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はてなキーワード: 企図とは

2024-12-11

通りがかりに自殺を防いで善人を気取ったからといって世間は相変わらず企図者を必要としないのである

2024-12-08

毎日つらい

目が覚めるとまだ生きてることに絶望する

起きてるとつらくて苦しいから寝てる

寝てても夢の中でトラウマを思い出して苦しくなって起きる

親に説明するのも億劫でいつも起きてなさいつらいかもしれないけど起きてなさいって言われる

家の中ではまだ元気に過ごしてようと振る舞うけどそのせいで家族に軽んじられてる気がする

もう何回も入退院を繰り返して親に対して改善するように言ったのに変わんないからだめなんだと思う

いっそのこともうご飯も出さないで暴力を振るってくれたほうが生活保護で暮らせるだろうしそうしてほしい

なにをするのもつらい

なにかしなきゃと思う気持ちけがあってなにかするためにODしてももっと苦しくなるだけ

あんなに心血注いで何年も費やした自分趣味に対してなんの気持ちもわかなくなった

助けてほしい

助けてほしいと思うけど何をどうしたら安楽になるのかわからない

前の自分ならわかってた

自殺すれば自分を取り戻せるような気がした

何回も自殺企図した

後遺症も残って身体を動かすのが苦しくなった

薬では死ねなくてつらい

数日前も致死量ちゃんと調べて薬をいっぱいのんだけど意識すら飛ばなかった

吸う量を少なくして深く呼吸して酸素の巡りを遅くしたら頭の前のほうが冷たくなっていって次第に思考がぼやけてそのまま死ねると思ったのにドクンと心臓が跳ねて身体が「く」の字に折れ曲がった

どうでもいいから早く死にたい

自分世界に馴染めない人間だというのはもうよくわかったし自分としても世界に馴染みたいとも思わないしこれから努力もしないつもりだし色んな人に迷惑かけてみんなに嫌われたいと思う

早く殺してくれ

もう死にたい

2024-12-04

anond:20241204144220

東大内に潜んでたレイプ魔は今はもう世間に明らかになった(学内隠蔽企図すらばれた)けど

ここまで来るまでには

学内で噂になる(かなり長い期間があっただろう)

学内執行部で問題化する(ついに年貢の納め時

学内での隠蔽が決定されたり(悪あがき) 

 

という長い期間と何段階もがあったわけ

学内教授立場でこれらの情報に接してないことはかなり考えにくいので

多くの教員関係者はずーーーっと暗黙の共犯者だったわけだな

「未対応の悪」はこの段階のことを言ってるわけ

 

逆に言えば世間犯行と隠ぺいまでばれてしまったら

ここからは「糾弾するう!」って声を上げる奴が学内からも出てくると思うよ

こいつらは実際は良心の徒というよりアリバイ作りです

2024-12-01

ろくでなしメンヘラの間

君は、いつから病んでいた?

思い起こす限り死にたいと思ったのは、明確には小学四年生だった。でもそれは、ほんのちょっとした好奇心だったような気がする。

高校で、環境が変化すると今、どのような立ち位置にいて、どんな人間なのかが分かってくる。そうして文学作品に触れるようになった。暗い人間ではなかったものの、物語ではやたらと人が自殺する。まさか、そんな幼稚で一種悪趣味のような理由で死にたがってるとは思えん。

君は、このさき何回も自殺企図して失敗する。

高校から少しは知っていたが、キモチヨクなれる薬がドラッグストアに売っているらしい。メンヘラというのがいるらしい。

セックスに明け暮れながら、大学生活の片手間に薬をバカ飲み。皮膚もキモチヨク擦れて、内側からも「泉が溢れるように」キモチイイ。

そうしてあんたは、キモチヨクなった。キモチヨクなりたいだけ一心

いろいろ気にしなきゃいけないセックスと、待つだけの快楽なら、あんたはより楽なものを選ぶ。

「薬目的かと思った」

精神科に通い出したころ、当時の彼女に言われた。「眠れないんだよ」と言った。嘘だった。

ドラッグストアで買える系はあらかた試して、個人輸入もあらかた試したから、いざケミカルの海へと向かった。

違法はさ、捕まっちゃうから

おまえは、いつから病んだ? 分からない、分からないが、このときは病んでいなかった。キモチヨクなりたいだけだった、のかもしれない。

おまえは、詩や小説を書くのに力をいれるようになった。誰かに読んでほしいとか、応募するつもりもなく、この内側から「泉が溢れるように」来る、なにかについて記したかった。

一瞬、これがいわば真理てきなモノかと、思ったはいいけど、しかし腹がへる。一日一食。体重がへる、へる。

書く。とりあえずネットに上げる。書く。

私は、それを読むのが、大好きだった。まるで「自分のものとは思えない」が「自分のものしか思えない」ものが出来ていることについて、興奮していた。

死とか、自殺とか、そういうものがよく書かれていたが、そこに絶望はなかった。

微塵も

幸福な「ここではないどこか」について書いているわけでもないのに。SFでも、シュールレアリスムでもないのに。

内側から溢れる、生ぬるい懐かしさ。

あんたはそれから五年間、前進せずにひたすら、懐かしさと死に惹かれる生活を送る。

うーん、すこしは前進はしたかも?

投稿するようにも、なっていた。

あらいつの間にか大学やめちゃった。

あら、あんたはニートか?

毎日が懐かしかった。みんなのことが大好きになった。

眠れない自分を除いて。

ほとんど惰性で通っていた精神科。薬について「飽き」ても、チョコボールのくちばしにエンゼルいるかもしれない、軽い感覚で成分や効果を調べる。

いろんな薬を飲んだ。じつに、いろんな薬を。

バカ、なのか正直者、なのか、症状が出るにつれ治療には熱心になっていった。ADHDではないし、双極っぽいと。

さっきの彼女あんたには黙ってたけど精神科ハシゴして薬もらってたみたいね

腕、イカ焼きだったな。

炭酸リチウムフルニトラゼパム。これで死ぬ

死ねないんですがね。

トー横界隈、というのが騒がれるようになった。それより前にはストゼロ地雷系とかあったけど、薬と密接な象徴ではなかった。それは意外なことにDXM。へえ〜、コンタックかブロン液Lかな〜。

いやいや、メジコン

え? メジコン

メジコン

みんな個人輸入してるの?

いや、ドラッグストアで売ってる。

え?

発売した。

絶句

おまえはメジコンが合わなかった。いや、個人輸入の品がハズレだったのかもしれない。と、いうかDXMなんて何がキモチイイの……

あっ。

みんなで盛り上がれるからか。

酒、セックスドラッグ

おまえは、ずっと独りで薬のんでるもんな。わからんわな。

メジコントリップ。そんなこと出来ない。

でもわかる。

酒やセックスのような、スッキリ感がある。

バツグンに爽快な到達点が、ある。

みんな、それを共有したいのか。

あんたと違って。

文芸創作が疎かになっても、他の創作を続けた。

なぜなら薬がやめられないから!

私は、ながらく人間の内側にはどうしようもないパッションがあると考えていた。実際ある。あるのだが、私たちはその「あるということ」しかからない。が、考えをウムムムムムムムーーーーーと巡らせると、それに近づいたり色が付いているように感じたりする。「あるということ」よりも明確な姿をとらえられるようになる。これは半分比喩で、半分比喩じゃない。ましてや真理でもない。イデア論でも物自体でもないし、現象学でも自我論でもドゥルーズでもガタリでもない。

あんたが分かると思った時に生まれる「その分かるもの以外」。この対立が、思考が止められない。

あるいは真理が、あると思っていたのかもしれない。それが分かったとたん、世界段ボールとしてバタリと倒れて、みんな手をつないでお辞儀して終了なのかもしれない。

みんなって、誰?

おまえは独りでキモチヨクなってたくせに。

あーあ、これだからこの脳みそは。

大好きなアーティストDJライブ。ごりごりの踊れるフロアで、チープなリズムマシンの音で、えげつなくダンスデヴィッド・バーンではない、ジェームス・ブラウンのような踊り。

ダンス

怪しげな人間複数名。

ああ、違法薬物やってるな。

いまにも吐いて倒れそうにピクついてる。

私は思った。

好奇心から薬に手を出して、その姿だけを確かめることのできた「あなた」は、この目の前にいる中毒者に並ぶほど尊いものだったか

さて、まだわからない。そんなのわかりたくないからな。

2024-11-18

anond:20241117202734

増田の状況から抜け出す一助になればと思い、書く

『困ってるひと 』大野 更紗 を読んでほしい

治療法のない肉体の難病で、増田の友人側に似た立場の闘病記だ(図書館にもあると思う)

その一節に、周りの善意に頼りすぎて友人たちが離れていった、という自責の念が綴られている

まり普通は "友人の厚意" は有限で限界を超える前に離れるもの

から増田は罪悪感を持たなくていい、相手は罪悪感に訴えようするだろうが、耳を貸したり目を合わせたりしてはいけない

それこそ増田の味方の協力を得てでも離れほしい、なるべく早く

 

加えて(逃げて余裕ができたら)増田自身アダルトチルドレンの傾向がないか自問しておくのもアリ

具体的には、ケアイカー、ヒーローイネイブラーの傾向がないかどうか

 

精神病院刑務所ではないので差し入れはなくても生きられる

医師差し入れ没収とあるけど、患者の刺激になるものを排するのは、医学的根拠裏付けのある治療の一環なので、残当の処理

病んだ友達とその家族プロに任せて、増田の優しさ、いたわりの心は増田自身にのみ向けて、静かなところで好きなことをして、自分回復に専念してほしい

 

幼少期より両親からの長年のモラハラDV精神障害自死企図精神科通院中の増田より

2024-10-28

夫に好きな人がいる

6月初旬

喧嘩が増えてた。

私も、仕事が繁忙期なのもありイライラしていて、夫の些細なことが気になる。

ある晩に、夫から「気に入らないなら離婚」と言われる。売り言葉に買い言葉じゃないけど、私もカッとなってたので、「わかった近々離婚届持って帰るわ」と返す。

後悔してるんだけど、この時わたしは「もう夫のこと好きじゃないし、今後また好きになることもない」と言ってしまった。

でも、この時はただの口喧嘩で、お互い本気じゃないと思っていた。

そう思っていたのは私だけだった。

 

6月中旬

あれから何度か「離婚の話し合いしよう」「離婚届はまだ?」と言われていたが、繁忙期で疲れており、「仕事が落ち着くまで待って」と返していたら、次第に言われなくなった。

 

6月下旬

繁忙期が終わった。

頃合いを見計らってか、夫から離婚の話し合いしよう」と言われる。この頃の私は離婚のことをすっかり忘れてたし、思い出しても「ただの口喧嘩だったじゃん」としか思えず、イラついた。

これも今となっては後悔してるんだけど、夫からだってもう俺のこと好きじゃないんでしょ?」と言われて、否定できなかった。この頃はもう夫のやること成すこと全てにイライラしてて、実際、セックスは私側がレスってた。レスなので子供もいない。だから離婚していっか、とこの時は本気で思ってた。

とりあえず年内に離婚しよう。今後のタスクは、まずお互いに両親に報告すること。次に家と車の処分を決めること。子供がいないので決めることはこれくらいでしょ。って。

から、「苗字は戻してね。ウチの実家厳しいから、それだけお願い」って言われた。意味がわからなかったけど、なんとなくモヤっとした。

 

母親電話で報告した。「もうちょっと頑張ってみないか」と言われた。

それを夫に伝えたけど、夫は興味なさそうだった。

義両親は、すんなり認めてくれたらしい。

離婚署名はお互いの親に頼もう、俺は新幹線で行くから増田は車使っていいよ、と言われた。

本当に終わるんだ。と思ったら、どんどん怖くなってきた。

 

7月初旬

離婚が決まってから夫はすごく明るくなった。元気になった。というか、なんかいつも浮かれているように見えた。

夫は自分の欄を記入した離婚届をわたしに手渡した。

このときようやく「本当は好き、本当は離婚したくない」と言った。

自分でもよくわからないけど、涙がたくさん出た。

 

夫は明らかに困ってたけど、わたしが期待した返答はなかった。

「そうは言っても、もう決まったことでしょ?いざ離婚届を目の当たりにしたから動揺してるだけ。時間かかってもいいから心の整理つけてね。なるべく早い方が助かるけど。」

 

夫はずっと私にベタ惚れだと思ってた。

周りの人からは、私の隣にいる時の夫は幸せそうってよく言われた。

SNSでよく見る「理想恋人」象に夫はぴったり当てはまってた。

頼まなくても、私の写真をいっぱい撮る。スナップショットもいっぱい。

SNSわたし写真をアップする。

週末はかならずデートに誘ってくれていたし、記念日誕生日はもちろん、なんでもない日でもプレゼントをくれた。

私とデートに行った日のことを毎回日記につけていて、時折本から出してきては思い出話をした。

旅行に行くと、かならず風景と一緒に私の写真をたくさん撮ってくれて、それを製本アルバムにするのが常だった。

年に1回くらい、セックスを受け入れてあげると、とても喜んだ。

こんな風に、夫はわたしベタ惚れだった。ベタ惚れだと思ってた。

そういうところが鬱陶しくもあって、冷たく接したときもあったけど、

こんな夫に、私が泣いてしおらしく「離婚したくない」と告げれば、絶対にすぐに考えを改めてくれると思っていた。

現実は違った。

 

「心の整理になるなら、夫婦カウンセリングかにも付き合うから

 

それだけ行って、離婚届を押し付けられた。

 

今までは仕事飲み会が終わったらラインしてくれていたけど、何も来なくなった。ただいまも言わなくなった。無断で外泊することもあった。

この頃から、夫はもしかして浮気しているんじゃないかと思うようになった。

 

7月中旬

夫の気を引きたくて、ある朝トイレのドアノブコード類をぶらさげてみた。

夫は、「なにこれ?」と聞いてきた。

「辛くて、死のうとしたけど、ほどけちゃったの」

と返すと、「ふふっ」と笑われた。

 

夫が毎晩のように「離婚届書く気になった?」と言ってくるのが苦痛で、私の方から、「1ヶ月、もう一度夫婦として暮らさせて欲しい。それでも気持ちが変わらないなら、離婚を受け入れる」と告げてみた。

夫は、かなり熱し易く冷め易い。もし浮気相手がいるのだとしても、時間が経てばその気持ちも落ち着いて、私の元に帰ってくると思っていた。

夫は、「わかった、1ヶ月だけ、離婚の話はしない。でも俺の気持ちが戻ることはない。1ヶ月後は問答無用で別居する。あと、俺たちだけでは話が進まないから、いずれにせよこの期間中夫婦カウンセリングに行く」と言った。

今まで、セックスしたい、デートしたいと懇願してくるのは夫の側だったのに、立場が完全に逆転してる。なんだか薄寒い気分だった。

 

7月下旬

夫婦カウンセリングに行った。

よく覚えていない。聞かれたことに答えただけ。会話してて、私自自分支離滅裂だと思うくらいだったから、カウンセラーのキョトン顔も納得だった。

セックスはイヤ。一緒の寝室もイヤ。スキンシップもイヤ。夫のイヤなところはスラスラ出てくる。好きなところは出てこない。でも離婚したくない。

唯一覚えているのは、

離婚夫婦合意がないとできないから、離婚したくないならそのまま居ればいいけど、旦那さんの意思はかたい様だから、そんな人と一緒に居続けるのは、大変かもしれない。」

 

義両親の家に、夫に黙って伺った。

夫さんと、別れたくないということを伝えに行った。

義母はずっと困った顔をするばかりで、玄関より中に入らせてはくれなかった。

 

8月初旬

デートに誘った。断られるかと思ったけど、承諾してくれた。夫はもはや、わたし写真を撮ろうともしなかった。

旅行にも行った。夫は、ずっとスマホに夢中で、こちらを見向きもしなかった。

夫との旅行で、初めて私が宿や食事の支払いを担った。

こんな自分が夫に愛されているわけないのかも、とようやく気づき始めた。

 

夫が趣味でやっている釣り社会人サークルに、私も行ってみたいと伝えてみた。

そのサークルのことはホームページで調べていて、次にいつ集まりがあるのかも知っていた。

夫は、「今はメンバー募集をしてないから、連れて行っていいのかわからない。担当者に聞いておく」と言った。

 

8月中旬

夫は、「サークルには来ないで欲しい」と言った。定員の問題ではなく、夫が来てほしくないんだな、と思う言い方だった。

 

から、「1ヶ月経ったけど、離婚意思は変わらないので、別居するね」と言われた。

夫はその日のうちに荷物をまとめると実家に帰った。

別居とは言っても、ウィークリーマンションとかそういうのだと思っていた。

実家にすんなり転がり込んでいるということは、義両親は、もうわたしの味方じゃないんだなと、実感した。

 

毎週週末になると、夫は私が住む家に来て、離婚をせっつく様になった。

逆に、なんでそんなに離婚したいのか?と聞いた。

わたしは、本当はあなたが好きだし、離婚したくない。

これからセックスだってするし、子供も産む。

そう言うと、

「もうあなたとしたいと俺は思わない」と言われた。

夫は、「幸せにしたい人がいる。僕の人生を僕に返してください」と言った。

呼吸が止まるかと思った。

 

8月下旬

探偵にたのんで、夫の不倫証拠を掴むことにした。

でも、夫は毎日職場実家を行ったり来たりするだけだった。

お金だけを失った。

 

9月初旬

とある週末、夫との話し合いの最中に、なんだかものすごく苦しくなって、気づいたら廊下の床に倒れていた。

夫によると、ヒステリーを起こした末、階段の手すりで首を吊って、意識を失っていたらしい。咄嗟に夫が縄を切ってくれたから、床に落下したらしい。実際失神していたのは数分もないらしいけど、夫が話し合いのためにダイニングテーブルに着いた以降の記憶がない。

おしっこを漏らしていたので、シャワーを浴びて、その日の話し合いはそれでおわった。

 

わたし精神おかしいため、夫は別居を一旦辞めて帰ってくることになった。

ついでに、遠方のわたしの両親も、来ることになった、

夫は「たとえ殴られても離婚は諦めないよ」と言っていた。

夫と私の両親の話し合いは、私なしで行われた。

何を話したのかは聞かなかった。

そのまま、わたし母親がしばらく同居することになった。

私は職場休職することになった。

 

9月中旬

私が発狂するのを恐れた夫は、離婚について口に出さなくなった。

 

ある日、私の母が義両親の家に行っている隙に、夫が自室でスピッツチェリーウクレレ弾き語りしていた。

なんどもやり直していて、多分録音か録画かしているんだろうと思った。

私のことをこんな風に追い詰めておいて、自分は他の女にラブソングを歌ってる余裕があるのか。夫のスピッツチェリーを贈られる女は、もはや私ではないのか。

そう思うとカッとなって、気づいたらわたし包丁を出して、夫の自室に向かっていた。

まり覚えていないけど、気づいたら警察にいた。

逮捕されていた。

翌日、母と夫が一緒に迎えに来てくれて、帰ることができた。被害届を取り下げてくれたらしい。

夫は手を縫ったしい。本当に自分がイヤになった。

 

9月下旬

夫が入っている社会人サークルの人たちのTwitterアカウントを見つけた。みんなプロフィールサークル名前を入れていたから、すぐわかった。

夫のアカウントは非公開になっていたけど、@夫のアカウント名で検索したら、夫が交わしているリプライは見ることができた。

とある怪しいアカウントをみつけた。

顔写真がアップされていた。夫好みのルックスをしていた。

から好意的リプライを送られているようだった。

さらに、その子の仲良しのアカウントを見つけて、そのアカウントの返信欄を見てみると、その子の裏垢らしきものと会話している可能性が高いリプライを見つけた。

もちろんその子の裏垢らしきアカウントは非公開だが、夫との関係を匂わせるようなツイートでもしてるのか?と思う様な、夫の特徴を含んだリプライが、その非公開アカウントに対して付けられていた。

 

10月初旬

夫が飲みに行くと言う。詳しく聞くと釣りサークルコンパらしい。

わたしtwitterをチェックした。どうやらそのサークルコンパであることは間違いないらしい。

メンバーがアップしている写真Googleマップ情報と照らし合わせてみても、夫が言っていたお店で間違いなさそう。

そのサークルメンバーはいわゆるツイ廃だらけで、不倫相手と思しきアカウント普段1時間に1つはツイートしているようだが、

その日はツイートがなかった。

他のサークルメンバーが「飲み会しかった!」的なツイートをしているのに、その子だけは何も呟いていなかった。

夫にまだ飲んでいるのか?とラインを送っても反応がない。電話をしても出ない。

日付もとっくに変わり、帰ってきた夫に不倫相手と思わしき女のアカウントを見せて、「この子?」と聞いた。夫は何も言わなかったけど、態度でバレバレだった。

 

10月中旬

私は毎日不倫相手アカウントを眺めていた。優しくて、明るくて、純粋で真面目でサークル内でも愛される、すごくいい子に見えた。

夫に「この子と会わせて、夫から手を引けって言う」と言うと、夫は、「その子関係ない。俺が勝手に好きなだけ。それに、お前がその子になんて言おうと、そしてその子がどうしようと、俺はお前と離婚したいしその子が好きだよ」と言われた。

悔しくて泣いた。また首を吊ろうとしてしまったけど、夫と母に力ずくで止められて、できなかった。

泣きすぎて叫びすぎて酸欠になりながら、不倫相手の子の優しいツイートが思い出された。

前向きで、いつも誰かに寄り添ったツイート彼女に夫は救われたのだろう。

私のことも助けて欲しいと思った。夫に「その子のこと好きでいいか離婚しないで。3人で仲良くできないの」って聞いた。

夫は「あの子と二人がいい」と言った。

 

先週

の子アカウントフォローした。わたしだとバレてほしいような、ほしくないような、自分でもよくわからない気持ちだったが、夫との関係が良好であると思われたくて、そしたら彼女から夫を諭してくれる様な気もして、夫と仲が良かった頃に行ったデート写真をたくさんアップした。

しかし、フォローバックは返ってこなかったし、あの子twitterが、あれから全く更新されていないことに気づいた。毎日起きてる間は1時間に1つはツイートがあったのに。

わたしのせいか?」夫に聞くと、「奥さんのことを思うと、自分だけ楽しくツイートはできないって言ってたよ」と言われて、怒りと、混乱と、屈辱とで、目の前が真っ赤になる様だった。

から、「そうやって極端なことをやって脅して周りの人間コントロールして自分欲求を貫こうとするのは卑怯だ」と言われた。

その通りだとも思うし、そういうわけじゃなくてもう単純にいなくなりたいだけなんだよ、とも思った。

 

おととい

母が2人で散歩でも行こうと誘ってきた。

でも家に夫を一人にすると、また不倫相手に気色悪いラブソングを歌い始めるかもしれない。そんなのは耐えられない。が、ずっと家にいても更新されない不倫相手アカウントを眺めているだけ。

そこでわたしは、夫の部屋にボイスレコーダーを仕掛けてから出かけることにした。

これで、ひとまず夫が一人の間に何をしていたか、後からだけど把握できる。

知らないままよりはずっといい。少なくとも心理的には。

月曜は夫は出勤なので、それまで回しっぱなしにしておく。

 

今日

ボイスレコーダーを回収した。夫の様子に変わったところはなかったから、不安が強くあったわけでもないけど、レコーダーを回収した瞬間は安心した。

 

パソコンに繋いで、外出した時間帯の部分だけ抜き出し、レベルメーターをチェックした。

明らかに音が入っている部分が40分ほどあった。それ以外はほぼ無音だった。

緊張した。心臓が破裂しそうだった。

勇気を出してその部分を再生してみた。

そこで入力されていたのは、弾き語りではなく話し声だった。

どうやら夫は、不倫相手電話をしていたようだった。

 

心配してくれてありがとう。いつもごめんね」

「きついよ。奥の死ぬ死ぬ詐欺もきついけど、不倫相手ちゃんと会えないのが、一番きつい」

離婚してから死ぬよ、それならいいでしょって言われて、咄嗟に何も言えなかったけど、次に言われたらそうしてくれって言って離婚届突き出すわ」

「正直もう死んでくれていい。見てないところで死んで欲しい」

「こんな話聞きたくないよね。いつも俺に付き合わせてごめんね。全部終わったら恩返しするから。本当に、こんなに愛したのも愛されたのも心許せるのも君だけだよ。」

 

私は聞いたこともないような、弱々しい声だった。

こんなに素直に、本気で、茶化すことな自分の心を打ち明ける夫を見るのは、初めてだった。

夫は、心を許した人相手にはこんな風になるんだなあ。

私は、交際期間も合わせたら10年も一緒にいるのに、まるで知らなかった。

それに、不倫相手がいい子すぎる。

不倫相手の声ははっきりとは入ってなかったけど、夫が私に死んで欲しいって言ったのに対して、

「追い詰められてそんな風に思ってしま気持ちはわかるし私の前ではそう言うことを言ってもいいけど、ご本人には絶対に言ったらだめよ。優しく寄り添ってあげてね。」

「優劣つけるわけじゃないけど、奥さんが一番辛いと思うんだよね」

奥さん、どうしても回復しないなら、サークルに呼んであげなよ。わたし抜けるよ。」

「3人で仲良くしたいならわたしはするよ!」

的なこと言ってて。

あ〜〜〜〜惨め。

私が彼女立場だったら勝ち誇った様に「そうだよそうだよ死んじゃえ死んじゃえ☆」とか言う。

 

途端に、諦念に見舞われた。

本当に、私ダメだったんだな。

わたしちょっとたかったりそっけなかったりしたせいで、こんなことになってるだけで、

時間が経てば、セックスすれば、寝室を一緒に戻せば、もっと愛情を示せば、夫が不倫相手に飽きれば、もとに戻れると、思ってた。

楽天的すぎたんだ。なんか唐突理解った。

あんな子に盗られたら、もう凡人にはどうしようもないでしょう。

わたしだって、一緒に生きるならあの子みたいな人がいい。

包容力があって、理性的で、謙虚で、他人がいつも優先。

あれは本当に不貞行為ないと思う。セックスしてないと思う。

彼女は優しすぎて、「妻の愛情を感じず冷めて新しく好きな人ができたら妻に自殺企図を繰り返されて鬱になった男」である夫を放っておけないだけなんだろうと思った。

週刊誌であったり、サレ妻がよくSNSにアップしてる不倫ラインスクショでみる様な恋愛脳は彼女からかけらも感じなかった

そして、彼女は優しいから、私たち離婚すれば、夫と付き合ってあげるんだろう。

私には、手も足もでない。

 

ただ、唯一できることがある。

 

わたしが今ここで自殺というウルトラCを完遂すること。

これができたらどうなるか?

夫は、自らの裏切りによって自殺した妻が居ながらあっさり再婚できるかな

少なし、夫は今、恋愛御花畑から、それに冷水ぶっかけることは、できる。

親戚にどう話す?結婚式にも呼んだ大学の同期たちには?

私に死んで欲しいなどと、舐めたこと言ってるが、

本当に死んだらどうなるかなんて想像すらついてない頭の悪い夫。

夫の愛情フリーライドし続けて、愛想尽かされるまでそれに気づかなかった私にピッタリなバカ夫。

バカ夫に現実見せるには、私が死ぬしかないんです。

新しいお相手は、私が死んだ後の夫もちゃんと愛せるかな?

その包容力を持ってすれば可能かな?

 

もう死ぬしかやれることがない。

2024-10-09

anond:20241009112907

めんどくせえなーと思わせる外的要因(上司との力関係)があって、あとは増田が「断れなかったんです」と言えば充分通る状況に思えるけど

本当に上司職場での利害を背景にコトに及ぶ邪悪企図があったとしてもこれ以上の状況証拠って残らんのだし

2024-09-22

追記 人生やらない方法教えて 人生どうしたらいいか教えて

追記

クローズド就労仕事ホワイト残業なし7.5h”続ける以外に選択肢が浮かばない(´・_・`)相手が見つかり結婚するにしろ続ける以外にないと思う。詰んだら周りに依存しよう

から同意する

きつくてもできるし、やるしかないし、いざとなったら頼るを繰り返すのが妥当だとは思う

できる範囲妥当判断(進学、就職)を選び続けてきて、これからもそうすべきなのはわかる

周りもそう言うし、私もそう思う

けどきついよ〜やめたいよ〜

これやめれるなら死んでもいい〜ってぐらいやめたい

妥当判断に従って生き続けた結果が今なのに、全然楽にならないからやめたい

職場人間は優しくて家もあって少ないけど友人もいて、それらを捨てたらダメなのは重々承知してるけど、ほんと捨てていいからやめたい

ママが「貧乏はすごく辛いよ、知らんけど」って言ってて、ほぼ真理だと思うけど、今も辛い(ママは認めないかもしれないけど)

から学校行きたくなくて、今も仕事行きたくなくて、毎朝毎晩泣いてるから成長ないなって思う

泣くほど嫌なのに妥当判断はやめられないし

泣いてスッキリして一旦定型の真似生活に戻るんだけどしばらくしてまた病むの繰り返し

けど、そういうジェットコースターも疲れるからもう降りたい

感情人格ををなくす手術があるなら喜んで受ける

親も私も満足できる

けどないから、「やってく」しかないんよね

この間練習首吊りしてたらびっくりするぐらい恐怖心なくて、「できる!」って確信した、だから死ぬかも

せっかく部屋片付けてくれたのに死んだらごめんね

フルタイムで働いてる

女、実家遠方、発達障害、鬱(適応障害という医師もおりどちらか不明)

年収400万(ボーナス税金込み)くらい

家事ができないか生活が定期的に詰む

クローズド就労仕事ホワイト残業なし7.5hだが業務が非定型的なため、発達障害には負担が重いと医者は言う

精神的に健康な時は問題なく働けているものの、数ヶ月周期で人の視線に強い不安を感じ他人が怖く感じるようになるため、引きこもりたくなる気持ちを抑えて、ギリギリ就労している

この生活の持続可能性が低いことは認識しており

自殺用の道具は一通り揃えたものの、睡眠導入剤が充分量ないため実行には至っていない

今後の人生をどうすべきか考えあぐねている

以下に私の考えた選択肢を示す

今の生活継続する

おそらく、どこかで破綻するだろうものの、キャリア安定的収入のためにも、今の仕事を続ける。定期的に自殺企図しながら死ぬ定年退職まで就労継続することになるだろう

転職する

今の主治医適応障害だと見込んでいるため、休職転職を勧めてくる。それに従う

ある程度プログラミングができるため、ITクソ雑魚中小企業などが考えられる。今の仕事よりは発達障害向きな気がするが、職場環境は悪化する可能性がある。また、仕事内容よりも家事ができないことや出勤が怖くなることの方が生活への影響が大きいため、仕事を変えても解決しない可能性も大きい

死ぬ

次の通院の日に1ヶ月分の睡眠薬をもらい、死ぬ

これで全ての問題解決するかもしれない

婚活し、結婚する

20代前半と若いため、ワンチャン理解のある専業主婦orパート主婦をさせてくれる男性結婚できる可能性があると勧められている

しかし、発達障害うつ病の女を引き取る稀な人間出会うために他人と会うのは億劫であり、現にマッチングアプリで会う約束をして退会ブッチを繰り返している

ニート

議会員を連れて生活保護受給申請をしにいく・障害者年金をもらう・障害者年金をもらいながら実家老いた父母の年金を食い潰して暮らす

学生時代から鬱及び発達障害であるため障害者年金はもらえないのかもしれないが調べていない

母はわたしに健常者としての生活を望んでいるため、強く失望されるだろう

実家に帰る場合運転が壊滅的にできないことや、外出の精神ハードルの高さから田舎に暮らすと引きこもりからの鬱悪化自殺可能性も高い。

どうすればいい

どうすべきかわからない

個人的には死ぬのがbetterと考えている

兄弟が存命なので、生きる選択をしてもいいのだろう

しかし、生きる場合わたし家族のいずれかが精神的苦痛を受け続けることになるだろう

そう考えるとやはり死ぬのが1番楽な道に思える

2024-09-05

anond:20240905180330

任意入力任意の出力に変換するのが人民役割であり、頑張りどころであるはずだ。

常にリーダー大目標を示し、人民はどうすれば大目標を達成できるのか、それこそ一億総火の玉となって考えるのだ。

無論、達成できなければ、原因となった人物責任をとることになる。つまり、究極的には首をくくる。ゆえに達成できないなどということは考えること自体自殺的で、許されず、また不自然力学でもある。文字通り死ぬ気でしゃにむにやるだけである

上記普遍的原理は、洋の東西を問わず常に真理であった。

ところがこのところの日本男児は情けない者が増えた。大目標のために体を張ろうという気概のあるものは随分珍しくなった。豊かさの反動とでもいうべきか、これはこれとして喜べる点もあろうかと思うが、リーダーとしてはいただけない。弾丸が不足すれば、戦の行方など望むべくもない。

そこで女子から気概のあるものを取り立てることとする。大変画期的先進的な考え方を導入するのである。考えてみれば総人口のおよそ半数は女子であるから、優秀な男子が足りなければ、自然、優秀な女子を求めることとなる。

それから外国人にはまだまだ気概のある若者が多い。かつての我が国のように、未来を見据えて意気揚々と取り組む若者外国には滅法多い。こうした新たな血を取り入れることで、国力の底上げを図るわけである

これらの労働力というのは、情けない今日日本男児のけつを拭く役回りではあるものの、絶対数として切れる首の数は確保しなければ、やはり回る首も回らないというのが現実である

私の要点は、つまりあなた論理は自らの役割放棄した全く無責任絵空事であるということだ。自らが何をすべきか?それはつまり大目標に向けてひたすら前進することである。何が大目であるべきか、などと考えを巡らせる必要はないし、越権的思い上がりと言うべき代物である大目標に意見を持つということは、つまり体制に対する反逆を企図していることに他ならない。もしも真に述べるべき価値のある意見があると信じるならば、相応しい立場に上るその日まで口を閉ざすのが賢明である。相応しい立場にない者が意見を持っても、所詮床屋談義の域を出ないのである。そのことを自身で弁えているからこそ、力を求めて刻苦勉励を重ねるよりは、安易言論じみた同化を演じてしまうわけでもある。

もしもあなた若いならば、考えを改めるチャンスがある。与えられた役割を全うせず、遠き天の彼方に唾を吐くのか、それとも国家安寧のために微力を尽くすのか、選ぶことができる。真剣に考えてみてもらいたい。それこそ、命をかけて黙考されたい。

anond:20240904192539

差別について議論するなら、以下のような内容は「文系」的には常識なので、わざわざ「賢い僕が発見したよ!」みたいに主張されると萎える。

そもそも人間思考言語構造自体が、何かと何かを分けてグルーピングすることによってしか成立しないので、あらゆる区別差別と呼ぶなら、極論すれば(たとえばニワトリニワトリ女性女性と呼ぶことまで含めて)全ては「差別」であり、それが不当であるか否かは「程度問題である

・従って、通常は「世間的に見て『不当』と判断するもの」を「差別」と呼ぶことになっており、そのため一般的用語としての「差別」という語には、「不当なものである」という含意がある。(従って自民党の付け加えは無意味であり、逆に余計な含意をもってしまうので有害ですらある。)

・図示するとこんな感じ。( /数字/ は その語の使い分けにおける境界線を指す。たとえば⑴は「A混沌(と呼ばれるもの)」と「B区別(と呼ばれるもの)」の間の境界線意味している。)

 A混沌 /⑴/ B区別 /⑵/ Cグレー領域 /⑶/ D差別

⑴ 唯一絶対的境界線

 ただし、何者も区別しない「A混沌」については、何も思考することができない、言語以前の領域なので、思考し論じる対象にならない。

⑵ 単なる相対的境界線

 通常ここに明確な境界線があると考えている人が多いがそれは誤解である。確かに、「時代文化が変わっても、明白(に見える根拠)があり、人為が働かない(ように見える)弁別がある」違いというものはあるため、たとえば液体と固体、水と氷を分けることは明白に「B区別」であり人為が関与しないかに見えるのも事実だが、たとえば水と湯を分ける境界線日本語英語で異なり、色の弁別言語によって曖昧であるように、「認識」が関与する限りそこに見いだされた「差」は人為的なものであり、人の「価値観(すなわち偏見)」から自由になることはない。その意味で「B区別」と「Cグレー」の差も所詮「程度問題であるスポーツにおける男女分け、のように、かつては「B区別」と考えられていたものが、ジェンダー論の発展や女性地位向上など諸々の状況から、「本当に合理的区別であるか」が問い直されている、などの例は、「B区別から「Cグレー」ではないかという議論が起きている例であり、逆に、近代以前は大人と一緒くたにされていた「子ども」を取り出して教育の機会を与え、社会保護しようという風に変化したのは、「Cグレー」から「B区別」へと変化した例である

⑶ 単なる相対的境界線

 ここを明確に区分できるというのは、いわゆる「ためにする」差別議論を行う人の大きな誤解である。この境界線は決して「明確に区分定義」はできず日々揺らいでおり、またその状態もっと健全状態であるあくまで、どこで線引きをすることが社会の安定と発展のために寄与するのか、を主眼として、「D差別(明らかに行ってはならない区分け)」なのか「Cグレー(判断がつきにくい、不当に見えるが法的な規制も行き届かない)」の判断は、常に慎重に検討される必要がある。その際、社会全体主義的(全体の幸福のために少数の犠牲は許容される)なのか民主主義的(少数の意見も他の意見と同等に重視される)なのか、によっても当然判断は異なることになる。また、Cと判断されたからオッケーではない、というのも重要な点であって、その判断妥当かどうか、いま必要重要問題かどうか、判断時点からの状況変化、対象曖昧でないかどうか、など、不断議論が欠かせない。

 さて、それを踏まえて話を牛角に戻そう。

 サービス業における女性優遇キャンペーンの是非、いわゆる「レディスデー」問題は、男女という一見明確な「B区別」に依拠しているように見えても、その区分合理性自体が「程度問題」に過ぎないこと、また、「女性の受けるサービス料金は男性負担させられているのでは」という疑念が拭えないことなから、「Cグレー」である判断されるが、ではそれを「D差別(明確に是正すべき不当な行為)」と判断すべきか否かについては、行き過ぎと感じる人も多いのが現状かと思う。そのことは、牛角に限らず、多くの「レディスデー」キャンペーン実施する店舗で、逆に男性から忌避されるなどの大きな営業上の不利益が出ていないことから了解される。そもそも映画にせよ焼き肉にせよ、提供者も多いことから忌避するにしても他の選択肢があるわけで、ぶっちゃけ「大多数の人にとってはどうでもいい」問題に属する。では、なぜ「差別だ」と騒ぐ人がいるのか。

 話が変わるように感じるかもしれないが、類似の例として、一部の広告を取り上げて「女性差別だ」と騒ぐ事例を考えたい。企業営利目的でやっていることで、それ自体積極的被害引き起こし法的に規制する必要があるとまでは多くの人が認識しない(つまりDではないがC)ものだが、これについても「差別だ」と騒ぐ人がいる。これは、何も学問的に見て明確にCとDを峻別してDだと判断できる、という話をしているわけではなく(もしそう信じている人がいるとしたら、それは相当に×××)、騒ぐことそれ自体によって人々の気分を醸成し、結果として社会状況自体を変化させようという社会運動一種デモ、まさにデモンストレーションという意味で。)の一種なのだ。誤解されているが、今日フェミニズムと呼ばれているものの多くはこの「デモ」であって「学問」ではない。(※)だから、騒ぐ人たちはおおむね一般常識とは異なることを主張する(常識的なことをデモで声高に述べる意味はない)が、その人たちが声高に述べることが「正しい」と証明されているわけではないし、その人たちも積極的にそれが「正しい」ことを証明したりはしない(証明できるならデモより論文で書く)。騒ぎになることこそ、デモの狙いなのだ。つまり、これに顔を真っ赤にして反論しようとするのは無意味というよりむしろデモ側の応援をしているのと同じである。従って、意見に賛成できない場合も、デモ自体スルーして別のところで意見表明なり社会行動をするなりした方がよいと思う。


 これを踏まえて、もう少し具体的に書く。「たわわ」や「宇崎ちゃん」を批判したフェミニストの狙いは激しい批判を巻き起こすことであり、それは社会運動として一定成功した。では「牛角批判をする人は、男権主義者として失われた権利を獲得するため戦略的意図デモを行っているのだろうか、それとも、論理的に「レデイスデーはDである証明できる」と考えて証明しようとしている人なのか、あるいは単に「この件で女性相手憂さ晴らししたい」というルサンチマンに過ぎないのか。私は、そのいずれであってもこれは無意味な行動だと言いたい。

  「たわわ」も「宇崎ちゃん」も、それらが女性差別「的」かと言えばそう論じることはもちろん可能だろうが、それを「D差別だ」などと言い切れば社会的には表現規制を強め過ぎる無意味有害な主張であると思うし、それ以前に指摘し是正すべき有害で明確に「D差別」な女性差別が世の中にあふれているのだから風俗業、芸能界などにおける性的搾取などはその典型だ)運動論としても拙劣だと思っているが、それらが激しい反応を引き起こしたという一点では運動論として評価することも可能かと思うし、その結果が女性地位向上にわずかでもつながったのなら全く無意味とまでは言えないと思うが、「牛角・レディスデー」問題については、まず男権主義をこれ以上社会で伸張させることにはおそらく社会合意は得られないだろうし、論理的証明は上で述べたようにほぼ不可能であり無意味でもあるし、ルサンチマンならそのエネルギーはもう少し建設的なことに使用した方がよいと思っているので、運動論としても学問的な意味でも、また俗論としても、とるべきところのない議論だなあと思っている。

 仮に、真剣にいわゆる「弱者男性問題を憂えているのなら、男権主義の伸張という方向でそれが解決されることはもう無い(過去一時的にあった「男というだけで威張ってるオッサン」があふれる社会に戻したい、などという主張は、当の男性からのものも含めて今後社会合意を得ることはできないだろう。可能になるとすれば、そういう一派を集めてたとえばイスラム教勢力と結託し革命を起こして政権を奪取するくらいしかないだろう。)ので、機会平等社会の下で結果平等いかに実現するかを考えるしかなく、つまり一種アファーマティブアクションしか対処方法がない。なので、そのためにはまずいわゆる「弱者男性」とそのルサンチマン可視化し、それを救う方策を具体的に検討するのが近道だと思う。将来的には、たとえばVR空間へのアクセス権やアンドロイドの配布などが現実的な解かもしれない。いずれにせよ、牛角女性サービスするかどうかなんて、それらに比べればおおよそ「どうでもいい」話で、議論したところで現実弱者男性は一つも救われず、差別に関する社会認識理解など1ミリも深まらないし、一瞬の憂さ晴らしにしてはただの焼肉屋迷惑がすぎるので、さっさと辞めた方がいいと思う。


※…もう少し丁寧に言うなら、主に「社会運動」を企図した活動であって、多くの人に認められうるような論理に基づき常識解体・構築する「学問」的活動とはまた異なるところに主眼がある、ということ。後者観測対象描写分析記述するものだが、前者は積極的観測対象を変化させることを目的としている。なお、社会学者の中には、学問存在価値現実を変革し社会運動となることにこそあると主張する人もいるが、その場合も、分析記述に十分な力があるなら、それは自然社会常識解体・再構築するであろう、という意味であり、観測対象描写分析記述が"いい加減"であっても社会を変革できればいーや、という意味ではないと思う。

2024-08-28

anond:20240828093010

全文読んでこの人は何したいんだろ?って考えた時に、文末は「やめる」だし

ブレワイ続けるためのアドバイスが欲しいわけではないんだろうと感じた。

そのうえでの感想としては、お前と全く同じ感想になった。

作品によって合う合わないはあるしそれは誰だった同じなんだけど、多分何をやっても同じことをしていて

それがこの人の生活サイクルや能力限界を超えない場合にの楽しいと思うのだろう。

かにマーカーの少なさなどは批評対象となった点だけれど、例えばそれは制約の範囲内で

次々と小さいサブクエストクリアしていくことを企図しているのかもしれないし、あるいは紙と鉛筆という

昭和から令和まで愛される外部メモリで賄うことができる。実際そういう攻略をしているゼルダ愛好家も当時SNSで有名になった。

しかしそういう道具を使うのも、攻略サイトを使うのも嫌だと思うのであれば

自分の脳の能力限界としてのしかかる。しかリセット癖もあるときた。

一定以上の作品規模のゲームは軒並み向かないということにはなるんだろう。

2024-07-12

anond:20240712181052

性別について科学領域での捉え直しを企図するのは勝手だけど、右から左社会適用しようとしてるのがクソやべぇにおいしかしないって言ってるんだが

2024-06-24

ストレスって、みんな何か知ってるの?私は分からん

最近カウンセリング心理ワークをすることが増えて、ストレス発散について考えることがある。

私のつまずきは、そもそもストレスってなに?だ。

幼稚園から爪噛み、小2で自殺企図、小3から耳鳴りと緊張型頭痛、小4から抜毛症、小5不登校、中1ネット依存、中3過敏性腸炎、高1中退、大3OD、、、、、、、、みたいな人生なので、なにがストレスで、なにをすればストレスが発散されるかがわからない。

ストレスを受けると体がどうなって、ストレスが解消されるとどんな状態になるのか、みたいなのもわからない。わかんないから発散しようがない。なにがゴールか分かんないんだもん。

まじでストレスってなに?ストレスがない状態ってなに?

私はどうすれば生きやすくなるんだ?

普通ってなんだ

2024-05-07

anond:20240507213141

そんな常識レベルのことをずらずら並べられてもなぁ  

というか、そもそも連合国が「日本人絶滅企図して」いたのなら、なんで日本戦後復興を助けたり防衛力増強を促したりしたんだ? おまえの言ってることは致命的に矛盾してるじゃんかよ。 

日本人絶滅企図していたか日米安全保障条約を締結したのか? G5あらたG7メンバーに据えたのか? 

日本人絶滅企図していたか日本米軍基地をたくさん作って朝鮮戦争ベトナム戦争の時の後方拠点として補給を担わせたのか? 

日本人絶滅企図していたか冷戦時の重要パートナー位置づけてロン・ヤス関係だの不沈空母だのと日米関係を盛り上げたのか?

おまえの言ってることは矛盾だらけでめちゃくちゃなんだよ

anond:20240507142648

いまさら何を言ってるんだ。

そもそも第二次大戦後連合国憲法日本戦争禁止したのは、日本絶滅企図してのもの

それに抗って日本人の種の保存を図ったのが自民党改憲派だったんだよ。

しか意図せず国外勢力の手先となったパヨクによってこの果敢な挑戦は粉砕され、斯くして日本人は百年かけてジワリジワリと絶滅への道を歩み始めてしまったわけ。

2024-04-19

興味もない話題で善人ぶろうとするはてブ

イオンシネマ車椅子インフルエンサー対話の結果

https://anond.hatelabo.jp/20240418183739

ブコメ欄が酷い。

 

はてブ民の特徴である無能性と怠惰性、

「善への意志はあるがその為に支払う労力・犠牲ゼロ

といういつもの特性が剥き出しになっている。

   

    

1.当該問題に全く興味がなかったことをドヤ顔で露呈するブコメ人気一位)

mogmognya

本文読みに行ったら、

スタッフの肩や手でサポートすることはできますのでお気軽にお声掛けいただけますと幸いです」とも書いてあって、

増田はなんでここを削って書いたのか気になった。

2024/04/18

これがぶっちぎりの一位で☆100個以上。

はいここに100人怠惰無能偽善者がいます

  

「なんでここを削って書いたのか」って 

そんなとこは論点じゃないかでしょ。

そこは一度も論点になってないんだわ。  

   

車椅子インフルエンサ―すらそんな話はしてない。

イオンシネマもそんな話はしてない。

そんなとこは最初から最後まで誰も争ってない。

だって肩や手を貸すサポートなんて当たり前だし既にやってるから

  

 

2.車椅子インフルエンサ―の訴えたこ

車椅子インフルエンサ―の中嶋さんは

イオンシネマ特定店舗特定のシアターの特定ちょっと高級シートで映画を見たくて

でもそれがシアターの真ん中あたりにある(当然階段の上)からスタッフにそこまで担いでくれって言ってたの。

  

で何度かそれをやってもらってたある日

イオンシネマ当該店舗支配人から「今後は致しかます」「別のシアターで見て頂ければ」って言われたの。

 

中嶋さんは「酷い、悔しい、これまで通りに担いでほしいのに」って世間に訴えたわけ。

以上の通り、映画スタッフ車椅子を担ぐか担がねえか論点なのね。

 

イオンシネマ支配人別に「お前への介助サービス一切しねえ」とか言ってないし

中嶋さんだってそんなこと言われたとは言ってないわけ。

  

イオンシネマ危険性のない・負担が重すぎない介助サービスは今までもこれからもするの。

そんなのあたりまえだし、中嶋さんもイオンシネマも今回そんなとこには一切触れてないの。

   

  

3.ネット野次馬も交えた議論の推移

車椅子インフルエンサ―「車椅子を抱えて階段上の方の席まで運んでー」 

イオンシネマ「今回は対応したけど今後応じかねます (同店の)他のシアター使ってもらった方がお互いにいいのでは」

車椅子インフルエンサ―「今まで3回やってもらったのに!酷い!Xで報告!」

           ↓↓↓↓ 

車椅子に同情的な野次馬イオンシネマは酷い!障碍者差別!」

映画館に同情的な野次馬「いや限度あるやろ 対応するの現場スタッフやぞ モンカマやめーや」

           ↓↓↓↓   

車椅子に同情的な野次馬障碍者対応企業義務やぞ!この無知が!」

映画館に同情的な野次馬「それは合理的範囲での筈やぞ 車椅子担いで階段上り介護プロでもむずいわ」

             

    

……で結論として

イオンシネマ検討したけど、スタッフによる車椅子障碍者を担ぐ対応はやらないことにしました、御理解を」 

てなったわけ。

   

 

論点担ぐか担がないかで、

中嶋さんが世間を巻き込んでかなり騒いだ(自分もかなり燃え上がって) けど

イオンシネマとしては「やっぱそれはムリっす」となった話。 

   

  

4.話を追ってた元増田 VS 全然追ってなかったはてブ民   

元増田は「中嶋さんが騒いだせいで~」みたいな口ぶりだけど、

そもそも現場スタッフ独断で何度か応じたが現場支配人検討危険!ナシ!になったような話だし、

介助素人スタッフ車椅子障碍者を担いで階段のぼるって言うのは相当難しい作業から

もともと無理なのが明文化されただけじゃない?と個人的には思う。

   

ただ元増田は言い方が意地悪なだけで

この問題論点・焦点については正確に把握して書いてるんだよね。

興味を持ってちゃんと話の中身を追い掛けてたのが窺えるわけよ。

    

それに対してはてブ民は?

mogmognya

本文読みに行ったら、

スタッフの肩や手でサポートすることはできますのでお気軽にお声掛けいただけますと幸いです」とも書いてあって、

増田はなんでここを削って書いたのか気になった。

2024/04/18

「あれれ?イオンシネマは肩や手でサポートすることは出来ると言ってるぞ!」

元増田はなんでここ削ったんだろう?都合悪いのかな~(ニヤニヤ)」

とか言ってドヤ顔してるわけ。

こんなん的外れすぎて元増田絶句するだろ。

  

このエントリをここまで見てきた人は(若しくはこの話に興味持ってちゃんと追ってた人は)もう

はてブ民がいかにヘンテコなこと言ってるかわかるよね。

 

肩や手を貸す一般的サポートするのは当たり前のことで 

イオンシネマはそれをやらないとかやめますとか表明したことは無いし、

中嶋さんだってそれを断られたなんてことは一度も言ってない。

  

それよりはだいぶ進んだ担ぎサービス中嶋さんが求めて

イオンシネマ検討の末に断った、ってのが今回の話。

   

  

なのでこのトップブコメはただただ頓珍漢で、

少しも元増田への反論や言い返しになってない。

 

まあ言い返せないのは当たり前だよね。

元増田はこの問題に興味持って追い掛けてたのに対し、

はてブ民はこの話に全く興味なくて追い掛けてもいないんだもん。

その非対称性が丸出しのトップブコメだったってわけ。

 

  

5.興味もない話題仕草だけ善人をやるのやめろ

もういろいろと明らかでしょ。

こうまで頓珍漢な”反論”が出来る&それに☆を集められるってこと自体

中嶋涼子さんの訴えやそれに付随するネット議論について

はてブ民は関心も知識ゼロだったって証拠なんだよ。

  

興味ないんだろ?

いいよ、このうえ否定しなくても。

言い逃れしようがないほどバレバレになったんだし、

別に興味持てないことは悪とかじゃないし。

  

ただ、興味ねえのに興味ある振りすんのはやめーや。

な?

  

「興味出なくて追わなかったのでこの話わかりません」て自覚を持てよせめて。

なんで追ってもいない話に何も調べずコメント出来ると思うんだよ。

ちゃんと追ってたっぽい奴相手効果的に言い返せると思うんだよ。

知識もなくその場でパッと全容掴めるような傑出した読解力も洞察力もあんた達にはないでしょ?

ならちゃんと調べてからコメントするか、黙れよ。

 

怠け者すぎるし自分に甘すぎる。

すごく怠惰でそこそこ無能なことの自覚ぐらいはもってほしい。

    

    

6.善なる無能低能かつその自覚がないはてブ

mogmognya

本文読みに行ったら、

スタッフの肩や手でサポートすることはできますのでお気軽にお声掛けいただけますと幸いです」とも書いてあって、

増田はなんでここを削って書いたのか気になった。

2024/04/18

興味もなくスルーしてた話について

車椅子側の要求が退けられました~」って言われたらカチンとなって、なんか言い返して善人ぶりたくなる。

でもちゃんと推移や論点を調べて反論材料探すほどの気迫も誠実さもない。

からワンクリックしただけで読めるイオンシネマ声明本文から反論材料を求めちゃう

   

はてブ民よりはずっと問題に興味持って追い掛けてるのが明らかな元増田相手反論企図し、

その反論材料すら自分で探さず元増田が貼ってるリンクから探せると思っちゃう

まりにも横着、あまりにも怠惰だろ。

 

能力も高くない癖に頑張るつもりもない。

自分能力高くないことの自覚もない。

でも自分を善人だと考える気持ちだけは人一倍

  

要するにこいつらって

善を目指すことに能力コスト必要ないと思ってるっぽいんだよな。

「ボクチンは・アタクシは善人デース!差別に反対デース!」

っていう自意識さえ持てば善人であって、そこで仕事は終わりだと思ってる。

 

それだけで自分仕事はとっくに終わってて、

あとは自分を「差別的な誰かを探して叱り付ける教師役割」ぐらいに思ってる。

     

善を目指してるとこだけは美点だけど自己評価過剰で怠惰無能で、

割とどうしようもない生物なんだよなはてブ民。

つかネットの善人気取りは大体これ。

怠惰無能自覚なし。善なる無能。それがお前ら。

 

 

お前等本当にさ、

もっと真剣に善を目指して生きるか、

でなければ善をあきらめた怠け者として自覚噛んで生きるか、

どっちか選ぶぐらいはすればいいと思うんだが。

 

努力もせず善人になれるほどの能力はねーから、お前らは。

残念だけど、前世でそこまでの徳は積めなかったんだよきっと。

2024-04-05

謝罪文反省文を弁護士が作文することについて

今は刑事事件やっていないが、登録してから数年は国選を年20件くらいやった。最初就職地は首都圏ではあるが支部管轄だったので国選がかなり回ってきて、民事が手薄な新人には重要収入源だった。

被疑者国選のほとんどは自白事件なので情状弁護をすることになるが、過去は変更できないから犯情事実でできることは少なく、したがって理論上は量刑に与えるインパクトが最も小さい一般情状の、さらにその中でも示談環境調整・反省仕事の中心になる。示談によって被害回復を図り、環境調整と反省によって再犯防止を図り、これらの事情起訴・不起訴判断量刑に反映させるのが仕事である

謝罪文反省文というのは、被害者を慰撫して示談可能性を高めるツールであると同時に、本人の反省の深化・具体化を促すとともにそれを証拠化するツールでもある。というか、すばらしい謝罪文があるから示談できたなどということはまず無いので、主な目的反省の深化・具体化と証拠である

さて、そこで被疑者反省文を書いてもらうのだが、累犯前科者でもない限り、初めはまず非常に薄っぺら反省文が出てくる。多少文字を書ける人でも、書いてくるのはせいぜい「反省しています」を「海より深く反省しています」と修辞しただけのものに過ぎない。

そこでより深く具体的な反省を促すために、被疑者課題を与える。たとえば被害や影響をもっと具体的に想像させる。被害者への言及がなかったなら被害者はどう感じたと思うかを書かせ、「被害者は怖かったと思います」と書いてくるならその恐怖を味わった人はその後その時間その場所を避けて生活するといった行動の制約が出てくるんじゃないか想像させる。そういう形で、犯罪者自分本位視野を広げるとともに、より被害者の視点に立った再発防止策を考える手伝いをする。

こうして深化した反省を、十分に反映された反省文として証拠化する。普通の人は、書くべきポイントリスト化して良い順番で並べて網羅的かつ繋がりの良い文章を書くことはできないので、弁護人の方で草稿を作ってあげる。だいたいの被疑者弁護士文章を書き換えずにそのまま清書するので、弁護士の草稿はそのまま反省文の原稿となり、反省文は弁護士の作文という状況が出来上がる。

弁護士の作文ではあるのだが、基本的には被疑者本人の反省の内容と水準を反映したものになる。弁護士が考えた最高の反省文を書き写させたところで、被疑者本人の理解と実感が伴わなければ取調べや公判での被告人質問に到底耐えないし、反省文に含める具体的な再発防止策は被疑者本人の同意のもとでなければ外に出せないからだ。被疑者に全文を自書させるのは、反省文の内容を本人に内面化させるための手続きでもある。

被害者との関係でいうと、反省文というのはさして意味はない。だいたい犯罪被害者というのは犯人のどんな反省文を読んでも薄っぺらものしか感じないもので、示談ポイント基本的示談書に書く内容、すなわち示談金と再発防止(特定場所への接近禁止など)だ。

ただ、これは私自身が一度失敗したことでもあるのだが、比較的出来の良い謝罪文を書く被疑者について、被疑者自身言葉反省を伝えた方が良いのではと思い、ほぼ修正無しの謝罪文被害者に渡したところ、こんな汚い文章のまま出すなんて反省が見られないと立腹されたことがある(まぁそうは言っても示談は成立したのだが。)。謝罪文の出来が良いことで示談できることは無いのだが、謝罪文の出来が悪いのはリスクかもしれない。

 

謝罪文の作文のことを書いているのは、これを生成AI作成した弁護士の話が読売新聞の記事になったかである

弁護人被疑者について「反省気持ちはあると感じたが、(男は)文章を書くのが苦手で、とても被害者側に渡せる内容ではなかった」という状況下で、生成AIに「「改善策も盛り込んで」と繰り返し指示し、被害者の心情に配慮しつつ、男から聞き取った反省言葉も盛り込んだ」謝罪文を起案させたというのは、背景事情善意解釈記者の悪意を斟酌)するならば、通常の謝罪文作成プロセスとそう異なるものではなかったのでは無いか刑事弁護人被疑者に「反省気持ちはあると感じ」るハードルはわりと高い。口や文章では立派な反省を述べる累犯者をざらに目にしており(累犯者の方が謝罪文を書き慣れていて、充実した反省文を書く。)、反省文の出来の良さと内心の反省に相関が無いことをよく了解している。

そんな謝罪文量刑に影響を与えるなんてけしからんと憤る人もいるようだが、謝罪文量刑理論の中でも最下層に位置付けられており、かつその内実も上記のとおりであることを実務家はよくわきまえているから、謝罪文それ自体で軽を軽くする効果はまず無い。

それでも弁護人謝罪文を書かせるのは、その作成プロセスを通じて具体的・客観的な再発防止策や真摯反省を促すことで、考慮に値するレベル一般情状を作るためだ。手書きさせたのはロンダリングかという批判もあるが、本人という出力装置を介すことで本人に対する感銘力を企図していることは、大抵の被害者にも感じていただけていると思う(し、「弁護士の作文でしょ?」と聞かれた時に説明やすい。)。

2024-03-27

anond:20240327012241

クレカ各社は言葉狩りではなく思想を狩ってるんだとはっきり意思表示すべきだね

ヘイトスピーチもその言葉ではなく思想を口にさせないことを企図している(内心はどうしようもない)のだから

当然性犯罪描写についても同様に規制すべきである

2024-03-19

anond:20240319120111

絵を描けない創作者が絵をかいてもらって本業に集中できるっていう本来企図された使い方では

2024-02-04

anond:20240204042447

沈み続ける人生に何の意味があるのかと、幾度となく自殺企図に悩まされて、そのたびに浮かび上がって来たから、沈みっぱなしには耐えられないんだと思う。

2024-01-25

やることいっぱい

本当にしんどい

明日学校カウンセリング受けるからメモする

さっき似たような投稿たから読んだ人いたらごめん

・動いてない時に脈が爆上げになる(スマートウォッチ曰く軽い運動をしたくらい)

・やること終わってないから布団で寝ちゃダメだと思って毎日床で寝てる

・顔が腫れたり痒くなったりする(酷すぎて皮膚科に行ったら疲労かな?と言われた)

・常に焦っている

思考がまとまらない

自分管理不足で学校に行く時間が狂ってイライラして物を投げた後動けなくなる(結局行かない)

・常に息苦しい

死ねば楽になる思考(自殺企図経験あり、今は用意する気力もない)

風邪でもないのによく微熱

寒いのに毎日寝汗がすごい

・手が震える時がある

・外で座り込みたくなる

・ふとした拍子に涙が出る

・物忘れが多くなった

・予定を確認するのが苦痛、打ち合わせも課題も授業も放棄

・人と会いたくなくなった

自分の顔が醜すぎて化粧の時に泣く

・同期と遊んだりしてたけど最近嫌われてると思う

気持ち悪くなる

必要以上に食べる(気持ち悪い時も)

睡眠は取れるけどいつ寝ていつ起きてるか覚えてない

・ずっと気分が落ち込んだまま

ここまで書いたけど正直自分が弱くて甘えてるせいだと思う、もっと頑張りたいのに頑張れなくて怠けている自分が情けない

電車だけど泣きそう どうしたらいいんだろ

2023-12-18

小選挙区制二大政党制をつくるための制度なので

もともと得票率と議席数乖離するように設計されているというか、どっちかが大勝するようになっている。

二大政党制企図した選挙制度なのに片方が分裂しているのだから自民が勝つに決まっているというのはある。

2023-12-15

anond:20231215013658

和解条件から考えてNHKから依頼したのではなくColabo側からNHKに持っていってる可と考えたほうが自然

派遣社員と暇空の暴露によって失敗したわけだが元共同通信NHK記者はColaboのシナリオにのって一方的取材放送しようと企図したわけで、記者個人問題ではなく組織としてのNHKジャニーズ問題から何も学んでいないことを意味する。NHKが謝るべきは世論工作企図して失敗したColaboではなく受信料払ってる国民だぞ。

2023-11-13

anond:20231112225347

死刑廃止論者なんだけど、はっきり言えば「全く知らん赤の他人強姦されて殺されようが死ぬほどどうでもいい」んですよ。これは国家についても同様。別に国家犯罪者を憎んでいない。まあ、国家の敵を殺す戦争と、単なる犯罪者は違うしね。

から死刑廃止論者は犯罪者隔離矯正、ないし犯罪企図者への威嚇といった予防効果目的とする「目的刑論」になるんですよね。まあ、目的刑論でも死刑に威嚇効果があると認めれば、死刑制度維持論者になるんだろうけど。

2023-11-11

なぜ「Marvel's Spider-Man 2」は失敗したのか

まず最初に、全世界ゲーム開発者の皆さんに声を大にして訴えたいのは、「オープンワールドパズルの相性は最悪だ」ということである

オープンワールド面白さは「どこにでも自由に行けること」だが、パズル基本的に「制作者の企図する唯一の正解を見つけるものである

まりそれを組み合わせると「どこにでも自由に行っていいけどパズルを解くにはこのルートに沿って進まないとダメですよ」ということになる。

つの要素が完全に干渉しあっていることがわかるだろう。そこに「オープンワールドパズルをやる意味」は無い。

Marvel's Spider-Man 2(以下MSM2)が犯したミスというのはまさにこれだった。

このシリーズは、オープンワールドアクションの模範作として1作目・2作目が大絶賛されたものの、その時点でシステム的にはほぼ完成されていた。

よってマンネリを防ぐにはとにかく大量の要素を注ぎ込むしかないということで、その広大なフィールド密度を上げるためにパズルをばら撒いたのだ。

ゲーム制作でよく使われる言葉に「掛け算の面白さ」というのがあるが、MSM2で行われたのは「大量に足し算する」ことだったわけだ。

さらに、ストーリー上の演出を派手にしようとして単調なQTEも増えている。

シナリオに力を入れた反動で「ただ指示されたルートをなぞるだけ」「指定されたポイントを調べるだけ」のクエストも増えた。

かに1作目・2作目にもそういった要素はあったが、あくまで補助的なものとして抑制はされていたように思う。

MSM2ではその歯止めが効かなくなっている。

とにかくボリュームを増やそうとして足し算をしまくった結果、良くない要素も増えまくってしまった感がある。

MSM2では「ウェブウィング」というウイングスーツ的な新能力が用意されている。

ビル風に乗って加速したり、上昇気流に乗って高度を稼いだりできるのだが、その気流が特定ポイントしか設置されていないのもよくなかった。

MSM2がたとえば「特定の壁だけしか登れない」「特定建物しかスイングできない」だったらどれだけつまらないゲームに成り下がるだろうか。

特定場所しか気流に乗れない」というのはそれと同じだ。まったくオープンワールド的ではない。

唯一、新要素で最高だったのは、「ウェブライン」という宙空に自由に糸を張ることができる能力である

これにより、頭上からステルス・キルを狙うときに、プレイヤーの思い通りに自由ポジションを取れるようになった。

まさにそれこそがオープンワールド面白さ、自由度の高さによる面白である

総じて、MSM2は「マンネリの打破のために考えなしに要素を詰め込んだ作品」だと言える。

ベースとなるゲームシステムが強固なので破綻まではしていないが、進むべき方向性を見失い、ゲームとしての「芯」を失った。

MSM2は、もはや「オープンワールドアクションの模範作」ではない。

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