むように両岸が統一を達成できるかどうかは、今後十年の情勢変化をみなければならない」との発言を伝えると、総統府は「『十年』ではなく『数十年』と述べたのだ」と強調した。
馬英九は海外メディアが報じる自身の
統一志向発言を繰り返し否定してきた
二〇一〇年にAP通信が「両岸の政治的対話は二期目の四年間の任期内に始まるだろう」との発言を報じると、馬英九は「そのようなことは言っていない。両岸の政治的問題にタイムスケジュールはない」と反論し、APに訂正を要求した(APはこれを無視)。
二〇一一年、読売新聞が「平和協議を含め、これらの問題(中国との政治的テーマについての協議)を我々は排除はしない」との発言を伝えると、新聞局は「そのように言っていない。日本メディアの主観的偏見だ」と非難した。
海外メディアの報道がいい加減なのか、それとも馬英九には失言癖があるのか。一つ考えられるのは、中国の歓心を買うため、統一に前向きな発言を世界に向けて行うとともに、国内に向けては発言を否定し、巻き起こる非難の声を抑え込むとの謀略を、馬英九政権が展開していることだ。
■明らかに総統による国家主権の自己否定
今回の発言騒動の実相も、そのように見えなくはない。
しかし発言の真相はともかく、馬英九が任期内に統一への道筋をつけようとしているという見方は台湾では一般的だ。
実際に今回の発言を見ても、はっきりと「一つのドイツ・二つの国家」を参考にすると言っているではないか。総統府によれば、馬英九は「一つのドイツ・二つの国家」方式ではなく「一つの中国」を基礎に両岸関係を発展させて来たと発言したそうだから、なおひどい。台湾と中国は国と国との関係ではないと言ったわけだから、国家主権の自己否定に等しい。
したがって、かりにドイチェベレが誤報を行ったとしても、学生がそれに惑わされただけで本を投げ付けたのではなかった。
■十八歳の勇気ある行動への報復はあるか
学生の名は顔銘緯氏。今年の九月の新学期に大学に入ったばかりの十八歳だ。台北市内のホテルで開かれた台湾独立派の会合に出席した際、別のフロアに馬英九が来ていることを知り、メディア関係者の中に紛れ込んで彼が出て来るのを待ち、「台湾と中国は一辺一国(別々の国)!」と叫んで本を投げたのだ。
投げた本は終戦直後における国民党の腐敗した台湾支配を記録した米人ジョージ・カーの著書『被出売的台湾』(売り飛ばされた台湾/邦題は『裏切られた台湾』)。台湾を売り飛ばそうとする馬英九に投げ付けるには格好の本と考えたわけだ。
事件後、記者会見に臨んだ顔銘緯氏。その立派な発言は感動を呼んだ
本は馬英九の腹部に当たった。顔銘緯氏は直ちに取り押さえられたが、独立派の会合に出席していた弁護士が駆け付けたおかげですぐに釈放された。本人は「抗議に代価が伴うのは知っているが、抗議しない訳にはいかなかった」「暴力だとの批判は喜んで受ける。しかし馬英九の親中売台こそ台湾にとっては最もひどい暴力だ。だから後悔していないし、今後どうなろうとも恐れない」とメディアに語った。
まさに「かくすればかくなるものと知りながらやむにやまれぬ台湾魂」だ。この勇気ある行動は全国から称賛を浴びた。
そしてここで危惧されているのが、馬英九政権による報復、見せしめのための陰湿な司法弾圧だ。馬英九は、顔銘緯氏を告訴しないと表明したが、台北警察署は二十七日に出頭を求め、事情聴取を行った。
警察署前で支持者に囲まれる顔銘緯氏
これについて王卓鈞警政署長は国会で「総統の追及ではない。憲兵隊長が公務執行妨害で告訴したほか、現場にいたある人が腹に本が当たって負傷したと騒いでいるため」と答弁しているが、国民の多くは、それを信じていない。
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事件の瞬間と学生へのインタビューの映像あり(7:29~)
【台湾チャンネル】第50回、感動広げた日本時代の石碑・学生が馬英九に単身抗議[桜H26/10/3]
2014/10/02 に公開
日本と台湾の交流情報を、日本語と台湾の言語で同時にお送りする情報番組。
今回の話題は①台北の山中で見つかった日本時代の石碑について御紹介します。台湾の幸福を祈る言葉が日本語で綴られ、感動を呼んだのだが、そこに悪意ある者が現れ…。 ②中国統一に前向きな発言を独メディアに語った馬英九総統。それに対して一人の学生が果敢にも単身抗議の行動に出た。事件の瞬間や学生へのインタビューをVTRでお伝えします。
キャスター:永山英樹・謝恵芝