NHK討論「いま考えよう日米同盟」は「中立」装う「親中左翼」番組
2010/03/16/Tue
■NHKが意気込んで作った討論番組
普天間基地移設に関する自民党時代の日米合意の見直しを行う民主党政権。そのため両国間に食い違いが生じ、目下日米同盟の在り方に「注目が集まっている」と言うことで、NHK総合は三月十二日夜、討論番組である「日本の、これから いま考えよう日米同盟」を放送した。
スタジオに二十人ほどの専門家や一般庶民が集められ、アナウンサーの司会の下、討論が始まった。生中継だそうだ。
司会によれば、NHKはこれまで「この問題を正面切って議論したことがなかった」と強調していたから、この一時間半にわたる番組は、相当の意気込みで製作されたのだろう。
だからこそ、NHKの思想傾向がこの番組において見えてくるはずだ。
私はどうせ民主党の反米政策支持の番組だろうと思いながらも、この日はざっと見てみた。
■政治的な中立性を疑う出演者集め
番組開始後間もなく、先ず初めに行われた設問は、在日米軍基地は日本にとって、①「メリットがある」か、それとも②「デメリットがある」か。
スタジオでは①、②の回答はほぼ同数。つまり集められたのは、日米同盟への賛成派、反対派(慎重派)がほぼ同数と言うことだ。番組の政治的な「中立性」の表明とも見て取れた。
だが、同時に視聴者にも回答が募集された。その結果、①が七五%、②が二五%。世論(視聴者)では①が大勢を占めていることがわかった。
だからそうした今日の思潮に照らせば、スタジオでは反対派の庶民が多すぎるのではないかと思えてきた。つまり番組の「中立性」への疑惑の浮上だ。
日米同盟反対派の出演者が多すぎた
■集められたのは極端な反安保の左翼
しかも討論開始ですぐに判明したのは、反対派の庶民の多くは一般的な庶民と言うより、相当極端な反米、反安保の論者だと言うことだ。市民運動家としか見えない者も多かった。
一方、賛成派の庶民は元自衛官など、たとえ正論を述べても「日米同盟に賛成するのは当然な特別な人々」と視聴者から誤解されかねない人達が目立った。言い換えれば賛成派には少し不利な環境だ。
こうした人の巧妙な出演者集め自体に、番組の左翼的な印象操作の意図を感じないわけにはいかなかった。
それにしても反対派の話は感情的で幼稚すぎた。ただそのためかえって俗耳に入りやすかったとも言える。
左翼全盛時代の名残なのだろう、誰もが意気軒昂で、全国の視聴者の見ている前で、何も臆することなく暴論、妄説を展開するのだった。
■櫻井よしこ氏の正論で左翼陣営は大混乱
最初に発言したのは米軍基地付近に住んでいたと言う十代の女性。「騒音がひどかった。窓を閉めるとクーラーが必要となるが、それが経済的な負担」と「庶民」感覚で日米同盟を批判した。
次はおじいさん。典型的な左翼老人だ。「海兵隊はベトナム、イラクなどへの殴り込み部隊。日本を守ることを任務としていない」と言い放った。
このように事実歪曲を含む感情論が連発される中、賛成派の識者としてジャーナリストの櫻井よしこ氏が発言した。「異常な軍拡を続ける中国」の「脅威」に対する「抑止力」が日米同盟の意義と言った内容だった。
これで討論は理性的な方向へ行くと期待したのだろう、司会は「脅威について話し合おう」とリードを試みたのだが、逆にこれで反対派の間では混乱が生じた。
混乱した理由は簡単だ。中国の「脅威」を認めては、日米同盟にも存在意義ありと認めることになってしまう。いやそれよりむしろ、そもそも中国の側に立って日米同盟に反対しているからだと言うべきか。
櫻井氏の堂々たる言論に戸惑い、怒りを募らせた左
翼たち
■北朝鮮の味方もー左翼の無様な櫻井氏攻撃
まず安保問題の女性専門家(早稲田大学教授)が櫻井氏を批判してこう言った。「日本にとって中国は最大の貿易相手、パートナーでもある」と。
懸命に「脅威」を否定しようとしたのだが、櫻井氏から、もちろんそれはそうだと言われ、終わった。
そこへ先の左翼老人が滅茶苦茶なことを叫ぶ。「沖縄にとって最大の脅威は米軍だ」と。次いで若い左翼が興奮気味に「抑止力とは、お前が何かをやったら殺すぞ、と言うものだ。そんなものはいらない」と言い張った。
さらにもう一人別の左翼老人が「北朝鮮から米軍を見ろ。米軍は脅威だ」と北朝鮮を擁護するなど猛烈な米軍批判。あまりにも現実離れの話を捲くし立てるので、元自衛官の熱血青年から、きつく叱られていた。
北朝鮮を擁護したおじいさん。「ブッシュを八つ裂き
に」とまで言い放つ暴走も
■親中・親北鮮かー姜尚中氏の気だるい反米論
このように賛成派の現実論と、反対派の幻想論、感情論、詭弁とのぶつかり合いで活気付いたスタジオだが、やがてそこは気だるい空気に支配される。反対派の識者である姜尚中・東大教授が、難解のようで実は捉えどころのないだけの話を、ダラダラと始めたためだ。
左翼たちは「頼もしい」学者の登場で、嬉しそうにウンウン頷きながら聞いていたが、理解はしていなかったはず。そういう話だったのだ。
結局姜尚中氏が言いたかったのは、「脅威」の定義は「安保をどう捉えるかで変わってくる」だった。何てことはない、中国や北朝鮮の側に立てば、これらの国は脅威にはならないと言っていたのだ。
姜尚中氏は日米同盟のグローバル化にも反対だと述べた。左翼たちが在日米軍のイラク戦争派遣などに激しい批判を加えたことを受けてである。
そこで賛成派の識者である米国CSIS(戦略国際問題研究所)のマイケル・グリーン日本部長が流暢な日本語で、「米軍の前方展開がなければ、誰がシーレーンを守るのか」と反論した。
これで議論は暫時、現実的で理性的な方向へと戻った。
■視聴者の日米同盟擁護を恐れる左翼
そこで第二の設問が行われた。「日米同盟の深化をどう思うか」だ。
①「積極的にすべき」、②「慎重にすべき」のいずれかを答えるのだが、これに左翼たちが「設問はおかしい」「みんな日米同盟のことを分かっていない」などと騒ぎ始めた。
どうも視聴者の多くが第一の設問のときと同様、①を選ぶことを恐れたらしい(その後明らかになる視聴者の回答は①が六六%で、②は三三%)。左翼全盛時代がすでに終焉していることをようやく悟り、動揺したのかも知れない。
そこで司会が「これで結論を出すわけではない」「議論の糸口にしたいだけだ」と必死に宥め、何とか沈静化させたのだが、このようにこの日は、司会の進行や制止を無視する左翼たちの身勝手な行動ばかりが目立った。
発言も相変わらず、馬鹿馬鹿しかった。平和運動家の米人女性が「日米同盟は軍事主義に基づいている」と叫んだり・・・。
■生彩に欠けた識者たちの本音は「日中関係強化」か
反対派(慎重派)の専門家たちの話も、今ひとつ生彩に欠けていたようだ。
鳩山首相に近い防衛大学の元教授も、浅薄な話をして櫻井氏やグリーン氏に対抗しようとしたが、勝てなかった。日米安保の女性専門家も同じである。日米同盟が実際に国際社会の平和維持のために果たしている機能を、敢えて直視しようとしないためだろう。
「重要なのは軍事ばかりではない」と訴えたいだけのようにも見えたのだが、それ以上の話ができないのは知識不足のためかと言えばそうではあるまい。もしやテレビカメラの前では話せない売国的な本音を隠しているのだろうか。
たとえば「米国よりも中国との関係強化を」とか、「米国と手を切って中国に従属してもいい」とか。
■櫻井氏封じを試みた姜尚中氏の醜態
終盤に櫻井氏が「話を元に戻そう」と前置きして、左翼の聞きたくない「脅威」の話を再開した。「中国の脅威に直面しているのだ。それは東支那海や南支那海、チベット、ウイグルをみればわかる」と。
そこですかさず左翼たちから、「どこが脅威だ」との激しい野次が。
それでも櫻井氏が「中国に戦争を起こさせないよう民主主義諸国が強い体制を作る必要がある。日米同盟は戦争を避けるためのものだ」と続けるのに対し、姜尚中氏が「米国にとって中国はステークホルダーなのだ。中国をステークホルダーとしてきちっとさせるのが米国の役割。中国封じ込めはいけない」と反論。これに日米安保の専門家も、嬉しそうに拍手。
しかし櫻井氏から「さっきから話しているように、私は封じ込めろとは言っていない」と咎められて勝負あり。
櫻井氏退治に躍起となり、つい暴走してしまった姜尚中氏は、気まずそうに笑っていたが、視聴者の前で無責任すぎる。
■同盟賛成派に軍配上がるも番組は・・・
そこでマイケル・グリーン氏が口を開いた。「日本は民主主義だから、こういう議論は当たり前だが」と、姜尚中氏を含む反対派の低レベルの議論を皮肉った上で、「抑止力がなければ中国はステークホルダーになってくれない。そうするために日米同盟がある」とまとめた。
このようにこの日の討論は、賛成派による「脅威に対する抑止力」との日米同盟の最大意義の説明に対し、反対派がそれを懸命に妨害し、米軍の罵倒宣伝に徹しようと試みただけに終わったのだった。
だがそのためにかえって賛成派に軍配が上がったかに見えたのだが・・・。
最後の最後にNHKは、反対派の勝利と視聴者に思わせるような印象操作を行った。
■日米同盟反対の意図で作られたと確信
番組放送中、視聴者からメール、ファックスで寄せられた千二百通を超える意見のなかから、司会アシスタントのアナウンサーが四通だけを読み上げたのがそれだ。
最初の三通は「日米同盟深化」に反対する左翼的な意見。それに保守派の意見と思われるものを一通付け加えてバランスを取るポーズを見せたものの、それも「日本は自主防衛すべし」と、やはり反日米同盟的なもの。
視聴者回答の六六%が同盟を「積極的に深化させるべし」と答えていたはずだが、そうした意見は全く取り上げなかったのはなぜなのか。
これは完全な印象操作だろう。
国民の多くが「中立」「公正」と信じるこの公共放送局の番組が、実際には中国や左翼の側に立ち、日米同盟の弱体化、あるいは解体を望んだ上で作られたものと確信させられた瞬間だった。
司会は、日米同盟の問題は「今後日本はどう生きて行くかの問題だ」と言って番組を締めくくった、それであるものを思い出した。昨年NHKが中国式歴史観で歴史捏造、印象操作を行った「JAPANデビュー」第一回放送のいけるエンディングでのあのナレーションある。
それは「親日的とも言われる台湾で、今も残る日本統治の深い傷。それは今後アジアの中で生きて行く日本が分かち合わなければならない現実」と言ったものだった。
解体されるべきは日米同盟ではなく、NHKの方なのだ。
*********************************************
ブログランキング参加中
↑ ↑
よろしければクリックをお願いします。
運動を拡大したいので。
モバイルはこちら → http://blog.with2.net/link.php?486253
第6回 台湾建国烈士・鄭南榕記念 台湾問題講演会
戒厳令下の台湾において、公開の場で初めて台湾の独立建国を叫び、あるいは2・28事件の真相究明を求め、遂には一死をもって国民党の圧政に抗し、台湾に民主・自由の道を拓いた鄭南榕烈士。
鄭烈士は1988年末、台湾独立建国聯盟主席だった許世楷氏(前駐日代表)の「台湾共和国憲法草案」を、主宰して編集長をつとめる自由時代社の週刊誌「自由時代」に掲載。1989年の年が明け、検察は叛乱罪容疑で召喚しようとしたが鄭烈士は頑として応じず、台北市内の自社に籠城、完全な言論の自由を求めて抗議し続けた。「国民党が私を逮捕できるとすれば私の屍だけだ」と宣言、4月7日午前9時過ぎ、警官隊が包囲する中、ガソリンをかぶって覚悟の自決を遂げられた。享年42。
第6回となる今年は、月刊「正論」4月号で「袁紅冰が暴露した中国の台湾併呑計画」の題で寄稿し、著者の袁紅冰が台湾は中国に併呑されないよう今こそ鄭南榕精神を発揚せよと説いていることを紹介された、帝塚山大学名誉教授の伊原吉之助先生を講師に開催いたします。奮ってご参加くださいますよう謹んでご案内申し上げます。
■日時 2010年4月3日(土)
午後2時30分~4時30分(開場:2時15分)
■会場 文京シビックセンター 26階 スカイホール
〒112-0003 東京都文京区春日1-16-21 TEL:03-5803-1100
【交通】東京メトロ:丸ノ内線・南北線「後楽園駅」徒歩1分
都営地下鉄:三田線・大江戸線「春日駅」徒歩3分
JR総武中央線「水道橋駅」徒歩10分
■講演 伊原吉之助先生(帝塚山大学名誉教授)
演題「台湾併呑の危機と鄭南榕精神 ─『台湾大劫難』を手掛かりとして」
■参加費 1,000円
■懇親会 同会場の近くにて、午後5時~7時【懇親会費:3,500円】
■お申込み 4月2日(金)までに下記の申込フォームから、もしくはFAX、メールにて
お申込フォーム http://www.ritouki.jp/cgi-bin/enquete/form0065.reg
■主催 鄭南榕顕彰会(宗像隆幸会長 日台交流教育会、日本李登輝友の会、台湾研究フォーラム)
■後 援 在日台湾同郷会、在日台湾婦女会、日本台湾医師連合、台湾独立建国聯盟日本本部、メルマガ「台湾の声」
メルマガ版「台湾は日本の生命線!」
反中華覇権主義運動のさまざまな関連情報を配信中。
登録先・バックナンバー http://www.melma.com/backnumber_174014
普天間基地移設に関する自民党時代の日米合意の見直しを行う民主党政権。そのため両国間に食い違いが生じ、目下日米同盟の在り方に「注目が集まっている」と言うことで、NHK総合は三月十二日夜、討論番組である「日本の、これから いま考えよう日米同盟」を放送した。
スタジオに二十人ほどの専門家や一般庶民が集められ、アナウンサーの司会の下、討論が始まった。生中継だそうだ。
司会によれば、NHKはこれまで「この問題を正面切って議論したことがなかった」と強調していたから、この一時間半にわたる番組は、相当の意気込みで製作されたのだろう。
だからこそ、NHKの思想傾向がこの番組において見えてくるはずだ。
私はどうせ民主党の反米政策支持の番組だろうと思いながらも、この日はざっと見てみた。
■政治的な中立性を疑う出演者集め
番組開始後間もなく、先ず初めに行われた設問は、在日米軍基地は日本にとって、①「メリットがある」か、それとも②「デメリットがある」か。
スタジオでは①、②の回答はほぼ同数。つまり集められたのは、日米同盟への賛成派、反対派(慎重派)がほぼ同数と言うことだ。番組の政治的な「中立性」の表明とも見て取れた。
だが、同時に視聴者にも回答が募集された。その結果、①が七五%、②が二五%。世論(視聴者)では①が大勢を占めていることがわかった。
だからそうした今日の思潮に照らせば、スタジオでは反対派の庶民が多すぎるのではないかと思えてきた。つまり番組の「中立性」への疑惑の浮上だ。
日米同盟反対派の出演者が多すぎた
■集められたのは極端な反安保の左翼
しかも討論開始ですぐに判明したのは、反対派の庶民の多くは一般的な庶民と言うより、相当極端な反米、反安保の論者だと言うことだ。市民運動家としか見えない者も多かった。
一方、賛成派の庶民は元自衛官など、たとえ正論を述べても「日米同盟に賛成するのは当然な特別な人々」と視聴者から誤解されかねない人達が目立った。言い換えれば賛成派には少し不利な環境だ。
こうした人の巧妙な出演者集め自体に、番組の左翼的な印象操作の意図を感じないわけにはいかなかった。
それにしても反対派の話は感情的で幼稚すぎた。ただそのためかえって俗耳に入りやすかったとも言える。
左翼全盛時代の名残なのだろう、誰もが意気軒昂で、全国の視聴者の見ている前で、何も臆することなく暴論、妄説を展開するのだった。
■櫻井よしこ氏の正論で左翼陣営は大混乱
最初に発言したのは米軍基地付近に住んでいたと言う十代の女性。「騒音がひどかった。窓を閉めるとクーラーが必要となるが、それが経済的な負担」と「庶民」感覚で日米同盟を批判した。
次はおじいさん。典型的な左翼老人だ。「海兵隊はベトナム、イラクなどへの殴り込み部隊。日本を守ることを任務としていない」と言い放った。
このように事実歪曲を含む感情論が連発される中、賛成派の識者としてジャーナリストの櫻井よしこ氏が発言した。「異常な軍拡を続ける中国」の「脅威」に対する「抑止力」が日米同盟の意義と言った内容だった。
これで討論は理性的な方向へ行くと期待したのだろう、司会は「脅威について話し合おう」とリードを試みたのだが、逆にこれで反対派の間では混乱が生じた。
混乱した理由は簡単だ。中国の「脅威」を認めては、日米同盟にも存在意義ありと認めることになってしまう。いやそれよりむしろ、そもそも中国の側に立って日米同盟に反対しているからだと言うべきか。
櫻井氏の堂々たる言論に戸惑い、怒りを募らせた左
翼たち
■北朝鮮の味方もー左翼の無様な櫻井氏攻撃
まず安保問題の女性専門家(早稲田大学教授)が櫻井氏を批判してこう言った。「日本にとって中国は最大の貿易相手、パートナーでもある」と。
懸命に「脅威」を否定しようとしたのだが、櫻井氏から、もちろんそれはそうだと言われ、終わった。
そこへ先の左翼老人が滅茶苦茶なことを叫ぶ。「沖縄にとって最大の脅威は米軍だ」と。次いで若い左翼が興奮気味に「抑止力とは、お前が何かをやったら殺すぞ、と言うものだ。そんなものはいらない」と言い張った。
さらにもう一人別の左翼老人が「北朝鮮から米軍を見ろ。米軍は脅威だ」と北朝鮮を擁護するなど猛烈な米軍批判。あまりにも現実離れの話を捲くし立てるので、元自衛官の熱血青年から、きつく叱られていた。
北朝鮮を擁護したおじいさん。「ブッシュを八つ裂き
に」とまで言い放つ暴走も
■親中・親北鮮かー姜尚中氏の気だるい反米論
このように賛成派の現実論と、反対派の幻想論、感情論、詭弁とのぶつかり合いで活気付いたスタジオだが、やがてそこは気だるい空気に支配される。反対派の識者である姜尚中・東大教授が、難解のようで実は捉えどころのないだけの話を、ダラダラと始めたためだ。
左翼たちは「頼もしい」学者の登場で、嬉しそうにウンウン頷きながら聞いていたが、理解はしていなかったはず。そういう話だったのだ。
結局姜尚中氏が言いたかったのは、「脅威」の定義は「安保をどう捉えるかで変わってくる」だった。何てことはない、中国や北朝鮮の側に立てば、これらの国は脅威にはならないと言っていたのだ。
姜尚中氏は日米同盟のグローバル化にも反対だと述べた。左翼たちが在日米軍のイラク戦争派遣などに激しい批判を加えたことを受けてである。
そこで賛成派の識者である米国CSIS(戦略国際問題研究所)のマイケル・グリーン日本部長が流暢な日本語で、「米軍の前方展開がなければ、誰がシーレーンを守るのか」と反論した。
これで議論は暫時、現実的で理性的な方向へと戻った。
■視聴者の日米同盟擁護を恐れる左翼
そこで第二の設問が行われた。「日米同盟の深化をどう思うか」だ。
①「積極的にすべき」、②「慎重にすべき」のいずれかを答えるのだが、これに左翼たちが「設問はおかしい」「みんな日米同盟のことを分かっていない」などと騒ぎ始めた。
どうも視聴者の多くが第一の設問のときと同様、①を選ぶことを恐れたらしい(その後明らかになる視聴者の回答は①が六六%で、②は三三%)。左翼全盛時代がすでに終焉していることをようやく悟り、動揺したのかも知れない。
そこで司会が「これで結論を出すわけではない」「議論の糸口にしたいだけだ」と必死に宥め、何とか沈静化させたのだが、このようにこの日は、司会の進行や制止を無視する左翼たちの身勝手な行動ばかりが目立った。
発言も相変わらず、馬鹿馬鹿しかった。平和運動家の米人女性が「日米同盟は軍事主義に基づいている」と叫んだり・・・。
■生彩に欠けた識者たちの本音は「日中関係強化」か
反対派(慎重派)の専門家たちの話も、今ひとつ生彩に欠けていたようだ。
鳩山首相に近い防衛大学の元教授も、浅薄な話をして櫻井氏やグリーン氏に対抗しようとしたが、勝てなかった。日米安保の女性専門家も同じである。日米同盟が実際に国際社会の平和維持のために果たしている機能を、敢えて直視しようとしないためだろう。
「重要なのは軍事ばかりではない」と訴えたいだけのようにも見えたのだが、それ以上の話ができないのは知識不足のためかと言えばそうではあるまい。もしやテレビカメラの前では話せない売国的な本音を隠しているのだろうか。
たとえば「米国よりも中国との関係強化を」とか、「米国と手を切って中国に従属してもいい」とか。
■櫻井氏封じを試みた姜尚中氏の醜態
終盤に櫻井氏が「話を元に戻そう」と前置きして、左翼の聞きたくない「脅威」の話を再開した。「中国の脅威に直面しているのだ。それは東支那海や南支那海、チベット、ウイグルをみればわかる」と。
そこですかさず左翼たちから、「どこが脅威だ」との激しい野次が。
それでも櫻井氏が「中国に戦争を起こさせないよう民主主義諸国が強い体制を作る必要がある。日米同盟は戦争を避けるためのものだ」と続けるのに対し、姜尚中氏が「米国にとって中国はステークホルダーなのだ。中国をステークホルダーとしてきちっとさせるのが米国の役割。中国封じ込めはいけない」と反論。これに日米安保の専門家も、嬉しそうに拍手。
しかし櫻井氏から「さっきから話しているように、私は封じ込めろとは言っていない」と咎められて勝負あり。
櫻井氏退治に躍起となり、つい暴走してしまった姜尚中氏は、気まずそうに笑っていたが、視聴者の前で無責任すぎる。
■同盟賛成派に軍配上がるも番組は・・・
そこでマイケル・グリーン氏が口を開いた。「日本は民主主義だから、こういう議論は当たり前だが」と、姜尚中氏を含む反対派の低レベルの議論を皮肉った上で、「抑止力がなければ中国はステークホルダーになってくれない。そうするために日米同盟がある」とまとめた。
このようにこの日の討論は、賛成派による「脅威に対する抑止力」との日米同盟の最大意義の説明に対し、反対派がそれを懸命に妨害し、米軍の罵倒宣伝に徹しようと試みただけに終わったのだった。
だがそのためにかえって賛成派に軍配が上がったかに見えたのだが・・・。
最後の最後にNHKは、反対派の勝利と視聴者に思わせるような印象操作を行った。
■日米同盟反対の意図で作られたと確信
番組放送中、視聴者からメール、ファックスで寄せられた千二百通を超える意見のなかから、司会アシスタントのアナウンサーが四通だけを読み上げたのがそれだ。
最初の三通は「日米同盟深化」に反対する左翼的な意見。それに保守派の意見と思われるものを一通付け加えてバランスを取るポーズを見せたものの、それも「日本は自主防衛すべし」と、やはり反日米同盟的なもの。
視聴者回答の六六%が同盟を「積極的に深化させるべし」と答えていたはずだが、そうした意見は全く取り上げなかったのはなぜなのか。
これは完全な印象操作だろう。
国民の多くが「中立」「公正」と信じるこの公共放送局の番組が、実際には中国や左翼の側に立ち、日米同盟の弱体化、あるいは解体を望んだ上で作られたものと確信させられた瞬間だった。
司会は、日米同盟の問題は「今後日本はどう生きて行くかの問題だ」と言って番組を締めくくった、それであるものを思い出した。昨年NHKが中国式歴史観で歴史捏造、印象操作を行った「JAPANデビュー」第一回放送のいけるエンディングでのあのナレーションある。
それは「親日的とも言われる台湾で、今も残る日本統治の深い傷。それは今後アジアの中で生きて行く日本が分かち合わなければならない現実」と言ったものだった。
解体されるべきは日米同盟ではなく、NHKの方なのだ。
*********************************************
ブログランキング参加中
↑ ↑
よろしければクリックをお願いします。
運動を拡大したいので。
モバイルはこちら → http://blog.with2.net/link.php?486253
第6回 台湾建国烈士・鄭南榕記念 台湾問題講演会
戒厳令下の台湾において、公開の場で初めて台湾の独立建国を叫び、あるいは2・28事件の真相究明を求め、遂には一死をもって国民党の圧政に抗し、台湾に民主・自由の道を拓いた鄭南榕烈士。
鄭烈士は1988年末、台湾独立建国聯盟主席だった許世楷氏(前駐日代表)の「台湾共和国憲法草案」を、主宰して編集長をつとめる自由時代社の週刊誌「自由時代」に掲載。1989年の年が明け、検察は叛乱罪容疑で召喚しようとしたが鄭烈士は頑として応じず、台北市内の自社に籠城、完全な言論の自由を求めて抗議し続けた。「国民党が私を逮捕できるとすれば私の屍だけだ」と宣言、4月7日午前9時過ぎ、警官隊が包囲する中、ガソリンをかぶって覚悟の自決を遂げられた。享年42。
第6回となる今年は、月刊「正論」4月号で「袁紅冰が暴露した中国の台湾併呑計画」の題で寄稿し、著者の袁紅冰が台湾は中国に併呑されないよう今こそ鄭南榕精神を発揚せよと説いていることを紹介された、帝塚山大学名誉教授の伊原吉之助先生を講師に開催いたします。奮ってご参加くださいますよう謹んでご案内申し上げます。
■日時 2010年4月3日(土)
午後2時30分~4時30分(開場:2時15分)
■会場 文京シビックセンター 26階 スカイホール
〒112-0003 東京都文京区春日1-16-21 TEL:03-5803-1100
【交通】東京メトロ:丸ノ内線・南北線「後楽園駅」徒歩1分
都営地下鉄:三田線・大江戸線「春日駅」徒歩3分
JR総武中央線「水道橋駅」徒歩10分
■講演 伊原吉之助先生(帝塚山大学名誉教授)
演題「台湾併呑の危機と鄭南榕精神 ─『台湾大劫難』を手掛かりとして」
■参加費 1,000円
■懇親会 同会場の近くにて、午後5時~7時【懇親会費:3,500円】
■お申込み 4月2日(金)までに下記の申込フォームから、もしくはFAX、メールにて
お申込フォーム http://www.ritouki.jp/cgi-bin/enquete/form0065.reg
■主催 鄭南榕顕彰会(宗像隆幸会長 日台交流教育会、日本李登輝友の会、台湾研究フォーラム)
■後 援 在日台湾同郷会、在日台湾婦女会、日本台湾医師連合、台湾独立建国聯盟日本本部、メルマガ「台湾の声」
メルマガ版「台湾は日本の生命線!」
反中華覇権主義運動のさまざまな関連情報を配信中。
登録先・バックナンバー http://www.melma.com/backnumber_174014