『大和郡山市・賣太神社』
奈良県大和郡山市稗田(ひえだ)町に鎮座する賣太(めた)神社で、日本の歴史に名高い古事記の編纂者の一人、稗田阿礼(ひえだのあれ)を主祭神とする神社である。
稗田阿礼は天武天皇の舎人として抱えられ、天皇が語る歴史的事柄を記憶して、後、元明天皇の時代に、太安万侶(おおのやすまろ)の記述にて古事記を完成させたと云われている。
稗田地区は天鈿女命(あめのうずめのみこと)を祖とする猿女君稗田氏と云う阿礼の先祖が住まいした地で、この神社も当初は稗田氏の祖先の廟祠として創建されたもので、後、稗田阿礼を始め、猿田彦命、天鈿女命が祭祀されたものである。
賣太神社は、室町時代に完成されたと云われる稗田環濠集落の南東の隅に鎮座する。
鳥居を潜ると境内には、かたりべの碑、鏡池などが祀られている。
そして、奥には拝殿・本殿が祀られている。
稗田集落の周りは濠に囲まれている。
そこには古代大和の五街道の一つである下ツ道が通っていたことも示されている。