『菅公聖蹟・松原天満宮』
兵庫県西宮市松原町に鎮座する松原天満宮である。
この神社の創建は古いと云われているが、その時期は明らかではない。
道真公が大宰府に左遷されその赴任地へ向かう船から、当時は「都努(つぬ)の松原」と呼ばれる白砂青松の海岸が見え、船を着けて景色を愛でながら休憩したと云われる。
道真公が大宰府で死去して間もなく、この地の人々は道真公の霊を慰め威徳を偲ぶために祠を建て、新たに天満宮としたと云われる。
境内には、神牛、筆塚等も祀られている。
その他にも幾つかの社が祀られている。
この松原天満宮はJR西宮駅の南にある。
阪神西宮駅から云うと、東にある西宮市役所を越えて、更に東にある。
近くの川には上天神橋と云う名の橋が架かっている。
余談であるが、天満宮の鳥居前には、古代に大陸から渡ってきてこの地に着いた漢織(あやはとり)姫と呉織(くれはとり)姫の逸話がある染殿池がある。
両姫はその後、北東部の池田に向かっている。
もう一つ余談である。
この天満宮の近いところに、室町時代に創建された臨済宗海清寺がある。
堂宇は新しくなっているが、江戸時代に建てられた赤門が保存されている。