公開年:2015年 製作国:日本 上映時間:118分
新しい映画館なのに、観た2本はいずれも前後編の後編という
目新しい感の無いチョイス(苦笑).本年49本目の鑑賞.
人間を捕食する謎の寄生生物“パラサイト”が出現した地球を舞台に、
平凡な高校生・泉新一と、彼の右手に寄生した“ミギー”が生き残るために奇妙な
共闘関係を築き、他のパラサイトとの過酷な戦いに身を投じるさまを描いた作品.
岩明均の世界的ヒット・マンガを「ALWAYS 三丁目の夕日」「永遠の0」の山崎貴監督
が前後編の2部作で実写映画化したSFサスペンス.その後編.
主演は染谷将太、共演に深津絵里、橋本愛、北村一輝、浅野忠信ほか.
また、主人公の右手に寄生するミギー役を阿部サダヲが演じる.
右手に寄生生物の“ミギー”を宿す高校生・泉新一は、いまや人間からもパラサイト
からもマークされる存在に.そんな中、新一の住む東福山市にパラサイトが結集、
市庁舎をアジトに組織化を図り、更なる勢力拡大へ向けて水面下で周到な準備
を進めていた.
対す る人間側も、徐々にパラサイトの正体と脅威を把握していき、対パラサイト特殊部隊
を結成してその殲滅に乗り出す.一方、人間の子供を産んだことで意識に変化が生じた
パラサイトの田宮良子は、新一とミギーの存在に人間との共存の可能性を見出し始めるが….
以上は<allcinema>から転載.
--------------------------------------
「ソロモンの偽証」もそうだけど、前編のおさらいから始めてくれるのは親切.
数ヶ月前だと内容がおぼろになることあるからね.
本作の場合は前編を観てから、娘の夫…息子君から原作本を借りて読んでしまったので、
かえって映画の前編と原作で頭の中がゴッチャに(笑)なっていた.微妙に原作と映画が違う
のだよね、細かい所で.でも原作は10冊のボリュームなのに1.5時間で読み切ってしまった.
そんな魅力が原作には存在していた.
この作品もやはり前編の勢いのある展開に比すると訴求点が散漫の感あり.
拡大するパラサイトの勢い、田中良子(深津絵里)とその子の行方、人類側の対応、
新一(染谷将太)と里美(橋本愛)の愛の行方、そして新一とミギーの関係とパラレルに
進行していくのだが、上手く絡み合わない.連携が悪すぎるのだ.脚本は古沢良太なのに….
結局印象に残るのは、橋本愛と染谷のラブ・シーンとパラサイトのボス・キャラ浅野忠信との
オーラス・バトルだろうか?最後の最期でパラサイト誕生の秘密が浅野の口から出てくるが、
言われている新一になにも響いていない(笑).言う相手が間違っているだろう?
前編の初期の予告編でのナレーションにその起源があることを認識.
「ある日誰かが考えた.みんなが幸せに生きるには…」.
そう、食物連鎖の頂点に立つ人類が増えすぎていることで地球全体が壊れていく….
それならその頂点に立つ人類を食べる存在が現れれば好いという必然性.
その必然性がパラサイトを生み出す….人間の存在意義を問うというのが原作の本質.
その部分の訴求が映画版は弱いと感じた.
トップ写真に見られるように、新一と里美の愛が中心ではねぇ….
でも橋本愛は愛らしく撮られていたのは嬉しいかも(笑).
原作を読んでいなかったらもっと純粋に楽しめただろうか?
否、やはり映画単品で観てもその感想は変わらぬと信じたい.
前編レビューでは書きそびれたが、エンディング曲の「コロニー」
BUMP OF CHICKEN は軽快で本作のミギーの雰囲気にピッタリ.
.