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2024-11-25

「ふろむだ@分裂勘違い劇場によるブクマカ批判」を徹底批判する

自分が信じたい迷信を事実だと思い込んでいるはてブ民が兵庫県民を誹謗中傷している件 - ふろむだ@分裂勘違い君劇場

どうやらid:fromdusktildawn 氏は、はてブの注目コメントシステムの悪いところばかり見ているようですね。

一方私は、はてブもなかなかやるじゃないか!と思わせてくれる出来事最近見かけたので、紹介したいと思います

[B! 健康] 科学的根拠に基づく健康に良い/悪い食べ物|ふろむだ@分裂勘違い君劇場

id:fromdusktildawn という方が書いた2万文字を超える超力作noteに付いた、はてなブックマークで起きた出来事です。

時系列はこんな感じでした。

最初は「勉強になる」というタイプブコメがいくつも集まる。

この調子ホットエントリ上位まで上がってくるか?と思いきや、「note筆者が主張する、信頼できる健康情報の見分け方が滅茶苦茶である」という趣旨批判ブコメが書き込まれる。

この批判ブコメスターが集まっていくなか、今度は国立健康・栄養研究所による健康的な食事解説ページブコメで貼る人が現われる。

すると、これをきっかけに国立健康・栄養研究所へ代わりにバズが発生。なんと822ブックマーク9月の月間ブクマランキング入り。

まとめると、はてブの注目コメントシステムによって、怪しいインフルエンサー自己健康術がさくっと淘汰され、代わりに派手さにかけても堅実で信頼できる情報が広まったのです。

これぞ、はてブ理想的展開だと思うんですよね。

なお、id:fromdusktildawn 氏は黙って記事を削除しました。

批判ブコメを深夜に書いて寝て起きたら、朝にはもう記事が消えていたのでほんとびっくりしましたよ。判断が早い。

記事はなぜ削除されたのでしょうか?

id:fromdusktildawn 氏は後日、「なぜ記事が消えたのか?圧力があったのか?」と問うファンに対し、

記事でもツイートでも、自分で読み返して納得がいかないものは、削除することにしています。それだけです。

https://x.com/fromdusktildawn/status/1837293362266919177

と答えていますいくらなんでも発表して1日経たずに消すというのは尋常ではないと思うんですが、本当に「それだけ」なんでしょうか。

冒頭に上げたのは、そーんな人、注目コメントに一本取られたはずの人が書いた、はてな注目コメントシステム批判

なんと、id:fromdusktildawn 氏が書くようなデマ修正の長文ブログは読まれず、はてブにはあちゃーな注目コメントが並び続けるんですって。自分の信じたいものを信じているだけかも!

ということで、私も徹底批判していきたいなと思います

導入部の検討

id:tyouaniki そもヒョーゴ人(や大阪人)は維新を支持する人種だという前提が抜けてる。この辺の人種にとってパワハラ云々なんて大したマイナスじゃない。

id:fromdusktildawn 氏が槍玉に上げるのはこのブコメ。省略の多い日常言語で書かれているので、分析やすいように整理すると、要は以下の2つの三段論法が含意されているもの解釈できますね。

  1. 維新を支持する県民パワハラを大したマイナスだと思わない」→「兵庫県民は維新を支持する」 → 「兵庫県民はパワハラを大したマイナスだと思わない」
  2. 兵庫県民はパワハラを大したマイナスだと思わない」→ 「斎藤知事不祥事パワハラである」 →「兵庫県民は斎藤知事不祥事を大したマイナスだと思わない」

で、id:fromdusktildawn 氏の反論

でも、そんなの、他の県でも同じである可能性はないですか?

なんの反論にもなってないですね、これ。たぶん id:fromdusktildawn 氏は論理学でいう対偶とを取り違えているんだと思うんですよね。

維新を支持する県民」⇒「パワハラを大したマイナスだと思わない」のを取って、

「〇〇県民維新を支持していない」⇒「〇〇県民パワハラマイナスだと思う」にすれば、確かに維新が弱い他の県にもパワハラOK民はたくさんいるのでは?」がクリティカル否定根拠になります

しか否定したところで、元の命題の真偽は一切関係しません。 id:fromdusktildawn 氏は無駄議論をしています

2つ目の id:fromdusktildawn 氏の反論

投票した人の多くは、「パワハラは大したマイナスじゃない」と思ってるから投票したのではなく、動画を見て「問題になるほどのパワハラはしてなかったんだ」「マスコミの方が間違っていたんだ」と思い込んじゃったか投票した、という可能性もありますよね。

そんな話、id:tyouaniki 氏はしていないですよね。

ここでid:fromdusktildawn 氏が想定している論理はおそらく、

だと思うんですが、id:tyouaniki 氏は、「兵庫県民は維新支持だからパワハラOK民だ」と述べたのであって、「斎藤支持だからパワハラOK民だ」と述べたのではありません。

なので、「パワハラ不祥事候補投票する県民は、パワハラを大したマイナスだと思わない」を否定したところで、意味がありません。 id:fromdusktildawn 氏はまた無駄議論をしています

id:tyouaniki 氏を批判したいなら「維新を支持する県民パワハラを大したマイナスだと思わない」というものすごく強い前提を否定すればいいだけじゃないかなと思うのですが、有名ブロガーid:fromdusktildawn 氏が論理迷子になってしま理由全然からないですね。

次。

事実かどうかはっきりしないことを事実だと思い込んでしまうなんて、はてブ民もよくやってますよね。

信じられない?

じゃあ、例を挙げて説明しますね。

「信じられない?」って(笑)。当たり前の事実しかないですね。はてブ批判なんて増田の人気コンテンツじゃないですか。

この先7500文字もかけてオリジナルの具体例が続くんですが、これ書くくらいなら、過去の誰かが書いた増田(私が書いたやつでも良いよ!)を引用すればいいだけじゃないすか?

結論部の検討

とりあえず具体例は読み飛ばし結論いきましょう。

パワハラを大したことだと思わないような邪悪人種からそう投票したのではなく、多くのはてブ民と同じように、単に事実かどうかわからないもの事実だと思いこんじゃったからそう投票しただけの可能性もあるわけです。

なのに、「そういう人種から」と決めつけるのは、兵庫県民に対する誹謗中傷ではないでしょうか。

先程述べたように、id:tyouaniki 氏はまったくそういう主張はしていないので、この結論全然意味をなしませんね。

しかたないので読み替えましょう。はてブ民の id:ssig33 氏さんがちょうどこんなツイートをしてました。

前回とくらべて斎藤知事の得票は、得票率という点ではさほど変動がないので、「もとからの支持者がパワハラぐらい別にええやんと判断した」という出来事であって、兵庫県民が極めて邪悪人達であるということが分かったという出来事だと思うんですけどね。立花はそこにタダ乗りしてむしろ県外向けの情報戦で勝った感じでは。

斎藤知事投票した兵庫県民のほとんどはパワハラ積極的肯定公務員虐待すべきと考えている極めて邪悪な人々なのであって、パワハラデマなどという怪しいネット情報を信じる情報弱者は極一部だと思いますよ。極一部といっても数万人はいるのでパニック演出された。

ロシア人プーチンの嘘に騙されてる」「兵庫県民は立花孝志に騙された」そんなわけないじゃん。騙されるバカいるかもしれないけど極一部でしょ。彼らは情報ちゃんと把握した上で極めて邪悪から邪悪政治家を支持してるんでしょ。

https://x.com/ssig33/status/1858675694571844093 https://x.com/ssig33/status/1858676135334494240 https://x.com/ssig33/status/1858676521424351700

id:fromdusktildawn 氏は id:ssig33 氏のこのツイート批判したのだということにしましょう。

で、id:fromdusktildawn 氏の結び。

真相はどうかわからない段階で、人の行動の理由を「その人が邪悪人間から」と決めつける行為の方が、よっぽど邪悪ではないでしょうか。

id:ssig33邪悪!なるほど!

ようはハンロンの剃刀ですね!「無能で十分説明されることに悪意を見出すな」。

ただいくつか気になるところがあって、

まず、なぜはてな民(id:ssig33)にはハンロンの剃刀適用しないのでしょうか。こちらも単に無能であるだけ、でいいんじゃないでしょうか。

次に、「〜〜の方が、よっぽど邪悪」というからには、比較対象存在しますが何でしょうか。「パワハラ知事だとわかってそいつ投票すること」でしょうか、「デマに騙されてパワハラ知事投票すること」でしょうか。

まあ前者だとさすがに邪悪度が高すぎるので、ブクマカの方が邪悪というのは考えられそうにない。

よって「デマに騙されてパワハラ知事投票すること」をid:fromdusktildawn 氏が比較対象にしたと考えますが、その場合にしても、はてな民/兵庫県民に共に短慮の責任を問う問題である点は同じですよね。

となるとまた、大きな疑問が湧き上がるのですが、常識的に考えて、はてブ軽率な1コメントする責任と、知事選挙で軽率に1票を投じる責任とであったら、後者の方がよっぽど重いものではないでしょうか。

我々は民主主義国家の1主権者として真剣知事を選ぶ責任があります。この重い責任に比べたらブコメなんていくらでもテキトーに書いて良いはずです。

両方に短慮を前提とするならば、邪悪という言葉が適切かは置いといて、罪の重さははてブ民よりは兵庫県民の方がよっぽど大きいと言えるでしょう。

どっちもどっちで、はてブのほうが邪悪!」論は成り立ちません。

具体例部の検討

飛ばした7500文字、「はてブ民が事実かどうかはっきりしないことを事実だと思い込んでしまう」の具体例の方へ戻りましょう。

本論と比べて「例えば〜」の箇所が滅茶苦茶に長い文章ってどうみても崩壊してるんで、id:fromdusktildawn って人が主催してるらしい文章クラブとやらに見てもらえば良いんじゃないかと思うんですが、それはともかく。

前半はさほど問題ないと思います。もし増税賃上げ効果があるんだったら偉い先生論文書いてるはずだろという反論説得力高いです。 昭和企業地方零細企業としてまだまだたくさんあるんじゃないの?という点は気になりますが。

ただ、後半のid:sds-page氏への非難意味不明でしょう。id:fromdusktildawn 氏が省略した部分も含め、id:sds-page氏のブコメを完全引用します。

経費計上できる設備投資と経費計上できない金融投資意図的に誤解させようとしてる奴いない? 「内部留保現金じゃありませ~ん」みたいな欺瞞がいつまで通用するか https://www.jiji.com/jc/article?k=2024090200824&g=eco

ブコメ元の記事が「法人税減税は投資賃上げに繋がらなかった」という研究者意見を紹介する記事であることを踏まえて、このブコメがどういう文脈で書かれたのかというところを推測すると、

おそらく、

  1. 法人税の減税分がそのまま内部留保の増加に変わってるという観察結果がある。
  2. 企業内部留保賃金として放出せよ」という世論を高めることができれば、労働者士気を下げたくない企業賃上げを行わざるを得なくなる。
  3. だがネットでは、「内部留保とは工場等の設備を指し自由には使えないお金なのだから内部留保賃上げを関連付ける論者はトンデモだ」という考えが相当に普及している。
  4. しかしこれは間違っており、最近特に増加している内部留保とは換金性ある金融投資のことである。これは雇用を生み出す設備投資と異なり、ただのマネーゲームに過ぎない悪い内部留保だ。
  5. 3のような誤解、労働者賃上げ邪魔する考えを、広めてるやつは誰なんだ。

というところではないかなと思われます。以上の記述は、大企業における内部留保の構造とその活用という論文を参照しながら書きました。

個人意見としては、内部留保賃金に回せ理論共産党色強すぎて、党派性的にネットでは嫌われてるだけじゃないかなと思うけれど、

id:sds-page氏が言うように、企業内部留保金融投資に向ける方が得する側の人間ポジショントークで誤解を広めているというのも、可能レベルの話ならばありうる話でしょう。

この良識ある意見を、勝手に「経団連はてなブックマーク工作員を送り込んで、世論操作して法人税を上げさせないようにしている」などという極論に書き換えたのはid:fromdusktildawn氏にほかありません。これはわざと曲解してませんか?

意味不明の曲解から「反ワクやディープステートを信じてる人と変わらない」つまりid:sds-page氏は陰謀論者だ」という結論を出していますが、事実に基づかない以上はただの誹謗中傷ではないでしょうか。

これで、いったい、どうして、「法人税率を上げれば節税目的設備投資が増える」という思考回路になるんです?

ディープステートとか言っている人と話しているときと、同じような気持ちになります

これも同様。そんなことid:sds-page氏は言ってますか? どう見ても言ってないですよね。事実に基づかない以上はただの誹謗中傷ではないでしょうか。

超長いけどその分中身あんのかなと思いきや、結局、本論の趣旨である「決めつけの誹謗中傷はやめるべき」という規範を自ら破り、記事説得力崩壊させる見事な具体例部だったと思います

やっぱり7,500文字も書かず、私の書いたブクマ批判増田引用代用した方が良かったんじゃないすか(笑)

増田結論

「あちゃーな注目コメントが並び続ける」問題については、ブクマ数2桁代の内に的確な批判ブコメを書ければ、経験上まず間違いなく注目ブコメを入れ替えることができます

既にホットエントリ上位に上がってからからだと、なかなか間に合わないという問題はあるのですが、その時こそブログ書いてセカンドチャンスを狙うのです。

id:fromdusktildawn は長文ブログは読まれないんだーと書いてますが、これは全くの嘘で、はてブはてブ批判が大好きです。事実として、今回のふろむだ@分裂勘違い劇場記事だってトップエントリなったじゃないですか自己矛盾してますよ。

一般人でも増田はてブ批判すれば高確率ホットエントリ入ります

注目ブコメに不満があれば積極的増田を書いて、一人ひとりの力で、はてな村の治安を守っていきましょう! 

2024-11-21

SNS人間関係難しい…

 4、5年前にTwitter相互ブロックした。彼女言動が、少し不快に感じたためだ。それ以上でも以下でもない。すぐさま相手から本垢・サブ垢全てでブロックされた。よくある話だ。わたしもしばらく経って彼女のことは思い出さなくなった。

 最近、偶然かつての相互がやってるブログを見つけた。驚いたのは、未だにわたしに対して恨みつらみを書き連ねていたところだ!興味が出てきて、リンクからマストドン、blueskyを覗いてみたら、なんとそれらすべてのSNSブロックされていた。おおう…。ブロックだけならば、精神的な自衛のためと理解できる。(それでも、全アカウントをわざわざ見つけ出してすべてブロックする徹底ぶりには尋常ではないと思うが。)しかし、とっくに縁の切れたSNS上の付き合いに対して怨恨を抱き続け、それをわざわざ人前で吐露するのはまったく健全ではない。あの時、そんなにショックを与えてしまったのか…。ちょっと、いや大分申し訳なくなってしまった。辛いな。

2024-11-18

anond:20241118111208

10人とか子供いるところはことごとく農業畜産業で、ポルノ禁止だよ

イスラム圏もそう、子供の数が尋常ではないところはポルノ禁止でひたすら産めよ増やせよをやってる

2024-11-15

anond:20241114235714

読者の方は当然ご存知だと思うが、作中で「コンテンツファン相互監視状態にある」というセリフがある。当然、このセリフ記載した作者がファン監視していないはずがないと、多くの読者は感じるはずである。その中であえて、その行動を選んだのだから尋常ではない

赤坂アカ絶対エゴサしてるのに、検索避けもせずにシリアスの才能がないとか、最終回いらないとかよく書けるなぁって思った

本人に面と向かって言ってるようなもんだからなぁ 不平不満を書くなとは言わないけど、せめて場所は選んだ方がいい

2024-11-14

推しの子】のラストが描きたかったものは何だったのか

まさかこんなタイトルエントリを未読者が読むわけがないと思うが念のため補足すると、このエントリ最終回の内容を含んでいる。未読者はUターン推奨。

さらにいえば、最終回の内容に満足している読者に読まれることも想定していない。あなたあなたの読み取った【推しの子】を大事にしてほしい。

逆に本エントリ想定読者は、やれ竜頭蛇尾だの、読者のコメント欄を拾い上げてこっちの結末が良かっただのとインターネット上に書いてしまえる精神現在お持ちの方[^1][^2]を対象としている。

そのような方々の持つ不満はきっと決まっていて、「何故こんなにも救いがないのか」ということだと思う。

しかし、作中を紐解くと【推しの子】のメインテーマを取り扱うためには、作中で「救いようがない現実」を描く必要が出てくるのだ。

決して読者を苦しめるためだけにこのような結末を描いている訳ではなく、この結末の先にあるものを読者に提示たかったのだと筆者は考えている。

抱えている不平不満に対し、一つの解釈提供することによって、納得の一助となることができれば幸いである。

推しの子】のメインテーマは何だったのか?

こちらについては全読者が納得できると思うが、この作品「嘘」をメインテーマとしている。芸能界という身近であるが遠い世界舞台として、その裏側に密めく嘘を真実芸能界当事者として向き合うというのが大まかなストーリーだ。

言われてみれば、芸能界というのは嘘に溢れた世界だ。我々がスクリーン舞台を通して観ている芸能人たちが、その舞台裏ではどのような人間で、どのようなことをを考えているか、我々は全く知らないし、知る権利もない。

しかしながら、スクリーンに映されたキラキラした世界真実であるのか嘘であるのか、気になってしまうのも人間の性であると思う。そういった層へのリーチとして、元ドルオタアイドルの子供として転生し、そして本人も芸能界を目指すというストーリーは最適だ。一般人人格を持ったまま、生まれながらの芸能界人格を得る訳だから芸能界一般ギャップ体感する語り手としてはこれ以上ない設定だと思う。

そして、転生したルビーアクアもまたそれぞれのスタンス世間に対し嘘を吐くこととなる。そうして吐いた嘘、すなわちフィクションの裏側を、他でもない本人の視点から嘘も真実もなく全てを体感するという構成

まり推しの子】は作中のフィクションの裏側を描くノンフィクション、という体裁フィクションだ。

ゆえにこのストーリーでは、作中の芸能界で起こっていることと、読者が体感したことが一致することを許容するが、作中での世間芸能界像とは乖離していなければならない。この辺りを把握していないと、なぜ大団円ハッピーエンドでなかったか理解することができない。

何故嘘を付かなければならないか

トンチのようなことを言うが、嘘を吐かなければいけなかったか必要に迫られて嘘を吐いているのである

誰も愛せないだなんて言えないから。転生したなんて事実公表なんてできないから。アイを殺した犯人を見つけて殺したいなんて言えないから。誰かが死んだ悲劇を乗り越えられていないなんて世間には言えないから、彼らは嘘を吐く。至極明快な論理だ。

このように列挙してみると、「嘘を吐く必要性」が明確に整理されたストーリーラインが展開されていると気が付く。

しかし逆に考えてみたらどうだろうか。嘘を吐く必要がない素晴らしい世界だったら?己はこれ以上なく満たされていて、世間様に嘘をつく必要なんてございません。私は生まれついての公正明大です。そのようなキャラが、嘘を吐くことに説得力を持たせることができるか?

答えはNoである。ゆえに、この作品テーマを描くためには、嘘を吐く必然性がなければならない。

嘘で何を隠したいのか?

さて、【推しの子】のメインテーマ表現するためには、嘘を吐く必然性のある舞台を用意しなければならないというところまで整理できた。そして次に考えるべきは、何を嘘で隠すか、である

嘘と言っても、方向性が二つに分かれていると筆者は思う。すなわち、

幸福を独占するための嘘と、悲劇を隠す嘘だ。

おおよそハッピーとバッドで分ける軸だと解釈してもらって構わない。

もっと他の方向性区別することもできると思うが、ここでは【推しの子】がなぜハッピーエンドでないか説明したいので、このようにしている。

さて、後者想像やすいが、前者は補足が必要かもしれない。具体的に言えば、クラスの人気者とお付き合いできたという場面を考えて欲しい。あなたは身に余る幸福を自慢したくなるかもしれないが、周りを慮り、付き合っていないと嘘を吐くことにした、といった状況である想像できただろうか?

そして問題は、この二つの嘘のうち、どちらを【推しの子】で取り扱うべきか、である。そして考えて欲しいのであるが、芸能界舞台とした漫画を描くとき、どちらの嘘の方がしっくりくるか?

ここまで説明すれば、【推しの子】に悲劇が多い理由がわかるだろうか?

逆に前者を描いていた場合は、

有馬かなとアクアがイチャラブちゅっちゅしながら、それを世間からどう隠すか悩む、惚気お砂糖漫画になっていたかもしれない。

それはそれで見たい気がするが……

いや全然アリだな……

というのはともかくとして、ぶっちゃけて言うと、そういう類の漫画世間に溢れているのである有馬かなとアクアが注目を集めているのも、推しアイドルの子供として転生した後に、その推しが殺されるというセンセーショナルで周りとの差別化のされたストーリーで注目を集めたという基盤があったことを忘れてはならない。

まりメディア戦略的には「悲劇を隠す嘘」一択なのである

もう一つの悲劇を隠す嘘」について

ところで、「悲劇を隠す嘘」に該当するものはもう一つある。

すなわち、ハッピーエンドのことである

改めて考えれば、ハッピーエンドなんてものは、悲劇を隠す嘘の極致に他ならない。人間例外なく死という悲劇を迎えるし、筆者も画面の前の読者も、人生最後には消滅の恐怖に怯えながら消滅することになる。あるいは、恐怖を抱かせることすらさせない暴力的最後を迎えるかもしれない。

ハッピーエンドというのは、そのような悲劇を隠し、幸福絶頂物語を締めくくる、読者に優しい嘘、物語手法の一つでしかない。

例えば、作中の恋愛リアリティショーはアクアあかねキスシーンで物語を閉じた。あれこそが恋愛リアリティーショーにおけるハッピーエンドだ。あそこで番組を区切ることで、番組視聴者未来希望を抱かせつつ、大団円物語を終えることが出来ていた。その後のSNSでの交際報告はエピローグといったところか。

実際には破局するにも関わらず。その結末をひた隠しにする、優しい嘘だったのである

まぁ、アクあかは破局というよりも、アクアの己の手を汚してでも周りを傷付けたくないという優しさと、あかねアクアだけに手を汚してほしくない死んで欲しくないという意見の相違のために距離を置いたというだけで、全然破局という感じではないんだが……だってそれってつまり相思相愛じゃん……まだ改めて2人の心が通い合う可能性はまだまだあったんだが……

というか実質、アクあかは心が通じ合っているといっても過言ではないというか……

ではなくて。とにもかくにも、

ハッピーエンドというのは世間に支持された、いや支持されすぎてそれが当たり前になってしまった、嘘を嘘と思われない優しい嘘なのである

推しの子】において、作中の登場人物スタンスはともかくとして、物語最初から最後まで世間に嘘を吐き続けたが、読者に対して嘘を吐くことは一度もなかった。徹底して、厳しい現実を示し続けた。

世間に対して嘘を吐くことは良いが、読者に対しては嘘を吐くことはしなかった。アクアという人生の一生というリアリティを、作者は示したかったのだと思う。

作者はやろうと思えば、アクアとカミキヒカルインタビューのシーンで話を区切ることもできた。実際、あの場面は【推しの子】を「ハッピーエンド」にするか、それとも実際に描かれた「アクアの死という悲劇に遭っても立ち上がる、生きていくことを選ぶ」結末で話を区切るかどうかの分水嶺であったと思う。

ハッピーエンドにする方法簡単。カミキヒカルはあの場で罪を告白自首、そのニュースを皮切りに映画はヒット、物語ラストは使命を果たしたアクア有馬かなの卒業ライブ終了後に告白してハッピーエンド……それが、おそらく1番丸く収まる、読者への優しい嘘だった。いつか訪れる誰かの死を直隠しにする、最も優しい嘘。

しかし、それが嘘であることは変わらないのである

そうして、物語はどうしようもない悲劇に向けて突き進んでいく。そして、最後には遺された登場人物たちが、消えない悲しみを嘘で隠しながらも、同じく悲劇という暗黒を生きる人達を照らす希望の光となる……これは、ゴローでもなくアクアでもない「星野アクア」にとって、嘘でもなんでもない、真の救いになったはずだ。そう願いたいし、作者はそういった、悲劇を乗り越えていくエネルギーのようなものを見せたかったのだと思っている。

そしてそれは、表面上のハッピーエンドでは成し得ない。本物の悲劇を乗り越える、嘘偽りのない登場人物たちの心情を描く必要がある。さらに言えば、フィクションノンフィクションとして「悲しみを乗り越えられない」姿勢を見せつつも、作中のフィクションとして「悲しみを乗り終え世間希望を与えるアイドル像」を成立させる話の組み立てのためには、今回のような形を避けられなかったのだと思う。

そういった理由総合して、最終的にこの結末を描くと決心したのではないか

繰り返すが、耳障りの良いエンディング物語を終えることはいつでも出来たが、作者はそれをせず、創作であるが故のフィクションという制約の中で発揮できる最大限の真摯さで、悲劇を乗り越えようとする人々のエネルギーを書きたかったのだと思う。

そして、そのエネルギーを読者に持ち帰って欲しかったのだと思う。現実フィクション以上に嘘に塗れていて、正気とは思えない凶行もあったりする、明日にも希望のない、夢も持てない真っ暗な世の中だ。その中において煌々と輝き暗闇を照らす「推し」の存在。その光に嘘が含まれてないとは言えないけれども、その光に向かって世界が少しずつ好転していく。

きっと、そんな希望現実に持ち帰って欲しかったのだ。

筆者はそう受け取っている[^3]。その一心でこのエントリを書いた。まだこの話を悲劇しか受け取ってない人がいたら、その悲劇の後を懸命に生きるキャラクターたちをもう一度見てほしい。実際筆者は、最終話を見て、そのあと1話から読み直して、最終話モノローグがそういうことを伝えたかったのではないかと考えるようになった。アクアが死んでショックを受けただけで終わったら、それは勿体無いことだと思う。そんなファンからの一意見を伝えたかった[^4]。

話はそれだけだ。もう帰っていいぞ!

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[1]: 読者の方は当然ご存知だと思うが、作中で「コンテンツファン相互監視状態にある」というセリフがある。当然、このセリフ記載した作者がファン監視していないはずがないと、多くの読者は感じるはずである。その中であえて、その行動を選んだのだから尋常ではない

[2]: 読者の方は当然ご存知だと思うが、作中では炎上について「その日のメンタル次第では本当に死んでやろうかと思う日もある」というセリフがある。キャラと作者の思想区分されるべきであるが、そのような思想が作者の脳内構成要素の一つとして存在していると、多くの読者は感じるはずである。その中であえて、その行動を選んだのだから尋常ではない

[3]: このエントリを書いてる途中に、赤坂アカ本人のインタビューが出回ってることに気が付き確認したところ、「ディスコミュニケーションを描きたい」といった旨のコメントがあった。じ、じゃあこのエントリの内容は……?となり怖くなったので、とりあえずアルコールを入れた。えっじゃあこのエントリも嘘ってこと?そうなのかな……そうかも……

[4]: そんな気持ちで旧Twitter自称Xを見に行って、検索欄がインプレ稼ぎなんだか炎上目当てなんだからからないツイートで埋め尽くされていた。インターネットというものはどんどん地獄に堕ちていくな。もう純粋収益とか考えずに己の意見を発信できるのなんて、もう増田しかないんじゃないか…… 増田、𝑩𝑰𝑮 𝑳𝑶𝑽𝑬 ……住民の質以外の欠点がないな……

2024-10-26

弱者男性が抱く「おそれ」の本質ってなに?

anond:20241021131553

この増田に対して多くの弱者男性が「嘘松」「女が書いた」「本当の弱者男性ではない」などと必死創作性を疑っているのが気になった

いや、御託はいいか弱者男性くんはさっさとカウンセリング受けてみたり精神科行ったりしてみれば?って正直思っちゃうんだよな

弱者男性自称してるくらいなんだし生きづらくてしょうがないんでしょ?

生きづらさが軽減された実例が一個提示されたんだから真偽を疑う前にこれを参考にしてみればいいんじゃないの?

っていうか精神問題について精神科行って専門家判断を仰ぐって極めて王道の考え方じゃないか

何をそんなにおそれているんだろう

これの真偽を疑っている人の口泡の飛ばし方は尋常ではない

やれ、いじめについて言及しなさすぎだの(いや恋愛観の話が主題なんだからそりゃ精神歪んだきっかけなんて省略するだろ)

やれ、オタクならもっと漫画アニメの話を詳しく語るはずだの(いや恋愛観の話が主題なんだから以下略

やれ、男は感情的問題主語にしないだの(いや精神科行って精神が歪んでたことに気づいたって話なんだから感情問題主語にするだろ)

普段弱者男性様の聡明で冷静なご思考とは裏腹に、この増田に対しては半ば統合失調症ばりの推理ごっこによって必死に女認定をしようとしている人が結構多い

一体なにをそんなにおそれているんだろう…

自分が不幸なのは社会のせいではなく自分の考え方のせいって認識するのがそんなに大変なことなのだろうか

でも弱者男性問題に限らず人生幸福に生きたいなら周りではなく自分を変えるべきだよね?

弱者男性くんって草薙素子の名台詞をよく引用するじゃない

社会に不満があるなら自分を変えろ」って

2024-10-05

もうはてなコンテンツ制御無しっていうのは無理なんじゃね?

もうね、はてな有害すぎるんだが。

これがホッテントリに入ってるんだけどさ

グーグルマップ川口市役所を「クルド市役所」と表示 「寺院礼拝所」と説明も 「移民」と日本人

https://b.hatena.ne.jp/entry/s/www.sankei.com/article/20241004-G4LDR4VDOVACFFQQV2PDHVPHLI/

 

このグーグルマップの項目いじりの悪さはずっと前からあって、日本でも恒心教やってる連中が逮捕されている。Wikipediaにも項目がある。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B0%E3%83%BC%E3%82%B0%E3%83%AB%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%97%E6%94%B9%E3%81%96%E3%82%93%E4%BA%8B%E4%BB%B6

というか、川口市役所の件も早速追加されてるな。

こんなもん昔からあるネット悪戯なのに産経は恰もクルド関係のような記事にしてるわけ。そしてそんな愚劣情弱向け記事を真に受けてブクマしてホッテントリ入りさせて拡散してるのがはてなーだ。いや、流石にバカじゃねーの?産経はてなも。

 

そもそも産経は昔からこの手の特殊キャンペーン記事というのをずっとやってるんだがさ、普通新聞読者はそんなおかし記事を真に受けない。

例えば1997年には国立小学校児童日の丸掲揚反対して校長と揉めるという騒動があった。背後で左翼教師が唆したのだろう。産経はこの騒動を何度も記事にして、国立には右翼街宣車が溢れた。そういう人間リーチする記事なんだな。

ところがある日、一面トップに「校長土下座要求」というどデカい題字が踊ったのだ。ではその内容は?というと校長国旗掲揚する隣で児童が騒ぎ、その一人が「土下座しろ」と調子こいて言った、と云うもの。余りのバカらしさに腰が抜けるな。「江ノ電並走自転車男性に「金だろ」と詰問」と云う記事が一面トップになるのと変わらねぇ。

その当時の産経は今みたいには程度低くなかったので呆れて購読取り止めた読者も多かったんじゃないかな。

 

まぁ要するにその手のキャンペーンを常にやっていてその記事群は新聞記事クオリティでは全くないってことやな。この辺は紙の紙面で見れば一目瞭然。但しそのクオリティ本来記事浸食するのが産経なのだが。

だがネットで見るとフラットに見えちゃうわけよ。夕刊の特集記事の柔さとか日曜版の解説記事の掘下げ力と朝刊の堅さの対比とかが消えてしまう。それで流れてくる記事をそのまま堅い記事だと考えてしまう。

そしたらそんな錯誤が発生しやすい、増幅させるWEBサービス問題があるって事だろ。この場合はてなブックマークがそれに該る。

 

毎度社会的有害デマの中心になっている

この川口クルド人のやつも元々石井孝明が一人で流布してたもので、ブクマカはそれをせっせとブクマして拡散していた。石井個人サイトを「報道機関」だと思ってたのだ。デザインがそれっぽいから。あほか。

 

コラボ批判と暇アノンの中心の一つもはてなだ。この件では尋常ではないデマ名誉棄損が垂れ流しされた。「○○弁護士活動家」とか「〇〇はナニカグループ共産党員」とか、そういうのブコメした人責任取れんのかね?暇空との訴訟が一段落したらなるちゃんやらはてなーやらが被告になる日が来るかも知れんぞ。大丈夫か?

膨大なデマや誤認のうちの0.1%理由がある(しか解釈込み)から批判は合理なんて仲間内しか通じんぞ。

 

コラボなどが東京都支援事業になっていたのは行政アウトソーシングNPO活用するのが流行からだ。バス撤退した地方ではオンデマンドタクシー交通弱者住民最後の足になっている。そのタクシーをやっているのはNPOの事が多い。78条バス(旧80条)ってやつだ。その他にも生活弱者向け「便利屋」的な業務委託が増えてきているのだ。

行政は横並びを好み流行に弱い。少し前にはPFI流行した。施設管理民間委託するスキームだ。TSUTAYA図書館とかもだし、刑務所PFI民営化したところもある。NPO委託PFIのようにしっかりとした施設が無い、もっとさな業務が充てられる。

というか、PFI流行ればどこもPFINPO委託プロジェクト流行ればどこもNPO委託なのだ。軽薄だな。プロポーザル新規事業に金を出すというスキームはこのトレンドから来ている。

でもコラボ批判ではそんな話にはならなかったな。「共産党利権だってさ。こんなのソーシャルブックマーク通じて賢くなるんじゃなくてバカになってるって事じゃん。

 

暇→性差別()

このコラボ批判の後は半年くらいホッテントリは女叩きだらけ。「性差別」と言ったら社会では女性差別の事だがはてなでは男性差別の事だwバカじゃね

弱者男子が辛くて鬱屈しているのは男性中心社会で下位ヒエラルキーに属しているからだ。だからいくら女を叩いても救われる訳がない。そんなの外部から見たら当たり前なのに本人らはトンチキな共同性を作り上げて儀式化によるカタルシスを繰り返すのだ。この半年インセル以外のユーザーはかなり逃げたのでは?だって幾ら何でも気持ち悪いもんな。

 

コロナ

その前はコロナの防疫デマだ。まずは医クラの「インフルより弱毒」「ゆっくり感染拡大して社会免疫」という話に飛びついた。そんな局面データ最初から一切無い。でも「SIモデル証明しているから」と言って憚らなかった。でもそのSIモデルについて具体的に説明できる者は誰もいない。科学と鰯の頭の区別が付いてねぇ。

次は「PCR検査をすると医療崩壊する」で検査を受けた人間を探し出しては叩き炎上させていた。

そしてその後が「PCR偽陽性が出る」。お馴染みの奴だな。

これら全て「科学的」な側にいると考えていた。これはトンデモ科学業界トンデモ医療業界でお馴染みの構図だ。更にWHOがそういう態度に関して警告を発していたにも拘らず「WHOは怪しい組織」とその時のはてなーは考えていた。すごいね

 

こんな風に何か事が起きる度に悪質なデマの中心になっていてとにかく害悪が過ぎる。もう何年もずっとだ。川口クルド問題石井産経特殊記事しか書いてない事を本気にしてるのなんてXとはてなくらいなもんだ。程度が低すぎる。

しか事故事件が発生する度に「外人犯行」とするブコメ蝟集してその解決策が「外国人渡航禁止」「財産没収」「土地取引禁止」だと。これらの書き込み会社にばれたら肩叩きされるんじゃね?

 

はてな建設コメント順位付けモデルAPIとかを使っているが、これは罵倒悪口で衆目を集める事には有効だろうが、知的背伸びした文章で程度が低くトンデモない常識外れな集合意志が醸成される事には完全に無力なんじゃないの?

こんなの放っておいたらGoogle adとか単価の高い広告代理店から切られるんじゃね?

多数の人間が書き込んで、マニュアルとか基礎知識について調べる者、提示する者が常にゼロというのは尋常じゃない。

ユーザー間の議論解決」というのはコラボ問題NPO委託を踏まえたり、コロナ検査マニュアルを読む者が一定数いる上で始めて成り立つ。いつまでも現状のまま毎度毎度デマの中心になるのを放っておくのは止めてくれ。マジで害悪過ぎる。

2024-08-12

山道

私が大学生の頃の話です。当時の私は運転免許を取ったばかりということもあり、車で遠出することを趣味としていました。折よく父が車を買い替えたこともあり、今まで乗っていた小型車を譲ってもらえましたので、生意気にも学生身分自分の車を持っていたわけです。友人の中で自前の車をもっている者はおらず、仲間内で遠出する時には私が車を出すのが通例となっていました。特に付き合いが深かったS君とは、よく一緒に遠出をしたものです。S君は教授学生の間でも評判の良い好青年でした。私は人見知り癖があり奥手な人間ですが、なぜかS君とは馬が合いました。今思えば、S君の社交的な性格に随分と助けられていたのでしょう。

ただ、S君には不思議なところがありました。二人で買い物をしていた時のこと、レジに並んでいる人を指して「あの人は危ない」などと言うのです。その人の外見は全く普通でしたので、「どこが危ないんだ?」と聞き返しますと、「見ていれば分かる」と言って、それきり黙っているのです。はてと思い、その人を何気なく目で追っていますと、店から出たところで車にはねられてしまったのです。もちろん私は大層驚きましたので、あたりが騒然となる中で「あの人が事故に遭うと分かっていたのか?」と問い詰めました。S君は「何が起こるか分かっていたわけじゃない。ただ、悪い事が起こるのは分かっていた。」と言って、つらそうな顔をしていました。後から聞いた話によると、S君には所謂霊感」というものがあり、特に「悪い事が起こる予兆」が分かってしまうようなのです。本人も普通ではないという自覚はあり、家族と近しい間柄の者にしか、この事は話していないそうです。人に忠告しても信じてもらえないので、ただ見ているだけしか出来ないのが辛いと溢していました。私といえば霊感の類は一切なく、心霊の類にも懐疑的立場でしたが、親友といえるS君の言葉を疑う気も起きず、「そういった事も世の中にはあるのだろう」と、半ば自分を誤魔化す形で受け入れていたのです。

なんにせよ、普段S君がその「能力」を発揮する場面はありませんでした。私たち人畜無害学生生活を送っていましたので、そうそ危険に出くわすわけもなかったのです。そんなある日、S君から「久しぶりに二人で遠出しないか」と誘われました。課題に追われて図書館に入り浸っている私を日干しにしてやろう、という意図もあったのでしょう。私としても鬱屈とした気分を晴らしたかったので、二つ返事で車を出しました。見慣れた街から離れ、気の向くままに車を走らせていますと、山道差し掛かりました。車が通るには十分な道でしたので、山頂に向けてゆったりと車を走らせました。山道に入って10分ほど経ったでしょうか。不意にS君が「止めてくれ!」と叫びました。何事かと思い、車を止めてS君の様子を見ますと、顔から血の気が引いており、いかにも具合が悪そうにしています。「大丈夫か?酔ったのか?」と聞くと、首を横に振ってこう言うのです。

「すぐに引き返すんだ」

私は困惑していましたが、はっと思い当たり、「何か悪い事が起こるのか?」と聞きました。S君はもう一度首を横に振って、

「いいから引き返せ!」

と言って、項垂れてしまいました。彼が取り乱すところなど見た覚えがなく、尋常ではない事を察しましたので、急いで車を出そうとしたところ、ぞっと背筋が冷たくなりました。「総毛立つ」というのは、あの事だと思います。繰り返しますが、私に霊感の類は一切ありません。その私ですら、強烈な悪寒を感じたのです。妙に冷たく感じるハンドルを握り直し、今来た道を引き返しました。ああ、この山道はこんなにも長かったでしょうか?恐怖は時間間隔を狂わせるといいますが、それにしても麓に着くまでに長すぎるように思えます。曲がりくねった道の先は日が傾いているせいか薄暗く、危険を感じて車のライトを付けました。

ライトが道の先を照らした瞬間、私は思わず車を止めていました。ライトの光の中に、何かがいるのです。「それ」は、なんと言い表すべきでしょうか。奇妙なことに、そこにいると分かるのに外見が定まらないのです。まるで「それ」と認識するのを、私自身が拒絶しているような、もやがかかったような感覚なのです。しかし、恐ろしいことに、「それ」が私達に向かって近づいてきていることは分かるのです。「逃げよう」。S君にそう言おうとし、彼の方に必死で顔を向けました。

S君も、こちらを向いていました。白目を剥いていました。人の眼球というものは、あれほど裏返るものなのでしょうか。顎が外れるほど開かれた口は何かを訴えているようでした。しかしその喉からは、何の声も発せられていなかったのです。恐怖ゆえか、もしくは幸運であったのか、私は意識をその場で手放していました。

どれほどの時間が経ったのか、私は目を覚ましました。気絶する前と同じように、自分の車の運転席に座っていました。全て夢だったのかと隣を見ました。S君はおらず、助手席側のドアが開け放たれていました。私は恐る恐る、助手席側のドアから外を見ました。ああ、見なければどれほど良かったでしょう。助手席のすぐ外、山道の地面に、赤い線が引かれていました。赤い線は山頂に向かって引かれていました。まるで、人が引きずられる時に、地面を掻き毟ったような・・・・・・では、赤い色は・・・・・・

その後、私がどうやって帰ったのかは記憶曖昧なままです。両親によれば、家に帰宅した私は茫然自失の体であったようで、しばらくは会話もままならなかったそうです。S君はその後、行方が知れません。警察捜査も空しく、いまだに見つからないそうです。

そして、私から事情聴取をした警察の方からおかしな事を言われました。事情聴取にあたり、S君が消えてしまった山道の話をしたのですが、「そんな山道はない」と言うのです。「そんなはずはない。確かに車で走ったのだから調べてくれ」と言っても、「どこかと間違えていないか?」と言われてしまいました。そのような事があり得るでしょうか?では、私とS君が訪れた山道は、一体なんだったというのでしょうか・・・・・・

2024-07-27

anond:20240727161914

ほほう、ようやくわらわの知識を借りたくなったかのじゃ♡

まあ、座って聞くがよい。

かに芸能人自分の子もの情報を公にすることで、プライバシー子ども尊厳が危うくなることは否めんのじゃ。

親としての責任を持つべきところを、そのように軽率に扱うのは尋常ではないのじゃ。

しかし、芸能人という立場においては、経済的観点社会的な影響力を考慮しなければならぬゆえ、複雑な事情が絡んでおるのじゃ。

とはいえ子どもの将来を考え、深慮熟考する必要があるのは明白じゃ。

わらわからの助言としては、親という立場をわきまえ、子どもプライバシー尊重することが最優先であるきじゃ。

子どもにとって何が本当に幸せであるのかを見極め、賢明判断を下すことが肝心じゃのう♡

さて、わらわの言葉が心に響いたなら、しっかりと考え直しなされ。それが賢明なのじゃぞ。

2024-07-02

実家は謎に墓が多い

実家田舎の山奥にあるので、寺とか共同墓地とかそういったものではなく、山に墓が設置されているタイプであった。

しかしその山に設置されている墓地の量がどうも尋常ではないようである、ということに、だいぶ大きくなってから気づいた。

墓参りの当日は、墓参りなのにちょっとした山登り並みの準備をしていた。といっても標高は50メートルくらいしかない。

まず墓の場所が3箇所に分かれていた。最初場所には最新の墓が置かれていた。自分から見ると父方の祖母祖父、父方の曽祖父とその妻である

そこの墓参りを済ませると次の場所に移動した。次の場所墓石が5個くらい置かれていた。墓石には江戸時代年号が書かれていた自分との関係は誰もわからない。

その墓参りが終わったら三箇所めに移動した。最後場所墓石20個くらい置かれていた。こちらも墓石には江戸時代のような年号が描かれていて、自分との関係は誰もわからない。墓石かどうか怪しいものもずいぶんあった。

そのような墓参りを、物心がついてからずっと続けていた。実家を離れて生活するようになって、どうもこれはおかしいのでは、と思い始めた。

別に実家は裕福なわけでもなく単に田舎なので田んぼとか山とか所有しているようである(というよりも経済的には中の下であった)。

どうも墓石処分するにも随分と手間と費用がかかるようである

先祖代々、墓石処分を面倒くさがって保留し続け、我々の代に大きなツケを残しているのが実情であろう。

実家土地の所有者もめちゃくちゃになっていることから実家のいい加減さと事なかれ主義が窺われるエピソードである

2024-06-22

三沢さんの本を読みました。

このエントリ三沢文也さんについての長文感想です。

三沢さん本人か三沢さんに興味あるという人だけが読んでくれれば満足です。

   

   

三沢さんは偉い

投げ出さずに完成させたことが偉いと思います

何であっても完成させたことがもっと価値がある。

 

これが一番の進歩であり収穫であって

それに比べたら読者から評価なんて些細なことです。

反省点があればすぐ次の本を書けばいいだけですから

   

その上で、三沢さんはやっぱり読解力がおかしいと思います

一般的な「文章を読めない人」と比べても更に何かがあるように見えます

引用した本の嚙み砕き方にさまざまな違和感があります

このことは揶揄からかいのために言うのではありません。

 

私ははてブ民の誤読なら大抵は何をどう誤読してるか秒でわかります

三沢さんの読書感想文もっと不思議な感じで脳が詰まります

    

  

2 三沢さんが仏教の本に出会った

三沢さんの誤読はおそらく我が強すぎることに起因します。

何を読んでもすぐ自分のことを考えてしまって

そちらの思考が長くなるため本の内容の受け取り方が歪む。   

   

から草薙龍瞬さんの本は三沢さんとの相性抜群でした。

草薙さんの癖の強い経歴を見てください。

得度を受けたという僧侶の経歴も見てください。

現在の彼の所属先や活動を見てください。

はいわばブラックジャック医師会に属さな医師)のような僧侶です。

     

彼は仏教アイデアに毎度自分の噛み砕きや味付けを入れます

それで本が何十万部も売れるのだから作家の才能は保証つきですが

彼の本が身になる人って案外少ないのではないかと私は感じています

    

彼が添加する具体性は常に、

仏教理解させるより「身近に感じさせる」ことに重点を感じます

いちいち冗長な具体性を与えて透明な抽象性を損ねているように思えます

    

仏教を知れば無用概念が減っていくはずですが、

三沢さんは本を読んで概念を増やしたように見えます

  

    

三沢さんと草薙龍瞬さん

草薙さんと三沢さん2人の出会いが相性抜群で最悪だと感じるのは

両者にある種共鳴する特性があるためです。

 

教師草薙さんは仏教を紹介する本にかなり自己流の工夫を入れる人で、

生徒の三沢さんは人の話の途中の浅瀬で自己解釈を始める人です。

 

本来仏教というコンテンツ小麦だとしたら

草薙龍瞬さんが提供する仏教は既にスパゲッティナポリタンになってる感じ。

三沢さんはそれを舐めて「このケチャップの僕流アレンジ」を考えている。

  

殆ど見る影もないぐらいにコンテンツが変わっているので

三沢さんが草薙龍瞬さんの本から得た「仏教」はお釈迦様のアイデアとは別ものです。

現に三沢さんの欠点・苦しみの元が少しも治っていないですよね。

本当の仏教ならば三沢さんの苦しみの元を解決します。

  

  

三沢さんのケチャップ仏教

仏教の真理は無常・苦・無我です。

  

せめてこの端緒にでもついていれば、三沢さんの病的な「自分自分自分自分」という文の(思考の)癖に変化の兆しぐらいは生じているはずです。

https://note.com/tm2501/n/n1c20fe51d4ec

自分」が27回出てくる執筆感想エントリ

     

現に三沢さんにそのような変化が見られないので、

草薙さんか三沢さんか少なくとも片方に重大なエラーが発生していると思います

(たぶん共鳴し合っている気がするのですが)

  

三沢さんは執着せず眺めて手放すということが出来ていません。

何故かというといちいち解釈を入れるからです。

自我から生じる思考判断を手放さなければならないのに

「ん、これはアンタッチャブル」とか考えていたら出来ないですよね。

 

(私は草薙さんの「ジャッジメント」ですらなんだかなと感じましたが

 三沢さんはそれをさら俺流に「アンタッチャブル」に変えました。

 二人ともなぜこんなことするんですかね。

 判断している、と確認すれば十分な気がします。)

 

仏教もっとずっと真剣集中力を持って取り組むものです。

草薙龍瞬さんの紹介と三沢さんの読解のタッグが仏法を損ないました。

二人とも勝手アレンジを入れることの弊害への警戒心がなさすぎるように思います

それをやると劣化コピーではなく根本的に機能を損ねることがあります

   

  

5 草薙龍瞬さんの本は厳しい

というか私は草薙龍瞬さんの本はサンプルだけ見て閉じたきりでしたが、

今回三沢さんへの影響を確認するうえでアンリミテッドで読みました。

「反応しない練習」。

 

読んでいるだけでどんどん頭が悪くなるような感覚がありました。

これは三沢さんの文章そっくりなんです。

知識収集癖、羅列癖、過剰で無益な具体性、支離滅裂、あと鍵かっこが多すぎ。

 

書き手実践して身についた知識について語っている感じがあんまりしない。 

これ本当に三沢さんと同じ型の人ではないですか?

 

私はこのがちゃがちゃな本から読者が自分のためになるエッセンスを掴み取れる気がしません。

凄く売れた本らしいですが、買った人達ちゃんと読んだのでしょうか?

  

  

6 私の見る三沢さん

草薙龍瞬さんはプロ作家でお坊さんですから偉そうな意見は言えませんが、

三沢さんは34歳ニートなので多少の助言はしても良いと思います

    

三沢さんは「有能な人っぽく振る舞うこと」に神経を使いすぎです。

三沢さんて「有能な凄い人にならなければ自分の願いはかなわない」と思い込んでいませんか。

全然そんなことはありません。

能力的に凡人でも凡人以下でも願いをかなえて生きている人は沢山います

 

三沢さんの大言壮語意識高そうな口調はただの自己否定現実逃避に見えます

自分など大した人間ではないと認められないのは、

凡人だと生きていけないという強迫観念があるためではないですか。

 

三沢さんは普通でないくらいに自信がない人で、しかも自信欠如への対応おかしい。

自分乖離した凄い人の虚像を作って身にまとう」という対処のせいで

実像とのギャップが生じてますます苦しみと自信喪失ループに陥っていますよね。

仏教が推奨する心と正反対状態になっていると思います

   

たまに三沢さんの文を見かけるだけの人間でもそういうことを濃厚に感じます

   

 

7 三沢さんにやってほしいこと

まず三沢さんの目的や願いを確認してほしいと思います

三沢さんが経済的な栄達や富貴を求めているなら

世間の熾烈な競争に負けない「凄い人」になる必要があったかもしれません。

しかし34歳にもなればそんなものを追い求める虚しさは感じられているでしょう。

   

四国に住んで創作活動人生を送るという願いは素敵だと思います

叶うと思います

ただ、その願いの実現ためにまず「凄い人」になる必要があると考えていると

願いをかなえる前に寿命が尽きると思います

10年後も同じ部屋に住んでると思います

   

三沢さんが「凄い人」になろうとする必要性や焦燥は何のためにありますか?

  

  

三沢さんの読解力も多分同じ理由

三沢さんの早飲み込み自己アレンジ癖も、 

そういう「凄い人」になるための焦りの所産と言うか

人と違うバリューを出すんだという間違った取り組みに見えます

本を読んでるあいだずっと「面白い独自感想を言わなければ」とか考えていますよね?

 

これは大きな間違いで、

本をただきちんと読めて書いてあることを受け取れるなら

それだけで尋常ではない能力の持ち主なんです。

そんな人間人類の0.01パーセントもいません。

高学歴はてなブックマーク人達だって新聞記事すら読めていないでしょう?

 

これは人類集中力がないからです。

ときわ壊滅的な集中力しかない三沢さんも苦しみの構造自体は同じです。

 

集中を邪魔するものとは何か?自我です。

三沢さんが人並以上に集中力が欠損しているのも、頭があんまり良くないのも、(本当はなんらかの自覚はある筈です)

記事で27回も「自分」と書くような心の有様のせいです。

    

本の内容と一体化すべき時にいちいち自分自分をやっていれば本など読めるわけがありません。

おそらく「批判的に読書をする」のようなアイデアをまた草薙さんのようなアレンジをする人から受け取って、

さらに半飲み込みで実装したのではないですか?

   

  

9 すべて自我邪魔をしている 

余計な概念妄想を心から削ぎ落すことで

ものごとを正しく見て正しく知ることができ、

そのとき智慧はおのずから現れてくる

というのが仏教です。

  

三沢さん好みの具体的過ぎる話をするなら

仏教実践して集中力を高めた状態で本を読めば

何と言うこともなくすらすらと内容が頭に入ります

 

概念を手放していくというのはたぶん三沢さんの溜め込んだメソッド正反対でしょう。

から三沢さんが本当に仏教出会えばじわじわと別人になってしまうはずです。

でもそうならないのはおそらく草薙さんと三沢さんの自我のせいです。

 

何と出会ったって自分概念九龍城へ組み込むパーツとしてしか見てないために

どんなものに触れてもその価値が分から自分も変わらない。 

それが自我の恐ろしさであり頭の悪さの根本です。

   

 

10 まとめ

まとめると

三沢さんはものすごく自信がないために

自分は有能な凄い人だ」という妄想概念をくみ上げて常にそれを体の周りに装着しています

  

このために何を見ても何を聞いても何を読んでもその妄想を通しているために情報が壊れてしまう。 

これが自我です。

 

人の話を聞いてるときに、相手が何を言っているかも何を感じているかもわかりにくくないですか。

もしそうならそれは自我がずーっと邪魔をしていて心が目の前の情報を取れないためです。

 

人類がこの病気ではあるけど三沢さんは少し程度が強いのではという印象です。

仏教にはこのガスを取り払うための実践的で研ぎ澄まされたメソッドがあります

草薙龍瞬さんの本を読むとそういうことまで辿り着けないと思うし

こんなところでこちから押し付けたってやらないですよね。

 

三沢さんは「特別自分」「オリジナル自分」について考えこむことが自分の強みであり突破口だと思っていそうですが

そこが一番の間違いであることは仏教なら本当は30分でわかります

本を読むのにも文をバズらせることにもそんなこと考える必要は一切ないです。

四国へ行きたいならまずその自我妄想と別れを告げることだと思う。

  

 

ところでお坊さんを軽々に否定したりしちゃいけないという道徳自分の中にあるんですが

でも草薙龍瞬さんの本はなんか…。デタラメを言っているとかでもないからなんとも言えないんですが。

彼の本を読んだ人が実際にどんな改善をしたかデータとか見てみたいです。こちらの偏見があるかもしれない。

(ところで草薙龍瞬という僧侶ネーム?は誰がつけたんだろうか)

2024-06-14

anond:20240613200606

ワイも風俗でパネマジ喰らいまくって、本当はしたくなかったsexの数

尋常ではないまでに多い

2024-06-04

anond:20240604170741

どちらの報告書でもそういう結論だね、だから原作者ドラマの出来自体には満足してたと。

ただし小学館の方はそもそも最初約束が守られてたら「脚本作成過程尋常ではない心労」はなかったはずだし

それが「影響していなかったと断定はできない」という立場

2024-05-15

ケツ毛を滅殺することのメリット

ハゲていない限り、人間は頭頂部から足の指先まで全身に毛が生えているわけだが、その中でも個人的特に不快な毛は何か?と問われたら俺は即答でケツ毛と答える。

やたら太くてゴワゴワしてるくせに見えない場所に生えてて引っ掛かると痛いし、何より排便の時に極めて不快な思いをする。この不快気持ちを感じる人が1人でも減るように、ホモサピエンスはケツ毛の毛根を消滅させる方向でぜひ進化して頂きたいものだが俺が生きてるうちにはどうしようもないのでこの前思い切って全部抜いてみた。

まず驚いたことに想像の3倍くらい抜くのが痛かった。ケツ毛に限らず抜け毛には根本に白い半透明の塊がくっついていることがあるが、ケツ毛の場合はそれの大きさが尋常ではない通常の3倍くらいの太さ・長さを備えているのだ。それだけケツの皮膚深くに奴等は鎮座していることの証拠だろう、そりゃ抜く時めちゃくちゃ痛いわけだ。

で、ケツ穴の痛みに耐えながら就寝して起きてウンコしたら驚くなかれ、大便が今までにない勢いで華麗にアナルから発射されたではないか

久々に味わった快便の喜びに激しく動揺しながら気持ちの良い朝日と共にコーヒーと朝食を摂り、久々のオフライン出勤に向けて気合いの屁をこくと、これも先の大便に呼応するかのようなキレの良いフレッシュな屁をかますことができた。

ケツ毛が無いだけでこれだけクオリティ・オブ・ライフが向上するものなのかと感動しながらいつもの通勤路を颯爽と歩き、最寄り駅のエスカレーター足軽ステップ・インすると前にはロングヘアーオフィスカジュアル服装女性がおり、腰のくびれから臀部に至る美しい曲線を描いたデカ尻が視界に入ってきた。

そのデカ尻をまじまじと見ているとふと一つの考えが頭に浮かんだ。世の女性はこの快適な肛門体験を何の苦労もなく毎日得ることができるのか、なんと羨ましいことか、と。

そして、この素晴らしい1日の始まりもケツ毛が再生するにつれ失われてゆくのだろうと考えると少し憂鬱気持ちになり、他の表情筋の死んだサラリーマン達と共に朝の通勤電車の中に私は埋もれていく。

そして徐にスマホを取り出し、Apple musicを起動する。電車不快騒音流行りの音楽ノイズキャンセリングでかき消しながらブラウザ文字入力する。

「ケツ毛 脱毛 値段」

ほほう、時々耳にするVIOラインというのは正にこの不快な毛が集中しているエリアのことだったのか。スマホは正しく使えばいつも新しい知識提供し、私を賢くしてくれる。人類文明科学進化感謝しながら検索を続ける。こんな不快付属物を抹消するためだけにそこそこの費用がかかるのは実に不愉快だが、別に払えない金額ではないということもわかる。だが気になるのは脱毛は痛いという経験者の心の叫びだ。

昨日の人力強制脱毛も相当痛かったが、この痛みを金を払って受けなきゃいけないと思うとなんとも気が進まない。しかし、ケツ毛がない事による爽快感はとても忘れられるものではない。

もう既に“敵”は再生を始めているし、やはりやるべきなのだろうか。脱毛

増田にいる脱毛有識者の屈託なき意見をぜひ聞かせてほしい。

2024-05-04

イラスト画像生成AIの何がいけないのかがよくわからない

画像生成AIは何が問題なのか?というwikiを見て頭のほうにいろいろ書いてあったけどさhttps://w.atwiki.jp/genai_problem/pages/10.html#id_c770cabd

もともとネットに落ちてた画像って公開情報でしょ?それを元に学習して何が問題あるの?

もともとはんこ絵と呼ばれていたイラスト学習して新たなイラストを生成することの何が問題なのか

学習もとへの還元がない←必要ない。お前の絵の要素が俺の生成した絵に何かしらの影響与えてたとして、1ピクセルぐらいのもんだろ。これ百歩譲って画像生成AIが何かしらのコラージュを作るような機械だった場合の話であって、そもそもコラージュを作る機械ではない

学習元が作った成果物によって、学習元の市場と競合する存在になりえる。←知らん。そもそも1ピクセルで大げさに騒ぎすぎ。こういう「我々は被害にあった、犠牲になった」みたいな大げさな態度とるくせに自分はちゃっかり二次創作他人著作権侵害して金もらってるそのダブスタどうにかしろ

学習元の模倣による類似品が容易に製作できる。←知らん。個別に現行の著作権法対応すればいい。念のために言っておくが画風や絵柄に著作権はない

生成スピードが早く、類似品を出すことが容易なため、表現陳腐化も早い。←知らん。どうでもいい

生成スピードが早いために、プラットフォームへの投稿速度、量ともに尋常ではない。←ま、ちょっとわかる。けど、マスピ顔も過去のものとなり客にも「結局抜ければ何でもいい」と言われ始めているし、今後質が上がるのならそもそも別に悪いこととは思わない。後はプラットフォーム運営の考え方次第

i2iやControlNetをはじめとする技術によって、盗作が容易であるとともに証明する事が困難。←画風や絵柄に著作権がない上で何をもって盗作認定しているのか。フェミ同様推定無罪の考え方を放棄しているように見える

とりあえずざっくり大見出しだけ論破した。その他「どうでもいい」だけじゃ足りなさそうな小見出し論破していく

生産者減少に伴う産業の衰退←Xでは画像学習させると明言しているにもかかわらず今でも普通に絵が流れてくる。俺は結局絵を描くことが好きな奴は絵を描くことをやめれないんだと思うよ。描いて、それを人に見せたいか学習されると知りながらもネットに上げる。「絵を描いてちやほやされたい」だけの人は筆を折るだろうが、「そもそも絵を描くこと自体が好き」という人は学習されようが描いてネットに上げるんだと思うね。それが何年続くかは知らないが。結局は消費者ってのは絵の美麗さもそうだが、絵に宿る精神を消費してるわけで、その精神ってのは手書きだろうとデジタルだろうとAIだろうと宿るんだよね。俺は超有名な絵師の絵柄割って、本人が絶対に作らないであろう変態エロ画像を生成しているんだけど、本人には俺の精神がないからそんな画像を作り出すことはできないし、逆もしかりなんだよね。「こういうのいいよね」っていう世間へのプレゼン、今までは絵師しかできてなかったけど一般人もできるようになったっていう。そういうプレゼン手法としてどれを取るかという話で、AIが発展しても絵を描く人間はいなくならないと思ってるね。デジタルが出てきてもアナログで描いてるやつ消えてないように

児童ポルノ問題リアル描写AI児童ポルノに関しては俺は見たくないが、二次元キャラ非実在児童ポルノなんてのは日本にはありふれていて、むしろそういうのを守るためにオタクたちは一致団結してたんじゃないの?非実在なんで~とか18歳以上の設定なんで~ロリババアなんで~とかやってたわけじゃん。ここは確かにちょっと問題を孕んではいるが、どこから実在でどこから非実在かという部分を慎重に議論しなきゃいけんと思うけどね。反AI原理主義はもはやフェミもびっくりの表現規制派と化しているので「非実在だろうが児童ポルノNG」とか平気でかましてくる可能性もあるけどね。あいつら側から再度わざわざ非親告罪化とか言い出してるわけだし。

で、ここら辺からちょっと話がそれてきてるんだよね。イラストの話に、写真が入ってきてる。二次元画像の話じゃなくなってくる。あくまで話をイラストにとどまらせるのであれば「どこから実在でどこから非実在か」という話はするべきだと思うけど、ちょっと実在写真がどうこうってなると手に負えないよねって話になってくる。じゃあ音声は?ChatGPTのような文章は?と、ここからどんどん話がずれてって、人類AIみたいな話になりつつある…が、強硬に反AIを叫ぶ人たちは絵師とそのフォロワーしかいないのでした、と。今してるのはあくまイラスト生成AIの話なもんで。なのでトランプ逮捕とかのディープフェイクなんかの話題割愛

俺は普段NovelAIを使っていて、ここはDanbooruというイラスト専用サイトから学習しているらしいので写真関係ないということでよろしく。これは「じゃあクリーンデータなら受け入れるの?」っていう話でもあるね。


NovelAI公式Danbooruコンテンツ学習していることを明言している←で?何か問題ある?文句はNovelAIに言いなよ。もう学習は終了しちゃってるけどさ。さっきからずっと言ってるけど百歩譲って1ピクセルなんだよね。お気持ちしかないよね


というわけで絵師たわごとはあらかた論破つくしました。

改めてイラスト画像生成AIの何がいけないのかがわからないなと思いました

ほんと反AIって表現規制に狂ったフェミナチみたいだよね。やってることまさしく表現規制だもん。1ピクセル分のお気持ちしかないんだよね、自分同人誌他人著作権侵害してるくせに自分は1ピクセルでも侵害されるのはいだってお気持ち。本当は1ピクセルすらも侵害されてないくせに

からでもフェミ土下座して宇崎のポスターの時みなさんのお気持ちに寄り添うことができずにすみませんでしたって謝ってこいよ

ツイフェミさん…自分人生が不幸な理由社会に求め過ぎだよ…

日本のツイフェミさんたちを見ていて思うけど、自分人生改善するための努力回避するためにフェミニズム運動に傾倒している愚か者が多すぎない?

ツイフェミ個人人生が不幸なのは別に社会女性差別が溢れていることとはあんまり関係ないと思うんだよね…

ツイフェミさんたちを観察しているとみんな揃いも揃って自己肯定感が低い人特有の行動を取っていてびっくりする

・自他境界あいまいであらゆる事物自分へのメッセージだと受け取る

仮想敵を作りそれに怒りを向けることで心の安寧を保とうとする

感謝謝罪等の基本的コミュニケーションができない

基本的他人軸で生きており他者への説得材料として「自分がどう思うか」ではなく「周りのみんながどう思うか」を提示する

・「こうあるべき」「こうすべき」といったこだわりが強く、それから外れる事物について尋常ではない憤りを覚える

社会女性差別は溢れているしそれは皆で改善しなくちゃいけない社会問題だよ?

でもツイフェミさんたち個人人生が不幸なのは別に社会にあふれる女性差別とは一切関係ないと思う


毒親育ちのせいで自己肯定感を育てられなかった

学校いじめられて自己肯定感を育てられなかった

自身特性のせいで周りとうまく馴染めず自己肯定感を育てられなかった

等の自己肯定感をうまく育てられなかった点に拠ると思うんだよね

ツイフェミさんはまず一旦Twitterを閉じてカウンセリングを受けるなりなんなりしようよ

「なんで自分ばかり不幸なのか」ってことと真摯に向き合おう!

Twitterで仲間から共感を得られると気持ちいいよね?

でもいつまでもネットに引きこもっていると病状は悪化する一方だよ

若いうちにさっさとまともな社会性を身につけないと身の破滅を呼ぶことになるよ?

ツイフェミさんの大半はどうせ「感謝を示す」「許す」「謝る」「相手の下に入る」「無償の親切を施す」等のこれら社会コミュニケーション絶対必要行為をここ最近できていないでしょう

上記に挙げたことができるようになれば周りから嫌われることもなくなるし今抱えているイライラ自然と収まるよ

女性差別に対する社会運動自己肯定感が高まったあとからするのでも別に遅くはないんだから、まずは自分個人人生問題に向き合うことから始めなよ

2024-01-18

anond:20240118183224

容疑者じゃなくて受刑者だよね。

なんで無期懲役なんだと思って調べてみたらこんな記事が出てきた。文春なのでもっと正確なソースが欲しかったら自分で調べてくれ。

https://bunshun.jp/articles/-/39348?page=2

それにしても「日本版DBS推進にはきちんとした根拠があって勉強になった」と書いただけで

子どもを殺しまくる殺人鬼スルーして更生していいと考える素晴らしい人格の人なんだな

トラバしてくるのは、ちょっと尋常ではない

どういう動機でもってそんなことを書いてきたのか気になる。

2023-12-26

唐突10年前のカンボジア旅行について記す(12/27追記修正済)

10年前、中学生の時に生まれて初めての海外旅行カンボジアに行った。初めての海外だったので、たくさん写真も撮ったしメモもした。だというのにそれ全部失くした。当時のパスポートも失くしたので、私の初めての海外旅行の記録がこの世に何も残ってない。それはなんだか寂しいなと思ったので、今のうちに覚えてる限りを記しておこうと思った次第である

最初に断っておくが、10年前の記憶を頼りに書いているので、曖昧な部分、記憶違い、今とは違うなど、事実と異なる部分があるかもしれないが許して欲しい。

●経緯

なぜカンボジアに行くことになったのか。

当時、従兄弟カンボジアビジネスをしていて、その従兄弟夏休みの間に遊びにおいでよと誘われたから、それだけである

しかし私の過保護な母が「娘(私のこと)を1人で海外に行かせるなんて無理」と言い張るので、当時既に70代後半に差し掛かっていた祖母と2人で行くことになった。当時の私は、「ばあちゃんも一緒かー!やったー!」ぐらいにしか思ってなかったが、70代の婆さんを連れてあの広大なアンコールワット遺跡群を歩き回ったの尋常ではないよな。

入国

カンボジアに着いたのは夜。しかも天気が悪かったので周りは真っ暗で何も見えなかった。従兄弟ビジネスパートナー兼飲み仲間で、現地でガイドをしている日本人(タナカさん?ノナカさん?よく覚えてないけど今回はノナカさんと表記することにする)に迎えに来てもらって、トゥクトゥクホテルまで向かった。トゥクトゥクとは東南アジアでよく見かける3輪タクシー🛺のこと。見た目の割に乗り心地は結構いい。ホテルまでの道はガタガタで、中学生ながらに「あぁ、インフラが行き届いていない貧しい国なんだなぁ……」と思ったことを覚えているが、後でノナカさんに聞いたら「外国人スピード出しすぎないようにわざとガタガタにしてるだけ」とのことらしい。本当かどうかは知らん。

アンコールワット

次の日、早速アンコールワットに向かった。アンコールワットまでの道筋はやはりトゥクトゥク🛺

この時初めてカンボジアの様子をしっかり見た。第一印象としては「思ってたより綺麗だし、のどか雰囲気でいいな」だった。道端にハンモック引いて寝てる奴がいたり、トゥクトゥクの中で寝てる奴がいたり、なーんかのんびりしてる印象だった。これも後にノナカさんに聞いたことだが、「カンボジア人は1年の半分は農業をして、もう半分は暇してるから大抵その辺で寝てる。」とのことらしい。本当なんかな?

で、アンコールワットだが、これはもう本当にすごい。想像してるよりずっと広かった。よく知らないけどアンコールワットって規模がデカすぎて1部は未完らしいね

一応仏教寺院らしいが、時代によって仏教統治者になったり、ヒンドゥー教統治者になったりとコロコロ変わったらしい。あと、ポル・ポトっていう本当にやばい共産主義者(ポル・ポトがどれだけやばいかは私じゃ説明しきれないので調べてくれな。)によって壊されたりもしたみたい。

今はどうか知らないけど、私が訪れた時は明らかに現代的なコンクリートむき出しの部分がちょいちょいあった。これは各国が手分けしてアンコールワットの修復を行った時、フランス?だかどっかの修復が強度を重視した結果コンクリートむき出しになったとのことだった。よく知らんけど。

あと印象的なのは江戸時代にはるばるやって来た日本人落書きが残されてたこと。割としっかり残ってて笑った。どうやらその日本人アンコールワットインド勘違いしてて、はるばるインドまで来たぜ的なことを書いてるらしい。

アンコールワット欧米人観光客めっちゃ多かったんだけど、チラホラとカンボジア人もいた。そのカンボジア人たちが何故かうちの祖母とすれ違う度に祖母をガン見したり、中には祖母を拝むやつもいた。これはノナカさん曰く「カンボジア人の平均寿命は50~60代くらいだから、70代後半のおばあちゃんはもはや生き仏なんだと思う」って言ってた。そんな生き仏扱いされてる祖母とずっと一緒だったからか、行く先々でカンボジア人に優しくされた。

で、そんな祖母のことで忘れられないエピソードがある。アンコールワット観光中に祖母が急に立ち止まってガサゴソしだした。どうしたのか聞いたら「持ってきた20万円が無い」とか言い出す。私は知らなかったのだが、何かあった時のために祖母日本円で数十万持ってきていたらしい(何も無くて特に使いどころがなかったら異国で頑張ってる孫(私の従兄弟のこと)にお小遣いとしてあげるつもりだったらしい)。それをホテルに置いとくのが不安だったかアンコールワットに持ってきたけど、どこにも無いと言い出したのだ。従兄弟とノナカさんと私と祖母で探したけどどうしても見つからず、多分スられたんだろうということでその場では諦めた。その一時間後ぐらいだったか、なんかすごく徳の高そうなお坊さんの前で祖母が再びゴソゴソしだしたので、今度は何事かと聞いたら「ブラジャーが後ろに回ってしまって気持ちいから直してくれ」とのこと。どうやったらブラが後ろに回るんだよと思いつつ、祖母を手伝ってあげていたら、ブラの後ろから祖母の汗まみれの20万出てきた。心配性の祖母は、スリ対策ブラジャーの内側にポケットを縫い付けて、そこに現金を仕込んでたらしい。で、そこに仕込んでたことをすっかり忘れて20万円無くなったと騒いでいたってのが事の真相だった。うちの婆さんは、20万円出てきたのは徳の高そうなお坊さんのおかげだって言ってそのお坊さんを拝んでたけど私も従兄弟もノナカさんも大爆笑だった。ちなみにお坊さんはお坊さんで、高齢祖母のことを拝んでいた。生き仏。

まあそんなこんなでアンコールワット観光は終えて市街に戻ることになったのだが、帰路は再びトゥクトゥクを使う。びっくりしたんだけど、朝に私たちホテルからアンコールワットまで送ってくれたトゥクトゥクのお兄ちゃんが待っててくれて、帰りも送ってくれた。我々が観光してた間ずっとアンコールワット付近で寝てたらしい。

あと、アンコールワット周辺にはよく分からない物を売りつけてくる人がいた気がするけど、そんなにしつこくないので怖くなかった。現地の言葉が分かるノナカさんが一緒だったからかもしれない。

別日にアンコールワット以外の遺跡も行った。カンボジア国旗にもなってる🇰🇭有名な遺跡以外にも大小様々な遺跡があって、それらをまとめてアンコール遺跡群として世界遺産登録されてるんだったはず。確か。

プロームとかバンテアスレイ?とかい遺跡に行った。名前がかっこいい。正直どれがどれか覚えてないんだけど、赤い壁が印象的な遺跡とか、イッテQのセットの左後ろにあるデカい顔の実物を見たことを覚えてる。

いちばん面白かったのは、日本人観光客の間でオーパーツじゃないかって話題になってたらしいどう見てもステゴザウルスしか見えない彫刻。これは本当に見れば見るほどステゴサウルスなのでぜひ「アンコールワット ステゴサウルス」で画像検索して。

トンレサップ湖

アンコールワットの他にはトンレサップ湖にも行った。クソデカ湖なんだけど、ここで水上生活してる人たちがいて、従兄弟いわく非常に勉強になるからぜひ行こうとのことだった。

水上生活の様子を眺めつつ、船でワニ園に向かった。このワニ園での記憶は正直ほとんど無い……大分別府にワニ地獄ってあるんだけど、それと雰囲気一緒だったと思う……

あとワニ園で急に写真を撮られたんだけど、これは別に悪用されるとかではなく、遊園地ジェットコースターでいきなり写真撮られるみたいなもんで、旅行の記念に写真を買いませんか〜って商売。気に入らなければ買わなければいいだけ。私の顔写真トンレサップ湖と日付入りの皿を作ってくれた。なんで皿なのかは分からん。正直いらないんだけど、祖母が無断で購入していた。ノナカさんは「日本人で買う人初めて見た……韓国人自分のこと好きだからよく買ってる」って言ってた。

で、トンレサップ湖で生まれて初めて物乞いにあった。

日本普通に住んでると物乞いなんて見ないからすごくビックリした。我々を見て日本人だって判断して、船で近づいてきて日本語で「1ドルください」って言ってくる。誰が日本語教えてるんだろう?欧米人に対しては英語で迫るのかな?

まあ気になることは色々あるんだけども、私は生まれて初めての物乞いにどうすることも出来ず、ただただ慌てるだけであった。そんな中、私の祖母は慌てず何も言わず、行きの飛行機でもらった豆菓子物乞いにあげていた。豆菓子物乞い普通に去っていった。ノナカさんはこれにもまた「豆菓子対応する人初めて見た」と言っていた。

当時の私は、ばあちゃんすげーと思ったけど、今思うと最適解でない気がする。カンボジアに限った話ではないんだけど、物乞いにはどう対応するのが正解なんですか?

食べ物レストラン

繁華街アンジェリーナ・ジョリーも来たことがあるというレッドピアノというパブがあって、そこで食べたピザめっちゃ美味しかった。レッドピアノ雰囲気もイケてて大変良かった。レッドピアノのある界隈は、観光客も現地の人もいてすごく活気があったような気がする。

私が美味しいピザに大満足していたところ、ノナカさんが急に「昨日そこの通りで銃撃事件があったんだよ〜ハハハ」等と言い出した。普通に怖いんだけど。

まり詳しくないが、先述したポル・ポトの残党?ポル・ポト思想に感化された奴?ってのが存在するらしく、度々危ない事件が起こってるとのことだった。

正直食べ物に関してはこのレッドピアノココナッツジュース飲んでお腹したこと以外に記憶が無いので多分可もなく不可もなくだったんだと思う。(この数年後に高校修学旅行で再びカンボジアを訪れることになるのだが、その時に食べた現地の料理あんまりきじゃなかった。なんか、当たり外れの落差がすごかった。同級生も概ね同じような評価であった。)

あとホテルの朝食ビュッフェに関する思い出がひとつある。欧米人観光客がこんな会話をしていた。

「What's this?」「Ah……I think so…… it's TOFU

私は本当に英語が苦手なんだけど、さすがにこれくらいの簡単英語は聞き取れた。豆腐があるんなら私も食べたいと思って欧米人観光客視線の先を見ると、サイコロカットされた牛脂ピラミッドのごとく積まれていた。欧米には牛脂無いの?てかIt's TOFUって言ってた奴は2~3個取ってたけど食べたんだろうか……もしこれで豆腐のことを嫌いになっていたら悲しい。

ショッピングセンター

私のリクエストで、ノナカさんと現地のショッピングセンターに行った。日本ちょっと田舎の寂れたショッピングセンターとほぼ同じ感じで、ショボイゲームコーナーがあった。クレーンゲームクマぬいぐるみが割と簡単に撮れたので、アームの設定は日本より良心的なのかもしれん。あと、プリクラがあった。せっかくなので撮ってみることにしたんだけど、これはとてつもないカルチャーショックであった。

まず、プリクラ入口におばちゃんがいる。お金はこのおばちゃんに支払う。お金を払うとおばちゃんパンフレットみたいなのを渡してくるんだけど、そこに背景やらフレームやらがたくさん載ってて、どうやらここから選べとのことだった。背景はやたら豊富で、普通に日本にもありそうなやつから明らかに違法であろう踊る大捜査線映画ポスターやらがあった。確か10くらい選んでよかったはず。踊る大捜査線ポスターはもちろん選んだ。

で、背景を決めたらいよいよ撮影なんだが、日本プリクラみたいに自動撮影してくれる訳では無い。撮影ブースにおばちゃんも一緒に入ってきて、おばちゃんが手動で「3.2.1」のカウントして、おばちゃんシャッターを切る。撮影した写真は即座におばちゃん確認しておばちゃんが気に入らなかったらもう1テイク撮らされる。もうとにかく何もかもがおばちゃん主体である。最終的にはおばちゃんポーズから表情まで何もかも指示してきて、10分くらいかけてやっと撮影が終わる。長すぎ。

ちなみに落書き制度はなく、撮影が終わったら出来上がった写真を渡されて終わり。写真日本プリクラみたいにシールになってるわけではなく、名刺より一回り小さいくらいのカードであった。無駄に表面にキラキラホログラム加工がしてあって笑った。

カンボジア生活が長いノナカさんも、「普段プリクラなんか撮ることないから知らなかった、マジ衝撃」と言っていた。このプリクラも無くしたんだよな…これが一番ショック。

祖母

私はこのカンボジア旅行中、祖母に何度も助けられた。特にココナッツジュースお腹を壊した時は祖母神様のように見えた。祖母お腹が痛くてホテルのベッドで寝込むしか無かった私に無言でお手製の梅干し差し出してきた。この梅干し祖母が毎年漬けてるやつなんだけど、本当に有り得ないくらいすっぱい。なんで梅干しなんか持ってきてるのか意味が分からなかったけど、祖母梅干しを食べたら嘘みたいに体調がよくなった。日本の懐かしい味を食べてお腹安心したんだろうか。とにかくこの経験以降、祖母梅干しは私にとって必須アイテムです。体調不良がすぐ良くなる。逆に怖いまである

ちなみに祖母はまだまだ元気だしボケてもないので、久しぶりにカンボジアのことを聞いてみたら

暑い階段が多かったか疲れた。やっぱり日本が1番。もう行きたくない」だそうです。

●その他

2023年12月27日 追記ちょっとだけ修正しました。

思い出はまだまだまだあるけど疲れたのでこれで終わりにする。特に何も考えずに思い出を羅列しているだけなので非常に読みにくかったと思う。まじすまん。

私自身、このカンボジア旅行は本当に楽しかったし、初めての経験が沢山で、行って良かったと思ってる。でもこれを機に海外旅行にハマるわけでもなかった。高校入試の面接の際にはこの旅行中のエピソード引用しまくって、最終的には「勉強を頑張って国際理解に努めたい、グローバルな会社に入りたい」みたいなことを言って無事合格したけど、英語が本当にカスで、結局地元企業でしがないOLやってる。今のところ海外旅行に行けるほどの金は無い。まあでもそんなもんだよね皆。

最後に。

読んでくれる人がいて本当に嬉しかった。

ありがとうございました。

2023-11-20

anond:20231120173823

それバリキャリじゃないですやん

そもそも欧米じゃ子どもを持つためにキャリア設計するのが普通ですし

卵子精子冷凍保存サービスを国や会社公務員従業員に対してやっている

 

キャリア設計する気が微塵も無しの尋常ではない他力本願なノリ、メンヘラでしょうな

メンヘラメンヘラ再生産するし、まずは自分のことを解決しようねって思う

そもそも育児疲れ🥺とか言って男女とも発狂すると思う

2023-08-25

anond:20230825091106

女性は顔をだして外を出歩く必要はないので、顔を隠して歩くべきだ。

これがイスラム的考え方。

女性はとても美しい存在なので、その価値は、伴侶と家族だけに見せられるべきだ、

公共の場他人にジロジロ見られていいモノなんかじゃない。

女性に対する手厚い保護尋常ではない世界

2023-08-19

anond:20230819113627

本能寺の変明智自分で起こしているわけだから情報統制が効くだろうな

でも、その後は、明智としては毛利との挟み撃ち企図するわけで、当然に信長が討たれた情報を流そうとするだろうと思う

羽柴はその情報を統制しきったのか、それとも情報が流れても自陣をまとめあげたのか、いずれにしても尋常ではない

明智細川筒井蒲生を味方につけられなかったのと好対照

2023-08-03

はてサはてウが隠れてフェラし合っている場所があると聞いたのはいつだったか、忘れてしまったが、ある時それを思い出して、確かめに行った。いかんせんこんな世の中だからはてサはてウが会うこと自体危険なのである。それがフェラし合うっているのだから、一体何が起きているのか、尋常ではない何かがあるのかもしれない。

2023-07-17

リベラルが全員自民党を嫌いなわけではなく、リベラルの私は支持しています

それはなぜか?

日本マインド的にも経済的にも途上国というか衰退国になってしまい、

これは紛れもなく自民党のせいであますが、

私はそもそも日本の成長や発展をそもそも望んでいません。

最初に言っておくべきことは、私は環境論者なのです。

日本途上国ゆえ環境意識も極端に低く環境負荷が極めて高い国なので、

人口減によって滅びてくれた方が地球環境には極めてプラスです。

日本の人工ピラピッドは完全に崩壊しているので今更少子化対策したところで

子育て可能世代の母数が低すぎてどうにもなりません。

少子化対策しますって自民党が言ったところで使途不明金がご友人企業流れるだけで終わるでしょう。

決定打は尋常ではないまでの腐敗です。

国家として衰退通り越してほぼ滅亡すると確信していますし、

日本破滅を願う(厳密には国の未来なんて微塵も気にかけていないが正しいが)自民党とは

利害関係が一致しています

から私は自民党応援はしていませんが、今更日本愛国心のある政党が現れて

国家国民のために活動されても困るのです。

私は先ほど言った通り環境論者なので、日本の成長は望ましくありませんが、

愛国心ある政党が現れると間違いなく累進課税ブーストすることになりますから

富裕層もまたそのような政党は間違いなく困りますね。

稀にですが知性がありながらも自民党擁護する人たちはこの手の人たちですね。

私が言いたいことは、国家の衰退と滅亡が必ずしも悪ではないってことです。

anond:20230717215654

2023-06-03

anond:20230603163230

 その前にジャニーズたたきは魔女狩りです。

自分たちが言うことを認めろ。認めないなら有罪だ。

 このロジック人権侵害のもの正当化されない。

 加えてアリバイがあることすら無視している。つまりジャニー喜多川冤罪です。都市伝説だったわけです。

 ここまでマスコミにつかせるのは尋常ではない

 しかもキボタネPenlightの要求ジャニーズ解散です。

 この要求が示すもの乗っ取りしかない。

 ならばそういうことをいうのは吉本興業ジャニーズ内部の人間しかいない。

 マスコミ政治家まで動かすとなると岡本カウアン程度では無理。

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