菅首相「沖縄独立」発言で色めく中国の「琉球回復」願望
2010/06/18/Fri
■ルーズベルトは沖縄を中国に引き渡そうとした
菅直人首相が国家戦略担当相だった昨年九月の政権交代直後、「もう沖縄は独立した方がいい」と語っていたとのニュースは、中国でも盛んに報じられ、ネット上でも話題になっている。
たまたま喜納昌吉参院議員に漏らした言葉を喜納氏が新著で書き記したものだが、おそらくあの国ではこれを、日本の首相の歓迎すべき態度表明と受け取っているはずだ。
菅首相の発言を紹介した左翼議員の新著
それは沖縄を中国の領土(あるいは勢力範囲)であるべきとする中華民族主義的な領土拡張欲があるからだけではない。さらにはそれと表裏一体である軍事戦略思考の上からも、関心を寄せざるを得ないのだろう。
さてその中国では、蒋介石の外交上のある「大失策」談が有名である。
第二次大戦中の四三年十一月、ルーズベルト、チャーチル、蒋介石と言う連合国の「三巨頭」によるカイロ会談が行われた。対独戦の方針を話し合うためのこの会談に、なぜ中国の蒋介石が参加したかを一言で言えば、対日戦でやる気のない蒋介石を煽て上げるため、ルーズベルトが「巨頭」の一人と祭り上げ、面子を与えようとしたからだ。
カイロ会談。左から蒋介石中国軍事委員長、ルーズベルト米大統領、チャ
ーチル英首相。このころ蒋介石は対日作戦に不熱心であるばかりか、日本
との単独和平も仄めかし、米側から軍事、経済援助をゆすり続けていた
この会談後に発表された「カイロ宣言」(実はこれは条約ではなく、単なるプレスリリースだが)には、「日本は台湾を中華民国(当時の中国政権)に返還すべし」とあるが、これは数年前に台湾の豊かさを知った蒋介石が、ルーズベルトに求めて挿入された一節である。
戦後台湾に進駐した中華民国軍はこの「宣言」を根拠に島の領有を勝手に宣言し、そしてそのことが今日の中華人民共和国の台湾領有権の主張の根拠となってしまっている。
さて蒋介石の「失策」談だが、国営新華社の電子版が〇八年一月に掲載した論文によると、そのカイロ会談でルーズベルトは蒋介石に「琉球列島を管理しないか」と打診した。
「日本は不正な手段で列島を奪ったが、琉球は地理的に貴国に近く、歴史的にも貴国とは緊密な関係にある。もし望むなら戦争終了後に管理権を渡そう」と言うのである。
この思いもかけない話に蒋介石は戸惑ったようだ。少し考えた上で「私は中米両国で占領し、その後国際信託を受けた中米共同管理がいいと思う」と答えた。
■蒋介石は日本との争いを恐れて沖縄を拒否
十一月二十五日に再び蒋介石と会見したルーズベルトは再び聞いた。
「もう一度考えてみたのだが、琉球列島は台湾の東北に位置し、太平洋に面するなど、貴国の東の防壁であり、きわめて重要な戦略的位置を占める。あなたたちが台湾を獲得しても琉球を抑えなければ台湾の安全は保障されない。さらに重要なのは侵略を天性とする日本に占領させてはならないと言うことだ。台湾とともに貴国の管轄下に入れないか」
だが蒋介石はやはり米中共同管理を主張した。「琉球問題は複雑だ」と言うのが理由である。
このときルーズベルトは米中共同出兵による日本占領も提案したが、これも蒋介石に婉曲に断られたそうだ。かくして「カイロ宣言」には、「台湾返還」は記されても、「琉球」への言及はなされなかったのいだと言う。
会見後に蒋介石は随行する王寵恵に意見を求め、次のような会話となった。
二列目、左から四人目が王寵恵・国防最高委員会秘書長
王寵恵:琉球の戦略上の地位は重要。軍事面から見れば必要だ。
蒋介石:しかし将来日本と、こんなことで言い争いになったらどうするのか。
王寵恵:さまざまな角度から言えば、琉球は歴史的には我が国の付属国であり、我々に渡すのが情理にかなっている。日本が批判しても道理に合わない。
蒋介石:それなら、なぜそれを早く私に言わなかったのか。
王寵恵:あなたは中米共同管理を提案した。私は部下としてあなたに従うのが当然だ。
蒋介石:ルーズベルトが我々に琉球を差し出そうとした話は少数の者しか知らない。だから今後は口外するな。もしこのことを聞かれたら、「条約も証拠もなく、理由は言えない」と話すのだ。
かくして国民党の資料、記録、雑誌、書籍などはこの問題に関し、「根拠なし。ルーズベルトは琉球問題に言及せず」と書かれるようになったと言う。
■中国人は沖縄を自国の版図内と考えている
ちなみにこの論文のタイトルは「蒋介石が琉球接収拒否を後悔」。新華社がこれを掲載したのは、その内容が国益に有利だと判断したからだろう。
論文は、次のように沖縄の歴史も語っている。
「琉球列島は中国東部に位置し、十四世紀初めに中山、山南、山北と言う三小国が現れ、一三七二年に中国明朝に進貢し、国王はそれぞれ冊封を受けた」
「十五世紀初め、統一された琉球王国も中国封建統治者に朝貢。一六〇九年、日本薩摩藩の武力征服を受ける。その後琉球王は明朝と薩摩藩に進貢するも依然として中国の冊封を受け、それが清朝まで続いた」
「一八七二年十月、日本の明治政府は中国との協議も経ず、琉球国廃止を強行して琉球藩となし、七九年三月には兵を侵入させ、琉球併合を強行し、沖縄県を設置した」
そしてその上でこう主張するのだ。
「琉球列島は人口が多く物産も豊富。そして中国の東の大門だ。歴史上は中国の付属国で、日本とは無関係である。日本が武力侵略した琉球列島を、ルーズベルトが中国へ引き渡そうとしたのにはおのずと道理があるのだ」と。
日本の沖縄県がかつて明朝、清朝から冊封(外臣認定)を受けたとの理由で、いまだにそれが中国の版図に入るべきだとするが如き主張を、新華社が容認していると言う事実に着目しよう。
新華社のサイトで掲載されていた地図。沖縄を自国領とする認識の根底に
あるのは領土欲。そこで行われるのが歴史捏造である
■菅直人の軽率発言は中国軍への誤ったメッセージ
一九六二年、米国が沖縄における日本の主権を承認しようとしたとき、台湾の「聯合報」は「中国東部の海防に大きな穴を開けることになる」として、カイロ会談での「失策」を非難した。この記事に危機感を覚えた蒋介石は、ルーズベルトの提案には一切触れず、中米共同管理の建議を行ったことを自ら認めた。
この事実を報じるのは人民日報系の環球時報が〇五年七月に掲載した「釣魚島の禍根―蒋介石は琉球を二度拒否した」なる記事だ。
そこでは「蒋介石が琉球を求めなかったことで、日本がその利益を深く受けた。米国も大きな利益を受けた。今日のこの地域における政治、軍事態勢や各種の資源を巡る紛糾は、このように設定された枠組みの下で生まれたものなのだ」と非難しているが、今になってそうする背景にはもちろん、中国の軍事力が東支那海への伸長を本格化させている状況がある。
つまり海軍力の東支那海での制海権確立と太平洋への進出に欠かすことができないと強く認識される今日だからこそ、「なぜ蒋介石はあのとき、沖縄を拒否したのか」と恨んでいるのだ。
中華民族主義が充満する在台中国人勢力の雑誌「海峡論壇」(〇六年十一月)に掲載の論文「琉球は独立国の地位を回復すべき」では、中国人の戦略思考の一端をうかがい知ることができる。
「琉球列島は東海(東支那海)に挿し入り、中国を内陸へと閉じ込めるものだ。日本はこれに拠ることで、釣魚島に侵入し、東海で覇を唱え、石油資源を強奪することを可能とした。そして今日ではさらに台湾をその勢力範囲と見做し、中国統一を妨害している」
「台湾を日本の勢力範囲と見做し」と言うのは、いかにも中国人的な表現である。日米同盟が台湾を防衛範囲に組み込んでいることを指しているのだ。
そしてこう言う。「琉球独立は歴史と国際正義の問題であるとともに、東海の争いを解決し、釣魚島を回復し、両岸統一を達成するためにも最も優れた、最も合理的な方法である」と。
このように、東支那海、台湾を勢力下に収めるとの中国の軍事戦略を抑止するのが日米同盟であり、その重要拠点が沖縄の基地である以上、沖縄は何としてでも日本から切り離してしまいたい、と中国人は考えるのだ。
ところがそうしたなか、今回首相に就任した菅氏が「沖縄問題は重くてどうしようもない。基地問題はどうにもならない。もうタッチしたくない」とし、「もう沖縄は独立した方がいい」とまで言い放ったわけである。これに中国側が色めき立たないはずがない。
おそらくあの国の政府、軍部には、菅政権には中国の軍事膨張の前における国防の決意が欠如していると認識されたことだろう。
こうした無責任な発言が中国への誤った「メッセージ」となり、我が抑止力を大きく阻止でしまうのだ。
国家意識が希薄ゆえに国家分断容認発言を平然と行うことのできる政治家の存在が、いかに危険なものであるかがわかるだろう。しかも菅氏は首相にして、自衛隊の最高指揮者なのだ。
このような人間が国防の最高責任者でいいのか
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渋谷・横浜 6・19 民主党糾弾! 『救国』 緊急国民行動
登壇予定 水島総、三輪和雄、藤井げんき、永山英樹、松浦芳子 ほか 地方議員等
6月19日(土)
13時00分~14時30分 「渋谷」駅ハチ公前広場 街頭演説
15時30分~17時30分 「横浜」駅西口 街頭演説
※ 雨天決行!
主催 頑張れ日本!全国行動委員会、草莽全国地方議員の会、日本文化チャンネル桜ニ千人委員会有志の会
ご連絡先 頑張れ日本!全国行動委員会
http://www.ganbare-nippon.net/ TEL 03-6419-3900
※ 案内チラシはこちら → http://www.ch-sakura.jp/sakura/nationalsalvation0619_flyer.pdf
チベット百人委員会シンポジュームのお知らせ
演題:タシ・ツェリン氏と語り合う、長野聖火リレーの衝撃
日時:平成22年6月20日(日)午後6時~8時
会場:トイーゴ4F、大学習室。(長野市鶴賀問御所町1200 ℡ 026-252-7151)
(JR長野駅善光寺口より徒歩10分、長野電鉄市役所前駅より徒歩3分)
パネリスト:タシ・ツェリン氏(台湾チベット青年会議 代表)
スー・ジェイ氏(台湾チベット交流協会、副代表)
ペマ・ギャルポ氏(桐蔭横浜大学大学院教授)
井川仁水師(宗派を超えてチベットの平和を祈念する僧侶と在家の会、幹事)
西村幸祐氏(ジャーナリスト)
司会: 小林秀英師(チベット問題を考える会 代表)
主催:チベット自由人権日本百人委員会
共催:チベット問題を考える会
キャンドル・オブ・長野
参加費:1000円
2008年4月26日北京オリンピック長野聖火リレーの日、出発地を辞退した善光寺の英断によって、日本人の良心と良識がかろうじて救われた日となりました。仏都長野は真っ赤な五星紅旗の海と化し、その渦中にあって雪山獅子の旭日旗を守るかのように、毅然と聳える法の城が善光寺であったのです。
奇しくも胡錦涛氏に可愛がられた福原愛ちゃんの前に飛び出して、チベット人としてはただ一人逮捕されたのがタシ・ツェリン氏です。目撃者談によれば、飛び出したとき彼は泣いていたそうです。心中を察するに余りあるとは、このことでしょうか。
チベット人が泣きながら訴えたいこととは何でしょうか。善光寺が命運を懸けて大英断を下し、チベット人を助けるばかりか、日本人の魂さえも救ってくれたと思えるのは、何故なのでしょうか。100年前にチベット国旗に旭日を付け加えた日本人の願いとは、何だったのでしょうか。かくも深く真剣にアジアの平和を祈念した、そんな人々の願いを奇しくも善光寺が受け継いでいた、そんな風に思えるのです。
皆さんもパネリストの先生方と一緒に、チベットとアジアの平和を考えてみませんか。
問い合わせ先:小林秀英 042-315-7635
「7・5ウルムチ虐殺一周年抗議デモ」案内
http://uyghur-j.org/news_20100704.html
今回のデモ行進は、2009年7月5日、中国ウイグル地域のウルムチで発生した「ウルムチ事件」から一年を迎えるにあたり、世界各国のウイグル人組織を統括する「世界ウイグル会議」が呼びかける「世界同時抗議」の一環としてのデモ行進です。
武装警察がウイグル人の平和的なデモ行進を武力鎮圧し、多くのウイグル人を殺害・逮捕、拘禁した「ウルムチ事件」から一年。これまでの間に、「容疑者」として逮捕・拘束されたウイグル人ら9人に死刑が執行されるという衝撃的な出来事が起こりました。そして、未だに多くのウイグル人が逮捕・拘禁の身となっているなど、「ウルムチ事件」は一年を経過した今も続いており、終わってはいません。
私達、日本ウイグル協会は、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努める国際社会において、その名誉ある地位を占めたいと憲法で宣誓している日本国に居を構えております。
故に、日本ウイグル協会はその理念を遵守し、今回のデモ行進を通じ、中国政府や多くの方に以下のことを訴えて参ります。
・民族浄化政策下に置かれているウイグル人の境遇の改善
・容疑者として、現在も囚われの身になっているウイグル人の即時解放
・政治的中立な調査団の受け入れによる、事件の真相究明
さらには、中国政府に対し、中国国内で発生している人権問題を全面的に解決させ、ウイグル人や抑圧を受ける多くの人々に多様な自由が与えられない限り、 未来における中国の発展は断じて無いことを訴え、強い警告を発して参ります。
皆様のご賛同を頂ければ幸いです。何卒、宜しくお願い申し上げます。
[集合場所] 常盤橋公園
※地下鉄半蔵門線三越前駅から徒歩2分、大手町駅から徒歩4分、
銀座線三越前駅から徒歩5分、JR東京駅から徒歩6分
[日時] 平成22年7月4日(日) 集合開始 15:30
出発 16:00 解散 17:00
[コース予定] 常盤橋公園→八重洲中央口前→数寄屋橋→日航ホテル前右→日比谷公園解散
[主催] 特定非営利活動法人「日本ウイグル協会」 代表 イリハム・マハムティ
※お問合わせ HP:http://uyghur-j.org E-MAIL:[email protected]
[協賛団体] チベット問題を考える会、モンゴル自由連盟党、内モンゴル人民党、台湾研究フォーラム、在日台湾人アジア人権問題研究会
※東トルキスタンの旗をイメージした水色の服やタオルなどを身に着けての参加を歓迎します。
※デモ行進で揚げる旗については、7・5ウルムチ事件に対して中国政府に抗議する立場であれば、どの民族支援の旗も、どの団体組織の旗でもご自由にお持ちください。
※当日は体調や天候に注意してご参加ください。沿道での見学、応援も歓迎します。
※マスコミなどに撮影されると個人的に問題がある方はマスクなどで顔を隠してご参加ください。
※デモ行進中に、何か問題が発生した場合はデモスタッフか警備の警察にすぐに連絡してください。
[禁止事項]
平和的な抗議行動です。ウイグル人のために過激な行動は起こさないようお願いいたします。
※警察やマスコミへの挑発行為。
※沿道の見学者や中国人観光客などへの挑発行為。
※拡声器を持ち込んでの勝手なシュプレヒコール。
※日本の政党や政治家、または候補者に関するプラカードの持参やシュプレヒコール。
メルマガ版「台湾は日本の生命線!」
反中華覇権主義運動のさまざまな関連情報を配信中。
登録先・バックナンバー http://www.melma.com/backnumber_174014
菅直人首相が国家戦略担当相だった昨年九月の政権交代直後、「もう沖縄は独立した方がいい」と語っていたとのニュースは、中国でも盛んに報じられ、ネット上でも話題になっている。
たまたま喜納昌吉参院議員に漏らした言葉を喜納氏が新著で書き記したものだが、おそらくあの国ではこれを、日本の首相の歓迎すべき態度表明と受け取っているはずだ。
菅首相の発言を紹介した左翼議員の新著
それは沖縄を中国の領土(あるいは勢力範囲)であるべきとする中華民族主義的な領土拡張欲があるからだけではない。さらにはそれと表裏一体である軍事戦略思考の上からも、関心を寄せざるを得ないのだろう。
さてその中国では、蒋介石の外交上のある「大失策」談が有名である。
第二次大戦中の四三年十一月、ルーズベルト、チャーチル、蒋介石と言う連合国の「三巨頭」によるカイロ会談が行われた。対独戦の方針を話し合うためのこの会談に、なぜ中国の蒋介石が参加したかを一言で言えば、対日戦でやる気のない蒋介石を煽て上げるため、ルーズベルトが「巨頭」の一人と祭り上げ、面子を与えようとしたからだ。
カイロ会談。左から蒋介石中国軍事委員長、ルーズベルト米大統領、チャ
ーチル英首相。このころ蒋介石は対日作戦に不熱心であるばかりか、日本
との単独和平も仄めかし、米側から軍事、経済援助をゆすり続けていた
この会談後に発表された「カイロ宣言」(実はこれは条約ではなく、単なるプレスリリースだが)には、「日本は台湾を中華民国(当時の中国政権)に返還すべし」とあるが、これは数年前に台湾の豊かさを知った蒋介石が、ルーズベルトに求めて挿入された一節である。
戦後台湾に進駐した中華民国軍はこの「宣言」を根拠に島の領有を勝手に宣言し、そしてそのことが今日の中華人民共和国の台湾領有権の主張の根拠となってしまっている。
さて蒋介石の「失策」談だが、国営新華社の電子版が〇八年一月に掲載した論文によると、そのカイロ会談でルーズベルトは蒋介石に「琉球列島を管理しないか」と打診した。
「日本は不正な手段で列島を奪ったが、琉球は地理的に貴国に近く、歴史的にも貴国とは緊密な関係にある。もし望むなら戦争終了後に管理権を渡そう」と言うのである。
この思いもかけない話に蒋介石は戸惑ったようだ。少し考えた上で「私は中米両国で占領し、その後国際信託を受けた中米共同管理がいいと思う」と答えた。
■蒋介石は日本との争いを恐れて沖縄を拒否
十一月二十五日に再び蒋介石と会見したルーズベルトは再び聞いた。
「もう一度考えてみたのだが、琉球列島は台湾の東北に位置し、太平洋に面するなど、貴国の東の防壁であり、きわめて重要な戦略的位置を占める。あなたたちが台湾を獲得しても琉球を抑えなければ台湾の安全は保障されない。さらに重要なのは侵略を天性とする日本に占領させてはならないと言うことだ。台湾とともに貴国の管轄下に入れないか」
だが蒋介石はやはり米中共同管理を主張した。「琉球問題は複雑だ」と言うのが理由である。
このときルーズベルトは米中共同出兵による日本占領も提案したが、これも蒋介石に婉曲に断られたそうだ。かくして「カイロ宣言」には、「台湾返還」は記されても、「琉球」への言及はなされなかったのいだと言う。
会見後に蒋介石は随行する王寵恵に意見を求め、次のような会話となった。
二列目、左から四人目が王寵恵・国防最高委員会秘書長
王寵恵:琉球の戦略上の地位は重要。軍事面から見れば必要だ。
蒋介石:しかし将来日本と、こんなことで言い争いになったらどうするのか。
王寵恵:さまざまな角度から言えば、琉球は歴史的には我が国の付属国であり、我々に渡すのが情理にかなっている。日本が批判しても道理に合わない。
蒋介石:それなら、なぜそれを早く私に言わなかったのか。
王寵恵:あなたは中米共同管理を提案した。私は部下としてあなたに従うのが当然だ。
蒋介石:ルーズベルトが我々に琉球を差し出そうとした話は少数の者しか知らない。だから今後は口外するな。もしこのことを聞かれたら、「条約も証拠もなく、理由は言えない」と話すのだ。
かくして国民党の資料、記録、雑誌、書籍などはこの問題に関し、「根拠なし。ルーズベルトは琉球問題に言及せず」と書かれるようになったと言う。
■中国人は沖縄を自国の版図内と考えている
ちなみにこの論文のタイトルは「蒋介石が琉球接収拒否を後悔」。新華社がこれを掲載したのは、その内容が国益に有利だと判断したからだろう。
論文は、次のように沖縄の歴史も語っている。
「琉球列島は中国東部に位置し、十四世紀初めに中山、山南、山北と言う三小国が現れ、一三七二年に中国明朝に進貢し、国王はそれぞれ冊封を受けた」
「十五世紀初め、統一された琉球王国も中国封建統治者に朝貢。一六〇九年、日本薩摩藩の武力征服を受ける。その後琉球王は明朝と薩摩藩に進貢するも依然として中国の冊封を受け、それが清朝まで続いた」
「一八七二年十月、日本の明治政府は中国との協議も経ず、琉球国廃止を強行して琉球藩となし、七九年三月には兵を侵入させ、琉球併合を強行し、沖縄県を設置した」
そしてその上でこう主張するのだ。
「琉球列島は人口が多く物産も豊富。そして中国の東の大門だ。歴史上は中国の付属国で、日本とは無関係である。日本が武力侵略した琉球列島を、ルーズベルトが中国へ引き渡そうとしたのにはおのずと道理があるのだ」と。
日本の沖縄県がかつて明朝、清朝から冊封(外臣認定)を受けたとの理由で、いまだにそれが中国の版図に入るべきだとするが如き主張を、新華社が容認していると言う事実に着目しよう。
新華社のサイトで掲載されていた地図。沖縄を自国領とする認識の根底に
あるのは領土欲。そこで行われるのが歴史捏造である
■菅直人の軽率発言は中国軍への誤ったメッセージ
一九六二年、米国が沖縄における日本の主権を承認しようとしたとき、台湾の「聯合報」は「中国東部の海防に大きな穴を開けることになる」として、カイロ会談での「失策」を非難した。この記事に危機感を覚えた蒋介石は、ルーズベルトの提案には一切触れず、中米共同管理の建議を行ったことを自ら認めた。
この事実を報じるのは人民日報系の環球時報が〇五年七月に掲載した「釣魚島の禍根―蒋介石は琉球を二度拒否した」なる記事だ。
そこでは「蒋介石が琉球を求めなかったことで、日本がその利益を深く受けた。米国も大きな利益を受けた。今日のこの地域における政治、軍事態勢や各種の資源を巡る紛糾は、このように設定された枠組みの下で生まれたものなのだ」と非難しているが、今になってそうする背景にはもちろん、中国の軍事力が東支那海への伸長を本格化させている状況がある。
つまり海軍力の東支那海での制海権確立と太平洋への進出に欠かすことができないと強く認識される今日だからこそ、「なぜ蒋介石はあのとき、沖縄を拒否したのか」と恨んでいるのだ。
中華民族主義が充満する在台中国人勢力の雑誌「海峡論壇」(〇六年十一月)に掲載の論文「琉球は独立国の地位を回復すべき」では、中国人の戦略思考の一端をうかがい知ることができる。
「琉球列島は東海(東支那海)に挿し入り、中国を内陸へと閉じ込めるものだ。日本はこれに拠ることで、釣魚島に侵入し、東海で覇を唱え、石油資源を強奪することを可能とした。そして今日ではさらに台湾をその勢力範囲と見做し、中国統一を妨害している」
「台湾を日本の勢力範囲と見做し」と言うのは、いかにも中国人的な表現である。日米同盟が台湾を防衛範囲に組み込んでいることを指しているのだ。
そしてこう言う。「琉球独立は歴史と国際正義の問題であるとともに、東海の争いを解決し、釣魚島を回復し、両岸統一を達成するためにも最も優れた、最も合理的な方法である」と。
このように、東支那海、台湾を勢力下に収めるとの中国の軍事戦略を抑止するのが日米同盟であり、その重要拠点が沖縄の基地である以上、沖縄は何としてでも日本から切り離してしまいたい、と中国人は考えるのだ。
ところがそうしたなか、今回首相に就任した菅氏が「沖縄問題は重くてどうしようもない。基地問題はどうにもならない。もうタッチしたくない」とし、「もう沖縄は独立した方がいい」とまで言い放ったわけである。これに中国側が色めき立たないはずがない。
おそらくあの国の政府、軍部には、菅政権には中国の軍事膨張の前における国防の決意が欠如していると認識されたことだろう。
こうした無責任な発言が中国への誤った「メッセージ」となり、我が抑止力を大きく阻止でしまうのだ。
国家意識が希薄ゆえに国家分断容認発言を平然と行うことのできる政治家の存在が、いかに危険なものであるかがわかるだろう。しかも菅氏は首相にして、自衛隊の最高指揮者なのだ。
このような人間が国防の最高責任者でいいのか
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登壇予定 水島総、三輪和雄、藤井げんき、永山英樹、松浦芳子 ほか 地方議員等
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13時00分~14時30分 「渋谷」駅ハチ公前広場 街頭演説
15時30分~17時30分 「横浜」駅西口 街頭演説
※ 雨天決行!
主催 頑張れ日本!全国行動委員会、草莽全国地方議員の会、日本文化チャンネル桜ニ千人委員会有志の会
ご連絡先 頑張れ日本!全国行動委員会
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日時:平成22年6月20日(日)午後6時~8時
会場:トイーゴ4F、大学習室。(長野市鶴賀問御所町1200 ℡ 026-252-7151)
(JR長野駅善光寺口より徒歩10分、長野電鉄市役所前駅より徒歩3分)
パネリスト:タシ・ツェリン氏(台湾チベット青年会議 代表)
スー・ジェイ氏(台湾チベット交流協会、副代表)
ペマ・ギャルポ氏(桐蔭横浜大学大学院教授)
井川仁水師(宗派を超えてチベットの平和を祈念する僧侶と在家の会、幹事)
西村幸祐氏(ジャーナリスト)
司会: 小林秀英師(チベット問題を考える会 代表)
主催:チベット自由人権日本百人委員会
共催:チベット問題を考える会
キャンドル・オブ・長野
参加費:1000円
2008年4月26日北京オリンピック長野聖火リレーの日、出発地を辞退した善光寺の英断によって、日本人の良心と良識がかろうじて救われた日となりました。仏都長野は真っ赤な五星紅旗の海と化し、その渦中にあって雪山獅子の旭日旗を守るかのように、毅然と聳える法の城が善光寺であったのです。
奇しくも胡錦涛氏に可愛がられた福原愛ちゃんの前に飛び出して、チベット人としてはただ一人逮捕されたのがタシ・ツェリン氏です。目撃者談によれば、飛び出したとき彼は泣いていたそうです。心中を察するに余りあるとは、このことでしょうか。
チベット人が泣きながら訴えたいこととは何でしょうか。善光寺が命運を懸けて大英断を下し、チベット人を助けるばかりか、日本人の魂さえも救ってくれたと思えるのは、何故なのでしょうか。100年前にチベット国旗に旭日を付け加えた日本人の願いとは、何だったのでしょうか。かくも深く真剣にアジアの平和を祈念した、そんな人々の願いを奇しくも善光寺が受け継いでいた、そんな風に思えるのです。
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問い合わせ先:小林秀英 042-315-7635
「7・5ウルムチ虐殺一周年抗議デモ」案内
http://uyghur-j.org/news_20100704.html
今回のデモ行進は、2009年7月5日、中国ウイグル地域のウルムチで発生した「ウルムチ事件」から一年を迎えるにあたり、世界各国のウイグル人組織を統括する「世界ウイグル会議」が呼びかける「世界同時抗議」の一環としてのデモ行進です。
武装警察がウイグル人の平和的なデモ行進を武力鎮圧し、多くのウイグル人を殺害・逮捕、拘禁した「ウルムチ事件」から一年。これまでの間に、「容疑者」として逮捕・拘束されたウイグル人ら9人に死刑が執行されるという衝撃的な出来事が起こりました。そして、未だに多くのウイグル人が逮捕・拘禁の身となっているなど、「ウルムチ事件」は一年を経過した今も続いており、終わってはいません。
私達、日本ウイグル協会は、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努める国際社会において、その名誉ある地位を占めたいと憲法で宣誓している日本国に居を構えております。
故に、日本ウイグル協会はその理念を遵守し、今回のデモ行進を通じ、中国政府や多くの方に以下のことを訴えて参ります。
・民族浄化政策下に置かれているウイグル人の境遇の改善
・容疑者として、現在も囚われの身になっているウイグル人の即時解放
・政治的中立な調査団の受け入れによる、事件の真相究明
さらには、中国政府に対し、中国国内で発生している人権問題を全面的に解決させ、ウイグル人や抑圧を受ける多くの人々に多様な自由が与えられない限り、 未来における中国の発展は断じて無いことを訴え、強い警告を発して参ります。
皆様のご賛同を頂ければ幸いです。何卒、宜しくお願い申し上げます。
[集合場所] 常盤橋公園
※地下鉄半蔵門線三越前駅から徒歩2分、大手町駅から徒歩4分、
銀座線三越前駅から徒歩5分、JR東京駅から徒歩6分
[日時] 平成22年7月4日(日) 集合開始 15:30
出発 16:00 解散 17:00
[コース予定] 常盤橋公園→八重洲中央口前→数寄屋橋→日航ホテル前右→日比谷公園解散
[主催] 特定非営利活動法人「日本ウイグル協会」 代表 イリハム・マハムティ
※お問合わせ HP:http://uyghur-j.org E-MAIL:[email protected]
[協賛団体] チベット問題を考える会、モンゴル自由連盟党、内モンゴル人民党、台湾研究フォーラム、在日台湾人アジア人権問題研究会
※東トルキスタンの旗をイメージした水色の服やタオルなどを身に着けての参加を歓迎します。
※デモ行進で揚げる旗については、7・5ウルムチ事件に対して中国政府に抗議する立場であれば、どの民族支援の旗も、どの団体組織の旗でもご自由にお持ちください。
※当日は体調や天候に注意してご参加ください。沿道での見学、応援も歓迎します。
※マスコミなどに撮影されると個人的に問題がある方はマスクなどで顔を隠してご参加ください。
※デモ行進中に、何か問題が発生した場合はデモスタッフか警備の警察にすぐに連絡してください。
[禁止事項]
平和的な抗議行動です。ウイグル人のために過激な行動は起こさないようお願いいたします。
※警察やマスコミへの挑発行為。
※沿道の見学者や中国人観光客などへの挑発行為。
※拡声器を持ち込んでの勝手なシュプレヒコール。
※日本の政党や政治家、または候補者に関するプラカードの持参やシュプレヒコール。
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