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2025-01-09

anond:20250109102918

それはカッコイイおじさん主人公荒木飛呂彦が造れなかったからでは?(カッコイイおじいさんは造れた、でもあれもインディジョーンズのショーン・コネリーマネか)

…いや、岸辺露伴はかっこいいオジサン枠か

2025-01-03

[]2024年に読んだ本、後編

7月

読書(16冊)

グレッグ・ベア「鏖戦/凍月」。

室井光広「おどるでく」

加藤類子「もっと知りたい上村松園 生涯と作品

森敦「月山鳥海山

エリザベス・キューブラー・ロス、デヴィッド・ケスラーライフ・レッスン」★★★

内藤正人「もっと知りたい歌川広重 生涯と作品

福永文夫「日本占領史1945-1952 - 東京ワシントン沖縄」★

平子達也五十嵐陽介、トマ・ペラール 「日本語・琉球諸語による 歴史比較言語学」★★

荒木健太郎「読み終えた瞬間、空が美しく見える気象のはなし」

後藤達也「転換の時代を生き抜く投資教科書

戸田久実「アサーティブコミュニケーション

しみけん「SHIMIKEN’s BEST SEX 最高のセックス集中講義

自衛隊/防衛省協力「自衛隊防災BOOK

自衛隊/防衛省協力「自衛隊防災BOOK2」

中野京子「怖い絵 泣く女篇」

中野京子「怖い絵: 死と乙女篇」

漫画

石田ゆう「天国に生まれた僕らの話 石田ゆう短編集」

荒木飛呂彦ジョジョの奇妙な冒険 第9部 ザ・ジョジョランズ 1」

荒木飛呂彦ジョジョの奇妙な冒険 第9部 ザ・ジョジョランズ 2」

1000decillion「Morals under a pagoda -Rome-」(同人誌

荒木飛呂彦ジョジョの奇妙な冒険 第9部 ザ・ジョジョランズ 3」

美術

「カルダー:そよぐ、感じる、日本」於・麻布台ヒルズ ギャラリー

「夏の優品展 一味爽涼」於・五島美術館

8月

読書11冊)

ジェイムズ・ポスケット「科学文明起源: 近代世界を生んだグローバルな科学歴史

大石力「英語発音綴り-なぜwalkがウォークで、workがワークなのか」★★

ビルブライソン「人体大全 なぜ生まれ死ぬその日まで無意識に動き続けられるのか」

鶴見香織 (著), 尾崎正明 (監修)「もっと知りたい東山魁夷 生涯と作品 (アートビギナーズコレクション)」

荒木健太郎「雲の中では何が起こっているのか」

鈴木裕介「心療内科医が教える本当の休み方」

鈴木裕介「我慢して生きるほど人生は長くない」

狩野博幸もっと知りたい曾我蕭白 生涯と作品

小谷賢日本インテリジェンス史-旧日本軍から公安内調NSCまで」

H. R. エリスデビッドソン北欧神話」(再読)★★★

世界神話事典」(角川書店)(再読)★

漫画(3冊)

荒木飛呂彦ジョジョの奇妙な冒険 第9部 ザ・ジョジョランズ 4」

藤崎竜封神演義外伝 仙界導書」

タイガー「よんこま十三機兵防衛圏!! こちセクターX 3」

美術

デ・キリコ展」於・東京美術

感覚する構造法隆寺から宇宙まで –」於・WHAT MUSEUM

内藤コレクション 写本 — いとも優雅なる中世小宇宙」於・国立西洋美術館

国立博物館東洋館、本館)

ニコライ堂東京復活大聖堂

昆虫 MANIAC」於・国立科学博物館

9月

読書12冊)

塚﨑朝子「新薬に挑んだ日本科学者たち 世界患者を救った創薬物語」★

保坂直紀「地球規模の気象大気の大循環から理解する新しい気象学」

村重寧「もっと知りたい俵屋宗達 生涯と作品

平山亜佐子山田参助戦前尖端語辞典

掛谷秀昭・監修「Newton大図鑑シリーズ大図鑑

玉蟲敏子もっと知りたい酒井抱一 生涯と作品

古川武彦・大木勇人「図解 気象学入門 改訂版 原理からわかる 雲・雨・気温・風・天気図」

山本紀夫「高地文明 「もう一つの四大文明」の発見」★★★

小川晶子「アートビギナーズ もっと知りたい竹久夢二 生涯と作品

古川武彦、大木勇人「図解・天気予報入門 ゲリラ豪雨や巨大台風をどう予測するのか」

老川慶喜日本鉄道幕末明治篇 蒸気車模型から鉄道国有化まで」★★

尾崎正明・監修「もっと知りたい速水御舟 生涯と作品

漫画(4冊)

肋骨凹介「宙に参る」一巻~四巻

美術

高槻市歴史民俗資料館

高槻市しろあと歴史

「丸沼芸術の森所蔵 アンドリュー・ワイエス展 ―追憶のオルソン・ハウス」於・アサヒグループ大山崎山荘美術館

10月

読書12冊)

山本紀夫、稲村哲也・編集ヒマラヤ環境誌 山岳地域自然シェルパ世界」★★★。

坪木和久「激甚気象はなぜ起こる」

老川慶喜日本鉄道大正昭和戦前日露戦争から敗戦まで」

羽田正 「増補 モスクが語るイスラム史: 建築政治権力」★★

老川慶喜日本鉄道昭和戦後平成国鉄誕生からJR7社体制へ」

稲垣栄洋「知識ゼロから植物不思議

中川裕アイヌ文化で読み解く「ゴールデンカムイ」」

渡部雅浩「絵でわかる地球温暖化」

細田亜津子「雲の上の哲学者たち - トラジャ族が語りかけるもの

小和田哲男戦国武将手紙を読む: 浮かびあがる人間模様」★

異常気象気候変動についてわかっていることいないこと (BERET SCIENCE) 」

藪本晶子「絶滅危惧動作図鑑

漫画(4冊)

大石まさる「水惑星年代記

枝田「国家心中

1000decillion「Morals under a pagoda -China-」(同人誌

1000decillion「Morals under a pagoda -Medieval Europe-」(同人誌

美術

挂甲の武人 国宝指定50周年記念 特別展はにわ」於・国立博物館

モネ 睡蓮とき」於・国立西洋美術館

11

読書10冊)

オーウェン・ホプキンズ「世界の名建築解剖図巻 新装版」

中川裕補訂「知里幸惠 アイヌ神謡集」

オーウェン・ホプキンス「名建築歴史図鑑

阿部謹也中世を旅する人びと」★★

武部健一道路日本古代駅路から高速道路へ」

深見奈緒子イスラーム建築世界史」

俵万智訳「みだれ髪」★

桝屋友子「すぐわかるイスラーム美術 建築・写本芸術・工芸

穂村弘シンジケート[新装版]」★★★

ニック・カルーソ、ダニー・ラバイオティ動物学者による世界初の生き物屁事典 ヘビってオナラするの?」

漫画(1冊)

1000decillion「Morals under a pagoda -Islam- イスラム」(同人誌

美術

「平安文学、いとをかし 国宝源氏物語関屋澪標図屏風」と王朝美のあゆみ」於・静嘉堂文庫美術館

「ハニワと土偶近代」於・東京国立近代美術

朝倉文夫没後60年特別展ワンダフルライフ 朝倉文夫と猫、ときどき犬」於・朝倉彫塑館

12

読書(13冊)

建築知識247月号 新石器・古代王朝から清朝まで 中国建物と街並み詳説絵巻」

波平恵美子「ケガレ」(再読)

山崎晴雄、久保純子日本列島100万年史 大地に刻まれた壮大な物語」(再読)。

山本高穂、大野智東洋医学はなぜ効くのか ツボ・鍼灸漢方薬西洋医学で見る驚きのメカニズム」★★

阿部謹也ハーメルンの笛吹き男―伝説とその世界」★★★

藤岡太郎「三つの石で地球がわかる 岩石がひもとくこの星のなりたち」

溝口優司「[新装版]アフリカ誕生した人類日本人になるまで」

阿部謹也中世の窓から

いがらしみきおぼのぼの人生相談 みんな同じなのでぃす」★

藤岡太郎フォッサマグナ 日本列島を分断する巨大地溝の正体」

黒田泰三もっと知りたい長谷川等伯 生涯と作品 (アートビギナーズコレクション) 」

阿部勤也「中世の星の下で」

鎌田浩毅「富士山噴火南海トラフ 海が揺さぶる陸のマグマ

漫画(2冊)

荒木飛呂彦ジョジョの奇妙な冒険 第9部 ザ・ジョジョランズ 5」

いがらしみきおぼのぼの人生相談 ひととくらべちゃダメなのさ」

美術

特別展文永の役750年 Part2 絵詞に探るモンゴル襲来―『蒙古襲来絵詞』の世界―」於・國學院大学博物館

ゴミうんち展」於・21_21 DESIGN SIGHT

良い一年だった。

2025-01-02

理系池澤夏樹世界文学全集をほぼ全部読んだから五段階評価する④

【前】anond:20250102174010

2-04「アメリカの鳥 」メアリー・マッカーシー 中野恵津子訳★★★

アメリカ少年ヨーロッパ留学に行くんだけれど、ママと仲良しで、自分の行動原理カント定言命法から導き出そうとしていて(すごく不正確に表現ちゃうと「普遍的道徳に一致するように行動しろ」っていうあれ)、政治的に正しくいようとしていて、頭でっかちで、マッチョで荒っぽいことができないところにシンパシーを感じる。あんまりモテそうじゃないしね。モテ主人公の話を読んで一体何が面白いというのか。あっはっは。

しかし、読後感がいいのは、やっぱり誠実だからだ。たとえば、アパートの家主がホームレスを追い出すときに「連中は寒さを感じないんだ」と言いつつも、「こいつらはあたたかいところに寄ってくる」とも言い、そういう矛盾というか二重思考にさっと気づくところがいい。

ピーターが思うに、最悪なのは、人々がこの世の現状に合わせて詭弁を弄することだった。たとえここの管理人のように、不運な人間を追い出すしか方法がない、世の中とはそういうものだと考えるにしても、それくらいでやめておくということができない。彼らは語らないと気がすまないのだ。たとえば、マダム・プエルは酔っぱらっているクロシャール(引用者註:浮浪者)は寒さを感じないのだと言って自分を納得させていた。「あの人たちは何も感じないの。あなたや私とは違うんです」彼女は本気でそれは科学的に証明されている事実だと思っているらしい。しかし、彼らが寒さを感じないなら、どうしてここのエレベーター玄関ホールに潜り込んでくるのか。その二つの事実を結びつけようとは思いもしないようだった。

ところで、実はこういう真っ直ぐな少年少女現実に屈して理想を捨てたり変節したりするお話がすごく好みだったりする。真っ直ぐな青年が悪意に勝てずに差別主義者になってしまうとかも含めてね。あとは、エリート候補挫折したりトップの座を失ったり夢を諦めたりするのも好きだった。進学校に行ったのに退学してしまヘッセ車輪の下」とかル・グインゲド戦記 影との戦い」でゲドが影を呼び出してしまってしばらくは闊達に才能を伸ばせなくなる場面とか、アナキン・スカイウォーカーダースベーダーへと堕ちる「スターウォーズ」のエピソード1~3とか。

そういうわけで、新海アニメ感傷マゾアニメ秒速5センチメートル」の少年が、ラストでどういう経緯でああい疲れた大人になってしまったのかを空想するのが好きだった時期がある。「童貞卒業風俗だったのかな?」とか考えたりね(マジ最低!)。とはいえ「結局お前モテてんじゃん! あの子好意に気づいてんだろ!」とも思っていたので、こう考えてしまうのもすべて個人的怨念であろう。今となっては恥ずかしすぎる。

2-05「クーデタジョン・アップダイク 池澤夏樹訳★★

まずこの小説舞台がよくわからない。密林があると言いながらトゥアレグ隊商がやってくるので、アフリカの西なのか東なのかとんと見当がつかない。日記を読み返したところ、アフリカ独裁者視点を通じて、アメリカ人の平均的な姿や人種対立風刺しているらしいのだが、「別に詳しくないのにアフリカ人以外が架空アフリカを書くってどうなの」って疑問を当時の僕は日記に書いていた(たぶんアチェベを読んだ後だからそう思ったんだろう)。それに特に必然性もなく素っ裸で暮らす少女が出てくるし、あれはいったい何だったんだ。一応、独裁者出身民族伝統的な暮らしを、宮殿の中でしているという体裁ではあるが……。

独裁者ものではやっぱりアメリカ風刺した側面のあるガルシアマルケスの「族長の秋」のほうががオススメ。今度新潮文庫で出るしね。

アップダイクは「ケンタウロス」のほうがピンときた。「ノルウェイの森」で主人公ワタナベトオルが一時期ハマっていた小説だ。これも古典パロディというか、アメリカのしがない高校教師生活と、ギリシア神話の神々を二重写しにしたもので、例えば体育教師とその浮気相手アレスアフロディテ、厳格な校長ゼウスたまたますれ違う酔っ払いホームレスヘルメスと、卑小な現実とそれを再解釈する神話無駄な壮大さ、あるいは逆に神話を卑小化する面白さがあった(どうでもいいんだが、神々がギリシア名なのにアフロディテだけ英語名ヴィーナス翻訳する美術書を見ると、定訳なのかもしれないが、イタリア関連の文献でヴェネツィアベニス表記されたような、釈然としなさを感じる)。

さな街で暮らすが故の悲哀もよく表現されていた。

僕は知的作品というか、浮世絵と加歌舞伎である見立てみたいに、知っていること前提で楽しむものに心ひかれる。原作を知っている映画のほうが好きなのもそれが理由だろうな。この素材で俺をどう楽しませてくれる? みたいな。

その点「ユリシーズ」も楽しめた。ただし、以前に必読書コピペマジレスしてから大分経つが、結局まだ「フィネガンズ・ウェイク」を読んでいない。ああいうのは気合がいる。

2-06「庭、灰/見えない都市ダニロ・キシュ 山崎佳代子訳/イタロ・カルヴィーノ 米川良夫訳 ★★★/★★

ダニロ・キシュ「庭、灰」はあまり記憶に残らなかった作品、その二。読んだ記憶があるのだが、デジタル化した二〇一〇年以降の日記を読み返しても読んだ記録がない。ここまで書いてきてなんだが、実は読んでいないのかもしれない。今度図書館で中身をきちんと確かめてみるつもりだ。

イタロ・カルヴィーノ「見えない都市飛ばした。というのも、過去文庫で読んだからだ。こちらかは架空都市伝説を、マルコ・ポーロがクビライ・カンに語る体裁で、僕は幻想的なホラ話が好きなのである。ギョルゲ・ササルマン「方形の円 偽説・都市生成論」もいいぞ。最近文庫化されたし。

同じ著者ではこれ以外にも「冬の夜ひとりの旅人が」というメタフィクション幻想譚もいいし、人間物理的に切断されてそれぞれ善悪両極端な人格になる「まっぷつの子爵」、地上に降りず木を伝って暮らしている「木のぼり男爵」(今にして思えば荒木飛呂彦ジョジョの奇妙な冒険」に鉄塔で暮らすキャラいたな)、鎧の中が空っぽな「不在の騎士」と、児童文学っぽいのもいい。結構読んでいる。

全然関係ないけど、友人と雑談したときガルシアマルケス長編を半分くらい読んだと話したら、「全然読んでないじゃん」って煽られたので笑ってしまった。彼は全部読まないと読んだうちに数えないらしい。「じゃあ何人の作家を読んだんことになるんだ」と言い返して僕は笑った。一応長編を大体読んだのは夏目漱石ドストエフスキートルストイくらいか? 中島敦手帳メモ書きまで記載した全集を読んだ。何度も言うが一生のうち一人の作家しか読めなくなるなら中島敦を選ぶ。ちなみにブローティガンを勧めてくれたのは彼だ。

続く。

2024-12-26

anond:20241226104126

まり知られていないが荒木飛呂彦に勝るとも劣らない洋楽好き漫画家永野護のことやから、それはレコード会社レーベルから採った名詞やとおもうやで🤔

2024-11-15

anond:20241115133532

まず「悪用でないLoRAは無い」って主張に反例を挙げたんだからそこは飲んでくれよ。

参照元証明できないから全て悪用」と言うなら、全て人間の手で描いた絵も、一切何もパクってない事は証明できないから悪なのか?

それどころか荒木飛呂彦の「ジョジョ立ち」のように、パクリ元が明らかになってもなあなあでやってるけど。

そして外から見て分からないぐらい一般化されてたら、それは誰も困らないから「悪用」とは何ぞや?って話だし、そもそもLoRAでやる必要すら無いよね。

悪用だとか剽窃だとか騒ぐ前に、「具体的にどんな困る事が起きるか」をベースに話す方が建設的よ。

2024-10-26

週刊少年ジャンプ史上最も重要マンガ25選(改訂版)

anond:20241012181121週刊少年ジャンプ史上最も重要マンガ20

↑を書いた増田です 適当に書いた増田がしばらく見ないうちにブクマめっちゃ伸びてて派生増田もめちゃくちゃ出ててビビった。ただのおじさんの与太話にいろいろ意見をくれてありがとう

みんなのコメントの中には恥ずかしながら読んでなかった作品もあったくらいで、今週はネカフェKindle50%還元セールでいろいろ読み返してました

選考基準について少し補足すると、ジャンプという雑誌の在り方への影響度がとにかく重要だと考えてます。売上とか人気とか社会的影響考慮はしてますが、あくまで付随する要素に過ぎません。

ブコメやXで結構言及されてたのを見て思ったのは、選評を雑に書きすぎて自分の考える重要性が伝わってないところが多かったのと、20選だとさすがに網羅出来てないなということ。もともと個人的メモ書き程度に書いたものだったのですが、色々な意見を取り入れた25選にして、一人一作縛りもなくして、選評ももうちょい見栄えするようリライトしてみました。これが現時点でのベストだと考えているので、もう異論は取り入れません。

1.ハレンチ学園 作:永井豪 1968年創刊号 - 1972年41号

月2回刊で始まった少年ジャンプ創刊号わず10万5000部しか出なかった。その9年前のサンデー創刊号が30万部、マガジン創刊号20万5000部だったことを考えると、その始まりが実に静かなものだったことがわかる。

そんな中、大家永井豪が描いたこ作品の絶大な人気がジャンプの売上に大きく貢献したことは言うまでもないが、それ以上に重要なのは、この時点で「読者が面白いと思うことなら何だってやる」という編集部方針は明確であったこである

過剰ともいえる性描写教職への徹底的な批判からなる本作は、当時の基準でも極めてラディカルで挑発的な作風であり、批判に晒され続けた。しかし、競争原理に基づき、常に読者の方を向いた雑誌を作るという編集部意向が、この作品を存続させた。後に「アンケート至上主義」という形で現代まで続くことになるジャンプの強固なアイデンティティは、本作の成功とともに形をなしたのである

2.男一匹ガキ大将 作:本宮ひろ志 1968年11号 - 1973年13号

頭文字D湾岸ミッドナイトのようなクルマ系のマンガが下火になったのは、若者が誰もスポーツカーに乗らなくなったことが原因のひとつであるという。頷けるところもあるが、じゃあ不良、ヤンキー番長と称されるような若者なんてもっと絶滅危惧種なのにどうして彼らをカッコいいものとして描くマンガは何作も出続けているんだ?東リべのような大ヒットも未だに出ているのに。

思うに、我々の脳には義理人情、泥臭さ、そして熱さを欲する部位が生まれつき備わっているのだ。そしてこうした要素を最も効果的に表現しうる分野が不良漫画であると見抜いたのは本宮ひろ志最初であった。

ストーリーは完全にご都合主義で、キャラクター一貫性もまるでない本作は、しかし「男の強さ」を描くという一点のみにおいて全くブレることはなかった。どんなに反社会的人間でも、腕っぷしと強靭精神と仲間への思いやりさえあればクールに映るという価値観は、フィクションにおいての(もはや誰も意識すらしなくなった)お約束として今なお残り続けている。

3.こちら葛飾区亀有公園前派出所 作:秋本治 1976年42号 - 2016年42号

ジャンプ国民マンガ雑誌とみなされる要因はどこにあるだろうか?40年間一度も休載することなく駆け抜けた秋本治デビュー作は間違いなくその一つであろう。

当初は型破りな警察官両津勘吉ドタバタを描くコメディとして始まった本作は、その時代サブカルチャー政治経済情勢を積極的に取り込むことで、高度経済成長期以降の近代化していく日本風景を余すことなく取り込んだ作品となった。

浮世絵江戸庶民たちの風俗を映し出す史料であるように、こち亀が織りなす物語昭和から平成にかけての日本人の最大公約数的な心象風景を巧みに映し出した。いまや日本から失われつつある中流庶民日常を、我々は全200巻からなる亀有の小さな派出所日常にしみじみと感じ取るのだ。

4.リングにかけろ 作:車田正美 1977年2号 - 1981年44号

もともと硬派なボクシングマンガとして始まった本作は仁義兄弟愛をベースにした極めて現実的作風で、決して圧倒的な人気作とは言えなかった。しかし、あしたのジョー下位互換になるくらいなら無茶苦茶やってやる、という判断のもと路線変更し、過剰さと大袈裟さを極めたことで人気を博し、史上初の最終回巻頭カラーとして、ジャンプ史にその名を刻むこととなる

───という、教科書的な本作の功績だけが、本リストに入る理由ではない。重要なのは本作が男一匹ガキ大将(=根性と漢気)、侍ジャイアンツ(=超人能力)の要素を意識的に再生産していることである車田正美を源流として、ジャンプ的な文脈を後世の作品が重ね合わせることでより濃くしていく流れが明確になる。我々の知るジャンプは全て車田正美以後なのだ

5.コブラ 作:寺沢武一 1978年45号 - 1984年48号

時代作家に比べ、寺沢武一デビュー作の視座は群を抜いて高かった。スペースオペラ世界観から引用した本格的なSFアイデアの数々。高い等身で描かれ、まるで映画のようなポージングセリフ回しで魅せるセクシーな男女たち。幾度もの休載はさみつつも、本作はユーモアとカッコよさと強さをコブラという一人の男の中に共存させるという偉業を成し遂げた。

登場人物も読者も無垢10代の少年でなくてはならないという近視眼的な幻想と、ジャンプ作家絶対コンスタントに週刊連載をしなければならないという既成観念を、葉巻を加えた気障な宇宙海賊サイコガン──精神力をエネルギーに変えるアイデア寺沢が生み出したものだ──は易々と破壊したのである

6.キン肉マン 作:ゆでたまご 1979年22号 - (週プレNEWSで連載中)

リングにかけろ確立したバトルマン路線を、当時の少年たちが大好きだったプロレスに絡めることでさらなる高みへ導いた作品。いわゆる「友情努力勝利」という実際にはジャンプ編集部の誰も公言したことのないらしいパブリックイメージ単独で築き上げた。にもかかわらず、本作は国民作品とはみなされておらず、犯罪的なまでの過小評価に甘んじていると言わざるを得ない。マジでなんで?絵が下手だから嶋田SNSの使い方が下手だから

キン肉マンマンガとしてではなく文化的重要なのだと主張する類いの人間がいるが、そいつらの目と脳にはクソしか詰まっていない。ゆでたまごは絵の巧拙クオリティ関係しないことを証明し、あらゆる世代の男たちにマンガ熱狂する勇気を与え、信じがたいほど面白い作品を描いた。この作品を嫌う人たちもまず冷静になり、理解しようと試みるべきだ。

7.Dr.スランプ 作:鳥山明 1980年5・6号 - 1984年39号

鳥山明訃報を聞いた日、Kindleで買ったまま放置していたDr.スランプの1巻を読んでみた。久しぶりに読む本作はきっと悲しいほど古く感じるだろうと思っていたが、実際のところiPadの画面に映るペンギン村の住人達は今も新鮮味をもって感じられた。

本作は後にDBドラクエで知られることになる鳥山明がその才能の枝葉を伸ばし始めた作品である───と書けたらどれほど楽だったろう。枝葉どころかこの時点で大樹の幹である

言語以前の本能領域に鋭く迫り来る現実味を携えた絵は存在するが、そうした絵を毎週16ページのマンガで成立させる人間鳥山明以外には存在しなかった。頭の中にBlenderが入っているかのような立体的なデフォルメは、我々の住む現実世界とは違うところにもリアリティというもの存在しうることを示し、「マンガのための絵」であった劇画調を衰退させる最大の要因となった。

8.キャプテン翼 作:高橋陽一 1981年18号 - (キャプテン翼WORLDでネーム連載中)

Jリーグ創立の流れを生み出したともされる本作がサッカーマンガ界に残した遺産はなにか?もしかたらこのような問いの設定自体が誤っているようにも思える。高すぎるキャラクターの頭身、大真面目に繰り出される荒唐無稽な技の数々が目をくらますかもしれないが、高橋陽一が一貫して表現たかったのはひたむきな少年たちが織りなす爽やかな青春であって、こうした要素は他作品にも見られるものだ。彼がサッカーという題材を選んだのは単に「野球マンガはありふれているから」という理由だ。本作は期せずしてサッカーマンガというジャンルの中心に祭り上げられたに過ぎないのだろう。

それでも、我々はこの巨星に感謝するほかない。この作品が無ければサッカーを始めていなかったであろう日本中、いや世界中の少年たちが、みな大空翼という一つのアイコンに夢中になっていたのだ。マイナースポーツひとつに過ぎなかったサッカーメジャークラスに引き上げ、軍国主義に基づく根性論を相対化し、ひたむきにボールを追いかける楽しさを私たちに初めて教えてくれたのはこの作品だったのだ。

9.北斗の拳 作:武論尊原作)、原哲夫作画1983年41号 - 1988年35号

元増田を書いたときブコメ欄は「ぼくのはじめてのジャンプ」にまつわる涙なしでは語れない思い出たちで溢れかえったわけだが、はてブに入り浸る層の平均年齢を考えれば当然のことである

自分のようなおじさんにとって涙なしでは語れない系マンガの筆頭に位置するのが北斗の拳である1980年代中盤というのは、親しみやすいポップ路線と男臭い劇画路線がちょうどクロスオーバーする時期であった。今のメインストリームがどっちかは言うまでもないが、自分にとっては線が太くてむさ苦しい絵柄こそが少年ジャンプ原風景だった。

強くてカッコいい大人の男が弱肉強食戦場で己の命を懸け闘う...そんなジャンプ初期から続く系統の最高到達点かつ袋小路が本作である。このようなマンガ流行時代は二度と来ないとわかっているからこそ、特別な輝きを放ち続けるのだ。

10.きまぐれオレンジ☆ロード 作:まつもと泉 1984年15号 - 1987年42号

かわいい女の子を見るためにマンガを読む者と、そうでない者がいる。どちらがいい悪いということはないが、少なくとも創刊してしばらくのジャンプは前者に見向きもしない雑誌であったのは確かだ。うちには高橋留美子はいないんだよ、といった具合に。

きまぐれオレンジ☆ロード申し訳程度の超能力要素を除けば、一貫して思春期男女の甘酸っぱい三角関係に焦点を合わせ、かわいい女の子日常が描かれているだけだ。それのなにがすごいのか?別にすごくはない。ただ、エロくもなく大したギャグもなく荒唐無稽な展開もないふつうの男女の日常需要があることに、誰も気づいてない時代があったのだ。

まつもと泉は早くに体調を崩したこともあり、これ以降影響力ある作品を生み出すことはできないままこの世を去った。それでも、彼の鮮やかなトーン使い、歯が浮くようなセリフ回し、そして"かわいい女の子"以外に形容する言葉が見つからない鮎川まどかキャラデザを見返すたび、これをジャンプでやってくれてありがとう、と思わずはいられない。

11.ドラゴンボール 作:鳥山明 1984年51号 - 1995年25号

鳥山明が死してなおこの先何度も繰り返される問いだろうが、ドラゴンボールよりもワンピナルトの方がどれほど優れているのだろうか?そしてその答えを誰もが知っているのは何故だろう?これらの問いに対してどんな議論がなされようともすべて的外れ無意味である。それはこの作品が頂点だからだ。

鳥嶋和彦意向により、本作はバカげた後付けの設定や引き伸ばしをせざるを得なかった。それでも、マンガ金銭を生み出す道具と見做す人間たちのあらゆる商業的な意図を超えて、本作はそれ以前、以降に掲載されたあらゆる作品を軽々と凌駕する金字塔となった。

11年に渡る孫悟空冒険をもって、鳥山明日本マンガ文化世界最高のものであるという事実を叩きつけ、自身手塚治虫赤塚不二夫つげ義春萩尾望都藤子F不二雄、高橋留美子と並び立つ歴史上最高のマンガ家の一人であることを証明したのである

12.聖闘士星矢 作:車田正美 1986年1・2号 - 1990年49号

車田正美リンかけ過去ジャンプ作品再生産を初めて試みたと述べたが、それを自分自身作品でやった人間も車田が最初であった。自身のやりたいことを詰め込んだ男坂が衝撃的なまでの不人気に終わった反省から、彼は自身の原点に立ち返りつつもよりスケールを拡大した再生産をやることを決めた。

彼はギリシャ神話宇宙子供向けと大人の女性向け、劇画プラモデルといった要素を交互に行き来しながら、自身が積み上げた様式美世界前人未踏領域まで押し上げた。聖闘士に同じ技は二度通用しないが、我々読者は何度でもこのパターンを欲してしまうのだ。

13.ジョジョの奇妙な冒険 作:荒木飛呂彦 1987年1・2号 - (ウルトラジャンプで連載中)

ある一定世代人間からは、ジョジョという作品はいつも巻末に掲載されている時代遅れな絵柄のつまら作品という評価が下されることがあり、そこには50%事実と、50%の誤った認識が含まれている。

荒木飛呂彦の絵柄が彼の見た目と同様あまり本質的な変化がないことについてはその通りだ。だがいくら彼より本誌での掲載順が上であろうと、革新性・才能・実験精神という点で彼より優れた人間果たして何人いただろう?

幽波紋と、理不尽能力値のインフレを伴わないバトル描写は、彼が残した功績の中で最大のものであるキャラクターが持つ能力を、作者の演出の道具として使うのではなく、自律したキャラクター同士の駆け引き領域に落とし込むことに成功したのだ。

我々はフィクションの中での整合性を厳しくジャッジすることに慣れっこになっているが、それに耐えうるものを初めて生み出したのは荒木だった。彼以降、マンガを読む行為は絵と吹き出し表現された作者の脳内世界をくみ取る作業ではなく、自律したキャラクターたちと同次元に立ちその思考を辿るものとなった。荒木は真の意味で我々をマンガ世界に誘ったのである

続き→anond:20241026155213

2024-10-25

俺の人生における最も重要漫画10

YAIBA青山剛昌

ドラゴンボール漫画ではなくてアニメから入ったので漫画の印象が薄い

一方でYAIBA人生初のめちゃくちゃ興奮した漫画

友人の家にあった本を借りて途中まで読み、その後はサンデーで読み漁った

ちなみに「うしおととら」も置いてあったが絵がキモくて読まなかった

コナンでもYAIBAキャラが出てくる度に1人ではしゃいでる

YAIBAの再アニメ化にはめちゃくちゃ期待している

SLUM DUNK井上雄彦

少年スポーツといえば野球サッカーかという時代に一大旋風を巻き起こしたバスケ漫画

陵南戦のメガネ君は忘れられないし

山王戦が始まる前の緊張感が半端なくて読んでて喉がカラカラになった

言わずもがなスポーツ漫画金字塔

火の鳥手塚治虫

ブラックジャックとかアドルフに告ぐ面白かったけれど、やっぱり火の鳥こそが手塚治虫ライフワーク集大成

小学生中学生高校生大学生社会人のそれぞれのときに読み直して新しい発見がある希有な作品

個人的に好きなのは乱世編かな

源義経悪人に描いていることに衝撃を受けたし、大人になってから読むと彼が可哀想にも見えてくる不思議

すごいよマサルさんうすた京介

冒頭の「わかめ高校」のところから衝撃的だった作品

平均的に毎回面白いだけではなくてクリティカルヒットを何回も飛び出す、ギャグ漫画として異常な作品

作画スタッフを増やせばどうにかなるかもしれないがギャグで毎週笑わせるのは本当に大変だったと思う

「チョ☆チョニッシーナマッソコぶれッシュ☆エスボ☆グリバンバーベーコンさん」はいつでも突っ込めるように覚えている

カムイ伝白土三平

父親が好きで全巻買ってきて読んでみた作品

どこまで忠実なのか知らないけれど江戸時代がエグすぎて軽くトラウマ

というか一部のラストのアレとか完全にトラウマ

小六のあのシーンとかが好きなんだけど分かる人が周りに全然いない

からくりサーカス(藤田和日郎

小学生の時にはキモくて読まなかった「うしおととら」だったけれど中高生ぐらいで読み始めてどっぷり漬かる

その流れでからくりサーカスを読み始めたが、10選の中でもトップ3には入る素晴らしさ

例の「べろべろばぁ」のシーンとか、「笑うべきだと分かったときは、泣くべきじゃ無いぜ」とか、非常に素晴らしいですね

天(福本伸行

福本作品カイジとかアカギが人気だけれどどう考えても天が至高

停電から九連宝燈はさておき、東西戦が最高に面白いし、その後の話も非常に良かった

「凡人が長生きしても暇なだけ」っていう台詞がめちゃくちゃ心に残ってるけど、あれって「銀と金」だっけ・・・

20世紀少年浦沢直樹

浦沢直樹作品HAPPYYAWARAMONSTERも読んだけど20世紀少年が最高に好き

こう言うと多くの人が「なぜ?」って言うけど、普通に全編通じて面白いよね

特に浦沢直樹っていろんなところの解像度が高いのが良くて、YAWARAだと富士子さんの赤ちゃんの顔とかがまさにそれ

20世紀少年は「普通の人が大人になったとき小学生時代記憶」に対する解像度が凄く高い

それを踏まえてのあのオチなのでめちゃくちゃ良かった

怒ってる人を理解できない

ジョジョの奇妙な冒険:第四部荒木飛呂彦

ジョジョで1つ上げろと言われたら間違い無く四部

これも「なぜ?」って言う人が多いけれど、三部のインフレから四部での能力バトルっていうのが斬新すぎて満足度が高い

ラスボスがド変態なのに好感度高いってのも凄いし、ラスボスを追い込むのが川尻隼人っていうのが最高

まぁ一番ラストを持って行ったのが承太郞なのはちょっとアレだけど、まぁいいんじゃないすかね

ファイアパンチ藤本タツキ

チェンソーマンとどっちにしようか迷ったけれどやっぱりファイアパンチ

最初凡作だったのに途中から傑作になった印象

ところが改めて読み直すと序盤から映画っぽさがかなり強いことに気付く

1コマ1コマ映画を見ている気分で見ていくのが良くて

特にドマの村のあそことか、凄いですわ

選外

銀河英雄伝説道原かつみ)はかなり影響を受けたけれど、途中で終わってしまったのが残念

ベルセルクもかなり影響を受けたが10選には入らないか

まぁ選外は上げ出すとキリが無いけれど、パッと見たところマガジン作品が入ってないね

ヤンキー漫画あんまりきじゃ無いっていうのはあるけど

GTOとか今日俺とか一歩とか大好きでずっと読んでたしMMRとか話題になる前から見てた(そして信じてた)

ただ人生10選に入れるか、って言われるとちょっと違うかなぁ

あと現在進行形青年誌系の好きなのはたくさんあるし、最近ジャンプジャンプラでも面白いのはたくさんあるけれど

なんというかコンテンツとして消化してしまって残ってない

それに対してこの10はいつまでも胃の中に残ってる感じ

2024-10-23

新・三大「容姿若いが声は年相応に老けた」著名人

荒木飛呂彦

桜井政博

あと一人は?

2024-10-16

anond:20241016212341

まともな人間仕事楽しいなんて奴がいるわけがない。

あの荒木飛呂彦漫画にさえ「人はみんな『あしたは月曜日』ってのは嫌なものなんだ。でも…必ず『楽しい土曜日がやってくる』って思って生きている。いつも月曜ってわけじゃあないのよ!」ってセリフが出てくるんだぜ?

2024-10-12

週刊少年ジャンプ史上最も重要マンガ20

anond:20241102083243

◆再追記

anond:20241026155116←皆さんの意見を受けてリライトしました、よかったら読んでみてね

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選考基準独断偏見で、作者一人につき一作まで

強いて言えば後世の作家への影響、社会的な影響を重視

ランキングではなく、連載開始順に並べただけです

忌憚なき意見、待ってるぜ

1.ハレンチ学園 作:永井豪 1968年創刊号 - 1972年41号

黎明期レジェンド枠。サービスエロジャンプマンガの大きな側面を担っていた事実否定できないし、そもそもこの作品の売上が無かったらジャンプが存続してたかも怪しいので入れざるを得ない。

2.男一匹ガキ大将 作:本宮ひろ志 1968年11号 - 1973年13号

黎明期レジェンド枠2。ジャンプ黎明期の売り上げを支えつつ、不良系マンガを一大ジャンルとして確立させた意味で実は物凄く偉大な作品。これが無かったらろくブルも東リべも存在しない。

3.こちら葛飾区亀有公園前派出所 作:秋本治 1976年42号 - 2016年42号

ギネス記録である40年にわたる長期連載、そしてサブカルチャー全般積極的に題材として取り入れたことで現代日本風俗文化を凝縮したような史料価値を持つ作品になった点を評価したい。

4.リングにかけろ 作:車田正美 1977年2号 - 1981年44号

黎明期レジェンド枠3。売り上げもさることながら、見開きを用いたド派手な演出の数々や、「荒唐無稽能力バトル」というジャンル確立させた点を評価したい。(このジャンルパイオニアアストロ球団なのだが、後進への影響はこちらが上かなと思う)

5.キン肉マン 作:ゆでたまご 1979年22号 - (週プレNEWSで連載中)

リングにかけろ確立したバトルマン路線を、当時の少年たちが大好きだったプロレスに絡めることでさらなる高みへ導いた作品。初めてのジャンプ黄金期を作った作品で、キン消しをはじめ一般社会への影響力もすごい。いわゆる「友情努力勝利」はほとんどキン肉マンで作り上げられたといっても過言ではない。

6.キャプテン翼 作:高橋陽一 1981年18号 - (キャプテン翼WORLDでネーム連載中)

勝利友情といったそれまでのスポーツマンガの王道を抑えつつも、キャッチー必殺技を取り入れ実際のスポーツ以上のエンタメ性を付与した。マンガ史全体としてはドカベンがこのジャンルパイオニアだけど、ジャンプで言えばキャプ翼がそれ。海外で人気が爆発したほぼ初めてのジャンプ作品という点も重要。この作品がなければメッシサッカーやってなかったかも。

7.北斗の拳 作:武論尊原作)、原哲夫作画1983年41号 - 1988年35号

80年代ジャンプ象徴といえる作品。創刊以来、ジャンプの主たる系統であった劇画タッチハードボイルドな男向けの作風の最高到達点。

8.きまぐれオレンジ☆ロード 作:まつもと泉 1984年15号 - 1987年42号

ラブコメから選ぶならこれ。決して革新的な要素があったとは言えないが、当時のジャンプが唯一苦手としていた王道ラブコメで人気を得たことが重要。ポップ路線を持ち込み、ジャンプ紙面の多様性はより進むことになる。

9.ドラゴンボール 作:鳥山明 1984年51号 - 1995年25号

90年代中盤のジャンプ黄金期を牽引した作品であり、連載が終了してなおもジャンプ日本マンガ文化の頂点に君臨する作品。急激な路線変更、無理やり感ある後付け設定と引き延ばしなど、負のジャンプらしさをも象徴している。

10.ジョジョの奇妙な冒険 作:荒木飛呂彦 1987年1・2号 - (ウルトラジャンプで連載中)

国民作品として定着してきたのはここ数年って感じはするけど、現代異能バトルマンガはほぼ全てジョジョ3部の影響下にあると思うので入れざるを得ない。

11.SLAM DUNK 作:井上雄彦 1990年42号 - 1996年27号

バスケマンガ、いやスポーツマンガ史上の最高傑作勝利と成長の喜び、敗北と挫折の苦さがこれ以上なく詰まったタイムレスな名作。もし序盤の不良マンガ路線継続していたら日本バスケットボールの歴史は(恐らく悪い方に)大きく変わっていただろう。

12.るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚- 作:和月伸宏 1994年19号 - 1999年43号

特筆して後世への影響や売り上げがずば抜けている印象はないけど、DB幽白スラダン終了後ワンピナルトブリーチが現れるまでの柱としてジャンプ暗黒期を支えた世代代表として入れておきたい。

13.セクシーコマンドー外伝 すごいよ!!マサルさん 作:うすた京介 1995年52号 - 1997年40号

純粋ギャグから一作入れたかった。ナンセンスシュールさを主体としたギャグジャンプ誌上で成功させた最初マンガ下品さやエロさを排除した純粋面白さを追求した点が重要。その影響度は「マネもほどほどに...」という注意書きが当時の新人賞の要項に書かれるほどだったそう。

14.遊☆戯☆王 作:高橋和希 1996年42号 - 2004年15号

正直マンガ作品としての完成度は大したことない。だが集英社における映像媒体以外のメディアミックスとして最大の成功例であり、TCG日本に定着させた初めての作品であり、暗黒期の集英社(とコナミ)に莫大な富をもたらしたこと重要お金正義

15.ONE PIECE 作:尾田栄一郎 1997年34号 - 連載中

大河ドラマ的な作風であったり、連載中であったり、作画コストが高すぎたりで他作品へ与えた影響がまるで感じられない(マネしたくてもできない)点が評価を迷うポイント。それでもなんだかんだ国民マンガジャンプ看板地位は譲ってない。幼少期から温めた構想を週刊連載で30年かけてやる人間って歴史存在しないと思うので、そういう意味では既にマンガの枠を超えた注目度になりつつある。

16.HUNTER×HUNTER 作:冨樫義博 1998年14号 - 連載中

残酷で先の読めない展開、異常に複雑で難解な設定、それでいて少年マンガ的なシンプルな熱さを持ち合わせた稀有作品。「続きが気になるマンガ」を描かせたら冨樫以上の人間はいない。ハンタ最終回を読むまでは死ねない。

17.NARUTO 作:岸本斉史 1999年43号 - 2014年50号

まあ、国外で最も人気のあるジャンプマンガなので(適当)。

18.DEATH NOTE 作:大場つぐみ原作)、小畑健作画2004年1号 - 2006年24

サスペンス主体としたマンガとしてこれ以上ない完成度。ジャンプ作品を大別するとバトルものスポーツもの恋愛ものギャグもののどれかになるが、それ以外のジャンルで最も成功を収めた作品

19.鬼滅の刃 作:吾峠呼世晴 2016年11号 - 2020年24

ワンピース以降不在だった、圧倒的な看板力を持つマンガ趣味多様化出版不況といった逆風を跳ね返し、国民的な作品を生み出す力がマンガにまだあると示した功績がデカい。

20.チェンソーマン 作:藤本タツキ 2019年1号 - (ジャンプ+で連載中)

今のジャンプジャンルレス化している最大の要因はジャンプ+の影響であり、その代表格ともいえる藤本タツキを入れないわけにはいかない。まだそこまで顕在化してないけど、今後10年でタツフォロワー無限に産まれそうな予感がするので入れておく。

追記

一応30年くらい継続して毎週ジャンプ読んでます

ブコメでなんでこれ入ってないの?って言われた作品について

ブリーチ個人的にはリストに入れるべきか一番迷った作品るろ剣と入れ替えてもいいかも。売上的にも後世の影響的にも入っていいと思うけど、他の超長期連載作品と比べ終盤面白さを保ててなかったところがちょっとマイナス。実際掲載順もどんどん下がってたし

銀魂→人気売上的にはあり、メディアミックス成功度も高い。ただ銀魂がなかったと仮定した時のマンガ史的影響力があまり感じられないので外した

シティハンター→人気売上的にはあり、ただハードボイルドでもコメディでも上の作品複数あるように思う

テニプリ→正直候補に入れてなかったけど腐人気の拡大とテニス人口の拡大という意味ではたしかにアリだなと思った。入れ替えるならチェンソかデスノかな

ハンタより幽白→これ言うと公平性を欠いてると言われそうだが、俺は冨樫ジャンプ史上もっとも偉大なマンガであるという前提で全作品評価している。幽白は序盤の人情モノ路線打ち切り冨樫作家性が薄まっているように感じるため、より純度の高いハンタを選出。ただ未完に終わったなら幽白でもいいと思う

リンかけより聖闘士星矢→書いたように能力バトルマンガのパイオニア存在であることを重視した。1作家1作品縛りなければ入れてもいい

Drスランプ→1作家1作品縛りなければ入れてもいい

ひばりくん→もともとギャグマンガとして書かれた作品なので評価に迷う。入れ替えるならオレンジロードなんだけど、あえてオレンジロードを入れたのはジャンプギャグ要素を排した恋愛マンガをヒットさせたことによる後世への影響を重視したからなので...

はだしのゲンジャンプ掲載された期間が短すぎる

サーキットの狼ジャンプ史においてレース漫画存在感がさすがに薄すぎると思う、必然的に後世への影響力も低く評価せざるを得ない

ヒカルの碁小畑で選ぶなら流石にデスノかな

漫☆画太郎画太郎ギャグ面白いけど汎用性や他作家への影響に欠ける。なぜなら絵柄ありきで、良くも悪くもマネができないから。俺がうすたのギャグを高く評価する理由は、ストーリーににも絵柄にも下ネタにも頼らない純度の高さ(=マンガにおける笑いの一般化)にある

呪術→はっきり言って候補にも挙げてなかった。同世代チェンソ鬼滅より明確に格下だし、そもそもコンセプトがジェネリックハンタしかない以上このリストには入れられない。冨樫になくて芥見にはある面白さがあるとするならば俺とは感受性根本的に合わない

男塾→あれは劇画タッチとバトルものという過去メインストリームメタにしたギャグマンガなので、他作品の影響を大いに受けた側。このリストには入らない

2024-09-20

「嘘」誤用してる奴いるよな

ちゆ12歳かいう人がマガジン表現規制に物申している。

『愛と誠』電子版の「基本的に発表当時の表現」という嘘|ちゆ12歳
https://note.com/tiyu/n/n1b0d2981ad4d

この記事では、漫画が書かれた73年当時から86年と95年で二度表現に変更が加えられたにも関わらず発表当時の表現だと主張する出版社に対し物申している。

物申すのは良いんだけど、この人が「嘘」と断言する根拠が乏しいと言わざるを得ない。

 

基本的に発表当時の表現」が間違いというのは資料もあるしおっしゃる通りなんだろう。

だが間違いは常に嘘ではないよな。

なぜなら嘘は間違いの中でも特に故意の伴ったものからだ。

しかちゆ12歳記事から故意であるという明確な証拠は見られない。

 

例えば、95年版は既に24年版と同じなので現担当者もその事に気付いてない可能性は十分考えられる。

だって95年ってもう約30年前だぞワグナス

当時を知る人物さえ社内にどれだけいるか

そこまで古くなくても出版社に問い合わせるくらいは当然できるだろうが、そういう記述もない。

 

もちろんマガジンのこの注釈「嘘」である可能性は全く否定しない。

例えば95年時点で既に同じ注釈があったと言われれば、じゃあ嘘やねと俺は言うだろう。

しかしそれは手のひら返しではない。

俺が指摘しているのは、それを示してもいないのに嘘と断じて他者攻撃する主張の脆弱さについてだからだ。

それにマガジン中の人からしたら毎日正直に生きてるつもりなのに突然訳分からん奴にこうやって絡まれて、それに対するネットの反応が「さすがちゆ12歳さん」で埋まってるとかトラウマもんでしょ。

相手が嘘をついているという紛れもない証拠を集め、それでも見逃しがある可能性を念頭に外堀を埋めるように攻める。

そういう泥臭いことを怠って返り討ちにあって傷つきながら学ぶから人は頭を垂れる稲穂になるんだ。

それとも相手にされない大企業から何言っても良いと舐めてかかってるのか?

 

そもそも「間違いは常に嘘ではない」という事すらちゆ12歳理解していないのかも知れない。

例えば荒木飛呂彦氏の、大人は嘘つきではなく間違いをするだけ、という1988年謝罪文に対し「間違ったんだからお前は『嘘つき』だぞ?」とかツッコんでたのかも知れない。

実際、単なる間違いを嘘と言っている者は明らかに存在する。

彼らは自身の間違いを自嘲的に表現するような時に使っている。

ここで彼らの表現は明確に誤りだと断じたい。

これは同じ間違いを犯した他者さえ間接的に嘘つき扱いする邪悪さもはらんでいるので積極的にやめろと言いたい。

また、ちゆ12歳他者への攻撃として「嘘」という言葉を使っているという点で彼らの自嘲性すら無い点にも注意したい。

 

ちゆ12歳はまだ若いんだから、これから正しい論理表現、そして何より慎重さを身につけないとね。

それが出来ないならこうやって増田放言しましょう。

以上、人生の大先輩ますだ13歳からお気持ちでした。

2024-09-02

6部以降のジョジョって荒木飛呂彦世界観というか人生観理解出来ないと読めない。

テーマ性に気付くとかそういうレベルではなくもっと手前で、ストーリーの展開を理解出来ないような気がする。

5部の時点でも、あの世界には運命というか確定した未来のようなもの存在するという事を念頭に置かないとキングクリムゾン能力やそれに向かう信念のようなもの理解出来ないし。

眠れる奴隷がド直球にそのヒントや解説になってて、さらにそれ以降への布石になってるっぽい。

それまでは黄金精神=利他の心くらいの読み替えでもさほど問題ない気はする。少なくともストーリーを追う上では。

でもあの世界観そのもの物語を通じて描きたいものだとしたら、それを理解してないと物語自体もよく分からないってのもなんかな。既にある程度共鳴出来るものを持ち合わせてる人間が読んだ上で輪郭を明確にしたり再確認する程度で、新たに伝える事にはならねえんじゃねえかなっていう。

2024-08-29

村上隆が何をやろうとしているのか理解して嫌いではなくなった

村上隆氏と左派論客斎藤平氏がReHacQ(高橋弘樹氏が運営するチャンネル)で対談している動画が4連続で上がっていてすべて見た。

※以下敬称略


結論から言うとこの動画村上隆が何をやろうとしているのかよくわかったので彼への嫌悪感はすべて消えた。

1動画40分近くあるので見るのは大変だと思うが興味深く見れたので余裕がある人は見てほしい。


一応言っておくとこれはあくまで私の個人的見解なのでその点には注意してほしい。

ざっくり動画の流れを説明すると斎藤幸平が布施英利と対談した際に村上隆が嫌いと悪口を言ったので、村上隆Youtube?にコメントを書きそれを見てチャンネル運営者の高橋弘樹が対談に誘ったという流れのようだ。

斎藤平氏マルキストなので拝金的に見える村上氏行為があまり好きではない

現在京都で開催中のもののけ展の展示内容を村上隆斎藤高橋、両氏に説明しつつ最後に対談という流れになっている。

そこで現代美術とは何か、芸術とはなにか、現代美術マーケットがどのようになっているのかという基礎的な内容を質疑応答形式確認していく中で村上隆がどのようなことをやってきたのか、目指しているのかという事も語られていく。

村上隆顧客forbes上位に入るような超大金持ちであるだとか、日本人想像もできないような西洋お金持ちの間でアートはある種のコミュニケーションツールとして機能しているだとか。斎藤氏や高橋氏のアート素人目線から質問として、アート大衆に開かれるべきなのでそれほどの高額でアートがやり取りされるのがどうなのかという質問などもあった。


ただ、結局動画の内容を見た上で私が理解した村上隆がやっている事というのは以下のようだ。

西洋を中心とした世界の信じられないようなハイソサエティの間で流通している概念上のアート文脈日本アニメ漫画といったオタクカルチャースタイルアートである認知させるため芸術活動をしている」ということだ。

それゆえに、彼のアートは"芸術の枠を拡張する"という典型的現代美術ということになる。

これは別の動画漫画家の山田玲司チャンネル)で言及されていたが、村上隆はもともとは典型的第一世代オタク宇宙戦艦ヤマトファンであった。そこでアニメ業界に憧れはあったが庵野秀明作品が続けざまに放映されるのを見て業界を諦めたらしい。その結果彼はアニメ以外に興味のある分野として日本画を専攻することになる。

まり根本的な動機としてアニメは素晴らしいものなので世間に認められるべきだというものがあり、それがスーパーフラットという概念アニメ漫画日本画も同じような手法を使っており、同じようなシステム体系であり、アートである」という主張に繋がることになる。

からオタクカルチャー世界に認めてもらう手段として、西洋ハイソサエティコミュニティ顧客とし、自分作品をその人たちに売るという行為につながる。

彼はしばしば「高額で売ることが重要なのではない」と言うがこのロジック理解すると容易に彼のアート発言意図がわかるようになる。つまり西洋アート文脈支配しているハイソサエティオタク系の作品アートである認知してもらうには彼らのマーケットに入り込みそれらの作品を売り込む以外に方法がないのだ。だから値段は顧客勝手に決めることになるし、高く売ることが重要ではないという事になる。目的を達成するための単なる手段に過ぎないわけだ。

またそれが彼の作品オタクカルチャー作品をパクったかのような作品群が混じる理由でもある。動画のなかでドラえもんソニックを混ぜて作った作品がある(ルックとしてはミッキーマウスに似ていたためにディズニーに買われたらしいが)

これはつまりドラえもんソニックを混ぜて作った作品美術マーケットで売れたということは大本であるドラえもんソニックアートである。という論拠になる。むしろ元ネタがある作品をあえて作ることで"漫画ゲーム作品アートである"という事になる。


"世界アートはいったい何なのかという概念を決めているのは西洋を中心とした大金持ちの上位層である"という彼の視座から見ると、日本人資本主義に組み込まれてすらいないとか、敗戦国の悲哀等という発言意図理解できる。

アートはいったい何なのかというルールを決める場に日本人存在しない。

からその世界に入り込みその概念のものを拡大して自分の好きなオタクカルチャーアートである概念を変容させる。


アニメゲーム制作者や漫画家がエンタメとして世界に売り込むことで楽しんでもらい大衆という社会階層の下からオタク世界拡散している。一方で村上隆がやっていることは世界の上位層に対してオタクカルチャーを広めオタク拡散することだ。

つまるところ上から攻めるか下から攻めるかの違いに過ぎない。

1990年代以降実際にオタクカルチャーは全世界拡散し人気を得てきた。私もアニメ漫画を楽しむ人が世界中に増えることは純粋にうれしい。直近でもご当地初音ミクに感動した人もいたはずだ。


から私は村上隆がやろうとしている事に反対しないし、もう嫌いではなくなった。



追記

幸いいくつかブコメが付いたので補足する

からこの趣旨発言はしてて、それをオタク文化収奪と見る界隈から批判されてた。ドラえもんソニックを混ぜた作品アート領域で認めさせてくれたかオタクの味方!というのはむしろ議論が後退してる気が

はっきり言うが、村上隆文化盗用だと批判されたのはオタク部族主義トライバリズム)が原因だと思うので"村上隆オタク第一世代である"という部分が広まれば相当数その批判は収まると思う。もともと知っていた人はいると思うが、今回かなりのコメントで"村上隆オタクのとしての過去の部分をここまで詳しく初めて知った"という意見が目についたので。


NHK番組集団体制というか起業して雇用者を支えながら制作しているのをみて、普通に企業家だと思ったよ。

これもクリティカルな部分で、では集団製作アニメアートではないのか?アシスタントを使っている漫画アートではないのか?

というところにロジックバックボーンとしてある。まぁ要するに高畑勲みたいに絵を描けなくて指示して作らせても別にアートだろということ


同じ文脈だとルーヴルで展覧会をやる荒木飛呂彦の方が好ましいか

トラバにも書いたけど、もともと王侯貴族のものだった芸術フランス革命ルーブル美術館の門戸を開いて大衆に開いたという文脈がある。つまり展覧会とか美術館で公開するのはあくま大衆アートを広めるのが目的であってハイソサエティアートを変容させるという事にはならない。日本人から見るとルーブル美術館は権威だというように見えるかもしれないが、あれは権威が"大衆"に啓蒙するという文脈がある。


コミックとかを芸術にするのってロイリキテンスタインがすでにやってて、その土壌がすでにあるうえでヲタク文化を単にスライドで持ってっただけに見えるから嫌われてるんでは?

コミック西洋のものであって、日本のものではない。村上が広めたいのはあくま漫画とかアニメといった和物(より狭義に言えばオタクカルチャー)。そして西洋人がアートを決めてるんだから西洋のものアートとみなされるというのは当たり前だと思う。

ただ、村上隆発言を見て分かったけど、彼の思想は明確にナショナリズム日本)やエスニシティー(アジア人)を強調してる。これは日本のものである漫画アニメを広めたいという思考で直線的に結びついている。今回の動画で弥助問題言及したのは非常にわかやすい。つまりはてなリベラル左派と相性多分悪い。

2024-08-26

anond:20240826072529

🐊「仮にも“獣王”と異名をとるこのオレに」

荒木飛呂彦クモ爬虫類というとアシくんたち笑う、でもボクは信じる』

2024-08-04

俺に影響を与えた作品など100個挙げるから

ついでに俺の好きそうな作品を教えてくれると助かる。

漫画

BLAME!弐瓶勉

なるたる鬼頭莫宏

ドロヘドロ林田球

レベルE冨樫義博

スティール・ボール・ラン荒木飛呂彦

「「おもいでエマノン鶴田謙二

大正野郎山田芳裕

「フリージア」松本次郎

ニッケルデオン道満晴明

うずまき伊藤潤二

夢幻紳士高橋葉介

ゲーム

ゼノギアス

俺の屍を越えてゆけ

ブレス オブ ファイアV ドラゴンクォーター

真・女神転生Ⅲ マニアクス

ドラッグオンドラグーン無印

高機動幻想ガンパレード・マーチ

ダークソウル無印

ゆめにっき

SILENT HILL 2

シルバー事件

アニメ

serial experiments lain

GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊

新世紀エヴァンゲリオン 劇場版 Air/まごころを、君に

もののけ姫

劇場版 魔法少女まどか☆マギカ 叛逆の物語

少女終末旅行

花とアリス殺人事件

けものフレンズ無印

イヴの時間

サイバーパンク エッジランナーズ

映画

処刑人

ウルフ・オブ・ウォール・ストリート

ザ・セル

ストーカータルコフスキー

アヴァロン

リミッツ・オブ・コントロール

CASSHERN

ブレードランナー 2049

ドライブ

ワンスアポン・ア・タイム・イン・ハリウッド

ドラマ

ブレイキング・バッド

ベターコールソウル

ウェンズデー

ザ・ボーイズ

リーガル・ハイ

カウボーイビバップ

ツインピークス

戦慄怪奇ファイル コワすぎ

山田孝之のカンヌ映画祭

フォールアウト

・成年ゲーム

装甲悪鬼村正

沙耶の歌

君が望む永遠

SWAN SONG

夢幻廻廊

素晴らしき日々不連続存在

腐り姫

ゴアスクリーミング・ショウ

あけいろ怪奇

BLACKSOULS -黒の童話と五魔姫-

小説

玩具修理者小林泰三

燃えつきた地図安部公房

結晶世界J・G・バラード

「旅のラゴス筒井康隆

魍魎の匣京極夏彦

審判フランツ・カフカ

伝奇集」ホルヘ・ルイス・ボルヘス

鋼鉄都市アイザック・アシモフ

サバイバー」チャック パラニュー

「6」梨

神様ゲーム麻耶雄嵩

ラノベ

シュピーゲルシリーズ冲方丁

ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン時雨沢恵一

ブラックロッドシリーズ古橋秀之

PSYCHE唐辺葉介

シュヴァルツェスマーケン内田弘樹

きみとぼくの壊れた世界西尾維新

「know」野崎まど

キノの旅時雨沢恵一

紫色のクオリアうえお久光

「キミとは致命的なズレがある」赤月カケヤ

キャラクター

マンハッタンカフェウマ娘

「リルル」ドラえもん のび太と鉄人兵団

結城蛍」もやしもん

「紺双葉それでも町は廻っている

アイギスペルソナ3

ファイズ アクセルフォー形態仮面ライダー555

アリス真・女神転生シリーズ

「トガヒミコヒーローアカデミア

「ナナチメイドインアビス

2B」ニーアオートマタ

・その他

いか

2ch洒落怖

SCP

ミッションちゃんの大冒険

アライさんマンション

TRPG(実卓とリプレイ動画含む)

胎界主

忌録: document X

フェイドキュメンタリーQ

禍話リライト

2024-06-14

作者の性別は知りたい派なんだけどダメかな

俺は作者の性別を知りたい派なんだ。

なぜかって、俺は作品を通して作者を知りたいと思うタイプから

作者のことを知りたいんだから性別という情報が知りたいのは当然だろう。

から作者と作品は切って話せないと思ってる。

「作者と作品は別」という人がいるけど、俺は違うんだ。

ジョジョを読んで、荒木飛呂彦を知る。

ドラゴンボールを読んで、鳥山明を知る。

ワンピースを読んで、尾田栄一郎を知るんだ。

から性別大事

たとえば、女性としてこの漫画を書いてるんだとかい情報が、作品を読むにあたって重要情報となる。

から「先に性別教えてほしい!」って思う。

さないでほしい。

名前判別できるようにしてほしい。

でも最近作家さんは性別が分かりにくい名前にしがちだ。

からネットで調べたり、作風から予想するしかなくなる。

これって手間がかかるし、個人的には省きたいんだよね。

小説とかだったらこんなこと少ない気がするのに、漫画はなんで性別隠すんだろうなぁ。

なんか色々あるんだろうなぁ。残念

2024-06-11

世の中を見渡してみると本当に「強い」人っていうのは悪い事をしない事に気づく。

「悪いことをする敵」というものは「心に弱さ」を持った人であり、真に怖いのは弱さを攻撃に変えた者なのだ

 

荒木飛呂彦

2024-04-18

ジョジョランズ3巻良かった

1巻はべらぼうに素晴らしかったが老い荒木飛呂彦のことだからそろそろダレるに違いないと警戒して読んでみるとこれがなかなか悪くなかった。ドラゴナのダメージは早期退場のあり得るタイミングだったため一瞬ヒヤリとさせられたし、ファンファンファン戦のようにリズムのためだけに置かれた捨て戦かと思いきや「こいつを仲間にしよう」ときたのは正直虚をつかれた。それを言い出したのがパコだというのも良い。露伴の別荘ではほとんど無能だったが一転年長者の存在感を示している。腕時計一見無関係のつながりを辿って溶岩の持ち主のところへ戻る、という仕掛けは前作や最近の掌編でもみられる荒木飛呂彦の関心でこれを掘り進めようとする意図がしっかり見えて良い。溶岩石仮面や岩生物一種で、その超常的に思える生態と出自の両面に荒木飛呂彦の目は向けられていたようで、興味をそそられる。スタンドは相変わらずすべて非人間型で、今のところは一話で開陳した方針がまだ行き届いていることを感じる。

2024-03-13

鳥山明の影響を10とするなら、童夢は20で、荒木飛呂彦は40ぐらいだと思う

超自然的な目に見えないエネルギー漫画的に描写

超自然的なエネルギーを目に見えるものとして描写

超自然的なエネルギー能力者固有のビジョン機能付与

どれも凄いが、やはり圧倒的に画期的なのはスタンド能力発明だと思うんだよな

2024-03-12

士郎正宗アップルシード1巻がもろ大友克洋だよなぁ

後に荒木飛呂彦入ってきたり、著者の影響を受けた絵柄の変遷が面白い

2024-03-09

鳥山明の死に際して、アート伝統を思う

荒木飛呂彦ミケランジェロ大好きだったり

小島秀夫映画音楽ばっかり観たり聴いたりしている

一次情報にあたるの大事

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