焦点当たる中国大使館/国会議員脅迫と一等書記官スパイ疑惑
2012/05/30/Wed
都内での世界ウイグル会議代表大会の開会式当日である五月十四日、その開催を非難する中国の程永華大使の書簡が、百名を超える与野党の国会議員の下に届いた。
書簡には「このところ、日本国内で中国のチベットと新疆にかかわる問題が話題になり、後ろ向きの動きが見られ、中日関係の妨げとなっています。私は駐日中国大使として、このことを憂慮しています」とあり、「中国側の立場をより一層お分かり頂けるよう」にと、「中国のチベットについて」「中国の新疆について」との二通の文書が添えられていた。
「中国のチベット」「中国の新疆」との言い表し方だけでも、チベット、東トルキスタンの侵略を正当化する内容であるとわかる。
長尾たかし衆議院議員が公開した程永華大使からの書簡
前者には「チベットは西暦13世紀に中国の領土に正式に入り、その後歴代の政権、中央政府はずっとチベットに対し主権を行使している」との悪質な作り話で始まる。
「ダライは単なる宗教人ではなく、宗教を隠れ蓑にして、長年、中国の分裂を企み、チベット社会の安定と民族の団結を破壊しようとする政治亡命者であり、……世界各地を回り、その根本的目的は説法でも、友愛・平和を広めることでもなく、宗教を隠れ蓑にして『チベット独立』の主張をばらまき、中国と関係国との関係を壊すことにある。いわゆる『チベット亡命政府』首席のロプサン・センゲはダライの衣鉢を受け継ぎ、長年、中国の分裂を図る『チベット独立』の活動を続けている」とチベット亡命政府を罵倒。
そしてその上で、次のように訴える。
「われわれは国会議員の皆さんがダライとロブサン・センゲの中国の分裂を図る反中国の本質をはっきり見抜き、『チベット独立』勢力を支持せず、舞台を提供せず、いかなる形でも接触しないことを希望する」と。
後者にしても似たようなもので、やはり「紀元前1世紀から新疆は中国の重要な一部である」との捏造歴史の強調で始まり、「『世界ウイグル会議』は『東トルキスタン』のテロ組織『世界ウイグル青年会議』および『東トルキスタン民族代表会議』などの組織が統合したものである。この組織は徹頭徹尾、中国の分裂を企む反中国組織であり、『東トルキスタン』テロ組織と緊密に連携している」などと、世界ウイグル会議はテロ組織との事実無根のレッテルを張り、最後はやはり次のように求めた。
「ラビアやドルクンなどが最近、日本でいわゆる「世界ウイグル会議」第四回代表大会を開こうと画策している。日本政府がこれを認めれば、それは中国の内政に対する干渉であり、中国の安定と安全利益を損なうだけでなく、日本自身の安全にも害がある」
「われわれは議員の皆さんがラビアおよびドルクンらの中国の分裂をはかる反中国および暴力テロの本質をはっきり見抜き、いかなる形でも接触せず、『世界ウイグル会議』に対し、いかなる支持もしないことを希望する」
中国の不条理な残忍統治から、同胞の自由、人権、尊厳、そして生命を守ろうと訴えるチベット亡命政府や世界ウイグル会議をここまで悪玉に仕立て上げ、そしてその話を鵜呑みにせよと日本の国会議員に要求したのだ。まるで脅迫をするかのように。
そのため書簡を受け取った五十人近くは程氏に対し、「内政干渉だ」とする抗議文を送った。
もっとも「脅迫」は初めてではない。このようにまるで宗主国が属国に対するかのような「内政干渉」を繰り返してきたのが中国の大使館、総領事館なのである。ここまで大胆に圧力をかけて来るということは、日本の政府、政治家を震え上がらす自信があるからだろう。
実際、中国大使館の報道官は今回の書簡送付について、「これは日本の国会議員が状況を全面的客観的に理解するのに役立ち、すでに少なからぬ議員から謝意が寄せられている」と述べ、中国の圧力に怯える政治家が「少なからぬ」ことを明らかにした。
さてその中国大使館だが、そこの四十五歳の一等書記官が総参謀部二部(情報部)に所属するスパイらしいということが大々的に報じられ、あの国の駐日公館が対日諜報工作の拠点であるとの実態が、ようやく国民の間でも明らかになりつつある。
大きく伝えられるスパイ疑惑。中国大使館の実態が、ようや
く国民の間でも明らかになりつつある
政界関係者との交流も広げていたとされるこの人物。五月中旬に警視庁公安部が出頭を求めるや(外登証の不正入手の疑いがあるとして)、それを拒否して帰国してしまった。
公安部は「書記官が日本国内での親中派の育成や中国への投資促進などを行っていたことを確認。諜報活動をしていた疑いもあるとみて」(産経新聞)いる。
ここではその「親中派の育成」工作というものに注目したい。「日本の政財界で人脈を築き、日中間にトラブルが発生したとき、中国に有利になるようロビー活動を展開することも工作員の仕事の一つ」(同)だそうだ。
そうなると国会議員のうち、程大使の「脅迫」書簡に「謝意」を述べた者たちは工作を受けた「親中派」なのだろうか。
しかし書簡を送りつけられたのは、ウイグル民族に同情する議員たちのようだ。だからそれよりもむしろ、ウイグル民族の人権弾圧に目をつぶり、一切の抗議も批判もすることなく、ただただ「日中友好」を唱える議員がいるとしたら、そうした者を疑うべきだろう。
そして、石原慎太郎都知事が明らかにした尖閣諸島購入計画に対し、それを批判する中国と歩調を合わせるような発言を見せた議員たちなどは、まさに「日中間にトラブルが発生したとき、中国に有利になるよう」に動く連中と思われ、これらも疑われてしかるべきだ。
公安部は「書記官の接触者らから事情を聴き、書記官の活動について全容解明を進める」(同)という。
中国の影響が日本の政界に及びつつある現状を憂える国民の一人として、「全容解明」に期待を寄せたい。
【関連記事】動画拡散を!対日工作機関「中国大使館」施設の驚くべき実態 12/05/29
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書簡には「このところ、日本国内で中国のチベットと新疆にかかわる問題が話題になり、後ろ向きの動きが見られ、中日関係の妨げとなっています。私は駐日中国大使として、このことを憂慮しています」とあり、「中国側の立場をより一層お分かり頂けるよう」にと、「中国のチベットについて」「中国の新疆について」との二通の文書が添えられていた。
「中国のチベット」「中国の新疆」との言い表し方だけでも、チベット、東トルキスタンの侵略を正当化する内容であるとわかる。
長尾たかし衆議院議員が公開した程永華大使からの書簡
前者には「チベットは西暦13世紀に中国の領土に正式に入り、その後歴代の政権、中央政府はずっとチベットに対し主権を行使している」との悪質な作り話で始まる。
「ダライは単なる宗教人ではなく、宗教を隠れ蓑にして、長年、中国の分裂を企み、チベット社会の安定と民族の団結を破壊しようとする政治亡命者であり、……世界各地を回り、その根本的目的は説法でも、友愛・平和を広めることでもなく、宗教を隠れ蓑にして『チベット独立』の主張をばらまき、中国と関係国との関係を壊すことにある。いわゆる『チベット亡命政府』首席のロプサン・センゲはダライの衣鉢を受け継ぎ、長年、中国の分裂を図る『チベット独立』の活動を続けている」とチベット亡命政府を罵倒。
そしてその上で、次のように訴える。
「われわれは国会議員の皆さんがダライとロブサン・センゲの中国の分裂を図る反中国の本質をはっきり見抜き、『チベット独立』勢力を支持せず、舞台を提供せず、いかなる形でも接触しないことを希望する」と。
後者にしても似たようなもので、やはり「紀元前1世紀から新疆は中国の重要な一部である」との捏造歴史の強調で始まり、「『世界ウイグル会議』は『東トルキスタン』のテロ組織『世界ウイグル青年会議』および『東トルキスタン民族代表会議』などの組織が統合したものである。この組織は徹頭徹尾、中国の分裂を企む反中国組織であり、『東トルキスタン』テロ組織と緊密に連携している」などと、世界ウイグル会議はテロ組織との事実無根のレッテルを張り、最後はやはり次のように求めた。
「ラビアやドルクンなどが最近、日本でいわゆる「世界ウイグル会議」第四回代表大会を開こうと画策している。日本政府がこれを認めれば、それは中国の内政に対する干渉であり、中国の安定と安全利益を損なうだけでなく、日本自身の安全にも害がある」
「われわれは議員の皆さんがラビアおよびドルクンらの中国の分裂をはかる反中国および暴力テロの本質をはっきり見抜き、いかなる形でも接触せず、『世界ウイグル会議』に対し、いかなる支持もしないことを希望する」
中国の不条理な残忍統治から、同胞の自由、人権、尊厳、そして生命を守ろうと訴えるチベット亡命政府や世界ウイグル会議をここまで悪玉に仕立て上げ、そしてその話を鵜呑みにせよと日本の国会議員に要求したのだ。まるで脅迫をするかのように。
そのため書簡を受け取った五十人近くは程氏に対し、「内政干渉だ」とする抗議文を送った。
もっとも「脅迫」は初めてではない。このようにまるで宗主国が属国に対するかのような「内政干渉」を繰り返してきたのが中国の大使館、総領事館なのである。ここまで大胆に圧力をかけて来るということは、日本の政府、政治家を震え上がらす自信があるからだろう。
実際、中国大使館の報道官は今回の書簡送付について、「これは日本の国会議員が状況を全面的客観的に理解するのに役立ち、すでに少なからぬ議員から謝意が寄せられている」と述べ、中国の圧力に怯える政治家が「少なからぬ」ことを明らかにした。
さてその中国大使館だが、そこの四十五歳の一等書記官が総参謀部二部(情報部)に所属するスパイらしいということが大々的に報じられ、あの国の駐日公館が対日諜報工作の拠点であるとの実態が、ようやく国民の間でも明らかになりつつある。
大きく伝えられるスパイ疑惑。中国大使館の実態が、ようや
く国民の間でも明らかになりつつある
政界関係者との交流も広げていたとされるこの人物。五月中旬に警視庁公安部が出頭を求めるや(外登証の不正入手の疑いがあるとして)、それを拒否して帰国してしまった。
公安部は「書記官が日本国内での親中派の育成や中国への投資促進などを行っていたことを確認。諜報活動をしていた疑いもあるとみて」(産経新聞)いる。
ここではその「親中派の育成」工作というものに注目したい。「日本の政財界で人脈を築き、日中間にトラブルが発生したとき、中国に有利になるようロビー活動を展開することも工作員の仕事の一つ」(同)だそうだ。
そうなると国会議員のうち、程大使の「脅迫」書簡に「謝意」を述べた者たちは工作を受けた「親中派」なのだろうか。
しかし書簡を送りつけられたのは、ウイグル民族に同情する議員たちのようだ。だからそれよりもむしろ、ウイグル民族の人権弾圧に目をつぶり、一切の抗議も批判もすることなく、ただただ「日中友好」を唱える議員がいるとしたら、そうした者を疑うべきだろう。
そして、石原慎太郎都知事が明らかにした尖閣諸島購入計画に対し、それを批判する中国と歩調を合わせるような発言を見せた議員たちなどは、まさに「日中間にトラブルが発生したとき、中国に有利になるよう」に動く連中と思われ、これらも疑われてしかるべきだ。
公安部は「書記官の接触者らから事情を聴き、書記官の活動について全容解明を進める」(同)という。
中国の影響が日本の政界に及びつつある現状を憂える国民の一人として、「全容解明」に期待を寄せたい。
【関連記事】動画拡散を!対日工作機関「中国大使館」施設の驚くべき実態 12/05/29
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