『八尾市・玉祖神社』
大阪府八尾市神立に鎮座する式内社「玉祖(たまおや)神社」の社号柱である。
場所は八尾市東の生駒山の西麓で、直ぐの北には奈良の斑鳩町龍田へ超える十三街道が通っているところである。
玉祖神社は、山口県周防国の一之宮である玉祖神社と同名で、この八尾市の方は奈良時代の初期に周防国から勧請された神社である。
また玉祖とは、当時の玉造り、すなわち勾玉を造る一族が住んでいたとのことで、大阪の玉造とも交流があったと云われている。
神社の社頭には、木彫りの社号柱も建てられている。
石段参道を昇るとその先正面に鳥居、そして拝殿が建てられている。
そしてその先は本殿である。
祭神は天明玉命(あめのあかるたまのみこと)で、玉造部の祖神とされている神である。
境内には数多くの境内社が祀られている。
順不同であるが、先ずは津山神社、菅原道真公を祀る天神社、稲荷神社である。
そして、五社の神社で、左から蛭子神社、吉野権現、住吉神社、恩智神社、八王子神社である。
更に、山口神社である。
また社名不明の2つの祠も祀られている。
その他、境内には高灯篭と、豊臣秀頼が寄進したという灯篭がある。
そして天然記念物の大楠、中には意味深な装飾が施されたものもある。
また山口県の玉祖神社から来たという「長鳴鶏」も飼われている。
天岩戸の前で鳴かせた鶏とのことである。
神社社頭には太鼓台格納庫もある。
また小高い場所であるため、大阪平野を見ハルカスことができる。
尚、後日の発見であるが、玉祖神社の一ノ鳥居が、神社鎮座地のずっと西の東高野街道に面して建てられていて、その場所から東の向かって参道が延びているのが分かった。