映画「ワイヤー・ルーム」(DVD観賞)…お馬鹿さんオンパレードに笑う.
原題:Wire Room 製作年:2022年
製作国:アメリカ 上映時間:96分 R15+
ブルース・ウィリスの出演するB級作品が大量にレンタル屋の新作棚に
並んでいて、それは壮観なのだけど、色んな意味で気の毒で観られない.
一つは、一流スターだったのに落ちぶれ感満載な事.もう一つは彼自身の
病気の事.失語症とか言われていたが、つい最近認知症で有ることが
発表され、引退を決意したらしい.
が、本作は予告を観た時からキャッチ力抜群で、ブルースも脇役のよう.
興味本位が押して、借りてきて観てしまった.本年度累積69本目の鑑賞.
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ブルース・ウィリスとケビン・ディロンが共演したアクションスリラー.
シークレットサービスを追われ監視室で働くことになった特別捜査官
ジャスティンは、上級特別捜査官シェーンに命じられ、逃亡中の武器商人
エディーを監視することに.
シェーンは警察内部の腐敗を止めるため、エディーが持つ汚職捜査官の
リストを入手しようとしていた.そんな中、謎の武装集団がエディーを襲撃.
ジャスティンは彼を死なせないよう遠隔で指示を出すが…….
監督は「THE LAW 刑事の掟」などでもウィリスと組んだマット・エスカンダリ.
ヒューマントラストシネマ渋谷&シネ・リーブル梅田で開催の「未体験ゾーン
の映画たち2023」上映作品.
以上は《映画.COM》から転載.
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本作は2022年の作成作品.やはりブルース・ウィリスはセリフの受け答えも
スムーズでないし、圧倒的にセリフ量も少ない.もちろんアクションも極少だ.
それでも、懸命に演技している姿を観ているとジーンとくるものがある.
政府と司法から認められた盗撮&盗聴で対象者を監視するワイヤールーム
に特別捜査官のジャスティン:ケビン・ディロンが配属された初日、ルールを
破ってワイヤールームを空にしてしまった際にことが起きてしまう.
初日から遅刻する、部屋を空ける、内通者がいるかも知れない保安官に
連絡をする、監視対象に電話をする、報告は要点を先に話さず遠回り、
となかなかなポンコツっぷりをみせるジャスティンには苦笑せざるを得ない.
そこまでやらかしたおかげで開き直れたのか監視対象とのナイス
コンビネーションをみせていく展開で、スリリングで、なかなか激しい
アクションで楽しませてくれる.
至ってマジメな内容だけど、設定自体と悪役も正義側も間が抜けていて
少々コミカルなのも、肩の力が抜けきっていてかえって好ましい.
だいたいが、シェーン:ブルース・ウィリスも退役間近で、仕事にやる気が無く、
仕事をそうそうにふけて飲みに行く始末.ジャスティンから緊急連絡が入っても、
直ぐに駆け付けるわけでもない.これには理由があるのだが….
もう一人、切れ者の女性スタッフにキャメロン・ダグラスが配されているが、
頭の良いシーンは皆無で、連絡を受けてやはりワイヤー・ルームに遅れて
やってくるのだが、悪役ジュニアに捕まり人質になってしまう.
なんだかお馬鹿の粒ぞろいなのだが、ジャステインの初日からの遅刻も、
シェーンたちが遅れてワイヤールームに駆け付けるのも、全て職場の
ワイヤー・ルームが駐車場から遠く離れているから…というオチには口が
開いてしまらなかった…(汗).
これがB級ならではの脚本力であろう.
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