『大津市・近江神宮』
滋賀県大津市神宮町に鎮座し、昭和15年に祀紀され、天智天皇を祀る近江神宮である。
神社へは京阪電車坂本線の近江神宮前駅から、北にある参道の神宮道へ出て、西へと進むと冒頭の一ノ鳥居へと到達する。
参道は木立の中を進む。
石段が設けられ、それを登ると二ノ鳥居を潜る。
参道は右へと曲がり、少し行くと石段の上に楼門が聳えている。
そしてその先が境内である。
正面には、石段の上に外拝殿、そして内拝殿、本殿と並んでいる。
天智天皇は漏刻を宮殿に設置したことで良く知られている。
神社境内左には、その漏刻の再現がなされている。
銘板を見ると、スイスのオメガ社からの寄贈であるとのことである。
また、その前には日時計も設けられている。
駅への帰り道は、京阪電車線路の西側を通る。
その辺りは天智天皇が遷宮した大津京の跡地である。
部分的にしか残っていないが、都の跡を訪れた柿本人麻呂の歌碑が設置されている。
大津京は、良く知られるように、天智天皇亡き後の、百済系であり天皇の子である大友皇子と、新羅系の天皇の弟である大海人皇子(天武天皇)との代理戦争のような壬申の乱で焼失してしまっている。
尚、近江神宮では、小倉百人一首の一番目の歌を詠じた天智天皇に因み、毎年正月に、かるた選手権が開催されている。