fc2ブログ

“関西美術院の画家たち展”@千葉県立美術館


千葉県立美術館-01




上野の美術館開館は目処が立っていない.
よって首都圏の美術館巡りを始めている.
茨城の次は千葉県立美術館へ.千葉みなと添いのポートパーク内に在る.

コレクション展と“関西美術院の画家たち展”、“彩る金・銀・銅 展”の3つを開催中.

千葉佐倉藩の武士の子として生まれた浅井忠は近代洋画の先駆者.
正門前に銅像まで建っていた.

千葉県立美術館-02


————————— 以下は同館HPから転載—————————

1902年にパリから帰国した浅井忠は、京都に拠点を写し、優れた教育者として
後進の指導にあたりました.1906年に浅井忠を院長として開設した関西美術院では、
洋画の研究所・美術学校として臨本模写、石膏模写写生、人体写生などの実習
と美術史の講義などが行われ、著名な梅原龍三郎などのほか、浅井の瀟洒な
水彩に影響を受けた画家を多数輩出しました.
 本展では、関西美術院で指導した画家たち、学んだ画家たちの油彩や
水彩約30点を展示します.

—————————————————————————————

 浅井忠藁屋根
浅井忠《藁屋根》1887年

 浅井忠フォンテヌブロ夕景
浅井忠《フォンテーヌブローの夕景》1901年

ここにあげるのは油絵ばかりなのだけど、洒脱な水彩作に優れたものが
あった.浅井の別な魅力をみつけた感がある.

全部で2800点も所蔵しているそうだが、コレクション展の方は、ミレー、
コロー、ファンタネージ、ルノワール…とそうそうたるネームが並ぶが、
内容的に特筆すること無し、だった.


画を1時間ほど観て、いそいそと付属のレストランへ.
緑の芝生に囲まれた、眺めの好い“Shirayuri”という名のレストラン.

千葉県立美術館-03


ランチのミックスフライをいただく.

IMG_5768-1.jpg


ソースの付かないフライは久しぶり.
要求すれば、持ってきてくれるのだろうか?
一口食べて、これはソース不要な味付けだと確信した.
サラッとした揚げ方で、中味の原材料の旨味がよく引き出されている.

アジ、海老、牡蠣の3種の味わいしかと味わった.
納得の900円.

お腹も満足して、29度にもなった気温の中、早々に引き上げた.




今週のランチ事情(2020年第22週)



今週GWも会社休業中.
自宅引きこもりの1週間、いや2日外出.
前週末からの記録.

-----------------

金曜は、内食.
マルちゃんの生麺を使って.

“醤油味焼きうどんと牛ゴボウ飯と煮物”

ランチ20200522-01


二玉入っていたので、先週に引き続き登場.
モヤシ、玉ネギ、青梗菜、アスパラガスを
炒めて、焼きうどんに混ぜた.

残り物の牛ゴボウ飯と煮物も、後片付け(笑).

推定約850KCal、材料費380円也.

-----------------

土曜は、久々の外食.
なにせ、当県は緊急事態宣言解除県だからね、
水戸の茨城県近代美術館にて、
付属レストラン“Petite Poele”で.

“ポークフィレ肉のソテー マッシュルームソース”

ランチ20200423-01

ランチ20200523-02


グリンピースのポタージュは春の香り♪
肉は軟らかく、ソースが肉の味を引き立てる.
ミニサラダ、珈琲も付いてお得なセット.

推定約850Kcal、1427円也.

-----------------

日曜も引きこもり、自宅で内食.
袋麺も沖縄に一足飛び!

“沖縄そーき蕎麦”

ランチ20200524-01

ランチ20200524-02


モヤシ、玉ネギ、豚肉を炒め、
イカのさつま揚げとロフテーを乗せて.
平打ち麺はあっさりの味.
スープも基本塩だが、あっさりでもコクはある.

推定750KCal、原材料約250円也.

-------------------

月曜も引きこもり、自宅で内食.
食料庫在庫のにゅうめんを茹でた.

“にゅうめんと鶏唐、厚揚げ肉詰め”

ランチ2020525-01

ランチ20200525-02

鶏唐は冷凍品.肉詰めも解凍品.
にゅうめんは球体氷で冷やして.
めんつゆは2種、醤油仕立てとゴマ味噌.
サッパリ美味しくいただきました.

推定700KCal、材料費250円也.

-------------------

火曜も引きこもり、自宅で内食.
午前11時からやおら自家製カレーを作る.

“牛茄子カレーとツナサラダ”

ランチ20200526

最近は豚より牛肉が好み.
玉ネギ、ニンジン、茄子、じゃがいもで.
ルーは、ゴールデン辛とジャワ辛のブレンド.
七味も加え、辛さひときわ版♪
ラッキョと炭酸水は欠かさない.

約800KCal.材料費250円也.

--------------------

水曜も引きこもりで内食.
パスタを茹でた.

“ボンゴレビアンコパスタ” とサラダ

ランチ20200527-01

ランチ20200527-02


ソースは「青の洞窟」製レトルト.
パスタはDECHECCOの1.6mm.

レトルトの割にはあさりが一杯♪
スープの味の濃さは印象的.
粉チーズとパセリをたくさん、タバスコも少々.
サラダのドレッシングは減塩サウザン.

推定750KCal、材料費300円也.

--------------------

木曜は外食.出先の千葉県立美術館の
レストラン「Shirayuri」にて.

“ミックスフライ定食”

ランチ20200528


芝生の中庭の眺めの好い席で.
ソースもなにも無いフライは初めて.
でもあっさりと揚がったアジ、海老、牡蠣は
ソースなしでもジューシーで美味しい.
ご飯は少なめを所望.
味噌汁もまた極端に薄い…好ましい♪
千葉海添いの名産美味し!!

約750KCal、珈琲も付いて900円也.

--------------------------

今週も業務休業中ゆえ、
引きこもりの手作り体制が基本だけど、
少しずつ外食も混ぜている

体重は横ばい…(泣).
来週も頑張るぞぉ!!

今週もご馳走様.




映画「サイの季節」 (DVD観賞)


映画サイの季節-01
原題:Fasle kargadan
制作年:2012年 制作国:イラク・トルコ合作 上映時間:93分



過去見逃したものを発掘.イランを舞台にした作品をDVD観賞.

「ペルシャ猫を誰も知らない」撮影後にイランから亡命したバフマン・ゴバディ
監督が、クルド人詩人サデク・カマンガルをモデルに描いた社会派ドラマ.

イスラム革命のさなか、半革命的な詩を発表したために投獄された詩人サヘル.
妻ミナは夫の帰りを待ち続けていたが、やがて夫が獄中で死亡したと聞かされて
新たな生活をスタートさせる.

実は生きていたサヘルは30年間の獄中生活の末についに自由の身となり、
ミナの行方を探すが…….

ミナ役にイタリアの人気女優モニカ・ベルッチ.
2012年・第13回東京フィルメックスのクロージング作品として上映された.

以上は《映画.COM》から転載.
——————————————————————


前作「ペルシャ猫を…」は9年前にギンレイホールで観賞した.
https://chakotay17275.blog.fc2.com/tb.php/2570-54f5c9b4
バフマン・ゴバディ監督がイラン国内で、官憲の目を逃れながらゲリラ的に
撮影した作品で、訴求力はあったが、未消化の感が大きかった.
撮影直後同監督はイランを亡命している.

本作はマーティン・スコセッシの後押しの元、大女優モニカ・ベルッチを
招いての堂々たる作品.イラン革命のどさくさに運命をもてあそばれた
詩人夫婦の運命を描く.

脚本もバフマン・ゴバディ監督によるものだが、至って平凡なストーリー仕立て.
時制が相前後するのだが、30年間の容姿の差で判りにくいことはない.

特筆すべきはカメラワークだろうか.詩人が主役の作品だが、
とにかく映像が詩的な事には驚かされる.

広角レンズの多用、固定した無駄な動きのない映像、意外な視点の
カメラポイントはカメラマンの技術的な側面だが、海の荒波、そぼ降る雪の表現、
対象人物のアップに、映像にこだわる監督のセンスがきらめく….

映画サイの季節-02


セリフは極端に少なく、状況や環境で筋書きを観客に知らせるタイプ.
所々差し込まれる抽象的映像も効果的に思えた.前作の手持ちカメラの
雑な映像とは一線をかす素晴らしさだ.

主人公達の思いが全てかなわないままのラスト・シーンに、
中東無情を切なく感じさせられた一品.






映画「隣の影」 (DVD観賞)


映画隣の影-01
原題:Under the Tree
制作年:2017年 制作国:アイスランド・デンマーク・ポーランド・ドイツ合作
上映時間:89分


アイスランドの映画ってどんなだろ? なんて気持ちで覗いてみたくなった作品.

些細な隣人トラブルの連鎖から人々が暴走していく様子を描いたアイスランド発
のブラックサスペンス.

閑静な住宅地で暮らす老夫婦が、隣家の中年夫婦からクレームをつけられた.
老夫婦宅の庭にそびえ立つ大きな木が、いつも日光浴をするポーチに影を
落としているというのだ.

それをきっかけにいがみ合うようになった2組の夫婦は、身近で相次ぐ不審な
出来事を全て相手の嫌がらせだと思いこむようになる.妻に追い出されて
老夫婦のもとへ転がり込んできた息子も、庭のテントで寝泊まりして
隣人の監視を手伝う羽目に.

やがて老夫婦がかわいがっていた飼い猫が失踪したことから、
両家の人々は越えてはならない危険な一線を越えてしまう.

アイスランドのアカデミー賞と言われるエッダ賞で作品賞、監督賞など7部門を独占.
日本では「SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2018」国際コンペティション部門に
「あの木が邪魔で」のタイトルで出品され、監督賞を受賞した.

以上は《映画.COM》から転載.
——————————————————————


冒頭からトホホの男の映像から始まってテンション下がりまくり.
パソコンに保存してあった元恋人とのセックス動画を再生して興奮していた
ところを妻に見つかり、家を追い出され離婚まっしぐらの男.

家を追い出された男が転がり込んだ郊外の実家では、庭に植わる巨木を
巡って年老いた両親が隣人夫婦と些細なバトルを展開していた.
巨木で影になり日光浴が出来ないと隣人とトラブルになっていた.

北極圏に近く冬の日照時間はたったの2時間しかないアイスランドだから、
貴重な日光浴を邪魔する隣家の巨木は邪魔を通り越して憎悪の対象に
なってしまうのか?

木が影になって日光浴を台無しにされた側がクレームをつけ、それを不満に
感じた側が愛猫の失踪を相手の仕業と疑い、やがて、凡人は思いつかない
戦慄の対抗策に打って出る泥仕合の、なんと不毛でおぞましいことか!?

方や不妊症に悩む中年?妻を抱える事情や、長男を自死で亡くした哀しみを
引きずる老母に出戻った次男の淫らな行動とか、両家に潜む悩みの背景は
理解できるのだが、ことごとく起こる出来事を隣家の仕業と結びつける思考は
拙いし、短絡的すぎる.

社会保障制度が充実していて、幸福度世界一の幸せ大国とされるアイスランドの、
国民のこんな状況は、金銭的、情緒的に満たされただけでは、何処の世界にも
見られるトラブルを回避するものでは無いのだとあらためて認識させられる.

終盤、文字通り血みどろの闘いへと雪崩れ込む物語の顛末は、
単なる隣人トラブルとは言い難く、スプラッタ・ホラー化してしまい絶句してしまう.

自分では解決できない問題や、持って行きようのない怒りを、対話を拒否し、
他人にぶつけて解消しようとする愚かな考えは世界共通.今の米中の争いも
しかりだ.

ラストシーンは外遊びに飽きてトボトボと帰ってくる猫の姿.ブラックな笑いだ.

狭視と偏見、独り善がり…は何ごとにも要注意と教えられる一作.




映画「ガルヴェストン」 (DVD観賞)


映画ガルヴェウトン-01
原題:Galveston
制作年:2018年 制作国:アメリカ 上映時間:94分




レンタル屋でメラニー・ロランの名前を見て迷わず借りてしまった.
フランス女優の中でも、その知的雰囲気、美貌で大好きな女優さん.
だが、とんでもない勘違いをしていたことに観ていて気がついた.

「イングロリアス・バスターズ」「グランド・イリュージョン」などハリウッド大作でも
活躍するフランスの女優メラニー・ロランがメガホンを取り、
「TRUE DETECTIVE」の脚本家ニック・ピゾラットの小説デビュー作
「逃亡のガルヴェストン」を映画化.

「マレフィセント」「ネオン・デーモン」のエル・ファニングと、「疑惑のチャンピオン」
「最後の追跡」のベン・フォスターが共演し、組織に追われる余命いくばくもない
男と孤独な少女の逃避行を描いた.

裏社会で生きてきたロイはある日、末期ガンと診断され、余命宣告を受ける.
その夜、いつものようにボスに命じられて向かった仕事先で何者かの襲撃を受け、
自分が組織から切り捨てられたことを悟ったロイは、とっさに相手を撃ち殺し、
その場に捕らわれていた少女を連れて逃亡する.

少女はロッキーと名乗り、行く当てもなく身体を売って生活していたという.
ともに深い傷を抱えた2人は、果てしない逃避行に出るが…….

以上は《映画.COM》からの転載.
――――――――――――――――――――――――

とんでもない思い違いだった.観始めてもメラニー・ロランは出てこない.
そりゃそうだ、監督だもの(笑).才能あふれる女優だったが、まさか米映画
の監督を務めるとは….

本作のキャッチコピー「男は死に場所を求め、女は生きる希望に縋った」.
「この娘を守って死のうと思った.この男を信じて生きると決めた」が
素っ気ない原題、邦題の代わりに、本作の内容を良く表している.

この種の逃亡劇のパターンを裏切り続ける脚本.聞けば監督が原作を書き換え
まくったとか…恐るべしメラ二ー・ロラン監督の仕事ぶり.ハリウッドが仏人女優に
1本任せる理由が見え隠れする.

普通の男性監督なら、ドンパチのガンアクションも含めて切った張ったの場面
オンパレードだろうが、本作はほとんどそんなシーンは無い.あぁ、こう来たか!
この人をこういう結末に…?! という意外性が連続する.良い意味の裏切りだ.

逃避行のロードムービーかと思いきや、避暑地ガルヴェストンで身を隠すのだが、
主人公ロイ:ベン・フォスターにとってそこが特別な場所なのもセンチメンタル.
元妻とかつて一緒に過ごした想い出の場らしい….

それまで殺伐な生き方をしてきたロイが守るもの、ロッキー:エル・ファニングと出逢い、
惨めな生き方をしてきたロッキーが信じられる人に巡りあえ、二人ともその短い時間は
幸せを感じるシーンが切なく、やはり女流監督ならではの表現….

ボスに証拠書類との交換に7万5千ドルを要求し、ロイはそれをロッキーにやるつもりで、
「高校、大学に行って人生をやり直せ」とガルヴェストンの桟橋で言い渡す.
ロイはティファニー(妹とあるが実は娘)をモーテルのおばさんに預けて、
二人だけで夕食にいこうとロッキーを誘う.

ショットバーの生バンドの演奏に合わせて、ロッキーが踊りだす.ロイを誘って、
二人が踊る.結構長回しのワンショットで、思い入れの有るシーン.
ロマンチストの女流監督らしい表現にうっとりしてしまう.

その美しい、つかの間の一時の直後に訪れる急転直下の悲劇….
その後の顛末の意外性、その20年後に起きる出来事の必然性….
上手いまとめ方だなぁ.ストーリテラーとしての監督の資質に感動をおぼえた.

名役者にして名監督!
クリント・イーストウッド女版と言っては誉めすぎだろうか.
既に次作「The Nightingale」もクランクインしているらしい.楽しみだ♪






映画「若い女」 (DVD観賞)


映画若い女-01
原題:Jeune femme
制作年:2017年 制作国:フランス 上映時間:97分



当地の映画館、開くことは開いたが、新作が上映されない.
しばらくはまだDVD観賞が続きそうな予感がする(泣).
本作は2番館回しにしようとわざと見落とした一品.
あきらめてDVD観賞.

フランスの若手女性監督レオノール・セライユがフランス国立映画学校の
卒業制作として書いた脚本をもとにメガホンをとり、2017年・第70回カンヌ
国際映画祭で新人監督賞にあたるカメラドールを受賞した人間ドラマ.

パリで暮らす31歳の女性ポーラは、10年付き合った恋人に捨てられてしまう.
お金も家も仕事もない彼女は途方に暮れ、恋人の飼い猫ムチャチャを盗み出す.

猫を連れてきたことで居候先の友人宅からも安宿からも追い出され、
実家に戻ろうとしても母親から拒絶されてしまうポーラ.

やがて住み込みのベビーシッターのバイトを見つけた彼女は、ショッピングモール
の下着店でも働きはじめ、ようやく自分の居場所を見つけたかに思えたが…….

主演のレティシア・ドッシュが何者にも媚びない新たなヒロイン像を体当たりで演じ、
リュミエール賞最有望女優賞を受賞した.

以上は《映画.COM》から転載.
——————————————————————


ヒロイン、レティシア・ドッシュのキャラクターでこそ成立する作品の感がある.
トップ写真は、下着屋さんの採用面接時のシーンで、着飾って、盛った姿.
一見綺麗に見えるが、普段はそうではない(笑).フランスの何処にでも
転がっているような31歳の女性.

ただ独特な設定なのは、オッドアイ.白猫に多いのだけど、左右の眼の色が違う.
トップ写真で判るだろうか? 右目はブラウンで、左目はブルーなのである.
フランスではある比率存在するのだろうか? その特徴で人違いされるシーンが
あった. 演技上はカラーコンタクトなのだろうが、印象的な設定だ.

さて、大学生の頃見そめた中年のカメラマンの恋人として暮らした10年間を
経て、お互いの言動、行動に飽き飽きして別れるところから物語は始まる.

連れてきた白猫ムチャチャと一緒にパリを彷徨う.友人や母親からは、宿泊を
断固として断られる.過去10年間の好き放題の行動のツケであろう.
学生と偽って、住み込みベビーシッターの職にありつく.

その後のシットする女子(小学生だ)との生活や、収入源としての下着屋勤め
の姿が淡々と描かれる.表現は淡々なのだけど、ポーラの内面の変化が
そこはかとなく伝わってくる.

“Jeune femme”若い女、から“femme adulte”大人の女への脱皮とでも
言おうか、わがままだけでない、相手の気持ちを考える人間への成長が
言動、行動の端々に見える様な気がする.観る側の思い入れのせいか?

後半、カメラマンの元彼がよりを戻したく、言い寄って来る.
男は未練で生きる動物だからね….元の生活に戻るかと思いきや、
ポーラは断固として拒否する.お腹には彼の子種を宿しているのに….

ラスト、ちょっとしたいきさつでベビーシッターを首になり、部屋を出て行く
シーンで終わる.

さて、“大人の女”に変わったポーラの行く末は…?
想像をかき立てられる上手いシーンだ.

これまたフランスの一面を良く魅せる小作品.




没後10周年 平山郁夫 シルクロードコレクション展@茨城県近代美術館


茨城近代美術館20200523-01



県を跨ぐ移動は自粛するとして、同一県内の水戸まで遠征してみた.
遠路75km、上野に行くよりずっと遠いって…(苦笑)
再開された茨城県近代美術館で開催されている平山郁夫展を観賞.

茨城近代美術館20200523-02

土曜日の朝は寒かったが、昼時には晴れ間もみえて暖かい.
以下は同館HPから転載.
——————————————————
平山郁夫(1930〜2009)は仏教東漸(とうぜん)やシルクロードの
文化交流をテーマに、戦後の日本画壇において活躍しました.

平山は中学生の時に広島で被爆し、若い頃はその後遺症に苦しめられています.
こうした体験から救いを求める気持ちと平和への祈りを託して、仏教を
テーマとすること、人生の体験に基づく絵を描くことを制作の柱とし、
140回以上シルクロード各地を訪問、現地に立った実感をもとにした
独自の画風を築きました.

また平山は、取材に同行した美知子夫人と共にシルクロードの彫刻や工芸品の
収集を行い、約9,000点のコレクションを形成しました.美知子夫人は、取材に
同行したことにより、日本文化とシルクロードの多くの国とのつながりを実感した、
と語っています.

本展では平山郁夫シルクロード美術館所蔵の平山作品と、工芸品等の
コレクションにより、平山夫妻の歩いた道をたどります.

———————————————————

国交樹立直後の中国に始まり、新疆ウィグル自治区、タジキスタン、カザフスタン、
ウズベキスタン、トルクメニスタン、アフガニスタン、トルコ、…と140回以上も
シルクロード各所を訪問し、スケッチにしたためたその記録は偉大だ.

平山郁夫画-01

茨城近代美術館20200523-04

タリバーンやISの暴挙により破壊され、今となっては観ることの出来ない
石像や建物の記録、スケッチもあり、貴重というか痛ましい限りだ.
文化破壊、何千年ものの人間の記録の破壊で許されることでは無い.

晩年の平山郁夫はこの文化財保護活動にも熱心であったことは記憶にある.
いまだ中央アジアや中東においてはきな臭い状況ゆえ、警戒しなければいけない.

さて、平山画伯の画、壮大なテーマが多くその雄大さに身を委ねるままに
味わせていただく.スケッチや下絵の展示も多いのだけど、驚くのは
その構成力というか、デッサン力.きっちりまとまっていて、隙が全く無い.

“色を置く”と平山画伯は良く表現していたらしいが、画ごとの色調の統一感
が素晴らしい.

平山郁夫画-03

山梨北壮市に在る平山郁夫シルクロード美術館もいずれ訪問せねば.

常設展にも観るモノが多い.茨城県出身の画家の画が多いのだが、
他にも、優れものがある.

茨城近代美術館20200523-06
菱田春草《猫に鳥》抜粋 1910年

茨城近代美術館20200523-07
井手康人《奉園》2006年

茨城近代美術館20200523-08
オーギュスト・ルノワール《マドモアゼル・フランソワ》1917年

ルノワールの画は彼の最晩年の作品.この頃は重度のリュウマチに病み、
車椅子で腕に絵筆を縛り付けて描いていた頃.美への執念みたいなもの
が伝わってくる作品.


さて、久々の外出に浮かれ、美術館の小さなレストランで外食を.

茨城近代美術館20200523-09

窓外に見える千波湖の景色は壮観.

茨城近代美術館20200523-12


スペシャルランチセットをオーダー.
先ずは、季節のサラダとグリンピースのポタージュ.

茨城近代美術館20200523-10


豆好きとしては堪らないスープ、春の香りだぁ.

ポークフィレのソテー、マッシュルームソース.

茨城近代美術館20200523-11


少なめのライスを付けて、
柔らかな豚のフィレ、ソースの上品な味付け
とあいまって、美味しくいただく.量も丁度だね♪

珈琲も付いて、1427円はリーズナブル♪

目も胃袋も大満足で帰路についた.
75kmの高速料金の方が高くついた(笑).





映画「スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼」…いよいよ劇場鑑賞!!


映画スマホを落としただけなのに囚われの殺人者01
制作年:2020年 制作国:日本 上映時間:118分


ついに映画館が再開.でもコンテンツは3月のまま.
まさかこの作品を観る羽目になろうとは…(笑).
木曜の午後2時、たった一人で観たのは本年累積64本目の劇場鑑賞.

志賀晃の同名ミステリー小説を映画化し、北川景子主演でヒットした
サスペンス「スマホを落としただけなのに」の続編.

中田秀夫監督が再びメガホンを取り、前作に登場した千葉雄大演じる
トラウマを抱えた刑事・加賀谷を主人公に、あの連続殺人事件から
数カ月後の新たな事件が描かれる.

長い黒髪の女性ばかりが狙われた連続殺人事件の解決から数カ月後.
同じ現場から新たな身元不明の死体が発見された。捜査にあたる刑事・
加賀谷は、かつて自分が逮捕した連続殺人鬼・浦野のもとへと向かう.

獄中にいる浦野が口にしたのは、浦野が師と仰ぐ「M」というダークウェブ
上に存在する謎の人物だった.一方その頃、加賀谷の恋人である美乃里に
謎の男の影が迫っていた.

前作に引き続き浦野役を成田凌が演じ、「乃木坂46」の白石麻衣が新たな
ヒロインの美乃里に扮するほか、鈴木拡樹、井浦新らが共演.
前作の主役カップルを演じた北川景子と田中圭も特別出演.

以上は《映画.COM》から転載.
———————————————————————


前作は劇場鑑賞している.北川景子と田中圭が主役で、本作にも冒頭だけ
出演して、白石麻衣と千葉雄大に「次はあなた達の番ね」と言い渡す役柄.
なんの番かというと、事件に巻き込まれるという意味だった…(笑).

ブロ友さんのレビューを読んで、これはパスしようと思っていたのだけど、
慣らし運転代わりに、しかも客が少なそうだし….案の定一人だけだった.

ガラ空きシネMAX20200521

前後左右の席は取れないようになっている.
これならコロナ対策充分だね.それでも体温測定とマスク装着は強いられる.

さて、本作は予想ほど酷くはなかった.それなりに出来た脚本で、
決して退屈はしないし、中田秀雄監督らしく、テンポも良く抜かりのない演出だ.
惜しむらくは、主演の二人の演技力であろうか?

乃木坂は好きだけど、白石麻衣にはまるで興味が無い.ルックス的にも惹かる
ものはまるでないが、ただスタイルの好さは印象的.千葉雄大は可愛いが(笑)、
病的で覇気もなく、大根役者だ.

圧倒的怪演を魅せてくれるのは、囚人浦野を演ずる成田凌.アナキーで暴力的、
精密な頭脳を持つ猟奇的な殺人者だ.レクター博士に負けずとも劣らない.
前作でも主役級の活躍?だったが今回も異常さを見せつけてくれる.

次に印象的なのは井浦新だろうか.すごく良い役どころだと思う.顔に大火傷の
ある、不気味な男を演ずる.こういう役を演じさせたら超一流だねぇ…♪

意外な真犯人、またそれを上手く利用する奴もいたりして、トリッキーな展開に
驚きもし、納得もしてしまう.加えて浦野:成田凌はのうのうと台湾で暮らすラスト
に続編の匂いをかぎ取ってしまった.

ラストチューンは、King Gnu の 「どろん」.流行りのバンドの好曲をぶつけてきた.

次作も、引きずられて観ちゃうかも.
でも主役は変えて欲しい(笑).

やはり劇場鑑賞は良いねぇ.
大きな画面で、集中出来るし、TV画面なんかより
感動がひと味違うことを実感.やはり劇場へ行こうっ!!





今週のランチ事情(2020年第21週)



今週GWも会社休業中、1日だけ出社.
他は自宅引きこもりの1週間.
前週末からの記録.

-----------------

金曜は、内食.
glicoのレトルトDONBURI亭.

“しょうがつゆ仕立て豚カルビ丼”

ランチ20200515-01

ランチ20200515-02

どうみても、玉ネギ丼にしか見えない(笑)
豚カルビはどこにいるのだろう?
紅ショウガ切らして、代わりにキムチ♪

お吸い物はインスタント、
サラダのドレッシングは中華ゴマ.

推定約750KCal、材料費280円也.

-----------------

土曜は、久々の外食.
歯医者帰りに近所のとんかつ屋にて.
なにせ、当県は緊急事態宣言解除県だからね、
お客も結構な賑わいを見せる.

“ランチC…ロースカツ定食”

ランチ20200516

座席は離してある.ディスタンス2m確保.
王道のロースカツ.
ちゃんとした良質タンパク質の摂取(笑).
ご飯は少なめ、キャベツのお代わり1回.

推定約850Kcal、880円也.

-----------------

日曜も引きこもり、自宅で内食.
マルちゃんの生めんを使用.

“焼きうどん醤油味”

ランチ20200517-01

ランチ20200517-02

モヤシ、玉ネギ、厚揚げ、牛肉を炒め、
うどんと共に液体醤油ソースで味付け.
うどんのコシは充分、旨味もある.
削り節、青のりをたっぷり掛けて….

推定750KCal、原材料約250円也.

-------------------

月曜は久々に出社.
社食縮小ゆえ、弁当を作った.

“栃尾厚揚げ肉詰めと煮物弁当”

ランチ20200518-01

ランチ20200518-02
もう5月ゆえ保冷剤は欠かせない.

煮物は前夜の作製.肉詰めも前夜の残り物.
豚挽肉と玉ネギ、青梗菜を詰めて蒸し焼き.
グリンピースが旬ゆえ、しょっちゅう登場(笑).
久々の弁当は…やはり美味しい(笑).

推定750KCal、材料費300円也.

-------------------

火曜も引きこもり、自宅で内食.
袋麺シリーズで攻めてみる!
名古屋地区名産の味を試す.

“即席スガキヤーメン”

ランチ20200519-01

ランチ20200519-02

かんすい、卵を使った黄色い
ノンフライ麺.量は80gと少なめ.
スープはとんこつベースに和風だしを
効かせた、コク深いマイルドな味.

モヤシ、豚コマ、玉ネギを炒め、
シナチク、炙りチャーシュー、生卵も.

約750KCal.材料費250円也.

--------------------

水曜も引きこもりで内食.
息子君の広島出張土産
海軍呉カレーレトルトで.

“鶏唐揚げ呉肉じゃがカレー” とサラダ

ランチ20200520-01

ランチ20200520-02

総菜鶏唐3ヶを加えて.
こんなにじゃがいもが豊富な
レトルトカレーは珍しい!
辛味が足りない分は七味を掛けて.

ラッキョウと炭酸水は欠かせない.
サラダはゴマ風味ドレッシングで.

推定850KCal、材料費300円也.

--------------------

木曜も内食.パスタを茹でた.

“ミートソース”

ランチ20200521

この日はパスタは100gに、硬めのアルデンテ.
ソースはママー製のレトルト.少しトマトし過ぎかな?

パルメザンチーズとパセリをたっぷり掛けて.

ツナサラダにはシザーズドレッシングを.

約650KCal、材料費約250円也.


--------------------------

今週も業務休業中ゆえ、引きこもりの手作り体制.

体重は横ばい…(泣).
来週も頑張るぞぉ!!

今週もご馳走様.




映画「ベルリン、アイラブユー」 (DVD観賞)


映画ベルリンアイラブユー-01
原題:Berlin, I Love You
制作年:2019年 制作国:ドイツ 上映時間:120分




オムニバスってけっこう好きだったりする.○○○、アイラブユーシリーズらしい
のだけど、1作目以外は観てないような….あえて4作目をDVD観賞してみた.

ドイツの首都ベルリンを舞台に、様々な愛の形を描いた群像オムニバス.
「ニューヨーク、アイラブユー」「パリ、ジュテーム」など、ひとつの都市を舞台に
ラブストーリーを描いてきた「シティーズ・オブ・ラブ」シリーズの第4弾.

ジャレッドは婚約者が兄を愛していることを知り、新婚旅行で訪れるはずだった
ベルリンに1人でやって来る.一方、路上ミュージシャンのサラは、天使の格好を
して街角に立つ男ダミエルに、一緒にパフォーマンスをしようと提案する.

キャストにはヘレン・ミレン、キーラ・ナイトレイ、ミッキー・ロークら豪華な顔ぶれ
が集結.
監督は「マイ・フレンド・メモリー」のピーター・チェルソム、「THE WAVE ウェイヴ」
のデニス・ガンゼル、「わが教え子、ヒトラー」のダニー・レビ、ドイツを代表する
俳優ティル・シュワイガーほか.

以上は《映画.COM》から転載.
————————————————————————


ベルリンってヨーロッパの都市の中でも独特の存在を感じる.
西欧の果て…みたいな離れ地の位置付けだろうか.流れ果てる先みたいな.
実際には、移民・流民の到着地で、中東からの脱出者で沸き返っている都市だ.

9つのショート・ストーリーで形成されるオムニバス物語.それぞれは独立した
脚本、監督、出演者によるものなのだけど、見事にその雰囲気は統一されていて
通しで観られるスムーズさがある.

冒頭の解説にある、婚約者を兄に寝取られたジャレッド役にジム・スタージェス .
章題は“BERLIN RIDE”.ベルリンで見そめたBMW6シリーズの喋るAIナヴィに
癒やされ、立ち直るという不思議な物語.

最も印象的だったのは“UNDER YOUR FEET”の一品.
出演はヘレン・ミレン、キーラ・ナイトレイと超豪華だ.キーラは空港の通関で
働く保護スタッフ.おそらくシリアからの難民母子で、弟は肺炎にかかり、母は
付きっきり.残された兄は保護施設に送られようとするのを法に反して助けてしまう.

娘キーラが心配でベルリンへやって来た母ヘレン・ミレンは、自宅に連れてこられた
中東のアラビア語しか話せない少年と触れ合い、娘の仕事の意義を見出す….

ドイツの移民状況とそれに対峙する職員達の立場や考え方、理念、そして
人道について考えさせられる.問題提示だけで解は無いのだけど….

ミッキーローク出演の一品は、かつて捨ててきた娘に知らずにバーで誘ってしまう
愚かな父親の役.一夜を隣で寝て過ごすが、バスルームの鏡にルージュの伝言が….

“TRANSITIONS”は解説にある路上ミュージシャンと天使の姿のパントマイムとの
出会いと恋を描く.

ラストの曲“PARTY TOWN”を唱うは、この路上ミュージシャンのラファエル・コーエン.
なかなかの歌唱力と素敵な歌曲だ.

それぞれの章立てにちゃんと監督が割り振られているから、ちゃんと話が起結して
いるし、それぞれの演出の風合いの差も楽しめる.
トータルに仕上げたプロデューサーの手腕なのだろう.

第5作はロス・アンジェルスらしい…、観ても良いかも.