『木津川市・綺原神社』
京都府木津川市綺田(かばた)に鎮座する式内社の「綺原(かんばら)神社」の社名標柱である。
綺原神社の正式社名は、社名柱に示されるが如く「綺原座健伊那太比賈(かんばらにますたていなだひめ)神社」である。
ここで健とは健康のこと、伊那太とは稲田のことで、達者で農業に勤しめることを祈念したものと云われている。
またこの神社は、神に献ずる衣服を織る技術者集団・養蚕技術者を祀った社ととも云われ、秦氏の機織の守護神を祀ったものであるともされている。
神社は、前の涌出宮の北に位置していて、木津川の右岸である。
神社へは、この標柱の所の鳥居を潜る。
そして参道石段を登り詰めると境内となる。
参道石段の脇の境内入り口には、2頭の神牛が祀られている。
境内の左部分に一対の狛犬が祀られ、拝殿、本殿が祀られている。
本殿には、健伊那太比賈(たていなだひめ)命が祀られている。
また、本殿右手には、祭神が菅原道真公である天神社が祀られている。
その神社前には、一対の神牛が祀られてもいる。
境内社には、本殿の裏に天照皇大神宮、その左手に蛭子神社が祀られている。
また右の山側には、横並びに6社、右から春日神社、倉稲魂神社、天神社、九元神社、市杵嶋姫神社、春日神社が祀られてい る。
お参りした日は、木津川アート2016が開催されていて、神社境内にもその作品が並べられていた。
神社前の道は古代の大和と京を結ぶ山背(やましろ)古道という。
この道を挟んで、蟹満寺という古刹がある。
そしてその寺のあたりから神社のこんもりした杜を眺めることができる。