映画「レッド・グラビティ」(DVD観賞)…SF風味のおとぎ話!?
原題:Le Dernier Voyage 製作年:2020年
製作国:フランス 上映時間:87分
フランス発の小品観賞が続く.レンタル屋のパッケージにジャン・レノが
出ているというだけで借りてきてしまった.本年度累積247本目の鑑賞.
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謎の惑星との衝突が迫る近未来の地球を舞台に、たった1人で危機に
立ち向かう宇宙飛行士の戦いを描いたフランス発のSFサバイバル.
2050年.異常な高温の影響で資源が枯渇し生態系も破壊された地球に、
突然現れた惑星レッドムーンが大接近する.人類の危機を救えるのは
宇宙飛行士のポールだけだったが、彼はある秘密を知ったことで
特殊能力者に命を狙われてしまう.
「リベンジ・アイランド」のヒューゴ・ベッカーが主演を務め、「モン・ロワ 愛を
巡るそれぞれの理由」のポール・アミ、「シンク・オア・スイム イチかバチか
俺たちの夢」のフィリップ・カトリーヌ、さらに「レオン」のジャン・レノが共演.
新宿シネマカリテの特集企画「カリコレ2022/カリテ・ファンタスティック!
シネマコレクション2022」(2022年7月15日~8月11日)上映作品.
以上は《映画.COM》から転載.
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荒廃した2050年の地球にて、巨大な赤い月が地球に衝突間近し、
世界は後7日間で滅亡する…. これを破壊しようとあらゆる策を講じるも、
惑星の強力な磁場が侵入を拒む.人類の希望は、シュミレーションなれど
ただ一人"紅い月"の磁場を突破した男ポール:ヒューゴ・ベッカー.
が、そのポールはミッションを前に逃走…彼の記憶に刻まれた"森"を目指す.
そんな逃げるおり、母を探しているという少女:リア・ウサディ=リセと旅を
共にする.ジャンルとしてはSFロードムービーの感有り.
形は90年代なのに、車輪がない宙に浮く車とか、ボハフェットみたいな格好
の追っ手とか、ハリウッド的なモノとフランスっぽいモノが入り交じった雰囲気.
突っこみ所は満載なれど、フランスSFということで、一切目をつぶるしかない.
87分という短い尺の割には、逃走や道中の少女とのやりとり、主人公兄弟の
哀しい特殊能力や家族の問題、プチアクションまで詰め込み過ぎの感もある.
最後に主人公が乗り込む宇宙船が『タンタンの冒険』の月ロケット系の
古典的デザインだったのには、やはりフランスSFだなぁと妙に感心しちゃう.
ジャン・レノは哀しい主人公兄弟の父親役、“赤い月”プロジェクトのリーダー
でもある.中盤までは出てこないし、出てきてもたいした演技をするでは無し、
単なる客寄せ人形でしかない.ギャラだけは高いのだろうなぁ….
気になったのは、あと1週間で地球滅亡と言うのに、何だかんだ働いている人
が多いいという極めて日本人的な環境表現.フランスっぽくないよね(笑).
ストーリー的には、核となるものは希薄だし、いたる所に微妙さが溢れている
ふわふわ感がやはりフランス的. SF風味のおとぎ話といってところか.
あと、邦題の愚は一応指摘したい(笑).
原題は“Le Dernier Voyage”、「最後の旅」とでも言うところか.
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