『田原本町・千代神社(春日神社境内)』
奈良県磯城郡田原本町千代に鎮座する式内社「千代(ちしろ)神社」の論社の「千代神社」の社名標柱である。
この千代神社は、近鉄橿原線笠縫駅の東方200mの国道24号線千代交差点を渡り、東100m程度の所の「春日神社」の境内に鎮座している。
先ずは春日神社の社頭である。
社号柱、鳥居が設置されている。
鳥居を潜ると正面に一対の狛犬が祀られている。
その先は拝殿である。
その背後の玉垣の中に本殿が祀られている。
3殿の内、中央には主祭神の春日四神が祀られている。
手前の左殿は素戔嗚尊(牛頭天王)を祀る八坂神社、そして右殿が千代神社とされている。
千代神社の祭神は、八千々姫命(やちぢひめのみこと)とされている。
元々この地には、千代連が創建した千代神社があったが、平安初期の天長年間の寺川の洪水により流失し、下流の大安寺村に漂着し、そこにあった森市神社の末社として祀られた。
そして明治時代も後半になって、この元の地にも復興され、春日神社の境内社として祀られたと云う経緯を有する。
尚、3殿の前の両脇に小祠が祀られているが、琴平神社と稲荷神社とされている。
神社のすぐ横には境内を同じくして寺院がある。
本光明寺と云う寺号である。
元々はこの地には、勝楽寺があったが、明治の神仏分離で廃寺となり、その跡に添上郡から本光明寺が移されたとのことである。