映画「ザ・ガーディアン 狂暴の美学」 (DVD観賞)…これはもっさりアクションだ.
原題:The Gardener
製作年:2021年 製作国:イギリス 上映時間:88分
題名から見てもう既に終わっているなぁと判っていても思わずレンタル屋で
借りてきてしまう、哀しいB級探究の性(笑).本年度累積95本目に観たのは
イギリス製のアクションモノ作品.
各地の戦場で活躍した後、自ら引退した最強の兵士・ピーターは、静かな
暮らしを求め、スティーブン家の庭師の職を得る.家族とも打ち解け、
穏やかな日々が続く.
しかしある日、邸宅が突然の襲撃を受ける.悪名高い冷酷非道なマフィアの王、
ヴォルカーが手下を放ったようだ….家族を護りながら反撃に出るピーター.
しかし、倒せど倒せど新たな襲撃者が送り込まれてくる.
そしてついにヴォルガ―自身が邸宅に乗り込んでくる….
以上は〈Firmarks〉から転載.
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先ずは、トップ写真のジャケットが嘘まみれ.金髪女性なんか出てこない.
原題は“The Gardener”と的確に主人公の職業を示すのに、邦題は
守護神みたいな題になっちゃてるし、“狂暴の美学”だなんて、配給会社の
お馬鹿さを100%発揮しちゃっている.
主演のロバート・ブロンジーはなんとチャールズ・ブロンソンのそっくりさん.
前作は“野獣処刑人 ザ・ブロンソン”(2018)という米映画.ハンガリー出身の
苦労人役者らしい.まがいものが主役を演ずる不思議なテイストだ.
庭師を務める経緯も何も説明も無く物語は始まるが、その勤め先の
スティーブン家の主人はなにやら怪しげな商売をしているらしく、妻や
子供達との仲も良くなく、もう離婚寸前の破壊家庭.
そこに、主人が隠し持つ記憶媒体を奪う為に謎の襲撃者たちが襲うという話し.
脚本もへったくれもないストーリー展開(苦笑).襲撃が始まり、家族たちは
椅子に縛り付けられ、物音で気付いたピーター:ロバート・ブロンジーが
襲撃者たちを攻撃していく….
ここからが唖然の映像が….
庭師だから銃や武器を持つはずもなく、当然素手での格闘になるのだが、
このアクションスピードが米アクションモノの1/3、香港アクションモノの1/5
なのだ.もっさり、のんびりと殴る、蹴る、投げる…まるでスローモーションだ.
重たい動作、もさもさしたアクション、がロバート・ブロンジーの持ち味??
顔の造作から若いのか老いているのかはよく判らないのだけど、
よっこらしょという掛け声が聞こえてくるよな、もったりアクションには驚く.
ラストはマッチョな悪ボスとの一騎打ちなのだけど、やはりもっさりの
乱闘で終わる.
きわもの作品だけど短尺が救い.唖然としたまま終わってしまう.
こわいもの見たさで前作も観たい気がしてきた…(笑).
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