福岡県久留米市の高良山に鎮座する筑後国一之宮「高良大社」の一ノ鳥居横の社名標柱である。
高良神社は、JRや西鉄久留米駅の東方にある。
街中の通りに近い所には案内塔が建てられ、そこからの参道を進んでゆくと、重要文化財の一ノ鳥居と冒頭の標柱に達する。
参道を進むと、町石道の参道となる。
そして御手洗池(放生池)に達し、石橋を渡る。
その先に二ノ鳥居が建っている。
この場所からの参道は自然石の石段の登りである。
鳥居横には案内板があり、神社全体図が示されている。
高良山の標高は312m、高良大社は230m位の所にある。
参道石段途中には、馬蹄形と云う石が祀られている。
飛鳥時代に造られた山城の史跡と云われる「高良山神籠石(こうごいし)」の一つである。
更に石段を登ってゆくと、左手に式内社の「伊勢天照御祖神社」が祀られている。
また高良大社は神仏習合であったため、本坊の寺門などが見られる。
また多くの僧坊があったことを示す標柱も示されている。
そして更に参道を進むと、右手に石の鳥居がある。
脇参道と思われるので、更に進む。
赤い鳥居が建っている。
この場所から石段参道が一直線に登っている。
脇には、標石も建っている。
石段を登ると正面は中門であり、両側には一対の狛犬が祀られている。
中門を潜ると本殿となる筈であるが、現在は修復工事中であり、拝見することはできないのは残念である。
本殿を取り囲む回廊と本殿の正面写真が設けられているので、それにて我慢することになる。
本殿には、高良玉垂命(こうらたまたれのみこと)、八幡大神、住吉大神が祀られている。
かつて神功皇后が西下し異国の兵と戦った時、筑前国四王子嶺に登り神に戦勝を祈願したところ、高良玉垂命と住吉神が現れ、それを祀ったのが神社の創建とされている。
それ以前、高良山には高木神(高御産巣日神、高牟礼神)が鎮座していたが、高良玉垂命が一夜の宿として山を借りたいと申し出て、高木神が譲ったと云う経緯があるとも云われている。
そして高木神は二ノ鳥居横の高樹神社に鎮座しているとされている。
また神社の展望所から久留米の町を見下ろすことができる。
右端には筑後川、遠くに見える山は肥前国佐賀県である。
退出は北側の山道を降りる。
途中には吉見嶽城跡がある。
そして、こちらにも僧坊跡があり、更に下って行くと、二ノ鳥居脇の高木神が祀られている「高樹神社」前へと出て、参拝は終了である。