京都市東山区本町にある東福寺の通天橋の紅葉の様子である(12月2日)。
臨済宗東福寺は京都の紅葉の名所として良く知られていて、この時期になると多くの観光客が詰めかけるところである。
東福寺は、鎌倉時代に摂政の九条道家による開基、そして聖一国師、円爾(えんに)による開山で、京都五山の第4位として栄えてきた寺院である。
東福寺の寺名は、南都の大寺である東大寺と興福寺から一字づつを選んで名付けたとのことである。
東福寺へは、京阪電車あるいはJRの東福寺駅が最寄りである。
駅の前の伏水街道(伏見街道)を少し下ると北大門に到着する。
北大門(下図の右下角)を潜ると左手に仁王門左手に塔頭の退耕庵を見ながら、標柱の所で右折し、臥雲橋へと向かう。
この臥雲橋と通天橋に挟まれた広いエリアが紅葉の名所である。
冒頭の写真と以下の写真は臥雲橋から通天橋方向を眺めたものである。
臥雲橋を通過し、その先の日下門から本坊伽藍へと入る。
右手は禅堂である。
通天橋の入り口へ向かい、チケットを求め、先ずは庭園から見るという順序である。
庭園は紅葉真っ盛りである。
庭園から階段を下りて行く。
あり切ったところが通天橋の下を流れる「洗玉澗」である。
赤く染まった水面には趣がある。
また、通天橋を見上げるのも風情がある。
通天橋を渡る前に更に上部の堂宇まで上ってみる。
聖一国師円爾を祀る開山堂と庭園である。
通天橋を渡りながら、臥雲橋との間の紅葉を見てみる。
ふんわりとした紅葉の様子が楽しめる。
紅葉に堪能したので、塔頭や伽藍を眺めてみることにする。
先ずは国宝の方丈を備える龍吟庵である。
入り口の偃月橋、そして白砂、赤砂の庭園も見応えがある。
尚、龍吟庵は、東福寺三世で南禅寺開山の無関普門の塔所(墓所)として、入寂直前に創建されたとされている。
龍吟庵の手前は即宗院である。
この塔頭は守護大名であった薩摩の島津氏6代当主の島津氏久の菩提を弔うために創建されたものである。
幕末期にこの茶亭にて西郷隆盛が僧月照と倒幕計画を話し合ったとも云われている。
東福寺の本堂(仏殿)、国宝の三門である。
六波羅門から本坊を出て、周辺参道の探索である。
土塀と紅葉のコントラストを楽しむことができる。
その後、中門から出て、南門の前を通り、京阪電車の鳥羽街道駅へと向かったのであった。