『大和郡山市・源九郎稲荷神社』
奈良県大和郡山市の市中に「源九郎稲荷神社」鎮座する。
場所は、先の「薬園八幡神社」から西へ、県道を渡った少し南側である。
神社名の源九郎は、源義経のことであるがそれは後年のことで、元はと云えば天智天皇の白鳳年間のこと、平群の真鳥が叛逆を企て、帝位を奪おうとした時、大伴金道麿が逆賊誅伐の勅命を承わり天地神明を念じ、この稲荷明神に祈願し出陣したとされる。
そして明神はたちまち武人と化し、数多の白狐を遣い、この大敵真鳥を平らげたので天下は平静となったとの言い伝えがある。
後年、義経もこの神社を崇敬し、様々な難を逃れたとされる。
そして奥州へ下るとき、この神社に源九郎の名を贈ったとされている。
さて神社であるが、場所は上述の通りで、その地は洞泉寺町という。
洞泉寺町は奈良三大遊郭(他に奈良市の木辻町、大和郡山市の東岡町)の一である。
神社の参道を辿る。
それと分かる町屋が並ぶ。
その突き当りが洞泉寺、その左が神社である。
鳥居を潜ると正面は、拝殿である。
そして拝殿の背後は本殿である。
本殿の祭神は、稲荷神社であるので宇迦之御魂神(保食神) 、源九郎稲荷大明神である。
拝殿右手前には源光稲荷大明神の小祠が祀られている。
この摂社は、ご近所の家に祀られていたものを神社境内に移したとのことで、源九郎大神の息子とのことだそうである。
また、境内左手には社務所がある。
社務所で御朱印を頂き、神職の方のお話を伺い、神社を後にしたのであった。
次は参道の旧遊郭である。
三階建ての建物もある。
途中で左折する。
その正面に見えるのが、旧川本家住宅である。
大正時代の建物で、国の登録有形文化財である。
そして現在は、町家物語館として活用されている。