ＰＨＯＴＯあっちこち　　　　　　　藤白　怜

　京都府南部そして大阪府東北部を通るＪＲ学研都市線の起点の木津駅から１４駅目の「星田駅」で下車してみる。


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（上図の上は南東方向）

　星田という地名の由来については平安時代まで遡る。

　元来、星田山が禿山であり、その付近の土地には用水の確保ができず、「乾し田」と云われ、牧場が主であった。
　この地に遊猟に来ていた当時の宮廷人は、面白くない名前であり、その昔にこの村に星が降ったという伝説から、「星田」という名前を当て嵌めた、とのことから発したものとされている。

　さて、星田駅で下車する。駅前はロータリーである。右手に商店街を見ながら、南東方向への道を辿る。
　　　　　　　　　　　　　

　右手に商店街を見ながら、南東方向への道を辿る。
　しばらく行くと左手に小学校がある。
　交野（かたの）市立星田小学校と云う。
　　　　　　　　　　　

　そして進んで行くと左手に丘がある。
　石柱には「新宮山八幡宮跡」と刻されている。
　見上げると階段の先に、新しい長屋門が設えられている。
　　　　　　　　

　長屋門を潜り、山頂付近に八幡宮の跡として宝篋印塔が祀られている。
　　　　　　　　

　山頂から少し東方向へ下がると、「旗掛けの松」という石碑がある。
　大坂の陣の時、徳川家康が軍旗を掲げたとされているものである。
　そして、下へと降りてゆくと、「星田公園」という表示がある。
　　　　　　　　

　ここからは、少し北になるが、大坂の陣の時、家康が宿泊したという平井家を目指す。　
　　　　　　　　

　平井家の塀をつたって行くと、「神祖営址之碑」が建っている。
　京都を出た家康が一夜の陣を構えた所とされている。
　　　　　　　　　　　

　駅に戻る方向で進むと、先ほどの星田公園の東側に星田会館（星田村役場跡）がある。
　そして少し進むと、「星田神社」という社号柱が建っている。裏参道である。
　　　　　　　　　　　

　表参道へと廻ってみる。
　神社の左隣には「星田寺」もある。
　　　　　　　　

　創建は不明であるが、古代より氏神として交野物部の祖である饒速日命を交野大明神としてお祀りしていたとのことである。
　その後、宝永年間にこの地の総氏神の磐船神社より、住吉四神を迎え、現在に至っている神社である。

　境内には幾つかの境内社が祀られているが、そのうちの八幡宮は先に訪れた新宮山より遷宮されたものとされている。
　また交野社は、饒速日命など、当初の神々を祀っている古社である。
　　　　　　　　　　　

　その他、拝殿の袖には、神輿庫・神具庫が、神社の前の広場には２台用の地車庫が設けられている。