『弘前市・最勝院』
青森県弘前市大字銅屋町の真言宗智山派の寺院「金剛山光明寺最勝院」の参道口である。
最勝院は、日本最北の五重塔を有することで知られる寺院である。
元々この場所には大円寺と云う寺院があったが、明治の廃仏毀釈の影響を受け、寺院は大鰐町へと転出、その跡に弘前城の北の弘前八幡宮の別当寺であった最勝院が移動してきたとの経過を有している。
参道進むと右手に神社が鎮座している。
八坂神社である。
大円寺境内にて牛頭天王を祀る社であったが、廃仏毀釈により神社として独立し、現在は須佐之男命、奇稲田姫命、草野姫命、菅原道真公を祀っている。
狛犬、拝殿、そして本殿である。
神社の境内から鳥居の向うに最勝院の五重塔が見える。
そのような位置関係にある。
元の参道へと戻り、突き当りを右折する。
そこには一対の兎像が祀られている。
その先仁王門である。
仁王門を潜ると境内である。
左手に江戸時代初期の建築による重要文化財の五重塔、総高31.2mが聳えている。
そして境内正面は本堂、そして左に護摩堂、左手前に鐘楼も設けられている。
東側には幾つかの堂宇が並んでいるが、先ずは聖徳太子堂が祀られている。
そして、一対の狛犬に護られて六角堂がある。
本尊は如意輪観世音菩薩で、江戸末期の頃、弘前城下の豪商一野屋の当主が嫡男の供養のために建立したものである。