『京都・吉祥院天満宮』
京都市南区吉祥院に鎮座する吉祥院天満宮である。
この天満宮は菅原道真公の聖蹟二十五拝の第四番にあたる。
この吉祥院の地に平安遷都に合わせて道真公の曽祖父・土師古人(はぜのふるひと)が大和から移って来て、邸宅を構えた。
道真公の祖父の清公の時代に菅原の姓に改姓したと云われる。
菅原清公公が遣唐使として唐からの帰りに嵐に巻き込まれたことがある。
その時、吉祥天女の霊験により難を逃れたため、菅原家では道真公の父の時代に吉祥天女を祀ったと云われる。
境内には、現在も吉祥天女社が祀られている。
また吉祥院という地名の由来にもなっている。
一説には、道真公はこの屋敷で生まれ、成人するまでこの邸で育ったとも云われる。
その証しとして道真公が書道の勉学や自らの顔を写した「鑑の井」もある。
道真公が大宰府で亡くなった後、公の怨霊鎮魂のために朱雀天皇勅願により、この地に天満宮が祀られたのが始まりである。