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映画「ブルーアワーにぶっ飛ばす」 (DVD観賞)


映画ブルーアワーにぶっ飛ばす-01
制作年:2019年 制作国:日本 上映時間:92分


借りてきたDVDのロックを外し忘れていて、開けられない(笑).またレンタル屋に
行って、ロックを外す.その外し機?の機構にまた感心しちゃう技術屋魂(笑).

さて、次は気になる女優:夏帆とあの「新聞記者」のシム・ウンギョンの出演作.
大嫌いな地元:茨城というのも気にかかり観賞した.

若手映像作家の発掘を目的とした「TSUTAYA CREATORS' PROGRAM FILM 2016」
で審査員特別賞を受賞した企画の映画化で、夏帆とシム・ウンギョンという日韓の
実力派女優が共演したオリジナルストーリー.監督に箱田優子.

30歳でCMディレクターをしている砂田は、東京で日々仕事に明け暮れ、理解ある
優しい夫もいて、充実した人生を送っているように見える.しかし最近は、口を開けば
毒づいてばかりで、すっかり心が荒んでしまっていた.

そんなある日、病気の祖母を見舞うため、親友の清浦とともに大嫌いな地元の茨城に
帰ることになった砂田は、いつものように清浦と他愛ない会話をしながら茨城に向かうが、
実は今回の帰省に清浦がついてくるのには、ある理由があった.

以上は《映画.COM》から転載.
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日の出前と日の入り後、空が濃い“青”に染まるひと時を「ブルーアワー」と言うそう.
そのどっちにもつかないあやふやな時間帯のような人生の立ち位置のヒロインを
夏帆が演ずる.30代前後の等身大の夏帆の演技が面白い.

理解のある夫を持つCMディレクター・砂田:夏帆が、病気の祖母を見舞うため、
親友の清浦:シム・ウンギョンとともに大嫌いな地元の茨城に帰る、というのが
本筋のストーリー.

帰郷の道具立てに、清浦のマイカー、FIAT PANDAのキャンバストップ.邦画に
人気の車種だよね、これで3度目のお目見えだ.

帰郷と自分探しというテーマだと高畑勲監督の「おもひでぽろぽろ」を連想するが、
都会に疲れたから田舎で本当の自分が見つかるという単純な話ではない.

都会にいても仕事もどん詰まり、田舎に帰ってきても生活も過去もどん詰まり、
それでも人生は続いていく.そんな鬱積と怒りをかみ殺して生きていく砂田を
夏帆が脱力感いっぱいの演技を見せてくれる.

夏帆の脱力感、シム・ウンギョンの軽いノリが絡み合う他愛のない会話が楽しい.
地元・茨城で待ち受ける洗礼には、地元に住む副長には“あるある”の連続で、
笑えるというより、苦笑の連続.

カッパの像の脱力感、田舎のスナックのカラオケ風景、何を話しているのか判別
出来ない会話.自分を「おれ」と名乗る女性群…あぁ、あるある(笑).

ダラダラとした帰省にうんざりし、人生こんなはずじゃなかったと感じていても、
病床の祖母の何気ない一言で少し救わたり、嫌でたまらない田舎にちょっと
感謝?したり、ブルー・アワーのどっちもつかずの世界に生きる砂田:夏帆….

大半は女流監督:箱田優子の自叙伝なのであろう.最後に明かされる秘密、
茨城行は単独で、親友:清浦はセルフ・リフレクション…自身の反映、理想の友人
として存在していたと判る.

ならば、清浦へのシム・ウンギョンの起用もうなずける.たどたどしい日本語、妙な
明るさの性格、実体感のない生活…素直に最後にうなずける結末.

エンデイング・チューンは松崎ナオの 「清く、ただしく」.
妙に内容に一致した歌詞に、微笑まずにいられない軽快なロック♪

歳に相応した夏帆の演技、存在感のあるシム・ウンギョンの演技が
十二分に楽しめた一作.





コメント

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そうだったんだ

なんで、シムウンギョンって思ったが
そうだったんだ

Canちゃんへ

そうなんですね.
だから…なんです.
FC2で検索されているのですね.
こちらはサブです.
本家はアメブロでもっと内容が濃いです.

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